日下三蔵のレビュー一覧

  • 江戸川乱歩全短篇(2)――本格推理(2)

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    本編には長めの短編推理ものが収められており、各話とも表の推理、どんでん返し、裏の推理という展開が無理なく織り込まれているため読んでいて面白い。第一部の短編推理ものより断然良い。

    長編の推理ものはないのだろうか。

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    2023年12月05日
  • 見習い天使 完全版

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    見習い天使というタイトルに惹かれて購入。
    ほんわかした優しい物語とおもいきや、男性にウケそうなショートミステリーでした。
    1話毎にオチがあり、クスッと笑いながら読みました。
    次第に作者の考えていることがわかり、オチが想像できましたが、それも楽しみの一つになっていました。

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    2023年11月09日
  • 平成古書奇談

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    日々の続きのような不思議な話。テンポよく読み進められて面白い。
    古書の知識があれば尚更面白いだろうなぁ。神保町は憧れの地だ。

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    2023年07月29日
  • くらげ色の蜜月

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    ネタバレ

    短編集です。戸川昌子、やはりぶっ飛んでいる。
    「隕石の焔」、「くらげ色の蜜月」、「聖女」がいい。
    特に「聖女」はエグい。読後、呆然とした後、えぐみがせり上ってくる。登場人物への悲哀と同情とそれにも勝る嫌悪感。凄い。

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    2023年07月05日
  • 獏鸚

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    横溝正史を読み、繋がりのある海野十三へ。名前は有名ですが読むのは初めて。

    横溝正史と海野十三について。
    当時雑誌「新青年」の編集者だった横溝正史が、海野十三の原稿を他の人に「校正しておいて」と渡したらその人は原稿をまるっきり書き直してしまったらしい。そのため海野十三っぽさはまるで無くなってしまったんだが、時間もないし、申し訳なく思いながらもその書き換えたものを発表した。しかも当時公務員だった海野十三がペンネームを使っていたのに、うっかりと本名を雑誌に載せてしまったんだそうな。個人情報、著作権ってもんが全くない 笑
    横溝正史は海野十三に対して「大変ご迷惑を…」と大いに反省しているが、海野十三は横溝正史に感謝の弁を述べているので、当時の書き換え・代作当たり前の大らかさも感じる。
    横溝正史と海野十三は個人的にも繋がりが深い。困ったときにはお互いに援助仕合い、戦中戦後の助け合い関係が感じられた。
    そして海野十三はかなりの軍国主義者だったようだが、読んだ感じではそんな感じなかった。

    さて、こちらの短編集は素人探偵帆村荘六(ほむら そうろく・シャーロック・ホームズを捩った)による事件簿。
    副題が『名探偵帆村荘六事件簿』であり、海野十三の科学知識を駆逐したミステリーというので本格推理小説かと思ったが…読んでみたらこれはトンデモ科学のトンデモミステリーだった笑・笑・笑
    なにしろ「科学」というのが、「肉食動物の胃液を集めた容器に死体を入れて溶かす」とか、「死体を凍結させて細かく砕く」とか、「内蔵と同じ形の容器を作り、ある振動を加え、人体へと共鳴させて、内蔵破壊する」、「赤外線でないと見えない怪人」が出てきたと思ったら「薬により目が赤外線が見えるようになった」人も出てきたり 笑
    しかし警察の捜査も「銃痕の入射角度により犯人の位置を捜査する」という概念もなく、それを指摘された担当刑事が一生懸命数式を作るとか、血痕についても「血液型などというハイカラな考えはなかった」という時代。そんなときに「入射角度」「赤外線」というのはハイカラな推理小説だったんだろう。そして理数系の方にこの短編集で書かれている科学犯罪、例えば「自動ピストル発射装置」が理屈の上では可能なのかを分析していただきたい。
    さらに、どの犯人も動機はどうでもいい扱い 笑。連続殺人を「変態殺人」「殺人淫楽者」、盗みを行った男が死んだのだが何を盗もうとしたかは書かれていない、などなど。

    日本の探偵小説の初期は、動機だとか、なぜ探偵が犯人だと気がついたのかとかは重要視されなかったんですね。
    こうなったら読者としては物語そのものと、当時の庶民生活を楽しみましょう。


    『麻雀殺人事件』
    帆村荘六の目の前で麻雀の客の一人が毒殺された。帆村荘六は意地をかけて解明する。
    …犯人目星をつけたのが「怪しくないから」っていいのかこれ 笑

    『省線電車の射撃手』
    省線電車内で女性が射殺される。銃痕の入射角度を指摘された担当刑事は、計算式を作って犯人の位置を捜査していく。
    …捜査担当刑事が、指摘されるまで入射角度なんて考えてもいなかったとか、それを確認するのも担当刑事だというのが時代ですね。警察組織にはいつから科学捜査専門ができたんだろう。

    『ネオン横丁殺人事件』
    お座敷で殺された主人。隣の座敷にいた妾の証言には矛盾があるが、殺人不可能なようだ。
    帆村荘六は「自動ピストル発射装置」を解明して…。

    『振動魔』
    不倫相手が妊娠して困った男が、科学の力によりこっそり堕胎させようとする話を男の知人が語る。不倫する二人も問題だが、この語り手がかなり嫌らしい。

    『爬虫類館事件』
    動物園で園長が行方不明になった。園長は肉食動物の餌になってしまったのだろうか?

    『赤外線男』
    女性殺人犯は、赤外線を通さないと見えない「赤外線男」なのか!?
    …ダリアという女が出てくるんだが、この時代に洋風の名前での純日本人で大柄で開けっ広げで男性と洩ザック・バランな関係になる、って、なかなか面白い人物だ。このダリアの結末もなかなかに面白い。

    『点眼器殺人事件』
    帆村荘六は怪しい依頼人に誘拐されて、誰にも知られずに殺人事件を解明するように言われる。そこは近頃社会を騒がす秘密結社の総本山だった。
    …社会を揺るがす秘密結社というのが、戦前の日本の不穏さを感じさせる。

    『俘囚(ふしゅう)』
    こ、これは…かなりキモチワルい。
    研究室に閉じこもり悪魔の実験を行う博士。そんな変態陰険陰湿身勝手夫に嫌気が差している妻は、夫を井戸に落として殺したと思ったのだが…。
    この実験が相当気持ち悪い。語りは夫である博士を殺した(と思っている)妻で、蓮っ葉な感じなのだが、嫌な夫(本当に気持ち悪い嫌なヤツです)を片付けてスッキリすると思いきや、鏡に映る自分の顔に「自分は殺人者になったんだ」と悶える描写などとてもうまい。
    終盤相当キモチワルいが、この妻の蓮っ葉さが潔くもあった。

    『人間灰(にんげんかい)』
    西風の日に従業員が行方不明になる湖沿いの工場があった。湖を漕いでいた男は、気球に気がつく。そしてなぜか血塗れになっていた…

    『獏鸚(ばくおう)』
    たまたま入手した暗号は、社会を揺るがす秘密結社によるものなのか。
    暗号解読物なのだが、映写機とか日本語や英語の発音を利用しているなど、当時にしては最先端科学だったんじゃなかろうか。
    …暗号の「獏鸚」と聞いて、獏と鸚鵡を背中でくっつけた怪物?を想像するってどういう発想だ。この本の表紙がその「獏鸚」です。

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    2023年06月28日
  • くらげ色の蜜月

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    第8回江戸川乱歩賞を受賞した戸川昌子が68年から70年にかけて発表した短編14本を日下三蔵編集によりまとめた短編集です。ミステリーというジャンルに収まりきらない、エロやグロをふんだんに盛り込んだ作品ばかりが収録されています。読んでいても行き先が分からず濃霧の中をさまよっている感覚になります。どの作品もあまりに濃密すぎて、読んでいると胸やけします。怪奇小説や恐怖小説という括りの方があってますね。

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    2023年02月20日
  • 仕事ください

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    作品集「奇妙な妻」をベースに単行本未収録作品三篇を含む四編を加えた作品集。
    Ⅰ
    奇妙な妻
    ピーや
    人類が大変
    さむい
    針
    セールスマン
    サルがいる
    できすぎた子
    むかで
    酔えば戦場
    風が吹きます
    交代の季節
    仕事ください
    信じていたい
    犬
    隣の子
    世界は生きているの?
    機械
    くり返し
    ふくれてくる
    やめたくなった
    蝶

    Ⅱ
    その夜
    歴史函数
    文明考

    『奇妙な妻』あとがき
    変化楽しや?

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    2023年01月28日
  • 合作探偵小説コレクション1五階の窓/江川蘭子

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    江戸川乱歩や横溝正史など著名なメンバーがリレー式で書き継いだ合作探偵小説「五階の窓」、「江川蘭子」、「殺人迷路」、「黒い虹」の4編収録。
    前に江戸川乱歩の本で「江川蘭子」の乱歩担当回だけ読んだことがあって続きが気になっていたのだが、今回まとめて読めたのは大変嬉しい。
    「五階の窓」は最後に執筆陣の所感がついており、それによると人物や筋は事前にいっさい決めずにそれぞれ書いたという。それにしては破綻せずまとまっているのはさすがだが、「殺人迷路」と「黒い虹」で最終回を担当した甲賀三郎は伏線回収にかなり苦労したと思われ、「黒い虹」の最終回冒頭がぼやきで始まっているのは笑った。
    あと伝奇の一筋の人だと思っていた国枝史郎が参加しているのは驚き。
    小説としての完成度はともかくとして、それぞれがどのように書き継いでいくかが面白かった。第2巻はもうすぐ発売だそうで楽しみである。

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    2022年12月16日
  • 火葬国風景

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    どこか怪しく変態的で幻想的な魅力に満ちた作品集。
    表題作の「火葬国風景」は幻想SFかと思いきやの種明かしにやられる。「十八時の音楽浴」はオチにやられるディストピアもの。「三人の双生児」はこれまた怪しく変態的な不思議なミステリーで予想外の展開にやられる。三人ってそういうことかい。「電気風呂の怪死事件」は著者の電気工学の知識にやられる変態モノ。

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    2022年11月26日
  • アリバイ奪取 笹沢左保ミステリ短篇選

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    時効を扱った「15年は長すぎる」
    誰からも憎まれようのない平凡な男が殺された謎「第三の被害者」
    途中まで話の方向が見えなかった「お嫁にゆけない」「不安な証言」

    どれも一捻りあり話の展開の違いに飽きず、読むほど先読みしづらくなり、それがまた良い。

    中でも「殺してやりたい」が良い。
    もう少し詳しく書くと松本清張さんの短編集を読んだ後なので、タイトルと冒頭から「激情にかられた女性がフラれた恋人を殺す話」という頭で読んだ。…とまでしか言えないけど熱い展開から、読後の余韻まで良かった。

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    2022年10月20日
  • キスギショウジ氏の生活と意見

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    うわあぁ、草上仁を、何十年ぶりかに読んだ!
    うんうん、コレコレ!

    「国境の南」「飛び入りの思い出」「アイウエオ」がベストスリー。

    逆に、読みはじめの数行でネタバレしたのもあり、ありゃりゃ。


    巻末に作品リストが載っているのがありがたい。初期の短編集はたぶん全部読んでるハズ…
    その頃の作品から透かし見た未来が、今の現実にとても近いことに、何やらにやりとしたり、ぐっときたり。
    たとえば、新型ウィルス対策でマスクを手離せず、透明なパーテーションを挟んで黙って飲み食いするなんて、まるっきり「くらげの日」だと思って眺めていた。
    通信障害スマホが使えないと何もできなくなるなんてのも、とっくの昔に見ていた世界。

    それは、草上仁さんを読むよりもさらに一回り前、私の読書歴のかなり初期のころに読みふけった星新一さんの作品にも感じていた感覚。
    SF読んでる人は、みんなそうなのかな?

    未読作品がまだ当分楽しめる。嬉しいねぇ。

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    2022年09月23日
  • ビショップ氏殺人事件 曽野綾子ミステリ傑作選

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    曽野綾子の思想的原点はどこにあるのだろう
    いくつかの初期作品に触れた感触だけで想像するに
    太宰治の影響が強いのではないか
    勝手にそう思っている

    「ビショップ氏殺人事件」
    昭和30年代のはじめだから、朝鮮戦争の少しあと
    優しいアメリカ人の見せる父性に対して
    若き日本人の抱える甘えと屈託が
    殺人事件を引き起こす

    「華やかな手」
    女子生徒に人気のある大学教授
    彼は赤ん坊のとき、事故で片方の手首を失っている
    不具の意識から結婚を避けている様子だが
    しかし人生に絶望してはいない
    明確ではないけれどもキリスト教への傾倒が垣間見える

    「消えない航跡」
    生きてるときは嫌なやつと思っていても
    死んだあとでは良いやつだったように印象が変わることもある
    それがセンチメンタリズムだ
    大人の世界にはあまりないことだが
    しかし、真実の裏付けがあるとなれば話は別だ
    たとえそれが下世話な興味で暴かれた真実であろうとも

    「競売」
    物質主義によって迷信を退け
    勝利の美酒に酔いしれる
    しかしその直後
    戦後失われつつある人の心への感傷をくすぐられ
    あっさり騙されてしまう

    「人生の定年」
    会社の上役が交通事故で死んだ
    しかし本当は保険金狙いの自殺だったんじゃないか
    そんな噂の真相を探るうちに
    殺人事件の可能性まで浮かび上がってくる
    最後のほうに「日本浪曼派の詩人」が出てくるあたり
    ミステリというよりは
    戦後日本人の孤独を書いた文芸作品と言うべきだろう

    「佳人薄命」
    曽野綾子のミステリ作品は
    真相を探る探偵にこそ
    心の闇を見出そうとするところがあって
    それが独特の味になっている
    センチメンタリズムを否定したくない気持ちは
    あったかもしれない
    この作品では「読者への挑戦」に相当する台詞が用意されており
    一見、正統派の本格ミステリと思わせるのだが
    その後にさらなる展開がある

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    2022年08月06日
  • 平成古書奇談

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    街の古書店を舞台にした連作短編集。基本的には古本がテーマだが、SF風味だったりホラー風味だったりといろいろ入っている。

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    2022年07月13日
  • 大人になる時

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    ネタバレ

    短編集。
    SF+ミステリ系なお話から、ちょっとクスッとくるお話まで色々。

    以下、ネタバレ含みます。

    スタート・ピストル ロボットものですが、ミステリ要素も少々。
    スカイダイブ 世にも奇妙な…みたいな話。
    大酋長 やりとりが面白い
    ハパンサペナ 言葉が厳格に定められた世界の話
    顔 これはちょい怖い
    大人になる時 難しい
    犬のプレゼント イヤミス系
    自分殺し 個人的に好き。クローンでも受け継がれない後発的に獲得したもの…
    妻の味 悲しい話
    皮まで愛して これはギャグ枠
    バディ なかなか特殊な世界観
    ワクチン 今のコロナの時代にあった話かも。結局教授は…どうなんだろ

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    2022年05月23日
  • 吸血鬼飼育法 完全版

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    ネタバレ

    今読むと昭和レトロな短編連作。一匹狼・片岡直次郎のトラブルシューター活劇。江戸時代に実在した小悪党と同姓同名らしい。大悪党でないところがポイント。基本的に利益優先で、己の不利にならない程度に仕事をこなし、据え膳は食う。犯罪の片棒を担ぐような依頼も受けるし、バレない程度に現金や宝石をくすねるあたり、まさしく小悪党。欲どおしい人たちばかりで、誰が何をしでかすか読めない展開がおもしろかった。

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    2022年03月15日
  • 夜のアポロン

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    一つ一つ短い話だが、内容は重たく濃厚な余韻を残す。
    まさにこれが皆川博子の世界観。
    生々しくも残酷で、それでいて美しい旋律のよう。人によっては後味の悪さを感じるかもしれないが、これが人生というのも一つの真理なのかもしれない。

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    2022年01月19日
  • 第8監房

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    前半と『異常物語』の落ち穂拾いをやった後半(「日露戦争を起した女」以降)とでは雰囲気が違うのだが、前半の方が面白かったかな。その前半は昭和の邦画を思わせるストーリーテリングが楽しい。表題作の「第8監房」などはまるで日活のムードアクションだが、実際に日活で映画化されてたらしい。後半の『異常物語』は陰惨な話が続くのだが、前半は筋立てはともかく、雰囲気そのものは暗くなく、明朗な感じさえある。なんとなく意外。

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    2022年01月17日
  • 夜のリフレーン

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    幻想短編小説集。うっとり浸りました。
    皆川博子さん短編の方が難しい、って仰ってるけど短編も素敵です。ふと隣りにある闇にじわじわと、ある時はストンと引きずり込まれていきます。美しい闇。
    人と人が交わる時、愛憎は避けて通れないのかも。自分の闇を、見詰め過ぎて囚われないように。。

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    2021年09月25日
  • 夜のリフレーン

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    表題作「夜のリフレーン」が短いながらも、印象的。皆川博子の世界観の原液って感じ。
    どの短編も日常から幻想への境界が曖昧になるのが自然過ぎて幻想とは思えず、読後はより不思議な気持ちになる。

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    2021年09月25日
  • フェイス・ゼロ

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    「トワイライト・ジャズ・バンド」と「逃げようとして」が面白かったかな。「冒険狂時代」は落ちがあってSF第一世代の作品みたいな感じ。

    収録作品一覧
    溺れた金魚/夢はやぶれて(あるリストラの記録より)/トワイライト・ジャズ・バンド/逃げようとして/エスケープフロムアクラスルーム/TEN SECONDS/わが病、癒えることなく/一匹の奇妙な獣/冒険狂時代/メタロジカル・バーガー/フェイス・ゼロ/火星のコッペリア/魔神ガロンー神に見捨てられた夜

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    2021年09月25日