森絵都のレビュー一覧
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今は当たり前のものとして受け入れられている民主主義だが、今から80年前の戦後の時期に、当時としては半ば強制的にアメリカから持ち込まれたものだった。
本作で出てくるように、上の立場にある人からの指示で動くことが当たり前だった当時の日本社会において、自分の頭で考えて動くという民主主義の実践の1つが受け入れられるにあたっては相当な長い道のりが必要だったと思う。そして現在においてもそれはまだ完成されていないものだともの思う。
また、現在の日本には、日本も同じく戦争により他国の多くの人たちを死に至らしめたという“加害者でもある”という事実をもっと直視し反省すべきだという意見がある。私もこの意見に賛同す -
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映画のキャストの印象でもっとソフトなきれいなお話かと思ってた。こんな読み応えのあるものだとは。
塾がまだまだ学校から目の敵にされていた頃、「水泳や体操に通うのは何も言われないのになんで塾に通うのは悪く言われなきゃならないの?スポーツが得意なように勉強が得意になって何がいけないの?」と笑っていた同級生。中学受験さえ珍しかった頃有名私立中学に進学した彼。同じように塾に通ってた私の罪悪感をいとも簡単に取り去ってくれた。
学ぶって楽しい。新たな知識を得るってワクワクする。塾はそのきっかけをくれた。
あれから40年近く経って、好転したことはたくさんある。でも、経済格差で教育格差が生まれたように、住むとこ -
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上巻は何日かかけて読んだのだが、下巻は早く結末まで読んでしまおうと思い、日曜日の1日で読み切った。この土日はたまった仕事を少し片付けようかなとも思ったりもしたが、やりたくないことに時間なんて割くことはできず、ひたすらDIVE!!を読んでしまった(笑)。
飛び込みというマイナー競技を題材にした青春スポーツ小説。構成もしっかりできていて、よくできた面白い小説だと思います。飛び込みというマイナー競技の厳しい境遇、それに打ち込む若者たちの様々な境遇や苦悩を乗り越えようとする姿。どうなるのだろうという気になる展開。どんどんと読み進めたくなる小説です。
青春スポ根好きな人にはおすすめです。 -
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ネタバレいやーすぐ読み終わってしまった。
なんというかなんでこんなタイトルなんだろう?と思っていたYOASOBIのある四曲がスッキリした気がする。
一個目は「ミスター」の原作。アンドロイドが大量に生産されて、それでいて生活を助けるあるアンドロイドが持ち主の命令を聞いて、最後の命令を聞いてアンドロイドだけ逃げ出すっていう。どうやらそのアンドロイドとある研究者とで文通をしてるんだけど、そのある研究者が驚きの正体。
二個目は「夜のまにまに」の原作。自殺するために遠くの街まで片道分しか切符を買わずに電車に乗ったけど、夜の海に惹かれて切符の最終地点まで行かずに降りちゃう。そこで出会った女の子に自殺を止められて、 -
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小学生を主人公にした、学校での出来事や友達との関係性をテーマにした短編集。
教科書にも掲載された話が収録されてるとのことで興味を持ち、購入。
各編は短く、文章も読みやすいですが、個人的には少し物足りなさを感じてしまいました。
こういうテイストの話は割と好きなのですが、言語化できないです・・・
でも総じて好きです笑
個人的には、富田さんへのメールが好きでした。
モヤモヤしたことをきちんと相手に伝えるのって相手に真剣に向き合ってる証拠だし、とても勇気がいることと思います。
僕自身苦手意識があるので見習いたいと思いました。
以下、各編の感想や心に残ったフレーズ。
◾︎あのこがにがて
「馬が -
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おそらく十数年ぶりに再読した。舞台は日雇い労働者が多く住む町、釜ヶ崎。釜ヶ崎に住む青年がある金持ちの妻について、小説を書くことになる話。
個人的には森絵都が社会とか悪とかを書こうとした最初の長編だと思っている。
大学時代に読んでいるはずだけど(なぜかもっと前だと思っていた)、当時は今の社会とのつながりとか全然考えられてなかった。
どこか中途半端な終わり方という印象を受けてから冒頭部分を読み返し、震災というものの唐突さ、理不尽さをもう一度突きつけられた。
あと昔は結子が年上で、礼司が同世代だったから礼司目線でしか考えられなかったと思うが、改めて読み返して結子が好きになった。