日下三蔵のレビュー一覧

  • 團十郎切腹事件

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    歌舞伎座改築中に寂しくなって全集を少しずつ再読してました。
    もともと歌舞伎に興味があって探偵小説好きな自分には手放せないシリーズです。

    歌舞伎役者中村雅楽の粋で上品ななたたずまい、大好きです。
    正統派で読後感がすっきりしている話が多いので個人的には何篇でも読める自信があります(笑)
    表題作を初めて読んだ時は昔の探偵小説家の巧さ・深さをひしひしと感じました。

    昨年四月から再び歌舞伎座で芝居を見られるようになりましたが、今後も雅楽所縁の演目を見る度にニヤリとしてしまいそうです。

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    2014年04月06日
  • 幕末妖人伝 時代短篇選集1

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    いわゆる傑作群「明治もの」長編への胎動が感じられる珠玉の短篇集。どれもが切れ味鋭くハズレ無し。長編のような情緒はないものの濃縮したアイディアがよりストレートに味わえます。全部好きですが「からすがね検校」「東京南町奉行」が特に良かったです。

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    2013年12月27日
  • マインド・イーター[完全版]

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    当時歴史ものばかり読んでいた私にSFの面白さを知らしめた一冊。 「前宇宙の残滓」たるマインド・イーター(以下M・E)という鉱物のような得体の知れない小天体とそれが人類にもたらす恐怖を軸に展開される連作短編集。
    宇宙艇に搭乗した人間とM・Eのドッグファイトや月面探索、宇宙船の船長とそのコンピュータとの対話など、様々な雰囲気のSFが楽しめる。

    かく言う私はいわゆる「ゆとり世代」に属する人間だが、この『マインド・イーター』と神林長平の『戦闘妖精・雪風』の世界観は、幼少より親しんできたファミコンののゼビウス、スターフォース、グラディウスといったSTGの世界観を想起させるものがあり、心が踊る。この手の

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    2013年06月05日
  • 幕末妖人伝 時代短篇選集1

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    山田風太郎の幕末明治ものにはハズレはない。これも、圧倒的な迫力で幕末の怪人妖人たちの生きかたと死にざまを描く。山田風太郎を読むなら幕末明治ものだとはっきりと確信させられた。

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    2013年05月07日
  • マインド・イーター[完全版]

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    これは面白い! 地球外の生きる鉱物であるマインド・イーター、そしてそれと関わる人間を、短編を使って様々な角度から描いている。人間とは? マインド・イーターとは? という一つの謎を辿る、壮大な物語。

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    2012年03月07日
  • 岡本綺堂集 青蛙堂鬼談 ―怪奇探偵小説傑作選1

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    本は二部構成になっていて、第一部が「青蛙堂鬼談」全12話。
    百物語の会で、参加者が次々に怪談・奇談を語ってゆく、
    という趣向。
    養父と成長した養女が妻の死後に夫婦同然の関係になるのだが、
    その娘が刀に付いた血を舐めたがるという「一本足の女」が
    一番ゾゾッと来ました(^_^;)。
    第ニ部は独立した短編が並んでいるのだが、
    第一部に倣って「●●君は語る」といって始まる話ばかり
    集められていて、やっぱり百物語のスタイルを踏襲している。
    これは編者のアイディアですね。上手い。
    それにしても文体が滑らかで非常に美しい。
    上品です。
    だからどんなに不気味な話でも後味が悪くない。
    読者を強引に怖がらせるよう

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    2018年07月27日
  • 岡本綺堂集 青蛙堂鬼談 ―怪奇探偵小説傑作選1

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    レビュー:

    岡本綺堂、と言っても最近は知らない方が多いだろう。岡っ引の回想録という形での推理小説「半七捕物帳」や歌舞伎の劇作、そして卓越した英語力(父が英国公使)でディケンズやデフォーの怪奇小説の翻訳、とその精力的な創作力にはただただ圧倒。又、明治の文人でありながら江戸情緒に並々ならぬ愛情と造詣が深く世相を織り込んだ随筆も、これまた素晴らしい出来だ。(勿論、筆致はすべて静謐として味わい深いし。)しかし、やはりオイラは先生の「怪談」が好きだ。今はホラーブームで、映画から小説から漫画から…とかく「恐怖」を描きたがる。しかし、この綺堂先生の「怪談」は田舎のほの暗い日本間の隅に何かがいるようなどこか

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    2009年10月07日
  • 劇場の迷子

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    中村雅楽老シリーズ4作目。恋愛模様を描いた短編が多かったように感じました。シリーズの初めからのおなじみ竹野さん、江川刑事に加えて、関寺真知子という若くて美しくてお行儀の良い雅楽老お気に入りの登場人物も加わり、若くて様子のいいお嬢さんが大好き、という、歌舞伎界の重鎮の雅楽の弱点というか茶目っ気というようなところが描かれていて微笑ましいです。特に「おとむじり」という聞き慣れない言葉がタイトルになった作品が、味わい深かったです。

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    2009年10月07日
  • グリーン車の子供

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    雅楽が活躍するシリーズ2作品目。本当に安心して読めるすこぶる上質のミステリ。とはいえときどきどきりとするような毒も入ってはいます。表題のグリーン車の子供、は、タイトルを受賞した作品らしくバランス良くまとまった作品。細部にあまりこだわらない私はまったく気になりませんでしたが(むしろ気づきませんでしたが)巻末の解説による、新幹線<ひかり>と<こだま>の話なども、興味深かったです。

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    2009年10月07日
  • 團十郎切腹事件

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    これぞコージーミステリ。本当に上品で、でも甘くなくシビアで、しっかりと読ませる短編連作。老成した歌舞伎俳優から聞き書きをして記事を書いている東都新聞の芸能記者竹野を狂言回しに据えて中村雅楽という架空の歌舞伎役者を主役にした珠玉の連作ミステリ。殺人事件もなかにはありますがそれよりも日常の恋愛沙汰のもつれだったりライバルの人気のあるのを妬んだいたずらだったりと、そういう細かい謎を鮮やかに、さらになぞ解きの際の当事者たちの気まずい思いを最小限に押さえながらさばいてゆく手並みは本当にスッキリと育ちの良い感じで、読むと身になる感じがします。文庫だと片手で持って読むのに少々重たいですが、とても面白かったで

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    2009年10月07日
  • 久生十蘭集 ハムレット ―怪奇探偵小説傑作選3

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    重厚。ぐっとくるほどの何かが魅力です。恋愛を軸にした話が多かったけど、どれもセンスがあって好きでした。ストーリーというよりは、その世界観を楽しむ作品。ハムレットをゼミ発表で使う予定ですが、ストーリーは刺客、細かい描写はやはりハムレット。これだけの世界、知性が無くてはかけるはずが無い、と思えるほどものを感じます。

    読めばはまる人はどこまでもはまると思う。私もその一人。
    是非全集制覇をしたい。
    傑作だ・・・とただただ感じます。だけど、それは近年のミステリのようなトリックとかキャラクタ性とか、ストーリー性おいてではなく。

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    2009年10月04日
  • 江戸川乱歩全短篇(3)――怪奇幻想

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    これは、くる。ほんと冗談抜きでお勧めします。乱歩読んでみたいけどどこから手をつけて良いか分からない!って方にもお勧めしたい。短編だから時間も取らないですし。「赤い部屋」「人間椅子」「芋虫」「押絵と旅する男」なんて私の大好きな作品ばっかり。人間椅子なんか初めて読み終わった時は鳥肌たちました。エンターテインメント性も持ってるのが乱歩の素敵なところ。怪奇幻想、実に良い響き。

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    2009年10月08日
  • 江戸川乱歩全短篇(1)――本格推理(1)

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    大正から昭和にかけて発表された短篇集を集めた一冊。暗号解読がキーとなる「二銭銅貨」「黒手組」等が入っている。明智氏や小林少年がでてくるとやっぱり面白い。犯人の心の機微(動揺)がこまやかに描かれていてついつい続けて読んでしまう。第二巻も読みたくなる。

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    2010年10月18日
  • 江戸川乱歩全短篇(3)――怪奇幻想

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    なんていうか、真髄ですな。怪奇幻想。
    「赤い部屋」「人間椅子」「芋虫」「白昼夢」「空気男」「押絵と旅する男」「双生児」「人でなしの恋」「鏡地獄」なんて名作ばっかり。
    ウットリですよ。

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    2009年10月04日
  • 江戸川乱歩全短篇(1)――本格推理(1)

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    江戸川乱歩の短編で本格推理物を集めた本。
    江戸川乱歩はグロくて暗くてエロいんだけど、美しくて儚くて切ないから素敵だ。
    もう短編だけにどれも外せないぐらいおもしろい。。。オススメは、、、全部!

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    2009年10月04日
  • 江戸川乱歩全短篇(1)――本格推理(1)

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    久方ぶりの読書は、推理小説の巨匠「江戸川乱歩」に足を踏み入れてみる。したらばバッサリやられた。
    読む者を己の作り出した世界に引きずり込むかのような面白さ!今までは推理小説というと、ややこしくて、人が沢山登場して、人間関係と、凶器と、アリバイと…って、読みながら認識しなければいけないものが非常に多く、読むだけで疲れてしまうので敬遠しがちだったんですな。しかしながら、この本は『短編集』というだけあって、スッキリとしたスピード感の中に腹一杯の充実感を詰め込んであるような秀作でした。これから江戸川乱歩を読み漁る予感…。

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    2009年10月07日
  • 久生十蘭集 ハムレット ―怪奇探偵小説傑作選3

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    読み方がわかりにくいですが、「ひさおじゅうらん」と読むのが一般的らしい。
    同郷で先輩で、一等好きな作家。

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    2009年10月04日
  • 海野十三集 三人の双生児 ―怪奇探偵小説傑作選5

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    ことのは文庫のもので読んだのだが、便宜的にこちらで登録。SFあり、ミステリあり、児童ものありの多彩さ。今の知識からすると、え?ってものも多いけれど、それは仕方のないことだろう。

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    2026年09月12日
  • あやかしの鼓 ――夢野久作ベストコレクション 夢の巻

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    オチがはっきりしなくてよくわからないものあるんだけど、個人的にはそこも含めて魅力的なんだと思う。
    妄想なのか現実なのか、夢なのか現実なのか、わからないからこそモヤモヤした読後感があっていい。
    かなり好き嫌い分かれそうなので本当に個人の意見ですが。

    本作に収録されているものだと「あやかしの鼓」、「死後の恋」、「支那米の袋」みたいに、一人称または誰かしらの語り口調で進んでいく作品が好きです。
    最初から不穏な空気が漂っているけど終盤にかけてさらに悪い方向にどんどん進んでいく感じ。

    この独特な世界観がクセになる。大好き。

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    2026年05月22日
  • 大人になる時

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    不動産SFコメディ?「大酋長」、言語統制社会SF?「ハパンサペナ」、昆虫と植物の共生SF?「バディ」などが面白かった。
    目次
    スタート・ピストル
    スカイダイブ
    大酋長
    ハパンサペナ

    大人になる時
    犬のプレゼント
    自分殺し
    妻の味
    皮まで愛して
    バディ
    ワクチン
    編者解説

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    2026年04月22日