長岡弘樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
警察学校教官になる前、刑事指導官・風間公親。
新人刑事の指導にあたる風間。
風間は新人刑事にヒントを与えるだけ。
わからなければ、『交番勤務に戻るか』と。
新人刑事が事件の謎をとき、犯人を追い詰めていく。
厳しくも、常に新人刑事に寄り添う風間。
『硝薬の裁き』娘を苦しめている相手を刑務所におくってやりたい。娘のアレルギーの原因は…
『盲信の果て』不純物の一致で証明するカンニングの法則盲信は命取り。それくらいのことで…
だろうなと…
『橋上の残影』犯罪の現場での予想外のハプニング。そんなことある?被害者が…
『孤独の胎衣』産まれたばかりの赤ちゃんに火傷痕が。そんなタイミングで…
『闇中の白霧』ウィルソンの霧箱、裏切りと騙し合い。体内の放射性物質… タイミングがよすぎる…
『仏罰の報い』父と娘。娘のために視力を…
風間のもう一方の目を狙う通り魔・十崎は…
最後まで姿は見せず…
十崎は捕まるのだろうか… -
Posted by ブクログ
「教場」シリーズの4冊目。で、にして初の長編。
とは言え、37名の学生の内、名前が振られているのは5名だけで、話の作りはあまり変化なし。
第102期短期過程の学生を迎える中、新任校長の久光から風間が命じられたのは「退校者ゼロ」の教場を作ることで、一人でも落伍者が出れば責任者の風間もクビだという。
これまで警察官として見込みのない者を容赦なく篩にかけてきた風間だが、さあ、どうなる?というお話。
洞察力に優れ数歩先を見据えて学生たちを導いていく姿はこれまで同様。授業や面談の場で次々と小ネタが披露され、それぞれが結構面白いのでサクサクと読める。
が、あまり深みはなく、実は私が一番印象に残ったのは、風間が話してきたことよりも、卒業式前のミニ講演会で卒業生の宮坂が話した内容だったのでした。
色々問題はあったけれど、今期の学生は全員が資質のある生徒たちばかりで良かったよ。
これから風間がどうなっていくのか、気になるエピローグ。
本としては、この後に「教場X」はあるけれど、これは「教場0」に続く捜査一課時代の話のようなので、警察学校の教場での話はもうないのかしらん。
最初の頃の非情さや得体の知れなさは薄れてかなり丸くもなっているからなあ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ警察小説アンソロジー
【誉田哲也「レイン」】
流石の誉田哲也、一気読み。ああ、なるほど、アンソロジー表題の「偽りの」ってのがきっと、一冊通してのテーマなのねと、納得。
【大門剛明「手綱」】
初読みの作家さん。警察犬捜査の明暗。
まあまあかな。
【堂場瞬一「手口」】
安定の堂場瞬一。
堂場さんのシリーズもののスピンオフか?または何かの作品の前日譚か?という雰囲気。
【鳴神響一「虚飾の代償」】
これまた初読みの作家さん♫
いわゆる推理小説 かな。おお、そう来たか、と思わせられるオチだったが・・・東野圭吾臭がしてあまり好きでは無い作風。
【長岡弘樹「裏庭のある交番」】
本作品集ではこれが一番好きかな。長岡さんらしい展開に◎。
変な名前のOG嘱託員を主役に一冊書けそう。
【沢村鐡「類稀なるランデブー」】
沢村さんの3回目。警察官では無いヒロインによる捜査譚。機会があればまた沢村さんの長編も読んでみたくなった。
【今野敏「ニンジャ」】
トリを飾るにふさわしいクオリティ。
これまた既存シリーズのスピンオフかと思わされる世界観。ちょっと調べてみよう。
★3つ、7ポイント半。
2022.01.22.新 -
Posted by ブクログ
刑事指導官・風間公親。
県警本部の風間道場と呼ばれる、刑事育成システム。新米刑事を風間のもとで、3ヶ月みっちりと鍛え上げていく。
『交番勤務に戻るか?』
6つの事件。
風間の教えを受けた6人の刑事。
言葉少なに、確実に犯人に近付いていくように、6人の刑事を導いていく、風間。
教場での指導教官として、真実を見抜く洞察力。
刑事として、やはり凄まじい。
ここに指導教官・風間の原点がある。
自らが負傷しながらも、証拠物件の保存が第一…
もはや常人とは思えない。
もっと長編で、刑事指導官として、新人刑事とともに事件を解決していく、風間をみてみたい。
それは贅沢か…
何かものたりない…
『ブロンズの墓穴』 母親・佐柄美幸が、息子に対して、クラスでいじめがあったことを認めようとしない、担任・諸田を殺害する。
殺害しなくても…
息子はどうなる…
殺人を犯しても、何も解決しない。
どころか、息子はいじめどころではない…
何かやるせない…
-
Posted by ブクログ
シリーズ第一作と同じく、警察学校の教官である風間と生徒たちのストーリー。
一作目の最後に出てきた、「警察には文句がある」と言っていた美浦も出てくる。
前作よりも風間の印象が薄く、少し物足りなさも感じた。わたしは一作目が好きかな。
とは言っても風間の洞察力や観察力は劣っておらず、生徒のことはお見通し。
その裏でお兄さん的存在な桐沢に救われた生徒もたくさんいただろう。
今作では、風間の口から「死ぬなよ」「最後まで生きる望みは捨てるな」という言葉が生徒にかけられる。警察がいかに死と隣り合わせの職業か、嫌というほど分かっている風間から、というのが重い。
"人に敬われる人間になることだよ。
そのためには人間性や人格を磨くことは、常に怠らないでほしい。"
厳しい毎日の中で過ごす生徒たちのことを思うと、ここの風間の優しさが嬉しかった。
やはり卒業式の風間が一番人間味があっていい。
「奉職」いい。今作は風間の笑う場面が多かったように思う。
生徒たちが出来ないから厳しくしているのではない。憎いわけでもない。
これからの警察人生をしっかり地に足ついて歩んでいけるように、潰されないように、あえてここで厳しくしておく。生徒たちが大切だから。生きていてほしいから。
ヘマをしたらどこの教場出身か問われたりするということは、その逆もきっとあるだろう。風間はきっとそんな未来を期待しているんだろうとも思う。自分が育てた生徒たちが褒められたら誰だって嬉しいじゃないか。