綾辻行人のレビュー一覧
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ネタバレ新本格のこれからに乾杯!
新本格は綾辻行人の『十角館の殺人』から始まるとされる。そこ刊行から30周年を記念して出版されたアンソロジーの文庫版。豪華だった。以下、お気に入り。
我孫子武丸「プロジェクト:シャーロック」生成AIで探偵を作ったら…まぁホームズがいる世界にはモリアーティがいるからねぇ、と言うのは簡単だけどそれを面白く書くのってプロだよなと。この世界もう来ている気がしてしょうがない。
歌野晶午「天才少年の見た夢は」才能のある子たちを集めたアカデミーも敵国からの爆撃に晒された。シェルターに逃げ込んだ少年少女たちは全滅したが…名探偵鷺宮藍の正体はなるほど。しかしこれも人工知能でなんかもうそろそろ来そうな世界なんだよな。
綾辻行人「仮題・ぬえの密室」お祭り作品。登場人物が豪華。寡聞にして知らないのですけど先生方は本当にこんな感じなのだろうか。ラストの人物もすぐ正体がわかった。ぬえの密室が書かれてほしいなぁ、なんて。いっそ2人競作しませんか、なんて。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ⭐︎4.8
ロリコンである鮎田冬馬(=天羽辰哉)が、養子の理沙子が少女から女になっていくのに耐えられず、オーストラリアの黒猫館で殺して地下に隠す。破産しても管理人として一生黒猫館に居続けるために所有者の息子一味が泊まりにきた際の事件を利用する話。
鮎田=天羽に途中で気付いたので衝撃度的にどうだろうと読み進めていったが、この伏線はまだまだ序の口であった。
「ん?」と違和感を覚えていた箇所が全て解説パートで真実と結びつき、衝撃をうけた。
鮎田=天羽、天羽がロリコン、館が北海道とオーストラリアで2つある、鮎田が東京に来た目的と本を守った理由、レナの死因、密室のトリック
上記の真実が一気に判明し、スケールも大きくとても楽しめた。
(唯一引っかかったのは心臓と胃の伏線で、別に左手で心臓押さえることもあるし胃は左を下にしたほうがいいとも聞いたことがある…と思った。ただ、これが無くても衝撃度にはさほど影響はないのでそこまでマイナスではないかな。)
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Posted by ブクログ
ネタバレ十角館の余韻が冷めないうちに手に取ったが、前作とはまた違う魅力に圧倒された。十角館のような『世界がひっくり返る衝撃』というよりは、ジワジワと首を絞められているかのような論理でした。また、過去・現在の二重構造による没入感が凄まじい。ページを何度も行き来しながら、霧が晴れるように真相へ近づく過程には、本格ミステリーならではの知的なワクワクがあった。
何より、藤沼一成の「100号の大作」を巡る結末が秀逸。彼の幻視が現実の惨劇として完成してしまったかのような幕引きには、言葉を失うほどの戦慄と、どこか退廃的な美しさを感じた。
館の主人、妻、執事、家政婦、数人の知人。登場人物が少なくこの中にいるのは分かりきっているのに自分では気づけなかった。ゆりえが怪しいとは思いつつまさかここが入れ替わっていたとは!建築家と島田さんはこれからも関わってくるのかな?館シリーズ楽しみ!!