綾辻行人のレビュー一覧
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ヒントは全て読者に示されている。一部の違和感には気づいたが、全体像には届かずまんまと騙された。この騙される気持ちよさ、恐れ入ったと思わされる感覚は綾辻作品ならでは。
内と外の境界が決壊し、全体像が明らかになる中で、一旦は犯人が判明する。しかし、読者としては腑に落ちない、物足りない決着。
そう思っていると、そこからの最後の謎解きや遥か過去からの意志、そして館の仕掛け、犯人の退場までの伏線回収と疾走感が心地よかった。
江南君と同じで、“島田はこうなることがわかっていたのでは?”という疑問を持った。そして、島田の失言である人物の運命を変えたのでは?という疑念もあるが、島田は正義感より好奇心が勝っ -
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ネタバレ館シリーズ第7弾 2巻目 (全4巻)
嵐により外界と隔絶された暗黒館。
「ダリアの日」の翌朝、使用人の蛭山丈男が首を絞められ殺されていた。
部屋に通じる隠し扉を使用した殺人か?
謎が解明されないまま、浦登望和もまた、首を絞められ殺される。
私(中也)のメモ、疑問点の整理より
●あの〈宴〉は何なのか?
●あの料理は何だったのか?
●ダリアとはいかなる人物だったのか?
●玄児は何故〈十角塔〉に幽閉されていたの
か?
●あの青年(江南)は何者なのか?
●〈惑いの檻〉とは?
●諸居静とはどんな女性だったか?
●十八年前、卓蔵は何故玄遙を殺したか?
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ネタバレ館シリーズ第7弾 1巻目 (全4巻)
百目木峠を越えてはならぬ。
地元の古老達が子供達にそう教えるという。
峠の先には、通称、大猿の跡と呼ばれる影見湖があり、その湖に浮かんだ小島に建つのが「暗黒館」。
初代当主である浦登 玄遙により建てられ、多くの補修と再築工事が行われた。最後の大工事にかかわったのが、中村青司。
暗黒館を一目見ようと、一人車を走らせる江南 ───
1巻でこの分厚さ。しかも4巻もあるのか、、、。少し尻込みしてましたが、やっぱり館シリーズを読破しよう!と、手に取りました。
これから始まる物語の舞台、暗黒館の不気味さ、孤立してしまった小島、登場人物の不可解さ、得体のしれない