森絵都のレビュー一覧
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ネタバレ後輩に借りた本。短編集で読みやすいし全部優しい感じの話で良かった。YOASOBIの曲は本を読み終わってから聴いたけどMVともマッチしてて面白いし本と曲2つで楽しめて良かった。はじめて家出したときに読む物語のユーレイが一番印象に残った。辻村深月さんは鏡の弧城の時も思ったけど女の子のいざこざとか心情とかの描写が上手いというかリアルだと思う。ちょっと微ホラーな感じだったしなんとなく次の日の朝がどうなってるか、どういう結末かって想像出来てたんだけどまさかの結末で裏切られて少しクスッときた。あと色違いのトランプも自分の名前が出てきたから印象に残った。曲は色違いのトランプが原作になってるセブンティーンが格
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「五十音順の作者を読む」第35冊目「も」。
万引きに手を染めてしまった中学生のさくらと梨利(りり)、彼女たちとつるむ尚純(なおずみ)、精神を病んでしまった青年・智(さとる)という4人の交流が描かれた、青春物語です。
さくらや梨利の、犯罪に手を染めてしまったが故の悩みや、智の精神が壊れていく様子に胸が詰まりました。
4人のこれからが、今より少しでも救いのある方向に行ってほしい。
読み終わると心からそう思えました。
火事の表現があるため、トラウマのある方は注意が必要です。
「闇から抜け出すような青春物語が読みたい」という方におすすめの作品です。 -
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「うんと高いところまで上りつめていくのよ。そこにはあなたにしか見ることのできない風景があるわ」
この台詞から思い出したのは、
「国宝」ラストシーン。
スポーツ小説というジャンルになるらしい。飛び込みという、マイナー競技の話。
しかし、森絵都さんの手にかかると、
スポーツ小説の枠を大きく超えてくる。
人物の描き方、大会のシーンの緊張感の出し方、無駄のない筆致とユーモア溢れる会話と、見事な構成とバランスだ。
下巻では、
オリンピック代表に内定された要一が、敢えて内定を蹴り、仲間と一緒に最終選考の大会へ挑む。この描き方の上手い事!
飛ぶシーンは書かず、ランキングと得点だけを最後に出す。ここで初 -
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同じ人が書いた作品とは思えないほど一つ一つの物語が全く違う独立した別の小説のような印象だった。共通しているのは自分の大切なもののために懸命に生きている人達。
大切なものはそれぞれ違うし優先順位をつけるのも難しい。鐘の音の潔のように手放して初めて気付くパターンもある。
表題作の風に舞い上がるビニールシート、ジェネレーションX、鐘の音が特に好き。
エドの言葉が印象的だった。
“仮に飛ばされたって日本にいるかぎり、君は必ず安全などこかに着地できるよ。どんな風も君の命までは奪わない。家を焼かれて帰る場所を失うことも、目の前で家族を殺されることもない。好きなものを腹いっぱい食べて、温かいベッドで眠るこ -
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少年はその一瞬を待っていた。
で始まる飛び込みに魅了された少年達のストーリー。天才ダイバーの祖父の血をひく野生児の飛沫。都会っ子でのほほんとした知季。サラブレッドの要一。
鬼コーチの夏陽子。めざすは
ダイビングプール存続をかけたオリンピック!
あさのあつこさんの解説が素晴らしい。
巧みさを気づかせない空恐ろしい作家、とはあさのさんの言葉。
まさしく。
冒頭の一文で心を鷲掴みされ、
グイッと物語の世界に持っていかれ、
登場人物ひとりひとりが生々しく存在する。さらりとそんなことをやってのける作家とは恐ろしい以外の何者でもない。
まだ上巻しか読み終わっていない。
オリンピックに向けて
どう進んで -
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年を重ねるということは、同じ相手に、何回も出会いなおすということだ。会うたびに知らない顔を見せ、人は立体的になる。
印象的な言い回しで1話目は文が閉じられる。
初めて仕事をした時と2回目に仕事をした時では全然印象が異なる「ナリキヨ」さんは、しかし、7年のときを経て、私の目にはどちらの彼もいるように見える。ひとは、ひとと会う時、話す時、きっとそのひとのすべてを一度で知ることはできないんだと思う。2度、3度と回を重ねるごとに印象が変わる場合もあれば、変わらない場合もあって、でも、すべてを知ることはたぶんきっとない。自分自身のことも完璧に分からないように、他者のこともきっと完璧にわかるなんてことは -
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最後までとても考えた作品でした。
理想の教育とは何か、いや、教育に正解などないのではないか。
時代によって変化するニーズや風潮から、私たちはこれまでに多くのことを受け取り受け継いできたように感じます。
【みかづき】
親から子、子から孫へ、3世代によって受け継がれる理想の“教育”を追いかける物語です。
物語は昭和36年、
日本にまだ塾というものが広く知られていない時代から始まります。
学校の用務員として働く青年とある生徒の母が学習塾を開きます。2人は後に家族となり、塾も軌道にのっていくのですが、、、
この時代はまだ寺子屋のほうが多くの人に理解されており、世間では塾のイメージは最悪…文部省