長岡弘樹のレビュー一覧
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脳外科医の尾木敦也が自分の両親を殺害した犯人の死刑囚、定永の手術をして(病院の隣が刑務所)主治医となってリハビリにも立ち会い、処刑できる体力まで戻すことに奔走しょながら、以外な真実に辿り着く。
中盤で犯人はわかったわ。
自分は空き巣に入っただけでガタイのいい犯人に羽交い締めされたといっている定永。
そして理学療法士の村主の体つきをガタイのいいって表記があり、あーこの人がって思って読む進んだよ。
でも、ベテランの理学療法士が自分たちの罪(付いていながらリハビリの途中で階段から患者が転落し、死なせてしまった事故)を隠蔽しようとし、真実を明らかにしようとした医者夫婦を殺害し、自分を犯人だと気づいた刑 -
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ネタバレ警察小説アンソロジー
【誉田哲也「レイン」】
流石の誉田哲也、一気読み。ああ、なるほど、アンソロジー表題の「偽りの」ってのがきっと、一冊通してのテーマなのねと、納得。
【大門剛明「手綱」】
初読みの作家さん。警察犬捜査の明暗。
まあまあかな。
【堂場瞬一「手口」】
安定の堂場瞬一。
堂場さんのシリーズもののスピンオフか?または何かの作品の前日譚か?という雰囲気。
【鳴神響一「虚飾の代償」】
これまた初読みの作家さん♫
いわゆる推理小説 かな。おお、そう来たか、と思わせられるオチだったが・・・東野圭吾臭がしてあまり好きでは無い作風。
【長岡弘樹「裏庭のある交番」】
本作品集ではこれが一 -
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刑事指導官・風間公親。
県警本部の風間道場と呼ばれる、刑事育成システム。新米刑事を風間のもとで、3ヶ月みっちりと鍛え上げていく。
『交番勤務に戻るか?』
6つの事件。
風間の教えを受けた6人の刑事。
言葉少なに、確実に犯人に近付いていくように、6人の刑事を導いていく、風間。
教場での指導教官として、真実を見抜く洞察力。
刑事として、やはり凄まじい。
ここに指導教官・風間の原点がある。
自らが負傷しながらも、証拠物件の保存が第一…
もはや常人とは思えない。
もっと長編で、刑事指導官として、新人刑事とともに事件を解決していく、風間をみてみたい。
それは贅沢か…
何かものたりない…
『 -
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シリーズ第一作と同じく、警察学校の教官である風間と生徒たちのストーリー。
一作目の最後に出てきた、「警察には文句がある」と言っていた美浦も出てくる。
前作よりも風間の印象が薄く、少し物足りなさも感じた。わたしは一作目が好きかな。
とは言っても風間の洞察力や観察力は劣っておらず、生徒のことはお見通し。
その裏でお兄さん的存在な桐沢に救われた生徒もたくさんいただろう。
今作では、風間の口から「死ぬなよ」「最後まで生きる望みは捨てるな」という言葉が生徒にかけられる。警察がいかに死と隣り合わせの職業か、嫌というほど分かっている風間から、というのが重い。
"人に敬われる人間になることだよ。 -
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隣から移送される特別な患者の手術や
治療にあたる脳外科医の主人公と
同じ病院で看護師として働く妹。
ここまででも、既に変わった設定だなと
思いながら読み出しましたが未だこれでは
終わらず、隣は刑務所の拘置所で移送されて
来る患者は服役囚。
かつ、主人公の両親は殺害されている上に
手術を担当した患者がその関係者。
入り組んだ設定ではないけれど、
こんな偶然があるの?と言いたくなる程
特殊で濃密な関係性の中で、主人公が
人としての感情と医師としての倫理観に
悩み迷い、葛藤しながら命と向き合う物語。
理性や意思について考えさせられる小説でした。
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いやぁ、これは参った!もし、仮に自分が医者だったとして、両親を殺した人物の治療ができるだろうか?医者としての自分をとるのか、被害者遺族としての自分をとるのか。大いに悩ましいところだ。
優秀な脳外科医の尾木敦也は、両親を殺され、医者としての可能性を憂い、しばらく休業していた。院長からどうしても手術をして欲しい患者がいると言われオペをすることになったが、途中で両親を殺した死刑囚の定永であることがわかった・・・。
ブラックに限りなく近いグレーの死刑囚、定永のリハビリを行なっていくうちに、ホワイトに近くなっていくグレー。果たして定永は本当に犯人なのだろうか。
誰もが疑問に感じ始めた時、新