あらすじ
思っていることが、なんで言えないんだろう。おしゃべりな周也と寡黙な律が、ちょっとした行き違いから気まずいまま下校していると――小学校国語教科書に掲載された「帰り道」や、亡き祖母に思いをはせる「遠いまたたき」、転校先で新たな一歩を踏み出す「あしたのことば」、書き下ろし「%」など、言葉をテーマにした9つの物語。子どもからおとなまで、すべての人の心に染みる珠玉の短編集。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「やさしいがあふれだす」この本の帯の言葉が読んでやっと分かった気がする。
やさしくて痛くてもろい、言葉が染み渡ってくる素敵な本だった。言葉がどう伝わるのか、相手はどう思っているのか、大切なことを教えてくれる本。
特におばあちゃんの言葉に私は涙しました。
Posted by ブクログ
「また明日」
って、良い言葉なんだ…
と、改めて気付かされました。
「言えなかった言葉はどこへ行く?」
わかる〜、めっちゃわかる。
言いたいことはすぐに伝えなきゃ、言えなくなるし、
会いたい人にはすぐに会わなきゃ、会えなくなる…
わかるよ、なんか言えなかった言葉、読んだら泣きそうになったよ…
Posted by ブクログ
#あしたのことば
#森絵都
#新潮社
#YA
#読書記録
言葉にまつわる短編小説。
言葉は大切にしたい。
出すことも
出さないことも
大事な場面がある。
言葉に救われることも
傷つくこともある。
小説を読むことの良さの一つに
誰かの人生を擬似体験できることがある。
ゲームやSNSでは
代わりにならない良さが
小説にはやはりある。
時間をかけてじわじわと
自分の中に言葉を育み続けたい。
#Tomorrow'sWords
#MoriEto
#Shinchosha
#YA
#ReadingLog
A short story about words.
I want to cherish words.
There are important times when it's important to speak them or not.
Words can save us or hurt us.
One of the great things about reading novels is that they allow us to virtually experience someone else's life.
Novels have a quality that games and social media can't replace.
I want to continue to nurture words within myself, little by little, over time.
Posted by ブクログ
小学生ならではの言葉を飲み込む瞬間が、あるよね〜と思いながら読んだ。けれど舞台が学校、目線が小学生なだけで、大人社会にも当てはまると思った。子ども目線だからこそよりシンプルで、ほっこりする話ばかりだった。
学校が嫌な時期は、「またあした」って言葉は憂鬱だったけど、大人になると「またあした」っていう機会がほとんど無いから、学校は「またあした」が保証されている貴重なコミュニティだったんだな。たとえ言葉を飲み込んでも、言い過ぎて後悔しても、また伝えるチャンスがあるっていうこと。
社交辞令じゃない「また」が保証される居場所がいくつかあったら幸せなのだと思った。
Posted by ブクログ
童話のような短編集。小学生から中学生くらいの少年少女のことばに関わるつまづきや葛藤の物語。最後の、%は男の子の質問の仕方が気になったが、少女も同じ点が気になったとわかり、面白かった。
読後感はよい、爽やかな短編集。中学受検にでそう、という別の観点の感想も。
Posted by ブクログ
短編が9つだが、どの話もほっこりした感じで楽しめた.瑠雨ちゃんと風香が出てくる「風と雨」が良かった.喋らない瑠雨ちゃんを何とかして取り込もうとする風香だが、ターちゃんの謡曲が瑠雨ちゃんを魅了したという奇想天外な話で、心の中でいろいろ感じている瑠雨の描写が素晴らしかった.子供たちは大人が想像もできないことで、躊躇したり苦悩したり葛藤したりしているようで、それに気が付いてやることが必要だと感じた.
Posted by ブクログ
「言えなかったこと」が
「なかったこと」になるわけではない、
ならないであってほしい、と願うように
一人一人を見守りながら
あたたかい気持ちで読み終えた。
子どもにはもちろん
大人にも響く言葉たちが紡がれているから
森絵都さんファンのあなたには読んでほしい。
お気に入りは「遠いまたたき」
Posted by ブクログ
「言葉」をテーマに据えた短編集。メインの読者層は少年少女を想定しているのだろうけど、もちろん大人も楽しめる。
著者の作品は人物の動かし方がとても自然で、登場人物たちの行動や心情に共感できる場面が多く、とても読みやすいんだよね。読み終えて優しい気持ちになる人もいるだろうし、大人の読者であれば小中学生時代を思い出して懐かしい気持ちに浸れるのでは。
その中でも個人的一押しはラストの「%」。これまでありそうでなかったようなネタで、テンポの良さと男子のおバカさんっぷりの描写に読んでいて楽しくなった。
もう夏休みは終わっちゃったけど、読書感想文を書くにはもってこいの一冊。っていうかどこかで課題図書になってるかも?
Posted by ブクログ
小学生が主人公の短編が9つ。
最初のお話は小学校国語教科書に掲載されたということで、おおむね小学校高学年向けと思われるが、どの話もとても佳い話。
そこはかとなく温かくて、大人のささくれだった日常に何気にささる。
表題作「あしたのことば」が一番好き。
「あの子がにがて」の馬や虫もいい。
教科書に載ったという「帰り道」や「富田さんへのメール」は大人でも同じようなシチュエーションになる時はあるよね。
文庫化にあたり書き下ろされた「%」もほのぼのして、本の締めくくりに相応しかった。
色んな方が描かれている挿絵も楽しい。
Posted by ブクログ
言葉について考えさせられる短編ばかり。
最初の作品が、小学校の教科書に載ったというのも納得。
言葉はキャッチボールの手段だし、
一度出したものは取り消せない。
一つ一つの話で納得。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃよかった
言葉どおりのことば、言葉にならないことば、言葉にできないことば
色々なことば(しかも小学5年生というのが絶妙)がテーマになっていて、どの話もよかった
「風と雨」もよかったけど、
「%」もよかった
Posted by ブクログ
森絵都さんだけど、国語の教科書に採用されたというように、小学生たちが主人公の短編集。ふたりの友人の話で、語り手が変わって、どんな気持ちだったか描かれる「帰り道」ど「雨と風」が好き。