長岡弘樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
――怖がるなとは言わない。だが、恐怖を他人に感染させるな。 消防学校時代の担任教官が、たった一度だけ口にしたそんな言葉がいまでも忘れられない。(「白雲の敗北」より)。ベストセラー『教場』『傍聞き』の短篇の名手が贈る、心震える9つのミステリ短篇。人を救うことはできるのか――和佐見消防署消防官たちの9つの物語。雨の翌日、消防司令の今垣は川べりを歩く女性と出会う(「石を拾う女」)。新米の土屋と大杉は「無敗コンビ」だった(「白雲の敗北」)。女性レスキュー隊員の志賀野が休暇中に火事を発見(「反省室」)。西部分署副所長の吉国は殉職した息子のお別れ会で思い出を語るが……
-
Posted by ブクログ
ネタバレ猫を撫でながら読みたくなる本かと思ったら全然そんな事なかった笑
秋吉さんの「呪い」と菅野さんの「オッドアイ」が良かった!!
・黒猫ナイトの冒険 ★★★★
新井素子さんという初めて読む作家さんの話。
カラスのキングとの関係が良い!
捨て猫だったのを保護されたけど、あったかいものを助けにまた迷い猫に。
その後カラスのキングのおかげ?で元のお家に戻る事に。
飼い主さんの心配な気持ちがクソわかる〜
最後はほっこり。
・呪い ★★★★★
イヤミスの女王、秋吉理香子さんの話〜
この前の話がほっこり系やったしこの本はそーゆー系の短編かと思ったら通常通りの秋吉さんの話やった。
大好き!!
-
Posted by ブクログ
新任の久光警察学校長から、教官・風間公親に出された命令は、『退校者ゼロ』だった。
もし、退校者が出た場合、責任者・風間もクビというものだった。
備品の盗難。
生徒の妊娠。
自ら、辞めようとするものたちが…
風間はいかにして、退校者を出さずに、全員を卒業させるのか…
退校者を出さないということは、すべての生徒を受け入れようと、あたたかい目で見ることになるのか…
風間にも人間味が増してきたような。
暖かさというか。
が、変わらずに優れた観察力、洞察力。
何気ないしぐさや行動、大小さまざまな出来事から、生徒たちの問題を解決していく。
風間は光を失ってしまうのか…
これからの風間はどう -
Posted by ブクログ
●第1話 硝薬の裁き
益野紳佑の妻才佳は、半年前、車にはねられ亡くなった。事故の唯一の目撃者は娘の麗馨だった。警察は幼い麗馨の証言を採用せず、犯人とされた男は不起訴となっていた。
●第2話 妄信の果て
大学四年生の戸森研策は、地元新聞社から内定を得た。ゼミ論文の単位が取得できれば卒業も確定する。前途洋々の戸森のもとへ、担当教授から突然の連絡が入る。
●第3話 橋上の残影
経理事務の仕事をしている篠木瑤子は、十年前に恋人を自死により失っている。その死の原因となった男は刑期を終え、娑婆でのうのうと暮らしていた。
●第4話 孤独の胎衣
短大生の萱場千寿留は工芸家の浦真幹夫と関係を持ち、妊娠した。浦真 -
Posted by ブクログ
傍聞き(かたえぎき)
かたわらにいて、人の会話を聞くともなしに聞くこと。
確かに、直接聞くより効果あるかも?
例えが間違ってるかもしれんけど、本人に直接褒めるのも良いけど、それより周りの人に言って、また聞きする方がより嬉しい(説得力がある)
ここでは、女刑事さんの娘が、その手法を利用する。でも、こんなの娘から言われるとツラい。
狙いが違ったとこにあるのが分かった瞬間、ホッとする。
何も殺人事件だけが、刑事の仕事ではないからね。
この作品をメインに、自分を犠牲にしても他人を助ける職業の人(消防士とか)のミステリー4編!
なかなか、読み易く面白い(^_^)v