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中学1年生のさゆきは、いとこの真ちゃんが大好きだ。高校へ行かずに金髪頭でロックバンドの活動に打ち込む真ちゃんとずっと一緒にいたいのに、真ちゃんの両親の離婚話を耳にしてしまい……。
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Posted by ブクログ
中学時代に心酔していた森絵都さんの作品。カラフル、ラン、DIVE!!などの代表作は読んでいた一方、不覚にもデビュー作を読んでいなかった。 大人になった自身にどう刺さるかドキドキしながら、本を開いた。登場人物、綴られた台詞、文体のリズム、全てが心地よく爽やか。十何年経っても変わらず好きなものがあるこ...続きを読むとは幸せだ。 ↓以下内容について まだ自分の軸というものが確立していない年頃(いい大人でも軸がない人は多いが)様々な周囲の変化に大きく心が揺れてしまう。 そんな時、大人の大人らしいもっともな意見を聞くと、自分だけ周りが見えてないことに気づき途方もなく寂しくなる。そんな感情が自分にもあったことを思い出した。 まっすぐがゆえに激しく悩み苦しむさゆきを見守る家族や友達、先生、林田さん、みんなが温かく、愛に溢れている。 「心のなかでリズムをとる」 素敵な言葉にまた一つ出会えた。
登場人物全員が魅力的だし、物語のその後もみんなが幸せであるといいなと願わずにはいられない。自分の中学時代のことはほとんど覚えていないけれど、中学生ってこんな感じだよね、あるある、と懐かしく感じた。 さゆきのまっすぐな性格、考え方が素敵だなあ。中学校の用務員さんとのやりとりが好き。姉妹の関係もすごくリ...続きを読むアル。 さわやかでリズミカルな文体であっという間に読了。
森絵都さんのデビュー作、リズムとその後を描いたゴールド・フィッシュを同じ本で読むことが出来てよかった。子供にも読みやすい作品だと思う。
日常がほのぼの描かれた普通のお話。 主人公が中一で「自分が中一の時はどんなこと考えてたかなぁ」なんて思い出しながら読んでいました。 友人の真ちゃんのことば 「自分のリズムを大切にしろ」 ってなかなか響きのある言葉だなあって思いました。(だから表題になってるんだろうけど) 文章が簡...続きを読む潔に書かれていて中学生から大人まで幅広い人に読めると思います。 結構早く読み終わりました。
主人公さゆきの 「わたし、テツや真ちゃんみたいに立派な夢はまだないけど、そういう小さなこと、ひとつひとつ楽しみながらやっていきたいの」 という言葉がいいなと思った。 そしてテツに 「楽しい魚屋さんになってね」 という。 人生を楽しむっていうのが1番だよなと 歳を重ねた今だからこそ共感してしまった...続きを読む。
さゆきも真ちゃんも、テツも、まわりの人も、 素敵なキャラで楽しい青春小説。 リズムを整えて、心に耳をすませて、 変わらないものを求めて変わっていく、 子どもから成長していく姿が眩しい。
なんというか、この小説をもし子供の頃に読んでいたら今の自分とは変わっていたのではないか、と思ってしまった。 それこそすごく子供っぽくて、ある大人が読めばくだらないと一笑に付されるかもしれない作品だけどそんな人って本当に大人なんだろうか?
ママには悪いけど、あたし、今はいい高校よりも海に行きたい。 真ちゃんの家までは歩いて十分。軽く走れば五分で着く。あたしはいつも軽く走っていく。p14 ・みずみずしい。少女のエッセイ感があるよね。 だいじょうぶ、だいじょうぶ。楽しいうそは罪にならないんだから。p41 ・ませた女の子だ。 手...続きを読むぶらで歩く帰り道は、いつもよりずっと体が軽い。心のなかにある重たいものをみんな、こんなふうにどこかに置きざりにすることができたら、気分もずっと軽くなるのに…。p62 ・仕事でもこう感じることは多い。 「でもね、仮病ったって、立派な病気だよ。」 「病気?」 「そう、心の」 「…」 「でも、こうやってさゆきちゃんが来てくれるうちは安心よ。だいじょうぶ、きっと明日になったらけろっとしてるから、あの子は。」 おばさんはそう言って、あたしの頭に右手をポンとのせた。 大きくて、あったかい手。 この手のなかで育てられたテツは、もしかしたらあたしが思っているよりも、ずっと強い子なのかもしれない。 一瞬、そんな気がした。p79 ・理解者がいることが人を思いがけず逞しくするものなのかしら。 「そうね。植物は考えたりしない。なにかを感じているかもしれないけど。」 「じゃあ、きっと植物はみんな、太陽のことが好きなのよ。考えなくたって、自分の好きなものくらいわかるじゃない。」 本気でそんなふうに思ったわけじゃないけど、口に出して言うと、その通りのような気がした。 植物は太陽が大好きで、その大好きな太陽に向かってすくすく伸びていく。 「そうだといいな。」 「そうだといいわね。さゆきちゃんも、C組のみんなも、好きなものにむかってすくすく伸びていってくれればいいな。」p95 ・好きなものは考えなくたってわかる。考えなくたってそこへ向かう。 「あたし、三木先生でよかったよ。たった一輪だけ学校に持っていった花のこと、こんなふうにおぼえてくれる先生でよかった。」 「ありがとう」 先生は今までで最高の笑顔を作った。 休日の朝っぱらから、コスモスの花束を抱えて生徒の家へ自転車を走らせる、三木先生にしかできない特別なスマイル。p96 ・いい先生だなぁ。自信がないながらも精一杯生徒のこと考えてる。 いつかあたしが大人になって、本当に海外へ行くことがあったら、長い長い作文を書いて、先生に送ってあげよう。 いいことをたくさん探して届けよう。p98 ・こういう風に思えるっていいな。
森さんの作品は確か何冊か読んでる。 読みやすい文体と、分かりすぎるぐらい、どうなるのかが分かるストーリー。 ただ時々、はっとする言葉に出会う。 本を読んでると、その時自分が求めている言葉と言うのに出会う事がある。 言ってほしい言葉なんだろうと思う。 今回もそれがたくさんあった。 ストーリーは中...続きを読む学生の女の子がかっこいい従兄に憧れて、その従兄が挫折していなくなったことに絶望して。。と、思春期あるあるの心の変化を森さん独有の言葉で綴られている。 自分の思春期も思い出したりして。 似てるなぁ。。いや、ほとんどの人がどこかしら似てると思うんだろうなぁ。皆通ってきた道だからかな。。 何者になるか分からない自分にワクワクしたり、何者にもならないかも知れない自分に絶望したり、未来の事なんて誰にも分からないのに。 あの頃って本当不安定だったなぁ。 なんて、思いださせてくれた本でした。
中1のさゆきは近所に住むいとこの真ちゃんが大好き。 何も変わらなければいいのにと願うさゆきの想いとはうらはらに現実は変わってゆく。 世間的には不良といわれる真ちゃんを慕うさゆきの純粋さに癒された。
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