森絵都のレビュー一覧

  • カラフル

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    さらっと読めるけれど、後からじわじわ来る。登場人物全員が、様々な悩みを抱えながらも懸命に前に進もうとしている様子が、後半一気に明らかになる。満たされないものは、誰しも心に秘めている。分岐点となるような出来事を経験しながら、自分にとって一番大切なものに気付いていくのかもしれない。人間って、なんだかんだ言って面倒なことが多いけれど、それでも関わり続けることで生まれる絆。思春期の中高生だけでなく、大人もじゅうぶん楽しめる本だと思う。
    #親子の絆 #思春期の葛藤 #対話

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    2026年03月22日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    ネタバレ

    物語の序盤・中盤とはサクラギ先生視点でレッスンの様子が語られており、このまま生徒の一人ひとりのバックボーンとそれにまつわるトラブルが解決されていって終わりかと思いきや、終盤になってレッスンの裏で計画があったことが種明かされすごく驚きました。

    日本にルーツを持ちながら生まれも育ちもアメリカでどちらにも属しきれないとい複雑な立場・心境を抱える日系アメリカ人二世を主人公に据えることで、読者に当時の日本を客観的に捉えさせてくれる物語でした。そのため、物語の登場人物が所々で鋭いセリフを放っているところが印象深かったです。

    「与えられた物語を信じてはいけない」
    「たしかにアメリカ人は自由と平等がお好

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    2026年03月22日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    久しぶりに「読み終えてしまうのがもったいない」と感じる一冊に出会えた。 「身につけた知恵は誰にも奪われない」と信じて努力を重ねる彼女たちが戦時中の抑圧から脱却し、現代の私たちですら翻弄される「論戦(ディベート)」を繰り広げるまでに“自由”を獲得していく姿が心に響いた。 特に「学びを活かすには、世の中がどうあるかが重要である」という言葉にも、ハッとさせられた。戦争という言葉を意識するようになってしまった今だからこそ、民主主義の意義を学び直し、その種を大切に守り育てていかなければならないと感じた

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    2026年03月19日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    GHQの指示のもと、民主主義の講義を受ける事となった4人の日本人女性と講師の日系二世リュウ・サクラギの心の交流を描く。一筋縄では行かない4人に悪戦苦闘するリュウ。実はこの講義自体にも裏があり…。どんでん返しあり、恋ありで面白い。朝ドラにおすすめ。

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    2026年03月17日
  • カラフル

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    中学生の時この作品で読書感想文を書いた。久々に読みたいなと思って再読。
    人には色んな側面があって、一部分だけを見て判断してはいけない、その人を知った気になってはいけないなと思うと同時に、自分にも色々な側面があって、色んな可能性があるんだなと何だか前向きになれる、優しく心に染みる作品。

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    2026年03月17日
  • 風に舞いあがるビニールシート

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    第135回直木賞受賞作。
    短編集。6つの物語。

    一人の作家さんが描いたとは思えないほど、それぞれ趣きの違う作品。それでいて、どれもが読み終わった時に、そっと背中を押してくれるような前向きな気持ちをもたらしてくれる。

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    2026年03月15日
  • 風に舞いあがるビニールシート

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    心に染み込んでくるような文章表現は流石の直木賞。
    「大切なもの」を探し求める6つの短編だが、後の作品になるに連れ、読む手が止まらなくなった。
    「風に舞いあがるビニールシート」にあんな意味があるとは最後の作品を読むまで想像できなかった。

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    2026年03月08日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    面白い本は本当にすぐ読めてしまう。
    どのキャラクターも魅力的だったけど、美央子さんと、鞠子さんが強烈だった。
    美央子さんの日記で全てが腑に落ちる感じ。
    女性って逞しいなと、思うと同時に17歳から21歳という若さも眩しくて羨ましい。
    アラフォーになった今、こんなに見ず知らずの女性達(男性も含む)と心から仲良くなる事はないし、もはや自分の物語ではなく子供の物語。
    デモクラシーとは何か、私は上手く伝えられるだろうか…

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    2026年03月06日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    まだ3月だが上半期ベストになりそうな作品だった。人物描写が素晴らしく、ドラマ化された場合の配役が自然と思い浮かんだ。ユーモア溢れる表現も洗練されていて、つい書き留めてしまった。

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    2026年03月05日
  • みかづき

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    親子3世代にわたり関わり続ける教育をテーマにした長編大作です。
    時代の移り変わるよって教育の形も変わっていく、その度に悩み、支え合う、とても素敵な家族の物語です。
    長編なので読み始めるのに躊躇していましたが、読み始めたらずっと引き込まれていました。

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    2026年03月03日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    とてもよかった。
    デモクラシーといっても堅苦しくなく、胸キュンもあった。

    才能、意欲や吸収力はあるが、戦死、孤児、男尊女卑の抑圧などにより機会を与えられなかった、活かせずにいた人がたくさんいるのだろうな。

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    2026年03月02日
  • 出会いなおし

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    出会いなおしたい、と思った。
    でもきっと出会っている時のあの時の空気はもうもたらされない。
    重ねた年月は酷く重厚な高い壁で、絶対にそれは越えられない。
    だからこそ、出会いなおしたい。

    あなたを忘れて過ごした年月のなかでの
    積み重ねた間違いや喜怒哀楽の果てで
    例えばそれぞれの経験値のようなものがあれば
    30が40になったわたしと
    50が55になったあなたは
    もはや全く別人格で、もう惹かれ合わないかもしれないけど、それはそれできっと温かく柔らかく解される感覚になると思う。
    根拠はなくて、なんとなくだけどそう思う。

    そして一方で、いま出会っていて
    言葉を交わす間柄のあなたも
    いつかきっと別れの時

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    2026年03月01日
  • みかづき

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    ネタバレ

    教育とは何か?

    考えさせられる本。
    現代に限らず、いつの時代も”教育”は政治的干渉を受け続けてきた。
    学校の先生や塾の講師でさえ、”教育とは何か”について明言できないのに、学生や児童たちはどのように学びを得ていくのだろうか?

    教育というものの限界を感じつつも、際限のない教育についての問題提起を感じさせられる。

    答えのない中、必死にもがこうと少しでも良くしていこうと努力する人間関係の構図が面白い。

    そしてあまり関係ないけど、不倫は良くないぞと思った。

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    2026年02月28日
  • カラフル

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    ネタバレ

    主人公は死んだ魂だある日天使に輪廻転生の権利を抽選で貰う記憶のない自分はある日真という自殺をして死んでしまった少年の体に入り自分が死んだきっかけを思い出すために真の歪んだ人生を記憶のない主人公が真としてやりなおさなければいけないあらすじだ。まず思ったのが文章が読みやすい。いつもは数日かかる1冊の本が2時間で読めたのは私として珍しいレベルで物凄い文章が読みやすかった。あと主人公の性格が嫌じゃなかった、文句は言うがなんだかんだ真が諦めてしまった人生の歪みを一つ一つ正していく主人公。好きな子はパパ活して母は不倫して真面目な父はパッパラパーになって嫌われている兄からは軽蔑の言葉を毎日のように浴びせかけ

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    2026年02月27日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    ネタバレ

    すごく良かった。
    民主主義とはなんぞや?って難しくって分からないと思うけど、この本は違うよって教えてくれた。ひとりひとりが学べると言うこと。自分の意見を言うことができると言うこと。何より、そのひとらしく自分の人生を生きることができること。あ、今の私がしていることだって。身近にあった民主主義。

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    2026年02月24日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    自分の目で見て、自分で考えることのなんと大切なことか。今は当たり前かもしれないけれど、昭和初期は、この事すら当たり前ではなかった。デモクラシーを広めてきた先人に深く感謝したい。

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    2026年02月22日
  • カラフル

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    ずっと気になっていた本だったので
    一気読みしちゃいました。

    人は自分でも気づかないところで、だれかを救ったり苦しめたりしている。この世界があまりにもカラフルだから、ぼくらはいつも迷ってる。どれがほんとの色だからわからなくて。どれが自分の色だかわからなくて。
    という言葉が印象的でした。

    人には色んな一面をもっており、誰かと比べる必要はないんだということに気付かされました。

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    2026年02月20日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    戦後の女性に民主主義の視点を育てる。
    生徒の女性達の様々な歴史、想い、希望が濃厚に詰め込まれていた。
    途中語り手が変わると、別の角度からの物語となり俄然面白さが増した。
    女性たちが強かに自立を勝ち取る物語に読後感はすっきり。

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    2026年02月15日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    戦後すぐの民主化教育、そんなテーマで物語ができるとは思いもしませんでした。
    そもそも民主化とは何?と何度も自問し、5人の女性達の変化を感じつつ楽しく読めました。

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    2026年02月15日
  • デモクラシーのいろは【電子版おまけ付き】

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    読み始めてすぐに、9年前の長編「みかづき」と響き合うものを感じた。思えば著者は児童文学でデビューして以来、青少年を主役にした物語を多く編んできた。そのため「教育」や、中でも「生きた学び」のようなものを描いてきたのは、この近著2作に限らない。それでも戦後教育を長編で扱った「みかづき」とこの「デモクラシーのいろは」に限って、特に対になるような関係性が感じられるのは、小説でありながら巻末に参考文献が羅列してあったからだけではない。
    「みかづき」を読んだときの印象は「朝ドラっぽいなあ」だった。時代をダイナミックに横断する展開は著者も意識してそうしたと何かで読んだが、その跳び方が、時代の流れの中で塾を営

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    2026年02月15日