森絵都のレビュー一覧

  • DIVE!! 下

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    中学一年の時、一度だけ10mの飛び込み台に登ったことがある。
    足がすくんだ。
    後ろに小学生が待ってなかったら引き返したかもしれない。

    落ちている1.4秒は、長かったような気もするし、あっという間だったような気もする。

    これを競技として、さらにそれを物語として昇華させることができるなんて。

    小説は面白かったけど、また飛び込んでみたいとは思わなかった。

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    2020年12月06日
  • おいで、一緒に行こう

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    森絵都のおいで、一緒に行こうを読みました。
    震災と原発事故のあとに残されたペットをレスキューする人たちのルポでした。

    原発事故が発生した後、原発に近い地区の人たちは身一つで避難したので、ペットを連れて行くことが出来ませんでした。
    そのような無人となった街に残されたペットを回収するボランティアの女性たちの行動が描かれています。

    「多くの鎖につながれた犬や、室内飼いの猫は餓死してしまっています」という記述を読むと悲しくなってしまいます。

    原発に近い地区は立ち入り禁止になっているため、警察に見つかると強制退去させられてしまいます。
    それにもかかわらず、「母性」に従って行動する女性たちにエールを

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    2016年10月05日
  • いつかパラソルの下で

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    なぜか森絵都さんの小説は、大人が主人公の物ばかり手にとってしまうのですが、本作もやはり自分の好みにドンピシャでした。

    厳格と思われた亡き父の、思わぬ過去。その謎を解き明かしに子供達は東奔西走-と言ったところが大まかなプロット。しかしその彷徨はいつか自分探しの旅へと変じ、誰もが抱えていた屈折や避けていた壁を直視し、そっと歩き出す。その過程が丁寧に、リアルに、そしてユーモラスに描かれた傑作です。

    家族って、恋って、そして人生って何だろう。あまりにも普遍的で、でも答えの出ない命題に、読者である自分もまたもう一度向き合ったような気分でした。

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    2016年09月24日
  • クラスメイツ〈後期〉

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    うん。後半もテンポよくすすんで、面白かった。クラスの24人が全員でてきてそれぞれが少しずつほかの人の話に絡みながら、成長していく。「大人」なんてすごいものじゃなくて、なんというかなぁ。あの13歳から15歳までの、あの独特な雰囲気の中に入っていく。それを青春といったり思春期といったりするのかもしれないけど、そんな簡単な言葉ではくくれないぐらい24人の中学1年生の1年間はバラエティに富んでいて面白かった。本当の中学生がこれを読んだら、一人ぐらい「似ている感じ」「でも違う感じ」っていうのに出会うんじゃないかと思いました。中学1年生が終わる前に読んでみることをおすすめ。

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    2016年08月06日
  • この女

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    森絵都のこの女を読みました。

    大学を出ていながら、釜ヶ崎のドヤ街で暮らす主人公礼司に奇妙なバイトの依頼が来ます。
    ホテルの経営者二谷からの妻結子の自伝を小説として書いてほしいという依頼なのでした。

    早速その依頼を受けて、その結子という女性へのインタビューを始める礼司なのでしたが、結子は自分の生い立ちについてデタラメの作り話をするだけなのでした。
    しかし、しつこくインタビューを重ねるうちに少しずつ結子は自分のことを話すようになってきます。
    なぜ、結子の自伝が必要なのか、二谷と結子のなれそめ、といった謎を解いていくうちに、礼司の持つハンデについても明らかになって、礼司の小説はその様相を変えてい

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    2016年07月22日
  • この女

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    中学以来に読む森絵都。
    懐かしくってうまく引き込まれていって序盤からわくわくしながら読んだ。
    すごい。

    この時代の背景と、主人公、結子、大ちゃん、松ちゃん、敦、ビリケン男たちの葛藤と強さが交差して面白かった。
    強くてかっこよくて憧れる。

    最後まで読んだあとにエピローグを読んでもう一回12章まで戻ってまた読んだ。
    エピローグにもあるし、作中にも言われてるけど、この本はこの女ではなくこの男という題名がぴんとくる。
    でも、この女っていう題名でよかった。

    気がついたら私も泣きながら読んでいた。

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    2016年06月18日
  • 架空の球を追う

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    ネタバレ

    森絵都さんは好きな作家さんのひとり。
    中でも森絵都さんの短編集が好き。
    この『架空の球を追う』は本当にワクワクして一気に読み終えました。
    『ドバイ@建設中』のラストでの見事などんでん返し。
    『あの角を過ぎたところで』はほっこりした内容が続いていたのにラストの衝撃にはドキドキが止まらず。
    長さもテイストも異なる11話の作品にハラハラドキドキニヤニヤさせられっぱなしでした。
    彼女の作品は全部読みたいです。
    早くも今年出会えて良かった1冊になりそう。

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    2016年02月01日
  • 屋久島ジュウソウ

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    森絵都さんの本はだいたい読んでると思ってたけど、これの存在をつい最近知った!!笑
    私もハイキング部だから山を登る気持ちわかるけど、私も山頂についてもそこまで達成感がない人だから、森絵都さんの気持ちにめっちゃ共感した!!
    屋久島大変そうだから行きたくないけど笑、ジブリの方は行きたい(´∀`=)

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    2015年11月19日
  • この女

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    小説とは経験ではなく想像力から成るものだ。僕は自分の貧困な発想を呪った。語彙の乏しさを、構成力の欠落を、「あほんだら」を「亜本田ら」と変換するワープロの知的レベルを呪った。
    価値のない過去なんかない。どんな人生かて、世界にひとつの物語を持っとる。物語にする価値を持っとるわ。
    そう考えると、人の生涯を完全に掌握するなど不可能にしても、朧気ながら過去の道筋が仄見えてくる。自ら立てた荒波の力をもって強引に突き進むその航路が。見えないのは未来だ。

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    2015年10月10日
  • おいで、一緒に行こう

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    正直、忘れかけていた福島。置き去りにされた猫や犬の姿に涙が止まらない。レスキューの人々の働きに感謝の念。

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    2015年09月06日
  • クラスメイツ〈後期〉

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    『クラスメイツ』の後半。
    どの子のことも否定もしなければ褒めてもいないのが、好感が持てる。
    A組「解散!」の仕方が清々しくて、とても心地よかった。

    「後期」のお気に入りは、ヒロと楓雅、でした。
    基本、不器用なタイプが好きです。

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    2015年08月24日
  • クラスメイツ〈前期〉

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    中学1年生の1年間を24人のクラスメイトそれぞれのストーリーで綴った連作短編集。
    一人ひとりに、焦点をあてた作りが非常に面白い。
    自分に似たタイプ、全然違うタイプ、24人全員が個性を持っている。
    それぞれの子の時間を覗きながら、追体験できて楽しかった。
    前期でのお気に入りは、陸くん、かな。

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    2015年08月24日
  • クラスメイツ〈前期〉

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    森絵都さんのYAにどっぷりつかった中学生時代。

    YA作品はいまも好きで、とり上げられた本やきになったものは定期的にチェックしているけど、こんなに、ほっとしたのは久しぶり。

    今の中高生のリアルを追いかけたら、(しょうがないのはわかるんだけど)SNSツールの使い方にずっともにょるものが多くて…

    だけどこの作品は、いつの時代の子も感じる繊細な思いを大事に掬っていて懐かしさも感じつつ、きっと今の中高生にも響くと思った。

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    2015年06月23日
  • おいで、一緒に行こう

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    命に順位があるのは仕方のないことだとは思う。あって欲しくないと思っていても、人間であっても命の順位が存在するのだ。
    ならば、ペットの、家畜の命にも順位はあるのか。
    おそらくあるのだろうと思う。
    そんななかで奮闘されるペットレスキューの方のドキュメンタリーだ。
    正しいことはしていないというレスキューの方の一言が重たい。
    でもその正しさは誰が決めたものなんだろう。
    命には順位がある、でも、命は平等なのも正しいことなんだと思う。

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    2015年06月15日
  • クラスメイツ〈前期〉

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    ある中学校を舞台にした物語。
    ひとつひとつの話が繋がっているのが、森絵都さんのうまいところだと思う。

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    2015年05月23日
  • クラスメイツ〈後期〉

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    前期同様、圧巻の面白さ。各人のエピソードでばらまいた伏線も他の人のエピソードで回収されていく。また、それぞれの人柄も見えている中で、各話一つの深みも強まっていくようだ。後期は不登校であった「田町」、ボランディアに参加した「このちゃん」、そしてこの時点で心理成長が一番の無欠の優等生「ヒロ」のエピソードが印象に残る。
    24人の思春期を迎えた少年少女、一人一話ずつで1年を綴り、平易な表現が多いながら40を間近にした私の心を懐かしく、せつなくくすぐる。森さんの作品は前から好きでしたが、あらためて、すごい作家だと思いました。いい本だった。。

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    2015年04月19日
  • クラスメイツ〈前期〉

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    全24人の中一クラスメートの群像劇。一人一エピソードで、エピソードごとに時間も進んでいく。最初の数ページは、「少し子供っぽいかな」と思ったものの、そんな思いはすぐに吹き飛ぶ。面白い。確かに僕もこの年代ではこんなことを考えていたなぁ、と、忘れていたことをやさしく思い出させてくれる。全部のエピソードがすべて秀逸だが、とくに「しほりん」ででてくる女子の仲間意識の複雑さ、「蒼太」「吉田くん」ででてくる男の単純ながら年相応の心境変化、自分に直接関係ないことも気になり始める「敬太郎」の話などが印象に残る。

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    2015年04月19日
  • クラスメイツ〈後期〉

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    後期、クラス委員長のヒロで終わる連作。1年A組は解散してもこれからの彼らの人生を想像してしまう作品でした。

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    2015年03月20日
  • クラスメイツ〈前期〉

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    中学一年生の入学してからのこころの模様を、クラスメイト一人一人を主人公にして連作で書いた、教師出身の森絵都らしい作品です。楽しくて早く後期を読みたくなりました

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    2015年03月18日
  • クラスメイツ〈前期〉

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    (後半と合わせての所感)
    中1という思春期に差し掛かる頃の生徒たちの1年を見つめたクラス小説。特定の誰かではなくクラスメイト全員をそれぞれの章で取り上げ描いた作品。
    クラスには当然色々な子がいるわけで、可愛い子、しっかり者、意地悪する子、だらしのない子、家庭に事情がある子、彼らがクラスで織りなす人間関係は決して綺麗事ではなくて、でもその一つ一つがまさにこの年代の子どもたちにあるよなあということばかり。当然担任もその中で右往左往するわけだけど、1年が経って様々なエピソードを経た最後には確かに生徒たちの成長に触れられる作品です
    自分と重なるキャラを見つけられれば一層共感すること間違いなし!

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    2015年02月17日