綾辻行人のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
十角館の惨劇から三年が経過し、江南孝明はオカルト雑誌の編集者となった。そして鎌倉の外れに建つ謎の館、時計館に棲まう少女の亡霊を取材することになる。編集部の同僚とオカルト研究部の大学生たち、女霊能者と時計館へ訪れる。交霊会の後消えた霊能者、そして次々と起こる殺人事件…。真相はいかに!というストーリー。
面白い!
館シリーズ第1作目の十角館で登場し、当時大学生だった江南が社会人として出てきて激アツだった。
江南と島田潔のコンビが好きなので、それが今作でも見られるとは思わず嬉しかった。館シリーズでよく見られる、登場人物の過去描写をチラ見せする意味深な文章が今作でも出てきてどんな真相なんだろうとわく -
Posted by ブクログ
ネタバレ十角館、水車館、迷路館と来て館シリーズ4作目。
これまでの閉ざされた館とは違ったタイプの「館」だった。
ひたすら主人公が自分の内面と向き合う描写が続き、過去の記憶を呼び覚ましながらストーリーが進んでいくが、まさかそんな結末だったとは…。
出版当時は斬新だったのかな?
今となってはそこまで驚くような中身ではないが、それでも架場が怪しいのでは…なんて思っていた自分はまんまと騙されていたわけだ。
まさかあの島田潔まで…。
他の作品と趣向は違うがそれはそれで面白かった。
でもやはり十角館に勝るものはないので、シリーズの5作目以降に期待したいところ。 -
Posted by ブクログ
館シリーズ、6館目。
火災で重傷を負い、記憶を失った老人・鮎田冬馬。唯一の手がかりは彼が書いたと思われる手記。彼は記憶を取り戻せるのか?
本書の舞台は黒猫館。
屋根のてっぺんに風見鶏ならぬ風見猫が取り付けられ、前庭の木々が動物の形に似せて刈り込まれている。
窓もかわいいし、見た目は一番好みかも♡
本書もまた好きな構成!
私は本筋の”謎”より、徐々に浮かび上がってくる新たな”謎”の方が気になって仕方なかった。
過去作との意外な繋がりもあって楽しめた。
最後に明かされる真相のスケールの大きさに驚き。
あんなにたくさん伏線が張り巡らされていたのに、伏線を伏線だとも思わず…何も