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東北大震災、福島原発20キロ圏内のペットレスキュー 取り残された犬や猫たちを救出すべく、女性ボランティアが無人地帯に潜入する。なぜ…? 人間とペットの、いのちの意味を問う名著。
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Posted by ブクログ
少し読み始めてからすぐに一度本を閉じてしまい。 これは読むのに覚悟がいるな、と。 混乱の中でも、行動が責任問題となり動きたいのに動けない。それが命に関わる事であっても。助けられたはずの命が失われた方がよほど責任問題だと思うのだけれど。 一言で感想がまとめられないけれども、現実を知るために読めて良かっ...続きを読むた。
森絵都さんによる震災・福島の原発事故被災地でのペットレスキューを追ったルポルタージュ。 めぐり合わせというものは不思議なもの。先日、1年ほども積読状態だった桐野夏生『バラカ』を読み、そして、馳星周『少年と犬』を読んだばかり。そんな時に、たまたまこの本と出会った。森絵都さんなので、小説かと手にとった...続きを読むら、ペットレスキューの話し。これは、読まねばなるまいと購入。 震災2ヶ月後の2011年5月から11月にかけて、現地でのレスキューの様子やボランティアの思い、そして何よりペットたちの様子が、記されている。 作家である森さんの筆致は、穏やかで静かな装い。重い現実を前に、声高に正義を叫んだり、誰かを糾弾することはないが、それ故にこと重さや、不条理さを痛感させられる。 人間が以下に傲岸不遜な存在であるということ、この社会や政治が無慈悲であることも感じさせられた。 もう既に風化しかけているかに見える311の記録として貴重なものだと思う。
知らなかったペットレスキュー。東日本大震災では被災者=ヒトが注目され、それは致し方ないことなのかも知れない。しかし、福島原発の立入禁止区域で強制避難後に取り残された犬猫や経済動物たちのことを、本書で改めて思い知らされた。警察を含む行政は、何故に彼女たちのようなボランティアと共に生き物を救おうとしない...続きを読むのか? 三毛猫を保護する時の台詞が本書のタイトルとなっていて、その部分を読んだ時には目頭が熱くなった。甲斐風犬カイと飼い主・静子さんの再会シーンも、やりきれない哀しさがあった。
森絵都のおいで、一緒に行こうを読みました。 震災と原発事故のあとに残されたペットをレスキューする人たちのルポでした。 原発事故が発生した後、原発に近い地区の人たちは身一つで避難したので、ペットを連れて行くことが出来ませんでした。 そのような無人となった街に残されたペットを回収するボランティアの女性...続きを読むたちの行動が描かれています。 「多くの鎖につながれた犬や、室内飼いの猫は餓死してしまっています」という記述を読むと悲しくなってしまいます。 原発に近い地区は立ち入り禁止になっているため、警察に見つかると強制退去させられてしまいます。 それにもかかわらず、「母性」に従って行動する女性たちにエールを送りたくなります。
正直、忘れかけていた福島。置き去りにされた猫や犬の姿に涙が止まらない。レスキューの人々の働きに感謝の念。
命に順位があるのは仕方のないことだとは思う。あって欲しくないと思っていても、人間であっても命の順位が存在するのだ。 ならば、ペットの、家畜の命にも順位はあるのか。 おそらくあるのだろうと思う。 そんななかで奮闘されるペットレスキューの方のドキュメンタリーだ。 正しいことはしていないというレスキューの...続きを読む方の一言が重たい。 でもその正しさは誰が決めたものなんだろう。 命には順位がある、でも、命は平等なのも正しいことなんだと思う。
20km圏内のペットレスキュー。頭が下がる思い。 心身ともに大変だしお金もかかる・・・。 切なくて呼吸が苦しい。 「あとがき」に書かれた三年後の様子は、当時とは少し違ってきてる。 あれから更に年月が経ち、このコロナ禍・・・。 どうなっているのだろう。
避難指示で取り残されたペットや家畜のことは、ニュースの端で少しだけ耳にしたことはあったけど、実態を知らなかった。 ボランティアの方々の奔走、ペットレスキューのためでは通行許可がおりない現場のルール、政治的な規制。 困っていた、という内容の本ではないけど、 当時もっと広く知られていたら、援助や何...続きを読むか助けに手を挙げる人がいたんじゃないかなと思ってしまった。 コロナ禍でも、報道されない狭いところで困窮している人、動物がいるのでは。 目が行き届かないところにも、思いを巡らせる人でありたい、と思った。
3.11以降に福島の犬猫レスキューの現実に迫るルポタージュ。文庫化したものを再読したが、ああ、私、全然コミットできていないなぁ...、と。震災当初は勢いでボランティアに参加していたけれど、ここ最近は様々な理由をつけて足が遠のいている...。ボランティア参加者は共通して「母性」だと言うが、それだけじゃ...続きを読むないものがここにあるように思う。
原発事故の直後から20km圏内の避難区域に入り込み、飼い主と離れ離れになった犬猫を回収し続けるボランティア(主に40代女性)達の活動を、著者自身の経験を通して描く。 どのエピソードからも、極限状況の中での人間と動物との結びつきを否応なく感じる。 このボランティアたちの強さと覚悟はどこから来るのか...続きを読む。著者による問いに異口同音に返ってくる答えは「母性」だ。
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