日下三蔵のレビュー一覧

  • 仕事ください

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    眉村卓は小松左京・筒井康隆・半村良・光瀬龍・星新一といった日本SF第一世代に所属している。これまで眉村作品は殆ど読んできたという自負がある中、本書「仕事ください」は読んだことがないと思っていたが、実はハヤカワ文庫JA「奇妙な妻」の収載作品とほぼ同じであることが後に判った。SFに感銘を受け、SFにのめり込んでいった時期に読んだにもかかわらず、その内容を殆ど覚えていないことに愕然とした。人間の記憶とはそんなものなのか、それとも単に私の問題なのかは言わないでおこう。

    昨年の6月に刊行された「眉村卓の異世界通信」で著作リストが掲載されていたが、それよりも詳しい解説、作品の出典に関する情報が編者である

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    2022年10月10日
  • 平成古書奇談

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    横田順彌の単行本未収録だった古書を題材にした連作短編を文庫化したもの。
    作家志望の青年と、行きつけの古本屋店主とその娘が主人公の古書を題材にした連作だが、SFだったりホラーだったりミステリだったりとその内容はバラエティに富んでいて全体的に軽めのテイスト。

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    2022年09月17日
  • 日露戦争秘話 西郷隆盛を救出せよ

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    快男児中村春吉の小説第三弾。前二作と異なり、SF的表現は少ない。シベリアの奥地の監獄に捕われた西郷隆盛を救出に行くのだが、全般的に間延びしている感があり、今一盛り上がりにかける。とはいえ、途中で仲間になるキャラクタは魅力たっぷりで可愛いのだが。特筆すべきは編者による巻末の解説。横田順也による当シリーズの初刊本の背景や中村春吉の足跡をたどる話が面白い。

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    2022年08月05日
  • 平成古書奇談

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    古書にまつわる、というよりは古書をきっかけに紡がれる連作集、という感じでしょうか。ファンタジーっぽいのやホラーっぽいのやミステリー風なのやいろいろ。自分に合うのがあったら当たり、という感じで読むのがいいかな。

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    2022年07月31日
  • 平成古書奇談

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    フリーライターをしながら作家を志す25歳の馬場浩一は、街の古書店、野沢書店に出入りしている。店主の野沢勝利と娘の玲子と懇意にしながら、趣味や仕事、執筆の資料として出会う古書を通じて不思議な事件や謎にぶつかる。古書マニアの著者が知る業界の事情を巧みに盛り込み、SF、ホラー、ファンタジーを横断する連作集。

    著者の作品は、大昔読んだ記憶があるが、小説ではなかったと思う。まずまずでした。

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    2022年07月24日
  • フェイス・ゼロ

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    ネタバレ

    「恐怖と欲望幻想」なSIDE Aも良かったし、「科学と冒険」なSIDE Bも面白かったです。
    「一匹の奇妙な獣」「フェイス・ゼロ」「魔神ガロン 神に見捨てられた夜」が特に好みでした。SIDE Bに偏ってるな。。
    『戦争の子供たち』も気になるのに、構想だけで創作されなかったみたいなのは残念です。SFの、「何が書かれているかわからないのにむしょうに面白い」というのはとてもわかります…わたしもこういうSFが好き。
    「不気味の谷」は聞き覚えがありました。ロボットの外観が人間に近付き過ぎると嫌悪感を覚えるってやつ。

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    2022年06月30日
  • 大人になる時

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    2022-05-23
    久しぶりの草上仁。相変わらず読みやすくて捻りがあって面白い。ちょっとホラー風味強めかな?しかし12編すべて面白いって異常。

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    2022年05月24日
  • 怪奇小説集 恐怖の窓

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    講談社文庫版のネーミングを踏襲するなら「第三怪奇小説集」となるのか。ストレートな実体験怪談である「恐怖の窓」なども混じってはいるが、ジャンル小説としての、ホラーや怪談に属する作品はほとんどない。文学よりと言えばいいか、あらすじなどを造ってみると分かるが、筋を追っても、お話のコアが少しも見えないようなものばかりである。だからといって、恐くないかと言えば、得体の知れないオチが付く「枯れた枝」などかなり恐い。一方、鬱屈や閉塞感が、まるで中年男性に固有の呪いであるかのような書きぶりには時代を感じる。個人的ベストは吉行淳之介を思わせる「何でもない話」。関係ないが、本作も含めて、最近よく見かける文豪ミステ

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    2022年04月23日
  • 第8監房

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    ・私は柴田錬三郎を知らない。いつもかういふことを書いてゐるのだが、実際に知らないのでかうとしか書けない。私は好き嫌ひが多い。 読む物も片寄つてゐる。作家も同様である。かつて私の眼中にシバレンはなかつた。ところが最近はいろいろな文庫が出る。海外の読みたいものがないので、今は昔の日本の作家でも読まうと思つた。さうしてたまたま買つたのが柴田錬三郎「第8監房」(ちくま文庫)であつた。本書所収の短編は昭和30年頃の作品である。同じ頃に例の「眠狂四郎」も始まつた。本書はそれとは全く違ふ作品集で、「昭和二十年代以前には、時代小説は数あるレパートリーのうちのひとつで、純文学から大衆小説、随筆、評論、少年少女向

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    2022年04月03日
  • 静かな終末

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    どのお話もかなり短いので、電車の中や休憩中にサクッと読むことができます。コンパクトながら、ぎゅっと物語がつまっていて、こんなにも短いストーリーでゾッとさせたり、クスッとさせたりする著者のセンスに脱帽です。
    待ち時間や、試験勉強の合間の息抜きに最適です。

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    2022年03月19日
  • ビショップ氏殺人事件 曽野綾子ミステリ傑作選

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    純文学の作家と考えられることの多い曽野綾子氏のミステリ系の作品を集めた短編集。乱歩が賞賛したという「ビショップ氏殺人事件」は証言のわずかな矛盾から犯人を特定する、本格的なパズラー。ただこの系統はこれ一作で、他はやはり文学よりというか、推理よりも犯罪が暴き出す人間の心理や人生の断面に重点が置かれている印象が強い。そんな中ではライトなクライム・コメディといったような「競売」や、探偵趣味の持つ一種の疎ましさを描いたような「人生の定年」が印象的。

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    2022年01月09日
  • 日本SF傑作選2 小松左京 神への長い道/継ぐのは誰か?

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    綺麗に伏線回収された「時の顔」。「御先祖様万歳」も同じ構造の話だけど、こちらはどうにも不穏な結末。マトリョーシカのように世界が続いていると思っていましたが、そうでなくて、時空が歪んでしまった結果の「物体O」。
    「神への長い道」「継ぐのは誰か?」は、ともに人類が行き着く先を描いた小説だと思ったけれど、終着と出発の違いなのかなと思う。好きなのは「継ぐのは誰か?」の方です。
    サスペンスとアドベンチャー、未知への警鐘。そして、未来への希望。希望というか可能性か。多くのエンタメ要素がぶち込まれていて、圧倒されるけども、読み進める速度が落ちないのは、引き込まれているから。

    「お召し」は救いがなくて嫌だっ

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    2021年12月16日
  • 赤い猫 ──ミステリ短篇傑作選

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    少し読みにくさを感じたのは、ポップな装丁を裏切り、結構前の私が生まれた時代の文章だったからかな?
    作者の仁木さんはおそらく私の祖父母と同世代。
    旧仮名遣いとかの古さはないけれど、セリフの感じとか出てくる物に昭和を感じました(笑)
    第2部の「小さい矢」が一番好きだったかな?
    少し読みにくさもあったけど、なかなか面白かったです。

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    2021年12月13日
  • 夜のアポロン

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    濃密な狂気と性と死の臭いが漂う短編集。さすがの完成度だけど、一つ一つがすごい生々しい臭い(それを毎回品位を落とさず書ききるのはほんとうにすごい)を放っているのでお腹いっぱいになってしまった感じがする。
    「はっぴい・えんど」の高揚と墜落の間を行ったり来たりする、迸るエネルギーが読んでいて楽しかった。
    幻想的な「夜のリフレーン」のほうが好み。

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    2021年08月28日
  • フェイス・ゼロ

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    山田正紀の小説は初めて読んだが、想像していた以上に奇想繚乱だった。日本SF傑作シリーズというより異色短編傑作シリーズじゃないのかと思ってしまうくらい。印象的な短編は『メタロジカル・バーガー』と『魔神ガロン』。『メタロジカル・バーガー』は画一化は必ずしも悪くはないが、その行きつく先に薄ら恐ろしくなる。原作の『魔神ガロン』は不内容だが、読後にはこれから一体どうなってしまうんだという期待と共に終わるので、原作を読んでみたくなった。そして、竹書房のこのシリーズのデザインは相変わらずいつも攻めててカッコいい。

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    2021年08月23日
  • 大聖神

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    幻綺行に続く、中村春吉の長編冒険小説。一人称で書かれた文章は軽快。敢えてSF用語を排する事で冒険小説の雰囲気が溢れてくる。

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    2021年07月14日
  • フェイス・ゼロ

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    著者名買いしちゃう作家の一人なんだけど、
    これが好きって作品は特に無いのよね。
    でも買っちゃうし、読むの途中で止めちゃった事は無い不思議

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    2021年06月24日
  • 静かな終末

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     SFには手を出さずに来たのだが、竹書房文庫の日下三蔵編シリーズということで、関心を持った次第。
     日本SF第一世代の作家として名前は知っていたが、本作で初めて眉村作品を読んだ。

     核戦争の危険が現実化していた当時を感じさせるSF物よりも、ショートショートの方が好み。

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    2021年03月16日
  • 筒井康隆、自作を語る

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    ネタバレ

    日下三蔵氏との対談・インタビューで構成される。日下氏の知識がすごい。本人でさえ思い出せない短編のタイトルがぱっと出てくる。

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    2021年01月11日
  • 吸血鬼飼育法 完全版

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    推理ものではなくスパイもの。都筑道夫は洒脱なイメージがあったが、流石にレトロな感じは否めません。主人公の設定はやや中途半端と思いました。シリーズが短命に終わったのもうなずけます。シリーズ本編の原型になった短編2作が収録されておりマニア向けの資料的な一冊。

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    2020年11月24日