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Posted by ブクログ
「自分だけが、ひとりだと思うなよ!」
この言葉の強さが好きだ。強烈だ。必死で、切なる気持ち過ぎて、読んでいて、真正面からビンタされるみたいに、はっとする。
思春期まっただなかに読んで、20年ぶりくらいに読み返し、泣いてしまった。
読みながらゆっくり、話の内容を思い出しながら、ここまで来て。この勝田くんの言葉が好きだった、とあの頃の自分を思い出す。
解説の金原瑞人先生が、「大人の方が絶対に、この作品に弱い」と解説で言っており、いまならわかる。
思春期に読んだときはYAは「私たちの物語」だったし、さくら達は時に共感しながらもモダモダした。
いまは、彼女らの未熟さも含めて、まっすぐで眩しく、折れてくれるなと願ってしまう。大人たちの真っ当さが、容易いものではないこと。真っ当であっても、10代に届かない難しさもヒリヒリ感じる。
大人になったいま、この話に出てくる「小さくても貴いもの」の「小ささ」と、「貴さ」を、いまの私の方が良く知っている。
一方で大人になったいまも、あの頃の私に戻って勝田くんにはっとする。
思春期だった自分と再会し、大人になった自分が物語と出会い直す、YAの不思議な読書体験だった。
何だかんだみんな心弱くて変な部分があって。、だから依存症とか走っちゃうこともあるけど自分のSOSは気付けない。 人のSOSに応えるときにはふさわしい道理とか説得より「会いたい」とかシンプルなメッセージが一番大きな力持つこともあるんだなあって思えた。
Posted by ブクログ
【2025年145冊目】
あの時、手を取ったことをずっと後悔している。親友だった梨利と気まずい関係になってから、梨利につきまとっていた勝田のことも疎ましく思い始めていた中学生のさくら。そんなさくらの唯一の居場所が智さんのアパートだった。けれど、智さんの様子はどんどんとおかしくなっていって――。
危なかった、外で読んでましたが泣きそうでした。堪えた堪えた、危なかった。最初はつきまといをする勝田に「何歳であろうが、誰かに付き纏う人間って怖いのね」と恐怖を感じていましたが、だんだんとさくらを取り巻く人間模様がわかってくるにつれ、不思議と勝田への警戒心も薄れていく結果に。
親友だった梨利と距離ができてしまったことに悩むさくら、一人を恐がる勝田、夢と現の中を行き来する智さん、人情家の店長と、少ない登場人物でありながらも、かなりのドラマがある話でした。感情にシンクロして危なかった、最後の手紙も結構ずるい。
これはぜひ道徳の授業とかで取り入れてほしいですね。久々に森絵都さんの作品を読みましたが、やはりどこか心がほっとする気がしました。
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小説・文芸
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