森絵都のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ久々の森絵都、読んできた本全部面白かったんやから、もっと頻繁に読めばいいのに、なんかまた間空けてしまったなぁ。
で、この本だが、タイトル観て「あぁ、意識高いとかのフェミ系やな」と短絡的に思ってしまった自分が情けない。
確かに粗筋からして戦後日本で若き女性たち4(5)人を相手にアメリカ流民主主義を浸透させる教室を運営する話なのだから、まぁフェミっぽいこともあるにはあるが…。
そんなのは味付けの一つでしかなく、本題は友情と恋愛と成長の物語なのである。特に登場人物たちそれぞれの過去や背景がうっすらわかり出す中盤以降から、密度と速度が上がりだすあたりの面白さは、さすが森絵都の筆力。時に感情で時に伏線で時にお笑いでグイグイ来られて月並みだが「ページ繰る手が止まらない」状態。
そして最終章あたりからのクライマックスは、もう怒涛の勢いで通勤電車で読んでたら職場すっ飛ばして終点まででもそっから戻る間もずっと読み続けていられる…読み続けないといられない面白さ。
朝ドラ的ストーリーが好きなら絶対気に入ると思う。タイトルはネタであるというネタばらしだけはしておく、堅苦しくなど全くない。性差は関係なくこの本を思いっきり楽しんで欲しい。そして不器用にでもいいから、自分なりの小さな民主主義を実践してみようやないか。そういうのから生活の幸せは構築できると思うので! -
Posted by ブクログ
一瞬で読み終わってしまったと思う。すごく面白くて好きだったーまた読み返したいな
真のお母さんは何も得意なことがないと自分で思っているから色々なものに興味をもってたくさんのことに挑戦するんだけど、なかなか続かなくて。お母さん自身はそのことを飽き性で何も続かないとコンプレックスとして捉えているのね。でも真のお父さんはそんなお母さんのことを行動力があって色々なことに挑戦していてえらいと尊敬しているのね。
自分は短所だと思っていてもそれが誰かを助けているかもしれないし羨ましく思われるところだったりするのよね!そしてそうやって肯定してくれる人がいることも肯定してくれる人に出会えていることが尊いよな( т т )と夫婦に感動してしまったよ。人と人との出会いの素敵なところが素敵に表現されているから好きなのだよ( т т )みんなそれぞれ色々な絵の具を持ってる!カラフル!ということ!
また読み返そうと思う。 -
Posted by ブクログ
最後、というのがキーワードなのかなと思う短編集。森絵都らしい。
第1話 夏になると僕ら5人のいとこは再会する。ぼく、智明、じゃがまる、章くん。章くんの別荘は辺鄙な海辺にある。元料理人の小野寺さんが管理人。午後11時から僕らは章くんにクラシックを聞かされるのだが寝てしまう。僕は章くんにいろいろ押し付けられるのが嫌になってきた。章くんへのモヤモヤがどんどん大きくなる。
第2話 中学の卒業式の日、机にごめんねと書かれた手紙が入っていた。9月の球技大会の時に不眠症だった。元音楽室に避難したら、藤谷がピアノを弾いていた。藤谷も眠れないという。母が愛人のアパートに行ってしまったのがキッカケらしい。藤谷の祖父が死に、家庭内騒動がひどくなっていく。でも藤谷は虚言癖があったのだ。
第3話 ピアノの先生の絹子先生はエリック・サティの音楽と人生を愛している。ステファンが現れる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ戦後の日本において、これまで軍国主義と家父長制とで自分を抑圧してきた女性たちに民主主義を教えることで、それぞれが自分の人生を生きるようになる。
彼女たちは民主主義を知らなかったら知らなかったで、さほど人生に不満もなく人生を生きていたのではないかと思うと、わざわざ民主主義を教えるのは壮大なお節介なんじゃないかとも思う。ただ、彼女たちは民主主義を知ったことで、別の物語を生きられることを知り、その中から自分の生き方を選択した訳だから、この壮大なお節介にも意義があったのだろう。それに、(ヤエのセリフでも出てくるが)何が正しいかは時代の変遷とともに変わるわけで、それがお節介だったりありがた迷惑だったとしても、今自分が信じていることを伝えたり、実施するしかできることはない。
価値観は人ぞれぞれで他人との距離を詰めにくい風潮も昨今あるが、意図のあるお節介の必要性のようなものを感じた。
話としても、後半に驚きの展開があるが最後は丸く収まって、読後感もよかった。 -
Posted by ブクログ
これは本とコさんにオススメしていただいた1冊。
オススメしてもらわなかったら手にとることすらなかったかもしれません。
ありがとうございます。
この本、手元に届いたときにちょっと驚きました。
600ページ超のまるで辞書本!
しかも紙も薄めで読んでも読んでも減る気がしない!
でも面白くて気付けば3日くらいで読み終えた。
書きたいことが多すぎて雑多になりそうだけど、頭に浮かんだことを順番に。
あのね、この物語の大事な場面に我らが栃木の誇る金谷ホテルが!
そうです、春休みに5,000円の百年カレーを食べたあの金谷ホテルです。
勿論、この物語の中の人たちも食べます百年カレー。もう、うふふですね。
それに金谷ホテルがどんな所なのかも知っているからレストランもロビーもありありと想像できるんですね。めっちゃ楽しい。
でもこの物語の本質はそこじゃない!
デモクラシーなんですよ。民主主義。
戦後の日本に突如としてやってきた民主主義。
私気付いちゃったんですよ。日本が民主主義の国になってまだ80年くらいしか経っていないことに。
戦後の時代の80年前ってまだ江戸時代だったんだって。ちょうど大政奉還くらいの頃。
戦後を挟んで80年ってどえりゃあ世の中が変わっていてびっくり。
で思ったんです。
私達って日本において民主主義2世か3世くらいなのよね。
民主主義化する過渡期にいた祖父母や両親の世代に育てられた私達。
そりゃ男尊女卑の精神も残るわな。
妙に納得してしまったのよ。
でね、さらに気付いてしまったの。
きょうだい児って民主主義化してない家庭多くない⁉︎って。
親の顔色伺って自分の意見を飲み込んでいい子でいることが美しい!みたいな。
自分の意思は一切持たず、欲しがりません勝つまでは!みたいな。
で、ふとしたタイミングで気付くのよ。なんかおかしくない⁉︎って。気付いてからが地獄なんですよ。だって軍国主義の中を生き抜いてきたらある日突然民主主義になります!って言われた戦後の人たちとの同じなんだもん。
時代は違えども、なんか近しいものを感じたのでございます。
まぁね、障害児を育てる親の苦労も分かるのでどうのこうの言うつもりはない。
で、なんだっけ。
えーっと、民主主義化するってアレに似てると思ったの。
他人軸と自分軸。
今まで他人軸で生きてきたけど、これからは自分軸で自分が楽しいと思う生き方をしていきましょう!自分がしたい生き方をしましょう!って。
その段階を踏んでいく彼女たちを見ているのはとても面白かった。
咽び泣いたりはしなかったけど、とても勉強にもなったしとても面白かった。