森絵都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短編集で、特に心に残ったのは、「テールライト」輪廻転生のお話。
一時の出会いの人も、もしかしたら前世で深く愛し合った人かも…あの友達とすぐ意気投合したのは、前世で理解しあった過去があったからかも…。
などと、このお話を読んで自分が出会ってきた「人」に対して色々妄想が膨らんで楽しかった。
人は何度も出会いなおす。
時間を経て同じ人に会っても、違う人のように感じてびっくりしたり、ふと心の中である人を思い出すことも、出会いなおし。
私がこれから出会う人と、それぞれに良くも悪くも深い感情や深い関わりを持っていこう。人生が濃くなっていきそうで、ワクワクする…そんなふうに感じました。
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Posted by ブクログ
東京・下落合、戦火を逃れた邸宅に集められた4人の女性。
GHQの一声で、彼女たちの人生を変えるハチャメチャな同居生活が始まった。1946年11月、日本民主化政策の成果を焦るGHQがはじめた “民主主義のレッスン”。いやいや教師役を引き受けた日系2世のリュウ、この実験を発案した仁藤子爵夫人、生徒として選ばれた個性豊かな4人の女性――それぞれの思惑が交錯する中、風変わりな授業が幕を開ける。希望と不安、そして企み・・・。
森絵都さんの世界はきりっとした切れ味とふっくらとした布団のように温かさが伝わってくる両面を内包していてどれを読んでも救いがある。舞台は昭和の激動の時代。もはや生き証人からの話を聞 -
Posted by ブクログ
皆は自死を選ぼうとしたことがあるだろうか。
主人公の真は自死を選ぼうとしていたうつ状態の際、本書に触れることで、視点を変えて、自死を思いとどまったのであろうか。
そしてあくまで忘れてはいけないのは、真がこの物語に共感できるのか、ということである。
自死を選んでしまう人、というのは思い止まるとか死への忌避感を感じる間も無く、自ら命を落としてしまうと言う。
皆はいじめを受けたことがあるだろうか。
私はある。
抵抗するという強さが本当の強さへの道筋なのか、あるいはそれは刻印としての劣等感であるのか、と考えたことはも幾許かある。
さて私が与えたい主題、
それはこの「カラフル」という作品は -
Posted by ブクログ
いやー面白かった!
なんて豪華なアンソロジーなんだ!?と思って手に取ったけど、どれも期待を裏切らない良作でした。
宮部みゆきだけ、とても良かったけどミステリーじゃなくてファンタジーの方で来ちゃったな、サブタイトル見るに、発注と違うんじゃない!?とは思ったけど…笑
"はじめての"というテーマだったけど、この本自体がそれぞれの著者の作品をはじめて読む読者を想定してるのかな、と思うくらいそれぞれの作家さんの色が全面に出てるというか、めちゃくちゃ"らしい"作品で、従来のファンの人にも読書初心者にも嬉しい本だったと思う!
女流作家あんまり読まないんだよね、という -
Posted by ブクログ
【手放した人生をリスタートできる本】
自殺した中学生男子の身体に入り込んだ、とある男の魂を描いた物語。
複雑な家庭環境を少しずつ解きほぐしていくその様子から、ページをめくるにつれて爽快感と達成感で満たされていく。天使プラプラとのやりとりも、現実を忘れさせてくれるかのようで、ほっこりと心温まる。転生してからは大きな不幸が訪れないことも、物語の展開として好みだった。
結果はどうであれ、自分で進むべき道を選べる主人公に惹かれる傾向がある。そして名もない自分が、自殺した自身の魂であることに気づき、天使プラプラとの別れのシーンはストーリーとしての余韻を感じさせる。前を向いて生きていく健気さと凛々し