森絵都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書が初めて、久しぶりの人でも、YOASOBIさんの素晴らしい楽曲と共に気軽に読める、素晴らしいコンセプトの作品です。読書体験というより、エンタメ体験です。
読書慣れしてる人でも短い文字数の中での各作家さんの表現力や個性を味わいながら、音楽とのコラボという新鮮さは他にないので、お勧めしたい。
この本をプレゼントしてくれる人がいたら、死ぬほどセンスが良いと思います。
Ayaseさんが凄すぎることを認識できるのでYOASOBIファンは絶対読むべきです(私はファンクラブ入ってないですが、入りたくなりました)
私だけの所有者は、
島本理生さんが普段重ための恋愛小説で書くような、所有されることを求める女性の気持ちをアンドロイドに置き換えている、面白い構成だと思いました。
手紙の主がどこかで繋がっていたり、必ずしもハッピーエンドにならないことも、島本さんらしさを感じました。最近の島本さんよりも、駆け出しの頃の重さを感じで、女性が好きな感じかもしれません。
ユーレイは、
辻村深月さんらしい少年少女の心理をたった30-40ページで丁寧に描写して、かつ、プチオカルト、プチミステリーの要素や、明日への活力にもつながる前向きさもある、子供達にオススメの作品でした。この作品を読んだら、ちょっと小説を好きになってくれるんじゃないかなと。教科書に載せて欲しい作品です。
色違いのトランプは、
異世界系は最近漫画でもめちゃくちゃ多いジャンルになりましたが個人的には正直うまく頭でイメージを作れず避けていました。でも作品を読んだ後にYOASOBIさんの「セブンティーン」のMVを見てからもう一度読み返してそのイメージを元に読んでみたらめちゃくちゃ面白かった。こうやって、頭のなかだけで考えずに音楽を先に聴くスタイルがあるんだと思わせてくれたのはこの作品でした。
ヒカリノタネは、
タイムスリップ恋愛という王道を扱いながらも、登場人物がみんな知的で行動も言葉も面白くて、ロマンチックだけじゃないのがよかったです。
今自分自身も、恋の告白ではないけど大事な人に大事であることを伝えるシーンを控えていたので勇気をもらいました。
YOASOBIさんの「好きだ」が好きな人は、絶対に読むべきです。 -
Posted by ブクログ
映画のキャストの印象でもっとソフトなきれいなお話かと思ってた。こんな読み応えのあるものだとは。
塾がまだまだ学校から目の敵にされていた頃、「水泳や体操に通うのは何も言われないのになんで塾に通うのは悪く言われなきゃならないの?スポーツが得意なように勉強が得意になって何がいけないの?」と笑っていた同級生。中学受験さえ珍しかった頃有名私立中学に進学した彼。同じように塾に通ってた私の罪悪感をいとも簡単に取り去ってくれた。
学ぶって楽しい。新たな知識を得るってワクワクする。塾はそのきっかけをくれた。
あれから40年近く経って、好転したことはたくさんある。でも、経済格差で教育格差が生まれたように、住むところによって教育格差が顕著になったと思う。いや、田舎を知らなかっただけかもしれないけど。田舎は今でも40年以上前の首都圏に及ばない環境だったりする。 -
Posted by ブクログ
上巻は何日かかけて読んだのだが、下巻は早く結末まで読んでしまおうと思い、日曜日の1日で読み切った。この土日はたまった仕事を少し片付けようかなとも思ったりもしたが、やりたくないことに時間なんて割くことはできず、ひたすらDIVE!!を読んでしまった(笑)。
飛び込みというマイナー競技を題材にした青春スポーツ小説。構成もしっかりできていて、よくできた面白い小説だと思います。飛び込みというマイナー競技の厳しい境遇、それに打ち込む若者たちの様々な境遇や苦悩を乗り越えようとする姿。どうなるのだろうという気になる展開。どんどんと読み進めたくなる小説です。
青春スポ根好きな人にはおすすめです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいやーすぐ読み終わってしまった。
なんというかなんでこんなタイトルなんだろう?と思っていたYOASOBIのある四曲がスッキリした気がする。
一個目は「ミスター」の原作。アンドロイドが大量に生産されて、それでいて生活を助けるあるアンドロイドが持ち主の命令を聞いて、最後の命令を聞いてアンドロイドだけ逃げ出すっていう。どうやらそのアンドロイドとある研究者とで文通をしてるんだけど、そのある研究者が驚きの正体。
二個目は「夜のまにまに」の原作。自殺するために遠くの街まで片道分しか切符を買わずに電車に乗ったけど、夜の海に惹かれて切符の最終地点まで行かずに降りちゃう。そこで出会った女の子に自殺を止められて、悲壮感みたいな、悲観的に見る視点がだんだん楽になっていって…という素敵な友達を作れたっていうお話。これはすごい響いた。
三個目は「セブンティーン」の原作。これは結構特殊な話だったなという印象。まず世界観が現実と違うし、現実とパラレルワールドがあるっていう設定の上で、あっち側とこっち側の自分とで求めているものが真逆で、あっち側の自分はきっとこっちの方が向いているし、こっち側の自分はあっちの方が向いている。ちょっとこれは難しかったかな…。
最後は「好きだ」の原作。これはもうわかるわかるの連続。どうやら私と同い年の主人公で、同じ子に何度も何度も告白して敗れてきてる。次告白してしまったら四度目。絶対ダメに決まってるけど衝動が収まらない。ああ、あの時告ってなかったら…。そんな主人公の友達がタイムスリップで過去を消せるらしい人がいるんだって教えてくれて、それを試みることに。最後はもちろんハッピーエンド。読んでてすごく楽しかった。 -
Posted by ブクログ
小学生を主人公にした、学校での出来事や友達との関係性をテーマにした短編集。
教科書にも掲載された話が収録されてるとのことで興味を持ち、購入。
各編は短く、文章も読みやすいですが、個人的には少し物足りなさを感じてしまいました。
こういうテイストの話は割と好きなのですが、言語化できないです・・・
でも総じて好きです笑
個人的には、富田さんへのメールが好きでした。
モヤモヤしたことをきちんと相手に伝えるのって相手に真剣に向き合ってる証拠だし、とても勇気がいることと思います。
僕自身苦手意識があるので見習いたいと思いました。
以下、各編の感想や心に残ったフレーズ。
◾︎あのこがにがて
「馬が合わない」という言葉って悪い意味に捉えられがちですが、本編においては自分を守る言葉の意味合いで使用されています。
自分の歩み寄りが通用しない人は世間に一定数いますし、妙な納得感があったストーリでした。
◾︎富田さんへのメール
「言葉ってこわいけど、でも言葉がないとほんとのことがわかんないまま終わっちゃうこともあると思います。ウチらを縛ってる言葉をほどくのも、やっぱり言葉を使わなきゃできないって気がします。」
→すごく勇気のいるメールを送った美里さんのこの言葉は誰もが共感しうると思いました。
◾︎風と雨
p156おいらよりさきに逝くなと言ったのに、7年も前に逝っちまった。娘と孫が来てにぎやかになったが、かみさんのいた場所は、かみさんにしかうめられねえ。どんなに部屋を賑やかしても、おいらのなかにはしんとした穴がある。
それでも、無心で謡曲をうたってるときだけは、夢とうつつの分け目を飛び越えて、かみさんのそばに近づける気がする。
→わかる。変えがきかないものはたしかにあって、その喪失感は一生埋まらないものってたしかにある。でも想像だにしないことや夢中になれることで、その喪失感を一時的にでも忘れることはできる。その喪失感を薄めることはできると信じたい。 -
Posted by ブクログ
おそらく十数年ぶりに再読した。舞台は日雇い労働者が多く住む町、釜ヶ崎。釜ヶ崎に住む青年がある金持ちの妻について、小説を書くことになる話。
個人的には森絵都が社会とか悪とかを書こうとした最初の長編だと思っている。
大学時代に読んでいるはずだけど(なぜかもっと前だと思っていた)、当時は今の社会とのつながりとか全然考えられてなかった。
どこか中途半端な終わり方という印象を受けてから冒頭部分を読み返し、震災というものの唐突さ、理不尽さをもう一度突きつけられた。
あと昔は結子が年上で、礼司が同世代だったから礼司目線でしか考えられなかったと思うが、改めて読み返して結子が好きになった。