あらすじ
西郷隆盛、生存確認!
勅命を受けた中村春吉はシベリアへ向かう!!
極寒の地で快男児を待ち受けるは恐ろしき猛獣共と骸骨監獄、幽霊監獄!
西郷隆盛、生存確認! その吉報を受けた明治天皇は、すぐさま西郷救出の勅命を下す。シベリアの奥深くに囚われているという、かの豪傑を助け出すのは常人には不可能である。そこで白羽の矢が立ったのがバンカラの権化のような男、我らが中村春吉である。しかし、シベリアで彼を待ち受けるのは、恐ろしき猛獣たちと骸骨監獄、幽霊監獄――。果たして中村春吉は、幽閉の身となっている西郷隆盛を救出できるのか!? シリーズ最終作、ここに文庫化。
エッセイ「中村春吉波瀾の人生」、未収録短篇4篇を併録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
中村春吉秘境探検記シリーズの3冊目。SF色も怪奇色も薄い。西郷隆盛が、もしも生きていたらという"if"がSFらしいところか。なにか番外編っぽい感じがする。それにしても、相変わらずの冒険活劇が痛快だ。
さらに、ヨコジュンさんの単行本未収録の短編が5話も載っているじゃありませんか。これはお得ですね。
Posted by ブクログ
西郷隆盛は生きていた!しかしシベリアの奥深くに囚われの身となっている。その報告を受けた明治天皇は西郷救出の勅命を下す。この極秘の任務を全うし得る人物として白羽の矢が立ったのが中村春吉だった。果たして彼は、無事西郷を救出できるのか。
木の間に脚を挟まれ動けなくなっていた虎を助けたところ、その恩返しか春吉から離れなくなってしまった「猛号」や、ひょんなことから出会った日本人などと行動を共にして、春吉は西郷が囚われているとされる監獄に向かう。”幽霊監獄”とか”骸骨監獄”といった、いかにもの名称も正に冒険小説。
どうやって警戒厳しい監獄に侵入し、警備をくぐり抜け西郷を救出するのか、いろいろな機略だったり、活劇場面は結構面白い。