長岡弘樹のレビュー一覧

  • 傍聞き

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    確かに買って読んだおぼえはあるが、記憶には残っていない。
    つまらなかったわけでもない。
    ただ……なんだろう?
    読み返したいと思うほど、鮮烈な何かを与えてくれなかったのだろうな。
    傍聞き、という単語の意味を理解しただけ。
    短編で読みやすかったし、私には合わなかっただけかな。

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    2021年07月10日
  • 幕間のモノローグ

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    アクターズスクールの生徒たちに起こる事件やトラブルを講師である現役プロ俳優・南雲草介が独特の手法で解決していく連作集。
    南雲の言動は一見奇異に思えるが、実は鋭く核心をついている。しかも生徒に寄り添う気持ちも込められている。
    南雲に「教場」の風間教官と重なるものを感じたが、あちらは厳しい規律で統一行動を目指す警察学校が舞台で、こちらは個性で競争するアクターたちの世界となっている。一方は、警察官を目指す者にしか体験できない閉鎖的空間、他方は俳優を目指す者に必要な資質、発声練習、それに業界用語など裏舞台が描かれ、一般人がなかなか知り得ない世界が垣間見られる点で共通したものがある。
    しかし、主人公の言

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    2021年07月03日
  • 教場0 刑事指導官・風間公親

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    短編小説なので事件解決の糸口などがすぐに見つかってしまうが、それでも着眼点はすごい。
    風間道場がどのように出来て、警察学校に繋がるのかがわかる。

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    2021年05月05日
  • 幕間のモノローグ

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    人気シリーズ教場の俳優バージョンという立て付けなんだが、どうもしっくりこない感じ。謎解きを軸にするならやはり舞台もそれに近い設定が必要だということ。オチももう一押しずつ欲しかった。

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    2021年05月04日
  • 教場0 刑事指導官・風間公親

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    風間が各署の新人を育てていくデキル警察官で登場。短編集のような内容だが、微妙に物語内の時の流れを感じさせるような書き方。
    サクッと読みやすいが、大どんでん返しよのうな内容は個人的には無い。風間の義眼になるストーリーも入っていたが、意外とサラッとした内容だった。もっと深い因縁深いドロドロしたものかと思っていた。
    どちらかと言うと、教場1.2の方がオススメ。

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    2021年04月29日
  • 幕間のモノローグ

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    【収録作品】沈黙のスピーチ/一拍遅れのプロローグ/殺陣の向こう側/汚れ役の歌/黒い代役/白紙の応援歌/湿った密室/歪んだ凶弾/一拍早いエピローグ/ヘッドボイスの行方 
    *業界ものとしては突っ込んだ内幕が書かれているわけでもなく、ミステリとしては比較的素直。南雲の立ち位置も微妙で、「教場」シリーズのようなキレは感じられない。

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    2021年04月15日
  • 白衣の嘘

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    短編医療ミステリ6編。
    医者、患者など視点は様々で、描写文体はとても静か。
    なのに、ものすごく激しい葛藤を感じて息苦しささえ覚える。
    伏線を回収してバッサリ解決するというミステリ要素よりも人間ドラマの色合いが強く感じた。

    誰しも間違えることがある。迷うことがある。踏み出せないことがある。悔いることがある。
    「その先」に何を為すか、を見送るような物語たちだった。

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    2021年04月14日
  • 幕間のモノローグ

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    これまで警察官、消防士、救急救命士、弁護士、医師などを題材に、仕事の矜持と現場ならではの臨場感をミステリ仕立てで描いてきた作者が、「芸能」の現場で起きる事件やトラブルを描いた作品。

    俳優志望者が売れっ子俳優になることの難しさ、大物と言われる人の凄さ、裏方の苦労など日頃知ることのない世界は興味深いが、主人公のベテラン俳優・南雲草介が探偵よろしく謎を解いていくミステリとしてはちょっと弱い。
    ひき逃げ、引ったくり、暴行、シャブ中と限られた人間関係の中でこれだけの犯罪が起こるのもリアリティにかけるし、何より解いた謎がショボい。

    やっぱり、個人的な趣味かもしれないけど、いつものように警察官や消防官の

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    2021年03月31日
  • 赤い刻印

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    病気や介護など、テーマがいつにも増して重い。
    そして羽角親子。啓子さんはクールで、菜月ちゃんは物分かりがいい。。

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    2021年03月27日
  • 風間教場

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    既読である

     文庫になったから再読。ミステリーとしての鋭さはもちろんだが、本作の素晴らしさは最高のエンディングにある。最後の一行のためにすべてのエピソードがある。そんな感じかな。

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    2021年03月13日
  • 幕間のモノローグ

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    プロ俳優・南雲が講師として勤めるアクターズスクール。その卒業生達それぞれに襲いかかる事件やトラブル。役者である前に一人の人間として、目の前に直面する出来事にどう対応していくのか。南雲の推理が冴え渡る。

    「教場」で有名な長岡さんの作品ですが、大きく括ってみると、「教場」の役者版のような雰囲気がある印象を受けました。

    ・影の主役がいる。
    ・教え子が主人公となって事件に関わる。
    ・短編ミステリー

    といった共通点はあるのですが、異なっている点も多くあります。「教場」では警察学校の内部を舞台にしていますが、この作品は主にアクターズスクールを卒業した教え子たちがそれぞれの現場を舞台にしています。

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    2021年03月07日
  • 群青のタンデム

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    警察の同期でライバルの話。時系列の短編。
    淡々と話が進む、意味がわからなくて、もう一度読み返して、ああこういうことだったのかて感じ。
    こういう作風なのか、感情描写がないので、冷たく感じる。

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    2021年02月23日
  • 血縁

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    ちょっといまいち
    読後感がよくない(笑)、設定に納得いかない(笑)
    家族をテーマに、7つの物語からなる短編集。

    ■文字盤
    コンビニ強盗が店員にナイフを突きつけていた時に、電話が鳴り、店長が「でていいか」と書いたメモを見せながらも、強盗が答えない。
    その理由は?
    そして、その犯人は?
    という展開。
    しかし、動機がちょっと納得いかない。

    ■苦いカクテル
    老父の介護に疲れた主人公の女性と妹の物語
    父の死の犯人として、法廷で裁かれる姉。その弁護を務める妹。
    そして法廷で明らかになる真実
    これはよかった

    ■オンブタイ
    酒を飲んだ後の自動車事故で同乗者を死亡させ、視力を失った男の物語。
    男の末路はと

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    2021年02月21日
  • にらみ

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    ネタバレ

    表題作が一番面白かった。「刑事は常に二人組のコンビで動く」の一文がこう繋がるとは。「実況中継」「雑草」「百万に一つの崖」も無理やりな展開もありつつ楽しめましたが、「餞別」と「遺品の迷い」は突っ込みしかなかった。さすがにこの結末はないでしょ。ホテルの明かりで「クスリ」とか、同音異義語を言わせるとか、どんなファンタジーかと思う。作品ごとの高低差がありすぎる短編集。

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    2021年02月08日
  • にらみ

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    長岡弘樹『にらみ』光文社文庫。

    『傍聞き』系の短編7編を収録したミステリー短編集。

    いずれの短編もミステリーの土台となるシチュエーションとトリックにかなり無理があるためか、じっくり読まないと意味が伝わって来ないし、面白さが感じられない。唯一評価に値するのは『遺品の迷い』だろうか。

    『餞別』。暴力団の下端が身代りで警察に出頭する前に兄貴分がくれた餞別。じっくり読むと意味が見えて来る。意味が解るとまあまあ面白いが、何で最初にビルに『クスリ』があったのか。偶然なのか……

    『遺品の迷い』。ラストに震えた。乳児の頃に遺品整理業者の父親に拾われ、育てられた息子は家業を手伝いながら、自分を捨てた親の

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    2021年01月20日
  • 教場2

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    短編集。

    要所要所でおっ!?とのめり込む。
    下手な警察ドラマよりリアルな感じ。登場人物も綺麗でカッコいいではなく、地道にひたむきにといったところか。

    続編を読んでみようと思う。

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    2020年12月11日
  • 教場2

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    以前ドラマで見た女子二人の話は此処に入ってたのか。
    怖いけど警察官になってからも思い出すのはきっと
    風間教官みたいな人だよね。

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    2020年12月04日
  • 道具箱はささやく

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    ネタバレ

    原稿用紙20枚の超短編で18編。あまりに短くて坂木司の短劇のようだった。ワントリックだからオチが分かるのが多かったな。あんま長岡さんらしく感じなかった。読みやすいけど、後には何も残らないな。

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    2020年12月01日
  • 群青のタンデム

    購入済み

    展開が早い!

    教場シリーズが好きで、初めて作者の他のを読んでみましたが、つらつらと読んでしまうと、交番勤務だったのにいつの間にか刑事になっていて、その次には警察学校の教官になっていて。。何度もページを戻って確認しました。とにかく展開が早すぎる印象でした。ラストもこれまでの展開のスピードに脳が追い付かずあまり驚きませんでした。。上下巻にしてもいいからもっとゆっくり物語が進む方がよかったかなと思いました。

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    2020年11月07日
  • 白衣の嘘

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    既読が多かったけれど、プレミアムさは常に新鮮だ

     警察、消防だけではなく今度はお医者さん。

     未読は一作品だけの気がするけれど、それでもすべてが美しい上質なミステリーだった。文庫本で読んだんだけれど、もしかしたらハードカバーで読んだかな?ま、いいか。とにかく真夏の暑さを忘れるすっきり感で満足。

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    2020年08月09日