長岡弘樹のレビュー一覧

  • 教場0 刑事指導官・風間公親
    風間が警察学校で教官になる前の、刑事指導官としての様子が描かれています。
    一話一話が短いので、犯人の目処がつきやすいですが、風間の鋭さが強調されています。
    また、風間が義眼を使用するようになった理由も描かれているので、教場シリーズを読み進めたい人は必見です。
  • 教場2
    面白かった
    教場第二弾
    6作からなる短編連作ミステリー
    第一弾はちょっといまいちでしたが、こっちはよかった。特に奉職はぐっと来ました。

    ■創傷
    医師から警察官に転職した桐沢を退校させようとした真相
    ■心眼
    備品の盗難の裏側に隠されていた理由
    ■罰則
    においは記憶に残る、記憶を呼び起こす
    ■敬慕
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  • 白衣の嘘
    *苦手な縫合の練習のため、シミュレーターに向かう内科医の副島。彼が担当した女性患者はある秘密を抱えていた(「最後の良薬」)。バレーボール日本代表の彩夏と、医者である姉の多佳子。2人は実家に向かう途中でトンネル崩落事故に巻き込まれてしまう。運転席に閉じ込められた妹に対して多佳子がとった意外な行動とは(...続きを読む
  • 波形の声
    短編集。「波形の声」、「宿敵」、「わけありの街」、「暗闇の蚊(モスキート)」、「黒白の暦」、「準備室」、「ハガニアの霧」の7編。

    どの作品にも謎があり、最後にはそれが解明されるのだけれど、謎自体よりもそこに至るまでのストーリーが面白いかな。

    「波形の声」と「黒白の暦」はトリックがこの辺だろうなと...続きを読む
  • 傍聞き
    『迷走』
    想像通りの展開ではあったが、室伏隊長が私情を挟まずに職務を全うする姿が良かった。消防の仕事を続ける中で自分が燃え尽きないようにひたすら作業していた蓮川がそんな室伏の姿を見て、もう一度患者と向き合い必死に無事を祈っていたところが印象的。

    『傍聞き』
    表題作。タイトルにあるように、どこかで傍...続きを読む
  • 本格王2019
    2021/07/28 08:10
    よく読んでたベスト本格ミステリーの2019年の文庫版なんだな。
    前のノベルズはもっと収録されてる本数が多かったから、面白いのに当たる可能性も高いし、逆に趣味に合わないものに会う確率も高いのだけれど、これは文庫版になって6篇だけになったから、さてどうかなと思ったが、と...続きを読む
  • 道具箱はささやく
    ★2・8 昔に読んだ星新一のショートショートを思い出す。私の読解力では何度も読み返しが必要で疲れた。
  • 傍聞き
    確かに買って読んだおぼえはあるが、記憶には残っていない。
    つまらなかったわけでもない。
    ただ……なんだろう?
    読み返したいと思うほど、鮮烈な何かを与えてくれなかったのだろうな。
    傍聞き、という単語の意味を理解しただけ。
    短編で読みやすかったし、私には合わなかっただけかな。
  • 幕間のモノローグ
    アクターズスクールの生徒たちに起こる事件やトラブルを講師である現役プロ俳優・南雲草介が独特の手法で解決していく連作集。
    南雲の言動は一見奇異に思えるが、実は鋭く核心をついている。しかも生徒に寄り添う気持ちも込められている。
    南雲に「教場」の風間教官と重なるものを感じたが、あちらは厳しい規律で統一行動...続きを読む
  • 本格王2020
    結城真一郎「惨者面談」★★★☆☆
    凡そ結末の予想はついたけれど、文体が好き。

    伊吹亜門「囚われ師光」★★★☆☆
    「刀と傘」「雨と短銃」に続いて。
    この方の作品、個人的にとても好きなのだが、短編だと淡々とした印象がより強いかも。ただ母校の新島襄を出してくるところが強いな。

    中島京子「ベンジャミン」...続きを読む
  • 教場0 刑事指導官・風間公親
    短編小説なので事件解決の糸口などがすぐに見つかってしまうが、それでも着眼点はすごい。
    風間道場がどのように出来て、警察学校に繋がるのかがわかる。
  • 幕間のモノローグ
    人気シリーズ教場の俳優バージョンという立て付けなんだが、どうもしっくりこない感じ。謎解きを軸にするならやはり舞台もそれに近い設定が必要だということ。オチももう一押しずつ欲しかった。
  • 教場0 刑事指導官・風間公親
    風間が各署の新人を育てていくデキル警察官で登場。短編集のような内容だが、微妙に物語内の時の流れを感じさせるような書き方。
    サクッと読みやすいが、大どんでん返しよのうな内容は個人的には無い。風間の義眼になるストーリーも入っていたが、意外とサラッとした内容だった。もっと深い因縁深いドロドロしたものかと思...続きを読む
  • 幕間のモノローグ
    【収録作品】沈黙のスピーチ/一拍遅れのプロローグ/殺陣の向こう側/汚れ役の歌/黒い代役/白紙の応援歌/湿った密室/歪んだ凶弾/一拍早いエピローグ/ヘッドボイスの行方 
    *業界ものとしては突っ込んだ内幕が書かれているわけでもなく、ミステリとしては比較的素直。南雲の立ち位置も微妙で、「教場」シリーズのよ...続きを読む
  • 白衣の嘘
    短編医療ミステリ6編。
    医者、患者など視点は様々で、描写文体はとても静か。
    なのに、ものすごく激しい葛藤を感じて息苦しささえ覚える。
    伏線を回収してバッサリ解決するというミステリ要素よりも人間ドラマの色合いが強く感じた。

    誰しも間違えることがある。迷うことがある。踏み出せないことがある。悔いること...続きを読む
  • 幕間のモノローグ
    これまで警察官、消防士、救急救命士、弁護士、医師などを題材に、仕事の矜持と現場ならではの臨場感をミステリ仕立てで描いてきた作者が、「芸能」の現場で起きる事件やトラブルを描いた作品。

    俳優志望者が売れっ子俳優になることの難しさ、大物と言われる人の凄さ、裏方の苦労など日頃知ることのない世界は興味深いが...続きを読む
  • 赤い刻印
    病気や介護など、テーマがいつにも増して重い。
    そして羽角親子。啓子さんはクールで、菜月ちゃんは物分かりがいい。。
  • 風間教場
    既読である

     文庫になったから再読。ミステリーとしての鋭さはもちろんだが、本作の素晴らしさは最高のエンディングにある。最後の一行のためにすべてのエピソードがある。そんな感じかな。
  • 幕間のモノローグ
    プロ俳優・南雲が講師として勤めるアクターズスクール。その卒業生達それぞれに襲いかかる事件やトラブル。役者である前に一人の人間として、目の前に直面する出来事にどう対応していくのか。南雲の推理が冴え渡る。

    「教場」で有名な長岡さんの作品ですが、大きく括ってみると、「教場」の役者版のような雰囲気がある印...続きを読む
  • 群青のタンデム
    警察の同期でライバルの話。時系列の短編。
    淡々と話が進む、意味がわからなくて、もう一度読み返して、ああこういうことだったのかて感じ。
    こういう作風なのか、感情描写がないので、冷たく感じる。