日下三蔵のレビュー一覧

  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

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    ポッドキャスト「朗読のアナ」でたまたま「十三年」が流れてきて、なんなんだこのお話は! と打ちのめされて。そこで初めて山川方夫の名を知り、本書を手に取りました。いやあ、すごい作家さんを亡くしたものです。
    「十三年」もいいし、「夏の葬列」「予感」「はやい秋」などもお気に入り。

    星新一が解説で、「夏から秋にかけての作品が多い。山川さんはこの季節が好きだったのかな」というようなことを書いており、今読めてよかったと思った。この、揺らぎやすい時期の気分に寄り添うような作品集。

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    2026年09月10日
  • 影絵の街にて

    購入済み

    巻末に著作リストが付いてます!

    著者の「おはなし」は“星へ行く”シリーズが刊行されたころから読んでいて、エッセイなども含めれば相当網羅しているほうですが、手元にない作品も収録されているので購入しました。

    実は紙の本も購入しているのですが、短編集なので隙間時間に読むため持ち歩き用に電子版も購入した次第です。

    連作短編も良いのですが、個人的には「チグリスとユーフラテス」の外伝が読んでみたかったのが大きな購入動機です。

    既に所有している本に収録されている作品も多いのですが、著者のいろいろな面を一度に読めるので、ファンの方はもちろん、今まであまり触れたことが無い方にも読んでいただけると良いなと思います。

    なお、巻末の著作リストは著者のファンなら手元において損はないと思います。(もちろんネットなどで検索すればすぐに出てくるとは思いますが)

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    2026年08月07日
  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

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    ネタバレ

    恋愛や恐怖、サスペンスなど様々な黄泉味を持つショートショート終生。同じショートショートでも今まで読んできた星新一のものとは全く雰囲気が違うのが面白い。それでいて星のものと同じ時代を超えていくような普遍的な面白さというものは共有しており、迫力や貫禄を感じる。この才能が若くして失われてしまったことは本当に口惜しいことだ。ファンタジーやSFではなくある程度身近な現代の話が多く、人間の奇妙な運命や出来事が数々のどんでん返しや感情を動かすようなざわめくような奇妙ながら身近な感覚を呼び起こす。恋愛系も皮肉なものが多い星と比べて愛自体はしっかりと存在しているのが印象的な。(時折恐怖に変貌する)さらに印象に残ったこととして爽やかな夏の終わりと秋の初め、晴天を思わせる作品が多いのにじっとりしたあるいはさっくりとした閉塞感もまた印象深いことがある。取り返しがつかないことやどうしようもないことが急に目の前に現れる場面、そうした時にあらわれる自覚も言語化も難しい感覚を発見して提示させることにより得られる深く共感する感覚といってもよいだろうか?かつて共感できはずなのにもうできない、もはや輪郭だけしか見えないものへの未練か…。作者の死によってこの感覚は完成しているのかも?
     夏の葬列。この中でも特に名高い一作だがそれも納得だ。あまりにも残酷ながらどこか爽やかな印象。
     はやい秋。叙述トリックが予想もつかずに驚かされた。
     彙集。ある意味で人間の強さといったところか?
     メリイ・クリスマス。最初ベランダのシーンの未知との遭遇感が印象的だ。終わり方も爽やかな暖かさがある。
     ロンリー・マン。恨んで殺してもなお隣にいて当然と声をかけてしまう相手。
     箱の中のあなた。主人公の擬態ぶりにすっかり騙されたゆえに変化への印象が強い。弱々しい女から恐ろしく魅惑的な妖女への転身。異様な迫力と魅力のある表紙と合わせて良い。
     暑くない夏。もはや手の届きそうもない誰かの感覚への一瞬の接続。なんとも言えず言葉に詰まるが心が動いた。
     トンボの死。コモン的な人生のままならなさを、思いもよらぬ角度で具現化しているのが印象的。
     新年の挨拶。どこにでもありそうな見たこともない奇妙な現実。
     昼の花火。一瞬の中にあり消えゆく思い出。記憶が苦手ゆえに少し違う意味だが身に覚えがあり一体化するような感覚。
     猫の死と。あまり強い言葉はないが閉塞感と暗さが一段重い短編。 
     夫婦の仲。微笑ましい秘密のふれあいとでも言おうか?王道がこういうのが好きだ。
     「別れ」が愉し。あまりにも別世界の人生。だがどこか憧れるし羨ましい、どこか嫌でこうはなりなたくない。玉虫色の他者に触れる面白さ。
     未来の中での過去。人間の感性と受け取りとは、周囲の環境や時代の変化などあらゆる刺激から生まれる。それゆえに別の場所や別の時代に生まれた人間とは根本的に共有できないものである。そういう事実を再認識させられるようなお話。向こうは自分と同じ人生や感情をこれから永遠に生きようとも獲得などしないし、自分のそうした感じかたなどは永遠に他人と共有できず自分だけのものでありここにしかない。その不安感と寂しさ。
     昭和の雛人形。逆にそうした自分の感性の中に沈み込むことのできる聖域とした人間を側から見る物語。上と合わせて読むと面白い。
     ゲバチの花。失われてしまったものが、ほんの1日だけそこにある。奇妙な巡り合わせであり、その感性と感覚がほんの一瞬だけ現れて永遠に消えてしまうこと、それを繋ぎ止めたいと願う思い。
     蛇の殻。どうしようもない事情によりどんどん取り返しがつかなくなっていく感覚だけがある閉塞。隣にいたはずのヒトが容易くそれを脱いで進んでいく孤独感。暗黒に自分だけ沈み、周りが消えて1人だけになっていくような緩慢な絶望。
     遅れて坐った椅子。その時、そのタイミングしか感じられない感性や経験や景色がある。それを永遠に取り逃してしまったことを後からじっくりと味わうことになった場面。もはや遠く永遠に不明のままであり、取り返しがつかないことをもう手遅れになってから知ること。もう永遠に満たされたないと分かった上で新しく生まれてしまった未練。
     

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    2026年06月02日
  • 夜のリフレーン

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    皆川博子の作品は、淡い色をしていてどこかぼんやりと息苦しい雰囲気がある、と感じている。「妖瞳」「紅い鞋」が特に好きだった。

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    2026年05月02日
  • 法水麟太郎全短篇

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     先に角川文庫から出ている『夢殿殺人事件』を読んでから手に取った。収録作が六つ重複しているので、この文庫で初めて読んだのは「潜航艇『鷹の城』」(pp233-343)と「国なき人々」(pp407-441)。どちらも海洋を舞台とした作品であり、探偵小説でもあるけれども冒険小説の色合いの方が強い。また、法水麟太郎ものとして最後に発表された「国なき人々」はオール讀物の昭和十二年八月号に発表されたのだから、盧溝橋事件とほぼ時を同じくしている。お話の最後、伊太利船に乗りかえて去っていく法水らはどこへ向かうのだろうか。

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    2026年03月29日
  • 紙の罠

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    逆転逆転逆転の連続で最初から退屈なシーンが全くない。

    人間の動きが素早いので説明の部分が少なく、人と人がどういった繋がりなのか置いてかれそうになる部分もあったが、次から次へと起こる展開に惹き付けられ登場人物の行動にドキドキする。

    最後のシーンで2つのチームに分かれたように見えたがその中でも完全な味方というわけではないのが面白い。

    各章の副題がクスッと笑えるのも楽しいポイント。

    こういった警察や探偵など正義の味方と思われるような人物ではない話は愉快さ、危うさが入り交じっていて最初から最後まで飽きない。

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    2025年08月11日
  • 岡本綺堂集 青蛙堂鬼談 ―怪奇探偵小説傑作選1

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    怖い!!!!!!!!けど読みやすいし、古今東西の要素、探偵要素、因果応報的な展開、どれも完成されていて面白かった!

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    2025年05月25日
  • 夜のアポロン

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    ミステリー寄りの話を集めた短編集とのこと。
    基本的にどれも救われない愛の話。
    ハッピーエンドで終わるものは少なくほとんどが暗い話だが、だからこそ惹かれるものがあった。
    ただ読み終えたあとに印象に残っている話は序盤に多かった印象。

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    2024年09月01日
  • 夜のアポロン

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    単行本未収録の短編集。
    溜め込んで持て余した感情はやはりどこかで使い果たせねばならないのだと感じる。それがどう言った結末になるかわかっていても。
    時代が古くあっても、その感覚は昔では、と思っても最後まで読み終えるとなんだか納得してしまってこの結末を迎えることに読者が諦めを感じてしまう。
    流れ着いたならばそこにいるしかないのかもしれない。

    特に好きなものは
    致死量の夢
    雪の下の殺意
    はっぴい・えんど
    閉ざされた庭

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    2024年03月28日
  • 箱の中のあなた ──山川方夫ショートショート集成

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    大好きな作家。
    この人の作品は全体的に淡々としているような冷たさがある。でも話に引き込んでいく魅力がある。自分が一番衝撃を受けたのが「お守り」という作品。どの作品も人間の根底を暴いていくような一面があり、読んでいて少しヒヤッとする。でもこれがクセになる。この全集でなくても、買って読んでみてほしい。

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    2024年02月03日
  • 赤い猫 ──ミステリ短篇傑作選

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    仁木悦子さん、やっぱり好きだなぁ。
    事件も陰惨なものでないのも読みやすくていい。
    今回収録の作品のいくつかで探偵役を務める悦子さんが車いすなのは、自身を投影しているのだろうな。
    最後の「最も高級なゲーム」での学生たちの様子も好き。
    また仁木さんの作品を読んでみたい。

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    2024年01月16日
  • 江戸川乱歩全短篇(3)――怪奇幻想

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    角川ミステリーに収録されている「芋虫」が伏せ字が酷くて本書を購入。「芋虫」は良かったのは言うまでもないが、「人間椅子」「虫」など人間が無意識下に封印しているが確かに持っているであろう残虐性・異常性が描かれた作品がすばらしく、乱歩の虜になってしまった。なお、本書は全短編集であるがゆえに「悪霊」や「空気男」のような途中で取りやめになった作品も納められていて、ジャズのコンプリート版のようにある程度我慢して鑑賞しなければならい部分もある。

    本書に納められている作品の中での一番のお気に入りは「人間椅子」。家具職人が椅子を改造して中に入り込み、座る部分に太もも、肘掛けに手、背もたれに胸といった具合でその椅子に座った人の体格や体温を体で感じとる。そしてある婦人に恋をする。家具職人は椅子の中にいるので婦人の顔は見れないが、婦人を体で感じ恋してしまうのだ。アニメのキャラクターに恋するような心境と似ていないでもないが、恋の対象についての情報は極端に限られているので感覚を研ぎすませてもっと相手を知ろうとする集中力と不足した情報を補う妄想が必要であり、ビビッときたような、突然雷に打たれたような、文字通り「落ちる」恋ではない。少しずつ少しずつ、相手への想いを積み上げて醸成される恋である。オタクや変態のさらに先にあるような恋である。なんと切なくも激しい恋ではないか。

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    2023年12月05日
  • 堕地獄仏法/公共伏魔殿

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    ネタバレ

    モナドの領域同様、こっちも御書印巡りのときに買ったやつだったはず。モナドよりだいぶ昔のはずだが。
    こっちはSF短編集だった。小説の背景設定を見ると、だいぶ昔に書かれたものっぽくはあった。1964年から78年の作品。

    ・いじめないで
    出力が穴開きテープというだいぶ古いタイプの人工知能と、世界崩壊後に唯一生き残った男性がやり広げるドタバタ喜劇というか。酒をかけられたり、部品を破壊されそうになり怯える機械と、どんどん酔っ払っていく男性。そして最後には全部埋もれて終わり。登場人物が二人というミニマルな話。

    ・しゃっくり
    タイトルを見ただけでは内容が思い出せなかったが、交差点にいた主人公だけじゃなく、世界中で10分間が繰り返される話。だがハルヒとかだったらメインキャラだけが記憶を保持しているだろうが、今回は全人類が記憶を保持しているので、10分間が永遠に繰り返され、その間に死ぬ人は生き返り、頭が狂っていく。主人公が、ループする10分間を使って本を何冊か読むというのが、賢いけど違う意味で狂ってそう。
    主人公も狂いそうになったところで不意にループが終わって、日常に戻っていく。
    タイトルのしゃっくりが何かのきっかけだったのかとちょっと読み直したけど、特になかった。

    ・群猫
    地下の地下の地下にある漆黒の下水道で生活している盲目の猫たちやワニがテレパシーを会得して、猫たちがこれまでワニに食い散らかされてきた復讐を遂げるだけの話。SFっちゃあSFだが…

    ・チューリップ・チューリップ
    なんでチューリップなんだ?タイムマシーンを作ってしまった男性が、ちょっとしたズレで4人に増え8人に増え、16人になり…
    過去に戻ったら宇宙が膨張しているから過去の世界では現代の体だと巨人になってしまっているという解釈は面白かった。が、終わりが意味わからんかった。

    ・うるさがた
    これもまた人工知能、というか機械に命令される話。途中まで二人、後半は三人だがやはりミニマル。小さいSFが面白いわー。人の気持ちを理解しない機械との漫才で、最後の終わり方もめっちゃ良かった。

    ・やぶれかぶれのオロ氏
    こっちもまた機械との漫才状態。人間の報道は意思が入ってしまい、信用できないので機械の報道陣だけを呼んだ結果、ちょっとした発言の矛盾を突っ込まれまくり、更にその矛盾に耐えられなかった報道ロボットが次々に爆発していき、最後の機械が壊れたあとに主人公もキレすぎて死んだ。

    ・堕地獄仏法
    思ったより長かったのに終わりが突然だった。打ち切りかな。
    固有名詞がやたらと実在のアレコレに近いし内容もなかなか危うい、筒井康隆節だなぁ。
    最後は主人公がなにか問題解決のための物語を書いたりするわけではなく、拷問を受けるところで終了。

    ・時越半四郎
    時をかける男性!
    やたらと現代感を持った侍、しかもテレポートまでできる江戸SF!なのに最後はテレポート先の座標に鳥がいて、心臓部分にめり込んで死亡という悲しさ。デートしてた姫がかなりのトラウマを被ってそうで哀れ。

    ・血と肉の愛情
    ミノタウロスの皿めいたお話。この星に不時着した異星人の人が主人公的ポジションかと思いきや、途中でサラッと食べられる。愛も食欲も同じ、「食べちゃいたいほど可愛い」を地で行く星の人たち。

    ・お玉熱演
    選ばれしブサイクであるお玉さんが未来人にもてあそばれて、猿回しのようなポジションで動画を撮られる、なんか今で言うyoutuber感がある。

    ・慶安大変記
    予備校と大学生の戦争が勃発。筒井康隆的展開がガッツリで、もうすぐに血みどろ展開になる。ちょっとお互いを挑発しただけでどこからかポンポン銃器が出てきて予備校生も大学生もどんどん死ぬ。
    あと、予備校を大学に昇格させるのを予備校生がしれっと要求してたりする。
    なにより、全部終わったあとに主人公が普通に予備校に入って勉強を続けるのがまた良い。

    ・公共伏魔殿
    悪の組織NHKを揶揄ったお話。放送センターの地下には隠された施設があり、ディレクターが好き勝手やってたり、一発屋タレントが飼い殺しされていたり。NHK、許さん!

    ・旅
    桃太郎や西遊記を追体験するバーチャルアトラクション… のように思えるが、実際は犯罪者の大脳を取り出し、そこで半永久的に疑似体験をさせる刑罰。怖すぎるけど、割とみんな好きなことできてるから刑罰になってるのだろうかと思った。

    ・一万二千粒の錠剤
    一粒飲めば一年長生きできる錠剤を100粒、120人の20~25歳のできる若者にプレゼント!
    ただし名前は一般に広く公表するし、錠剤はこの12000粒しか存在しないしもう作れない。
    なぜ公表した…
    そりゃ血で血を洗う闘争になるよ。

    ・懲戒の部屋
    徹子の部屋かな?
    電車内でのちょっとした騒動から痴漢の濡れ衣を着せられた上にどんどんえらいことになっていく、女性専用車両などもなかったはずの頃に書かれたリアルすぎる短編。あまり笑えない。

    ・色眼鏡の狂詩曲
    突然作者が登場。海外の人が日本を見るときの色眼鏡vs日本から海外を見るときの色眼鏡。
    中国人があるある言ってるあるのはこの頃からあったんあるだなぁ。ネット時代の今でもそんなに変わってないんだろうなと思う。

    解説にもあったが、今読んでも、時代背景が古い感じはするように思うときはあるけど、ネタとして普通に楽しめる。筒井康隆作品だからなのか、SFだからなのか。
    と言っても、昔過ぎて言葉遣いが違って読めないとかじゃない限り、内容を理解できなかったりネタがわからなかったりというのはそうそうないような気もした。

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    2023年11月26日
  • 見習い天使 完全版

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    天野さんのイラストが描かれた表紙で思わず購入。クスッと笑えるショートミステリ集で、見習いの天使の視点で描かれた人間界の伝聞話が収録されてます。

    ミステリや謎解き、話の裏を描くオチがあって、分かると痛快。見習い天使によるミニ解説がついてるので、オチが分からないというのは少ないのでは。だから安心して読めます。

    不倫や不貞、殺人など穏やかでないテーマも多いから、大人が読む短編集って感じでしょうか。息抜きに1話ずつ読むのがおすすめ。寝る前に1話というのもあり。

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    2023年10月08日
  • 日露戦争秘話 西郷隆盛を救出せよ

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     中村春吉秘境探検記シリーズの3冊目。SF色も怪奇色も薄い。西郷隆盛が、もしも生きていたらという"if"がSFらしいところか。なにか番外編っぽい感じがする。それにしても、相変わらずの冒険活劇が痛快だ。

     さらに、ヨコジュンさんの単行本未収録の短編が5話も載っているじゃありませんか。これはお得ですね。

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    2022年10月25日
  • 大聖神

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     痛快娯楽小説とでもいうべきか。中村春吉秘境探検記シリーズの長編。相変わらず明治という時代の香りが文中の漂う。

     「幻綺行」を読んだばかりなのだが、短編の方が面白く感じた。長編だとちょっとダラダラしているように感じた。そこで、巻末に収録されている「自転車世界無銭旅行者 中村春吉」のほうが面白く読めた。やはり事実(?)は、小説より奇なりか。

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    2022年09月11日
  • 影絵の街にて

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    ネタバレ

    未収録作と初文庫化作を中心とした短篇集。
    「チグリスとユーフラテス」外伝が読みたくて購入。
    そろそろ、素子さんの長編SFが読みたい。
    そして、あとがき、解説が面白かった。

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    2022年07月22日
  • 大人になる時

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    「キスギショウジ氏の生活と意見」も面白かったけど、こちらも面白い。
    「出来の良いものを(本書のために)残して置いた」と解説で編者が述べているのも納得の粒ぞろいの短編集。
    とにかく世界観がいい。どの作品も冒頭でグッと引き込まれ、映画を一本観たくらいの満足感があります。

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    2022年05月22日
  • 吸血鬼飼育法 完全版

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    お金をいただければ合非問わず引受ける「何でも屋faa 片岡直次郎」
    “007”張りの活劇ちょいワルオヤジの短編集
    電子機器は一切出てこないのに全く違和感はなく
    タイトルも今風
    名作は時代を超えるものだなぁと深く感じ入りました

    ラストは短編をハードボイルドにしたショートショートでまとめられ、幾重にも濃い作品です

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    2021年11月21日
  • キスギショウジ氏の生活と意見

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    SF、ホラー、ファンタジー、ミステリなどの様々なジャンルの入ったかなり幅の広い短篇集。最後の書き下ろしである現代のネット社会に注目した「R依存対策条例」を除けば88〜91年の短篇ばかりだが、古臭さは感じないし、読みやすいし、面白い。著者の短篇集は初めて読んだが、ジャンルが次々とかわり、飽きることなく一気読みだった。内容もさることながら、各短篇のモチーフをあしらった可愛らしいカバーデザインも素晴らしい。装丁も短篇も楽しめる一冊だ。

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    2021年08月15日