【感想・ネタバレ】ランのレビュー

あらすじ

9年前、13歳の時に家族を事故で亡くした環は、ある日、仲良くなった自転車屋さんからもらったロードバイクに乗ったまま、異世界に紛れ込んでしまう。そこには死んだはずの家族が暮らしていた……。

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Posted by ブクログ

今すぐに新しいことに挑戦したくなる作品でした!

幼いころに家族を亡くした環は、
あの世にいる家族に会いに行くために、
この世とあの世を繋ぐ40kmの道のりを走り切ると決心します。

そこで、マラソンチームに参加して、体力を付けようとする環
チームには、方向音痴でむっつり熱血系の青年、女の子にモテるために痩せたいタヌキくん、毒舌が持ち味のパートのおばちゃんなど、個性的な人たちと練習することに、、、

「はたして環は40kmを走りきることができるのか?
家族を亡くした悲しみからどう立ち直るのか?」

マラソンを通じて、気持ちも考え方も”前向きに”なっていく環の姿を応援しながらも、
読んでいくうちに、"一つのことを妥協せずに、最後まで向き合いたい"と私自身も前向きな気持ちになりました!!

亡くした家族との向き合い方とマラソンのテーマが上手くはまっていて、読み応えのある作品でした!

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2025年10月11日

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ネタバレ

中学生の時に1回目、大人になって2回目を読んだ。
無敵だった中学生の時に読んだ時は、孤独とは無縁で、ウジウジしている主人公・環に共感できず、特別面白いとも思わなかった。ただ、死後の世界をこんな風に描いた作品は見たことがなく、天国地獄や輪廻転生からの解脱を信じれない当時の自分にとって、すごくしっくりきた。
その事が印象的だったので、大人になって読み返すと、なんて面白い本なんだ。と
とても仲良し家族とは言えない家族との歪な会話を、それさえ懐かしいと言いつつ、職場や周りの人の関わりを煩わしいと言い、孤独と言いながら人を避ける環の矛盾のような心情に共感し、その中で変わっていく環に胸が熱くなる。
読んだ私自身は家族を失った訳ではないが、歳を重ねて抱くようになった漫然とした孤独や不安が、こうも物語に入り込めるようになるとは思わなかった。
落ち込んでいる人がふと手に取った本がこの本だったらいいのになと思うような本でした。

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2024年12月11日

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よかった!
人生ってフルマラソンみたいだなと感じた。
切ないけど、前向きに生きて行く主人公に共感しながら読んだ

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2024年12月04日

QM

購入済み

うーーーーん、いい!!!
全く走ることに興味なかった主人公がこんなにものめり込むなんて!
そして同じく大人になってから走るのが好きになった自分も、シューズを新調して走りたいな、なんて思わせてくれるほんだった。

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2024年10月01日

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今作は、ポカリスエットの
味が口いっぱいに広がるようなお話。

「死と生」いや「死と青春」を題材にした
本作は、簡単にいえば主人公の女の子が
死んだ家族に会うため、40km走れるように
努力するお話です。

家族全員を事故で失った主人公の『環』
彼女が生きる希望を見いだし、目的も
性格も年齢もバラバラな大人たちとともに
フルマラソンに挑みます。

フルマラソンと、天国。

全く関係ないものを違和感なく繋げる
森絵都さんの天才的なインスピレーション。

そして手に汗握りながら、応援したくなる
ような没入感。そして一体感。

大人も一生青春なんです。

汗でちょっぴりしょっぱく感じた
ポカリスエット。

あの味を記憶を思い出させてくれた
最高の1冊でした。

しんどい時、また読み返そ。

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2024年06月19日

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ネタバレ

環が走るようになってからは、あっと言う間に読み進めてしまった。話も分かりやすく、登場人物も面白かった。
真知栄子は苦手なタイプだけど、ズケズケ入っていく彼女を知りだしたらこんな人も仲間としてありだわ~と思えて笑えてしまう。私も是非イージーランナーズに入れて頂きたい。
走る事を通して、環が心も体も成長していくのももちろん、生きる事を見つめ直しこれからの生に向かって挑戦していく感じがとても素敵でした。

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2024年04月22日

Posted by ブクログ

10年ぶりくらいに読んだ。内容はあんまり覚えてなかったけど、当時とは全く違う読み方をしてるんだろうな...と思う。
読後感がほんとうに良い。前向きになれるし、ダイエットしようと思うし、久米島行きたくなる!
ファンタジー要素は結構ぶっ飛んでるけど、心の動きの描写にリアリティがあって、すごく共感する。
『出会いなおし』とかもめちゃくちゃ良かったけど、やっぱり森絵都は長編の方が好き。

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2024年03月14日

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ネタバレ

森絵都・ラン、1年以上積読状態だが、いよいよ挑む!久しぶりの一気読み。両親、弟を事故で亡くし、数年間同居していた叔母も亡くした主人公・環。自転車屋の紺野さんと飼い猫の「こよみ」と仲良しになる、が、こよみが亡くなり、紺野さんも山形へと去ってしまう。そんな中紺野さんから譲り受けたモナミ1号(自転車)。モナミに乗ればあの世とこの世を行き来できることが分かった。環はモナミ1号に乗らずとも、40kmを6時間で走破することで家族に会えることを知る。マラソンによる環の成長譚、身体だけではなく心も成長した姿が眩しい。⑤

毎週日曜日、ジムで15分間で2.5㎞走っているがフルマラソン(42.195km)で5-6時間かかるよね。これは大変だ!

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2023年07月17日

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この本もテーマが「死」なんですかね。コメディタッチなところと変わった登場人物のおかげで、重たくならずに読めました。森絵都さんの本を続けて読んでいますが、読後感がいいですね。さわやか?かろやか?すっきり?語彙力がないけど、なんかいいです。

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2023年07月14日

購入済み

強くなれ

目的があると人は120%の力を発揮できるんだなと思いました。大切な人に会うため疲れも忘れて頑張れる。ファンタジーとわかっていてもそんな所があったら私も走って行きたくなりました。

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2023年02月24日

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ネタバレ

辛い境遇でも頑張る主人公がにかっこいいと感じました。家族をなくして自分だけが残るってだけて、私には無理かも…。

個人的に、死んでしまって記憶が曖昧な主人公の弟が「八方ブス?」「大好きって意味じゃなかった?」といっていたのが、最後の最後でまた「八方ブス」「大好きって意味だよ」と言うのが好きです。
族愛がとても感じられて、感動もする話なのでぜひ読んでほしい…!

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2023年04月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

かなりよかった!個人的にどストライクにささった本。

死の世界に行くために後ろ向きに全力で走っている環に共感した。

主人公は家族を失い自分ひとりだけ生き延びたという設定で、いわゆる悲劇のヒロイン系の小説。しかし、自分かわいそうと哀しみにひたるではなく、主人公なりに前向きに生きているのがよかった。それでも周りからみると、かなりネガティブにみられるというのも、共感できるところがあった。

エンディングも、走り切るか否かではなく本番を迎えたその日で終わっていることで、結果がどうであれ今までの過程に意味があるということを暗に示唆していてよかった。

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2022年11月30日

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前向きになれる素敵な本でした。

カラフルを読んだ時に近い読感で
生と死を両面から見つめながら
限られた生を、今を、前向きに生き切ろう
というメッセージを感じた。

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2022年09月24日

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久しぶりに“本”を読んだ感覚。

私の周りには死ははびこってはいない。というか、常に少し距離がある。現実味を感じられない、というのが一番近いかな。
それもあってか、いざとなると狼狽するのが目に見えている。
後悔をなくすことはできない、と思っている。ただ減らすことはできる。そのことは常に肝に銘じて生きているつもり。

人におすすめしたい本だけど、近い家族を亡くしたことのない私には、その経験がある人がこの本をどう感じるのかがわからないので、気軽には勧められない...

最後の章は電車では読めなかった。

いい本読んだな。
とりあえず、来月少し走ってみよう。

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2025年11月28日

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シンプルすぎるキャラたち わかりやすい上に、思い込みが過ぎる人しか出てこないのがモヤる。
けど、喪失感をどうやって乗り越えていくか?のヒントにはなるかもしれない。
亡くなった人に執着するのは止めようって話でもある。
てか、そこで終わらせるんだ?結果不明なんだ?!えーー

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2025年12月02日

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 走る理由、いや、人間が何かを一つのことを努力している事柄の理由に正解はない。そして、その理由が途中で変わってしまってもいい。
 いちど決めたことは曲げない。曲がりそうになったら、軌道修正できずにそのまま諦めてしまう。諦めてしまった自分が嫌になってしまう。そんな悪循環を繰り返してきた私にとって、「ラン」は、新しい視点を与え、思考を変えたいと思わせてくれた教科書のような一冊だった。
 人間は簡単に思考を変えることはできない。だからこそ、これからの人生、なにをするにしても立ち止まる前に、立ち止まりそうになった瞬間に、ここに戻ってきたいと誓った。

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2025年03月23日

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少し軽いですけどコミカルで分厚いながらすいすい読めました(4日かかったけど)。3度ほど声をあげて笑いました。読ませるセンス抜群です。サボっているジョギングを走りたくなりました。走り続ける。生き続ける。そうです、それです。

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2024年11月23日

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ネタバレ

「さらば皆の衆、42.195キロ先でまた会おう」

どんなに大切な人でも別れは否応なしにやってくる。それならば初めから関わらない様にと予防線を張っていた主人公が、人と関わり成長していく姿は素直に応援したくなった。

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2023年10月11日

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ファンタジーとスポ根を織り交ぜたお話。森絵都さんらしく生と死もテーマになって、力強いです。少しスタートが冗長だった分、星一個減です。

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2023年08月10日

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ランニングが多少でも題材に入っていると手に取ってしまいがち。

サクッと読めて、読後感も気持ちよかった。
森絵都さんの描くキャラクターはみんなキャラが立ってて楽しい。

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2023年06月10日

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走るモチベが上がった。

きっと何度も立ち止まりたくなる。あきらめたくなる。逃げたくなる。
でも、それでも私は立ち止まらない。あきらめない。
逃げずに最後まで走り抜けると、自分を信じられる。
だって彼らがそこにいる。

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2022年11月18日

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素敵な本だった。
体を動かして、人と関わるっていうのは生きる希望になるのかなって思った。まちさんの気持ちもよくわかる気がする。

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2022年10月06日

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子供の頃に両親と弟を、少し前に叔母を亡くした主人公が、あの世へのライン超を目指しランニングを始める話。

始めは孤独からくる無気力さが目立っていたけど、ランニングに誘われて変わった仲間たちと日曜日に走り始めてから少しずつ気持ちが強くなっていっていた。

アクの強いおばさんパート(兼チームメイト)とも互角にやり合うのが面白かった笑

家族との最後のお別れは悲しかったけど、前に進んで生きていく姿勢がついた主人公を見て、自分もなにかを頑張りたくなった。

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2022年10月02日

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大好きな本の一冊です。
家族をなくしてまだそこに立ち止まっている
環が、もらった自転車に乗って走ると家族に会える異次元に行けることを知る。
立ち止まっている環が少しづつ前を向いていけるようになっていく温かいお話。
一気に読んでしまった元気になるお話

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2022年04月29日

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家族を亡くしてしまった環。ふらふらと生きる毎日だったけど同じような境遇の自転車屋さんからある特別な自転車を譲ってもらう。その自転車に乗って道なき道を走りあの世に辿り着き死んだ家族と団欒することができた。だけどそんな時間も永遠ではなくて、自転車は本来の持ち主に返さなくてはならなくて自力で冥界に来れるよう走る訓練を始める。そこから少しずつ走ったりへっぽこな仲間と言い合いをする中で生きる力を前を向いていく力を身につけていく。書ききれないくらい心に残る言葉もたくさんあるのでぜひ読んでほしい。オススメ。

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2022年03月31日

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絶対に人は死んでゆく。
死に向かって日々過ごしている。
いつ死ぬかなんてわからない。
周りの人たちもいつ死ぬかなんてわからない。
死がいつもそばにある主人公。そんな人もきっといる
大切な人をたくさん亡くした人は
どう生きていけばいいのだろう。
死んだ側も心配なんだよね。
残していった家族のこと、大切な人のこと。
綺麗事なんてたくさん言える。
死んでいった人の分まで頑張ろう。
そんなことわかってるし、
死んでった人も望んではないけど、
死んだようにいきていくのだけは
望んでないであろうし、
それこそ心配でいつまで経っても
輪廻転生できないよね。
改めて死ということを深く受け止めて
改めて考え方を明るくしていきたいな

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2022年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ほっこりいい話!
内気で出不精な主人公がどんどん成長していくのがスラスラ読めて気持ちいい!!
フルマラソンどうなったかまでは描かれてないけど、そんなのどうだっていいんだよね、みんなで挑戦したことにいみがあるんだからサ!!

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

どんなに亡くなってしまった人に会いたくても、どんなに後悔しても過去にもどることはできない。人生は前に進むだけ。若い頃の楽しかった時代を思ったり、元気だった頃の両親に会いたくなったり、子供たちの小さくて可愛い頃を思い出して「あの頃は良かったな〜」なんて振り返ってばかりいないで、今より少し先のことを考えながら自分なりに目標を持って進んで行かなくては!
そんなふうに思った。
さて、2024年の目標は何にしようかな…

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2023年12月28日

Posted by ブクログ

死んだら前世を洗い流して、みんな溶けていく
個と個の境界がなくなって、一つになって、見えない蒸気のように下界全体へ染み渡る
私達が受ける陽射しや風や雨や、そららに育まれる自然の中に
だから、死んだ者はいつだって私たちの一部

っていう考え方が好き

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2023年09月18日

Posted by ブクログ

再読。
前読んだ時は、私も走りたくなってジョギングをした。でも一週間ぐらいでやめた覚えがある。私には無理だった。

主人公の夏目環は、家族を事故や病気で亡くし天涯孤独の身。唯一の友達だった自転車屋の紺野さんと猫のこよみも去り、本当のひとりぼっち。頼る人頼られる人もいない。環は殻に閉じこもってしまう。本当のひとりぼっちというのは私には計り知れない。作中にも所々に"1人の苦しさから逃げ出したい"と書かれてる。そういう箇所を読むと苦しくなってしまう。

そんな環もある事がきっかけで40キロを走らないといけない事情ができ、それに伴い出会いがあった。イージーランナーズのメンバーたちだ。このメンバーたちと走るようになりどんどん環が変わっていく。後ろ向きから前向きになっていく。この変化は嬉しかったな。困っているメンバーを助ける為に自分から行動できるようにもなった。"頼る人も頼られる人もいない"から環が頼る人ができ、環が頼られたりと孤独から救われた。やっぱり殻に閉じこもっててはダメ。自分から変わろうとしなければ、ということを改めて実感した。

環を変えるきっかけの一つでもあるイージーランナーズのメンバーが変わり者ばかり。とくにリーダーのドコロが面白くて好き。めちゃくちゃな人なんだけど、走るのは速い。他のメンバーも一癖も二癖もある。変わり者ばかりだから逆にうまくいくのかな?衝突する事もあるけど、すぐ仲良くなる。なんだかんだでチームワークがいい。

イージーランナーズのメンバーが、久米島でそれぞれの目標を達成できるよう願う。

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2023年08月16日

Posted by ブクログ

死者との交流を交えることによって、ランニングの楽しみを伝える小説。

少しまだるっこしいところはあるものの、面白く読めた

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2022年11月15日

Posted by ブクログ

初森絵都。あの世とこの世を結ぶ連絡通路、通称レーンを40kmにして、それをフルマラソンと絡めた設定はおもしろい。これ映像化されたら、泣く自信ある。

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2022年08月09日

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