長岡弘樹のレビュー一覧

  • 傍聞き

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    ※
    迷走
    傍聞き
    899
    迷い箱
    以上短編4作

    どの話も長さを感じさせない十分な読み応え。

    いずれの話もテンポ良く話が進みながら、
    そこかしこに自然な様子で緻密な伏線が
    張られていて、長編小説ようなしっかりした
    満足感を感じました。


    『傍聞き』
    刑事の羽角啓子と娘の菜月の続編(前編)
    引き続に読んでいきたい物語。

    『迷走』
    作中の登場人物を含めて、一読者の自身も
    しっかり巻き込まれていく感が楽しかったです。

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    2023年11月04日
  • 傍聞き

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    次回の読書会課題図書。

    短編のミステリが4作、
    表題作は08年日本推理作家協会賞短編部門受賞しているらしい。
    短編ミステリは連作だと何作か読んだことがあったけど、完全単独の短編ミステリはあんまり読んだことなかったかも。

    まず基本的に、めっちゃ読みやすい。

    短編、しかもミステリだから謎の提示から読者が納得できるオチに至るまで、限られたページ数で書くのは凄くスキルがいることだろう。物語の背景をつらつら淡々と説明するわけでもなく、こちらの興味をひきながら自然に物語の世界へ導入する手腕、そしてそこここに散りばめられた伏線を短期間で回収していく構成力は本当に素晴らしいと思った。

    ただ、個人的にはどの登場人物のことも好きになれなかった。
    共感できないのもそうだけど、単純に、どの登場人物にたいしてもいい印象を持てなかったのだ。

    特に「899」の主人公とその同僚。
    あとは表題「傍聞き」の主人公の娘。
    1番最初の「迷走」の義父もそうだな。

    ある程度はしょうがないけど、
    ちょっとその人たちの「行動」が、
    物語に起きる「謎」のためにですよね感が強すぎて、
    そんな回りくどいスタンドプレー現実にする人、いる??
    でもまあ小説だしな…とも思いながら、
    ただひたすら読みながらイライラした。

    そして構成やアイデアは凄いな、と思うけど、結果的にはあまり好きじゃなかったな、という感想に落ち着く。

    やっぱり自分の好みの傾向としては、テクニックやアイデア重視が不自然に目についてしまう短編より、登場人物に共感したり、親しみがわいてくる連作短編や、じっくり気長く物語を読ませる長編のほうなんだろうなと思った。


    …まあ今後もっと凄い短編に出会えたら、この傾向も変わるかもしれんけど。


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    2023年10月29日
  • 教場X 刑事指導官・風間公親

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     教場シリーズ第5弾。時系列で並べると「教場0」に続く2作目となる。主人公の風間公親が、まだ捜査一課で新米刑事の指導にあたっていた時期だ。本書の後、警察学校へ異動となる。
     「教場0」同様、6話の短編からなる。あまり言葉を発しないが、存在感・威圧感が、周りが緊張することでより顕著に表れている。ただ、やはりテレビドラマほどの厳しさは感じない。手取り足取りというより、気づかせることに主眼を置いた指導ということが伝わってくる。

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    2023年10月29日
  • 球形の囁き

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    羽角母子シリーズ。
    5本の連作短編で、ここまで時代が進むとは。
    今度は、娘孫シリーズになる気配?

    表題の「球形の囁き」今一つピンとこなかった。
    理系なんだけど(笑)

    「落ちた焦点」長年コンタクトしてきたけど、そんなことあるん?とちょっと不可解。

    まあ、母子の変遷を一緒に楽しめたのでよしとしましょう。

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    2023年10月26日
  • 風間教場

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     教場シリーズ第4弾。本作はシリーズ初の長編。シリーズ時系列としては、最後に位置する。内容的には、風間公親の最終章といった印象が強い。
     テレビドラマでは鬼教官の印象が強いが、小説ではそれほど鬼教官の印象は感じない。特に本作では、風間自身も歳をとってきたせいか、鬼というより老獪といった感じが強い。ただ、観察眼の鋭さや分析力の高さは健在。
     長編ではあるが、話はところどころ切り替わるので、それほどの長さは感じずに読むことができる。

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    2023年10月15日
  • 球形の囁き

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    母と娘のコンビで事件解決かと思いきや、ほぼ母の独壇場。娘、さらには孫が成長して母を驚かせるくらいの続編に期待したい。

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    2023年10月14日
  • 球形の囁き

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    新聞記者志望の娘が成長して、新聞記者に。1話目の高校時代のエピソードで出てくる実験は子供の頃に知ってたら、自由研究でやってみたかった!とか、ほのぼのと思っていたら、進むにつれて結構ディープな感じに、、この人たち、メンタル強すぎでは?おもしろかったですけどね。さすが教場の作者さん。

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    2023年10月13日
  • 白衣の嘘

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    捻りが効いた医療ミステリ短編、6編!
    単なる謎解きではなくヒューマンドラマが盛り込まれて、どれも楽しめました。

    ■最後の良薬
    地方の個人病院に勤める内科医。末期がんを患った女性の担当になります。
    しかし、その治療には非協力的。
    そんな彼女の過去の犯罪歴が..
    ラストの驚く真相が..
    これは、びっくり。やられました。

    ■涙の成分比
    大学のバレーボール選手がトンネル事故に遭遇。同乗していた医者の姉は涙を流す彼女のほほにキス。そして、彼女を救いますが、結果、片足切断。
    自暴自棄になった妹は入院先で姉に当たり散らしますが..
    これも、刺さりました。

    ■小医は病を医し
    相部屋になった二人。それぞれの過去、正体が徐々に明らかになります。
    これは、あまり好きじゃない。

    ■ステップ・バイ・ステップ
    うつ病を発症した研修医が病院に来れる様に、病院までの道のりの目標を決めて、徐々にその距離を伸ばしていく。
    病院までのルートで明らかになる真相。
    いろいろ不自然さが最後に結びつきます。

    ■彼岸の坂道
    医療センター長の退職に伴って、後任のセンター長候補となる二人。どちらが後任となるのか?そんな最中にセンター長が大けが。誰がセンター長を傷つけたのか?
    これは、あまり好きじゃない。

    ■小さな約束
    腎不全の女性刑事。警察官の弟は腎臓を提供したいと彼女の主治医に申し出ますが、不一致。一方彼女は主治医とよい仲になりそうな感じ..
    しかし、弟と一緒に釣りに行った主治医は海に落ちてしまい..
    これはよかった。
    真相が明らかになるとともに、そういうこと!?って驚きました。

    ということで、
    最後の良薬、涙の成分比、小さな約束
    が好きな物語。
    こうしたベタな展開、わりと好きです。

    お勧めです!

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    2023年10月08日
  • 教場0 刑事指導官・風間公親

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     教場シリーズ第3弾。今回は前2作の前日譚といった趣。シリーズのキーパーソンである風間公親が、警察学校の教官になる前、県警捜査一課強行犯係でキャリアの浅い刑事を実地教育する通称「風間教場」を行っていた頃の話が全6話収録されている。
     風間の、口数は少ないが圧が感じられる雰囲気はここでも変わらず発揮されている。熱さはないが、冷静に判断する眼力と異常なまでの冷徹さは、やはり凄まじささへ感じる。
     最終話では、前2作までの風間にまつわる謎が明かされる。

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    2023年10月03日
  • 傍聞き

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    短編とはいえ、ミステリーの要素だけでなくどの話も人と人との物語もあり短い中にと読み応えのある内容だった。

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    2023年10月02日
  • 球形の囁き

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    「緑色の暗室」
    「球形の囁き」
    「路地裏の菜園」
    「落ちた焦点」
    「黄昏の筋読み」
    五話収録の連作短編集で『緋色の残響』に続くシリーズ第二弾。

    ベテラン刑事・羽角啓子が新聞記者志望の娘・菜月と共に身近で起きる事件を解決していくミステリー。

    前回もそうだが、登場人物が極端に少ないので犯人の目星は簡単につく。
    設定自体は突飛な印象を受けるけれど動機や殺害方法などを推理する楽しさがある。

    シンプルな文章で事件解決もスピーディ、よって読後はスッキリ。

    重厚な物語を期待すると物足りないと思うが気軽にミステリーを楽しみたい方にオススメ。

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    2023年09月24日
  • 球形の囁き

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    「傍聞き」「緋色の残響」などシングルマザー刑事・圭子とその娘・菜月を主人公にした5篇の連作短編。

    刑事の圭子は仕方ないにしても、今回は菜月の周りの人が事件の関係者であるという確率が高すぎるのは相変わらず。出てきた瞬間に「こいつが犯人だ!」とわかるところもご愛嬌。

    今回は大学で理学部に行った菜月の理系脳推理が冴える。トリックは偶然に頼りすぎていまいちかな。やっぱり長岡さんには犯罪を犯す人間の心の内を描いてほしい。
    そして高校生の菜月が一話ごとに大学生、社会人(新聞記者)、そして小学生の母になるなど時間の経過が早すぎて戸惑う。
    圭子も最終話では定年して再任用、そしてお祖母ちゃんだし、さてはこのシリーズ終わりにしたいのかとちょっと残念。

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    2023年09月15日
  • 猫ミス!

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    黒猫ナイトの冒険が良かったかな。
    作家さんによってけっこうテイストが変わって、飽きることなく読めちゃう。

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    2023年08月07日
  • 緋色の残響

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    ※
    黒い遺品
    翳った水槽
    緋色の残響
    暗い聖域
    無色のサファイア

    シングルマザーで刑事として働く啓子が、
    身近で起こった事件を娘の菜月の行動や
    言葉からヒントを得て解き明かしていく
    警察小説。

    お互いを気遣い合う母と娘の強い絆、
    厚い信頼と思いやりの心は、読んでいて
    温かい気持ちにさせてくれます。

    素敵な母と娘の物語でした。

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    2023年07月31日
  • 赤い刻印

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    4つの短編。表題の『赤い刻印』はドラマ化されたとあり帯の賀来千香子がちらつきながら読んだ。巻末の解説にもあるようにどんな内容か読み始めてからもなかなか先が見えない。いじめや介護のような時事問題も絡めて読者の興味を惹きつけることも忘れていない。

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    2023年07月31日
  • 白衣の嘘

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    サクっと読めましたが少々退屈してしまった
    面白いことは面白いが、わかりやすい伏線を回収しました感が拭えない

    病院モノは面白いのが多いのでハードルが上がっってしまったかもしれない
    教場くらいクセが強かったら良かったなあ

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    2023年07月17日
  • 幕間のモノローグ

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    別の本の最後にある紹介ページで見つけた本で、なんとなしに読んでみたけど、長編だと勝手に思い込んで読んでたのでしっくりこなかった。短編集だと理解して読めば、一編一編は面白かった。連作短編集というには分かりにくい気もしたけど。

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    2023年07月08日
  • 教場X 刑事指導官・風間公親

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    「教場」シリーズの5冊目。
    物語の時系列的に言うと「教場0」と「教場」の間となり、右目が義眼となった後にも続く“風間道場”での6つのお話。

    もはやキムタクの顔を思い浮かべることなく読むことが出来ず、ドラマのほうはやや低調みたいだが、こちらはまずまず面白く読むことが出来た。
    「教場0」の感想に『どのお話も風間が最初から全てお見通しのところがなんだが』と書いたがそこは相変わらず、捜査の進展も証拠が見つかるのもちょっとうまく行き過ぎというところはあるが、撒かれたネタの回収はフェアでそれぞれのお話は良く練られていたとは思う。
    最終話では、みたび平優羽子が登場したり十崎の存在が仄めかされ続けたりで、最後まで緊迫感が保たれたが、結局十崎は登場せずちょっと肩透かし。その代わりに一枚の紙が出てきてうまいこと「教場」へと続く、てか。

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    2023年06月18日
  • 教場2

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    少しずつ風間のことがわかっていく、
    話に共通しているのは、生徒たちをまっすぐに導いていく教官であること
    時に厳しく、きついけれども、ぶち当たっていくことで強くなる生徒ばかりでした

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    2023年06月17日
  • 群青のタンデム

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    警察学校で優秀だった二人の男と女
    彼らのお話が連作短編で物語れる
    一部、いまいち結論が、ん?ってのがありましたが
    おおむね楽しむことはできました
    短編の名手として人気の著者ならではかと

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    2023年05月12日