森絵都のレビュー一覧

  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

    Posted by ブクログ

    戦後、GHQの占領下にあった日本で、本当にこんな授業が行われたの?そんな疑問を忘れてしまうほど、この本には突き抜けた面白さがある。

    「日本はどうして戦争をはじめたと思いますか」日系2世の教師リュウの質問に当惑する美央子、孝子、吉乃、ヤエの個性的な四人。「民主主義とは何なのか」を彼女らと共に学ばせて貰った。
    講義に続く自由研究と体験学習のレッスンは興味深く、「カムカム英語」「街頭録音」「風船爆弾」など知るワードに出会うたび感情が揺さぶられてしまった。

    「コーラス隊を結成して、イベントで民主主義の歌を唄う」提案には唖然としたが、仁藤夫人のような元華族も、戦後は厳しい苦境に立たされていたのだなぁ

    0
    2026年03月31日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

    Posted by ブクログ

    とてもとても面白かった。
    戦後の日本で民主主義を教える教師として任務に就いた日系二世のサクラギと4人の生徒との物語。
    時間が経過するうちに登場人物の様々な背景が明らかにされていく。にわか教師のサクラギの奮闘ぶり、試行錯誤しながらも根底には生徒達への真摯な思いが有り感動する。生徒達の変容も楽しめる。
    「デモクラシーのいろは」という題名のちょっとお堅い感じに反して物語として引き込まれ、一気に読めました。

    0
    2026年03月31日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

    Posted by ブクログ

    こんなに読みやすいのに、ずっしりと心に迫ってくる作品は久々だ。2日でぐいぐい読んだ。
    女性たちの力強さと、リュウ・サクラギの草食な感じ、何かいい感じ。いつしか一緒に学んでいる仲間のような気持ちになっていく。
    そして、装丁のデザインも好き。

    0
    2026年03月30日
  • はじめての

    Posted by ブクログ

    音楽と文学がつながる瞬間を4回楽しめる!
    中でも色違いのトランプは圧巻。
    小説〜音楽〜MVと目と耳と心で楽しむ世の遊びを!

    0
    2026年03月29日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

    Posted by ブクログ

    天晴れ!!読み終わって感嘆。「第二次世界大戦直後のGHQがもたらした民主主義概念を、日本の女性たちへレッスンする物語」とやもすると堅くなりがちな題材を、こうも面白く読ませてくれるとは。ページ数も多い長編、どこかでダレそうになるかと思いきや、途中で構成をグッと変えてアクセントを入れてくる。ストーリーを見る目がガラッと変わる、急カーブのような展開。そして最後はハッピーエンド。文句なし。登場人物もキャラがたっていて色鮮やかだ。当時の歴史を今一度勉強してみようという意欲が出てきた。万人にお勧めしたくなる1冊だ。

    0
    2026年03月29日
  • 風に舞いあがるビニールシート

    Posted by ブクログ

    実話に基づいているのではないかと思うほどリアリティのある話が連続しており、夢中で読みました。特に「守護神」は苦学生の話で、自分は普通の中年会社員ですが、なんとか時間を作って勉強しなければと思いました。また、主人公裕介の“とても熱心なのに力の入れどころが少しずれている”不器用さが、実在しそうな人物像として描かれており、共感しました。

    0
    2026年03月29日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

    Posted by ブクログ

    途中までは、人物描写が多くなかなか読み進まなかったけど、中盤から俄然面白くなり、一気読み。
    デモクラシーを学びながら成長してゆくシスターフッドの物語かなぁ、ぐらいに思ってたけど、いい意味で予想を裏切られる展開。
    最後まで息もつかせぬストーリーだった。
    わかりやすい悪玉キャラがいても誰も傷つかない痛快な逆転劇。
    和太鼓に付いて来た師匠とかには笑った。
    えっ終わっちゃうの?のラストからのホッとするエンディングで幸せな気持ちになった。
    舞台は戦後なので戦争の悲惨さも描きつつ、ユーモアも交えながらの爽快な描き方は見事。
    現代にも通じる民主主義の問題に考えさせられた。考え続け、話し合い続ける事が大事。

    0
    2026年03月29日
  • あしたのことば(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    森絵都さんの作品を読むのはたぶん『◯年ぶり』くらいのほんとそれくらいすごく久しぶりでした。

    ことばを中心とした9つのお話。
    出てくるのは主に小学生くらいの子どもたちなんですけど、大人の自分にも共通するようなことばかりでした。

    どのお話もすごくよかったんですけど、僕が個人的に好きだったのは『風と雨』の瑠雨ちゃんのお話。
    大なわとびのくだりがめちゃくちゃ響きました。

    あと最後の『%』の短いお話も。
    一つのことばから広がっていく展開がすごくおもしろかったですし、ことばの難しさも感じました。

    感想はいっぱいあって尽きないです。
    それくらい素敵な作品でした。
    ありがとうございました!

    0
    2026年03月25日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

    Posted by ブクログ

    戦後すぐの、混乱の中生きていくだけでも大変ななかで「デモクラシーのレッスン」を受ける4人の女性たちの物語。
    デモクラシーなんて机上で学ぶものではなく、彼女たちが生活に不安を感じることなく、自分自身がやりたいことにチャレンジでき、その人なりの幸せを感じて生きていける世の中が民主主義なんだろうと思うけれども、頭を取り換えなければついていけないほどの価値観の転換を求められるなか、学びへの欲求がわく様子に共感もできた。
    4人、いや吉乃さんも入れると5人の女性やリュウら周囲の人たちのキャラが立っていて、映像化希望。

    0
    2026年03月24日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    物語の序盤・中盤とはサクラギ先生視点でレッスンの様子が語られており、このまま生徒の一人ひとりのバックボーンとそれにまつわるトラブルが解決されていって終わりかと思いきや、終盤になってレッスンの裏で計画があったことが種明かされすごく驚きました。

    日本にルーツを持ちながら生まれも育ちもアメリカでどちらにも属しきれないとい複雑な立場・心境を抱える日系アメリカ人二世を主人公に据えることで、読者に当時の日本を客観的に捉えさせてくれる物語でした。そのため、物語の登場人物が所々で鋭いセリフを放っているところが印象深かったです。

    「与えられた物語を信じてはいけない」
    「たしかにアメリカ人は自由と平等がお好

    0
    2026年03月22日
  • 風に舞いあがるビニールシート

    Posted by ブクログ

    第135回直木賞受賞作。
    短編集。6つの物語。

    一人の作家さんが描いたとは思えないほど、それぞれ趣きが違う短編。それでいて、どれもが読み終わった時に、そっと背中を押してくれるような前向きな気持ちをもたらしてくれる。

    0
    2026年03月15日
  • 風に舞いあがるビニールシート

    Posted by ブクログ

    心に染み込んでくるような文章表現は流石の直木賞。
    「大切なもの」を探し求める6つの短編だが、後の作品になるに連れ、読む手が止まらなくなった。
    「風に舞いあがるビニールシート」にあんな意味があるとは最後の作品を読むまで想像できなかった。

    0
    2026年03月08日
  • みかづき

    Posted by ブクログ

    親子3世代にわたり関わり続ける教育をテーマにした長編大作です。
    時代の移り変わるよって教育の形も変わっていく、その度に悩み、支え合う、とても素敵な家族の物語です。
    長編なので読み始めるのに躊躇していましたが、読み始めたらずっと引き込まれていました。

    0
    2026年03月03日
  • 出会いなおし

    Posted by ブクログ

    出会いなおしたい、と思った。
    でもきっと出会っている時のあの時の空気はもうもたらされない。
    重ねた年月は酷く重厚な高い壁で、絶対にそれは越えられない。
    だからこそ、出会いなおしたい。

    あなたを忘れて過ごした年月のなかでの
    積み重ねた間違いや喜怒哀楽の果てで
    例えばそれぞれの経験値のようなものがあれば
    30が40になったわたしと
    50が55になったあなたは
    もはや全く別人格で、もう惹かれ合わないかもしれないけど、それはそれできっと温かく柔らかく解される感覚になると思う。
    根拠はなくて、なんとなくだけどそう思う。

    そして一方で、いま出会っていて
    言葉を交わす間柄のあなたも
    いつかきっと別れの時

    0
    2026年03月01日
  • みかづき

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    教育とは何か?

    考えさせられる本。
    現代に限らず、いつの時代も”教育”は政治的干渉を受け続けてきた。
    学校の先生や塾の講師でさえ、”教育とは何か”について明言できないのに、学生や児童たちはどのように学びを得ていくのだろうか?

    教育というものの限界を感じつつも、際限のない教育についての問題提起を感じさせられる。

    答えのない中、必死にもがこうと少しでも良くしていこうと努力する人間関係の構図が面白い。

    そしてあまり関係ないけど、不倫は良くないぞと思った。

    0
    2026年02月28日
  • 宇宙のみなしご

    Posted by ブクログ

    キラキラとした青春小説でした!!
    屋根に登るという非日常を楽しむ中学生たちが輝いていた
    また中学生ならではの悩みや発想力の豊かさなどとにかく学生時代の良いことも悪いことも思い出させてくれるような作品だった

    0
    2026年01月26日
  • みかづき

    Posted by ブクログ

    はじめは少し話のテンポが自分に合わず、ザクザクと話は進むのにダラダラとまどろっこしい感じがしたが、塾が段々と成り上がっていくにつれて俄然面白くなってきて、最後はこの3〜4世代続く一大叙情詩に読み終わった後、感嘆の声を上げずにはいられなかった。
    こんなに登場人物が出てくるのに、1人1人のキャラクターが際立っていて、一度も確認することなく読み切れたのは久しぶりだった。

    また津田沼塾戦争は、まさに自分が第2ベビーブームドンピシャ世代で、この話に出てくる塾の成り立ちは、自分の地元だったせいもあり、あぁこれは市進かな、栄光ゼミナールかな、俺は研数学館だったなとか、勝手に当てはめて興味深く読むこともでき

    0
    2026年01月25日
  • つきのふね

    Posted by ブクログ

    みんな孤独で、みんな弱くて、みんな、ひとりが怖い。
    心の中で、奥底で、自分でも恐ろしくなるような、小さな、でも力強い闇をみんな持っている。
    それで、いいんだ。
    それが、生きている証拠なんだ。

    孤独と闇のなかで悶えながらも、尊いなにかに支えられて生きている。そして、自分自身がだれかの尊いなにかになっている。

    そうして人は生きているんだ。

    そう思わせてくれるような、小さくも力強い作品。圧巻。

    0
    2026年01月24日
  • 出会いなおし

    Posted by ブクログ

    心に残ったフレーズ

    歳を重ねるということは、同じ相手に、何回も出合い直すということだ。会うたびに知らない顔を見せ、人は立体的になる。

    旧ナリキヨとこつこつ関係を積み上げた月日も、「いつか見せてください、佐和田さんの立体を」とパリへ臨む私にくれた激励も、やっぱり、あったことなのだ。新ナリキヨの登板によって、旧ナリキヨの地道な投球が過去から葬られたわけではない。たとえ新ナリキヨがどんなに上手にルパンになりすましたところで、私から旧ナリキヨの思い出を盗むことはできない。

    0
    2026年01月24日
  • クラスメイツ〈前期〉

    Posted by ブクログ

    普段の生活の何気ない普通の日々を描いているからこその面白さがあります。
    今、学生生活真っ只中の方にも、昔を思い出したい方にも、おすすめです。とても読みやすい本だと思います。

    0
    2026年01月23日