森絵都のレビュー一覧
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ネタバレわかるわぁ…
退屈に負けない。自分で遊びを考えるのって大事。そして、すみれちゃんのこの言葉。
「みんな宇宙のみなしごだから。ばらばらに生まれてばらばらに死んでいくみなしごだから。自分の力できらきら輝いてないと、宇宙の暗闇にのみこまれて消えちゃうんだよ」
「ひとりでやってかなきゃならないからこそ、ときどき手をつなぎあえる友達を見つけなさい…手をつないで、心の休憩ができる友達が必要なんだよ」
森絵都さん+中学生、最高じゃないわけがない。
さおりさんとすみれちゃんという、ちょっとハズレた大人の女性がスパイスになっていて。
ところどころに散りばめられた素敵な言い回しも、大げさじゃなくていい。
アイスティ色の瞳、とか、落下寸前の枯れ葉を主人公に、メルヘンチックな空想でもしているかのような横顔、とか、地球を蹴りとばすようなハイヒールの音、とか。
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ネタバレ楽しい読書だった。
気づけば頬を緩めるような文体だった。
多分、重いテーマについて深く掘り下げて
いくような作品ではなく、70,80年代のどこにでもいる女性の生涯の刹那を切り取っていることと、作者の作風からそう感じたのだと思う。
しかし、タイトルの永遠についてハッとするようなシーンがあり、
それが太陽は数十億年後、なくなりそれに伴い、
永遠の象徴だった地球もなくなってしまうと紀子が知って、永遠ではないのか、、と思い、こうしてはいられない! と奮起するシーン。
終わりのことなんて全く意識していなかった紀子が明確に永遠の終わりを感じたところでもあり胸にきた。
また、永遠の終わりについて 春子ちゃんとの最初の別れを今から振り返り、少女期に感じていた別れと大人になった今の自分が感じる人との別れの重さについて言及されているシーンも好きだった。
たしかに、少年期は友達との別れは永遠のように思えるし、泣いたこともあったが、今はどっかで会えるだろうという安心というか油断とも言える感情ありきの別れだな、、と思い、幼い頃の瑞々しさを思い出した。 -
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ネタバレ森絵都さんの作品が好きで手に取りました。
凄く好きでした。。
私は永遠の出口という作品が断トツで好きなのですが、同じくらい好きな作品となりました。
この物語の主人公は中学生の女の子さくらであり、
新学期の進路調査アンケートに「不明」と書いてしまうほど、将来に期待感などなく、ノストラダムスの予言の通り、本当に二〇〇〇年が来ないのではないかと不安を抱いています。
さくらは、不良グループとの付き合いで万引きをしたり、親友の梨利と不和を起こしたりと、人間関係に疲れていますが、宇宙船を設計しているという不思議な男性、智さんと出会い、智さんの家で飲むミルクコーヒーが安らぎのひとときです。
ただ、穏やかな日々は続かず、様々な悪い事件が起こり、さくら・智さん・梨利・勝田くん(同級生)は死に近い状況に立たされますが、未来がどんなに不安でも4人は生きました。
誰にでも凄く不安になることはあるけれど、
不安でひとりぼっちなのは自分だけではない、
自分を想ってくれる人は近くにいて困った時に助けてくれる、というメッセージを伝えてくれる作品でした。
心が弱ってしまって、自分を失ってしまいそうな時でも、自分を想ってくれる人がいるだけで、きっとなんとかなるのかなって、この作品を読んで思います。
作品後半では、売春斡旋、放火といった、強烈な事件が起きる中、ふんわり不思議な智さんも自傷行為をしてしまったり、あげくに失踪したりと、一気に不安要素が募るのですが、つきのふねへと繋がる展開は見事で、情景が目に浮かぶようでした。
甘酸っぱい青春ストーリーではない、
ずっしりとした青春ストーリーでした。
ぜひ読んでみてください!
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中学時代に心酔していた森絵都さんの作品。カラフル、ラン、DIVE!!などの代表作は読んでいた一方、不覚にもデビュー作を読んでいなかった。
大人になった自身にどう刺さるかドキドキしながら、本を開いた。登場人物、綴られた台詞、文体のリズム、全てが心地よく爽やか。十何年経っても変わらず好きなものがあることは幸せだ。
↓以下内容について
まだ自分の軸というものが確立していない年頃(いい大人でも軸がない人は多いが)様々な周囲の変化に大きく心が揺れてしまう。
そんな時、大人の大人らしいもっともな意見を聞くと、自分だけ周りが見えてないことに気づき途方もなく寂しくなる。そんな感情が自分にもあったことを思い出した。
まっすぐがゆえに激しく悩み苦しむさゆきを見守る家族や友達、先生、林田さん、みんなが温かく、愛に溢れている。
「心のなかでリズムをとる」
素敵な言葉にまた一つ出会えた。 -
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ネタバレ1年A組、後半戦。
秋、後期のクラス委員を選出したり、合唱発表会やマラソンなどの学校行事が進められながらも、1年A組の生徒達のありふれたようでいて、それぞれ個性あふれる多感な日々が過ぎていき、とうとう三学期、修了式を迎える。
有終の美を飾るのは、学級委員のヒロ。
季節の移り変わりと多感な中学生の心情の変化の描写が素敵で、心に沁み渡ります。多感ではありつつも、あっけらかんとしていて、ただただ平凡な子ども達の姿にホッとしてしまいました。小さな悩み、決して本人達にとっては小さくはないけれど、生きていくことに絶望するほどではない、でもこの子達の今の生活の大半を占める悩みや障壁に、クラスメイトや先生が介入しつつ、少しずついい方向に向かっていく姿が眩しく思えました。
担任の藤田先生がいい味を出していました。
怪我で陸上部を休部している近藤くんの話、しんみりした気持ちになっていたら、結局水泳部の勧誘に収束されて拍子抜けてしまいました。
前編から心配していた美奈の話は、やはり他の生徒の話の端にちょこちょこ出ていて、最後は解決して本当に良かったなと安心しました。
余談ですが。
最近、子ども達を狙う性犯罪のニュースを目にすることが多くて嫌になっていました。先日読んだ本ともリンクしていて打ちひしがれていました。
この本を読んで、そうだよな、小中学生の生活にとって親や先生、大人なんてこれくらい脇役でしかなくて、間違っても性の対象に小中学生の方から見ることなんて皆無だよなと再認識しました。
彼ら彼女らの平凡で幸福な成長の日々を脅かす不埒な人間が一人でもいなくなることをただただ願っています。 -
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中学生なんて、なるときは、だれでもなる。
中一。千鶴は小五の時からの大親友、彩菜とクラスが離れてしまった。出席番号が一番の千鶴の席は、窓際の最前列。一番すみっこの角。早いうちに隣、後ろの席の子達といかにして仲良くなるかが肝心だ。
隣の席は、同じ北見小学校で恐れられていた久保さん。後ろの席の子は話しかけやすそう。
先手必勝!出席番号が一番の生徒は、相手から話しかけてくるのを待ってなんかいられない。
『鈍行列車はゆく』千鶴
中学生の群像劇、オムニバス。
繋がりながら、毎話主人公が変わる。短編。
中学生になったばかりの青々しい心情に懐かしさを感じました。大人となった今では些細なことでも、この頃は大ごとで、心の中の多くを占めていたなあと。
ほのぼのした気持ちで読んでいましたが、そこはやはり森絵都。突然若干の不穏さを出してきて心がざわつきました。自分ではどうしようもない、理不尽な現実って少なからずあって、それまで平穏だった日々がじわじわと変化していき、気が付けば全く違う自分になる、という変化。傍から見るとそれは明らかなのに、当の本人はそれに気付いていない、という描写も鮮やかだなあと思いました。
穏やかに成長している子もいれば、急に大人びたり不安定になっていく子もいる、当たり前に皆が皆同じではないということを、一つ一つの短いお話の中で示してくれて、良くも悪くも心が動かされます。
特に、『ゆらぎ』美奈のお話は身につまされハラハラしてしまい、行く末が気になってしまいました。後編では主人公にはなっていませんが、他のクラスメイトのお話の中に出てくるのかもしれません。続きを早速読みたいと思います。 -
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ネタバレ中学生の時に1回目、大人になって2回目を読んだ。
無敵だった中学生の時に読んだ時は、孤独とは無縁で、ウジウジしている主人公・環に共感できず、特別面白いとも思わなかった。ただ、死後の世界をこんな風に描いた作品は見たことがなく、天国地獄や輪廻転生からの解脱を信じれない当時の自分にとって、すごくしっくりきた。
その事が印象的だったので、大人になって読み返すと、なんて面白い本なんだ。と
とても仲良し家族とは言えない家族との歪な会話を、それさえ懐かしいと言いつつ、職場や周りの人の関わりを煩わしいと言い、孤独と言いながら人を避ける環の矛盾のような心情に共感し、その中で変わっていく環に胸が熱くなる。
読んだ私自身は家族を失った訳ではないが、歳を重ねて抱くようになった漫然とした孤独や不安が、こうも物語に入り込めるようになるとは思わなかった。
落ち込んでいる人がふと手に取った本がこの本だったらいいのになと思うような本でした。 -
購入済み
何だかんだみんな心弱くて変な部分があって。、だから依存症とか走っちゃうこともあるけど自分のSOSは気付けない。 人のSOSに応えるときにはふさわしい道理とか説得より「会いたい」とかシンプルなメッセージが一番大きな力持つこともあるんだなあって思えた。