畠中恵のレビュー一覧
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ネタバレ今回は長崎屋の若旦那が出てこない番外編シリーズ。
でもこういう別視点も新鮮で面白かった。
五百年の判じ絵…佐助が若旦那の兄やになる前の話。佐助って空海が生み出した、猪を追い払うための犬神だったのね。
でも強引な狐に振り回される佐助、かなりいい人。そして、おぎんの謎は深まるばかり。。。
太郎君、東へ…利根川が江戸時代、流れを変えられたときの話。カッパのねねこ大暴れ。
江戸の殿様の命令で、武士なのに土木工事をやるはめになったかわいそうな小日向と、勝手に流れを変えられそうになり不機嫌な利根川もとい坂東太郎。
工事に失敗したら腹を切らねばならぬので、巻き込まないためにも嫁にはもらえないという覚悟の -
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しゃばけシリーズ第7弾。
あいかわらず優しさが漂う短編集。
表題作の「いっちばん」は
若旦那の兄も幼馴染も若旦那の元を離れ、若旦那は寂しいんじゃないか?だから我らが慰めなくては!という妖達の優しさから話が進みます。若旦那が喜んでくれる贈り物をしよう、と妖達がチームを組み、それぞれ奮闘、それがラストにはドタバタ賑やかで笑顔になれました。
「ひなのちよがみ」
白粉屋さんの厚化粧のお雛ちゃん。前回は店が火事に巻き込まれ店が大変、厚化粧どころじゃなくなりました。薄化粧になって店を立て直そうと頑張るお雛ちゃん。
薄化粧になった途端、周りの見る目が変わった様で…。
心根の優しいお雛ちゃんは元々好きな登 -
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ネタバレ1話目は、過去の、若だんなの淡い初恋の話かあ、なんてのんきに読んでいたら、なんと、2話目では、その絡みで、なんの非もない若だんなに大変なことが起こる。
今回の災難は、大きくて理不尽。なのでいつもよりシリアス。それでも何とかしようと奔走する兄やたちが大活躍。というか、二人の行く手にも困難が待ち受けていた。
私は二人の兄や達が大好きなので、珍しく単独行動で、語り手が兄や達であるのも、よかったです。二人を心配して、寂しがる若だんなもかわいい。
仁吉はいつも冷静で冷たそうなのに、弱い者達に次々頼られてしまって、放っておけないところとか、佐助は危険とわかっていても、若だんなのために、躊躇なく怪しい -
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ネタバレしゃばけシリーズ初の外伝『えどさがし』を挟み、第13作が文庫化された。単行本は第15作まで刊行されており、まだまだ続くと思われる。
「栄吉の来年」。一太郎の親友にして菓子屋三春屋の長男・栄吉に見合い話が持ち上がる。ところが、事情を探ってみると…。シリーズの王道的内容だが、いつの世も色恋ってやつは。最大の発見は、あの妖を怒らせてはならないってことか。
「寛朝の明日」。妖封じで名高い広徳寺の寛朝が、小田原まで出張することに。同行したいけどできない一太郎と、現地を繋ぐ手段とは。すげえ、江戸時代なのに通信手段がSFっぽいぞ。江戸にいながら、現地に指示を送るとは。しかし、事態は収拾したものの、