適菜収のレビュー一覧

  • 脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克

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    本書タイトル「脳・戦争・ナショナリズム」から何を想像して書店で手に取ったか、奇妙な組み合わせだなと思いながらも、脳科学者中野信子氏、批評家の中野剛志氏、そしてズバズバともの言う哲学者適菜収氏と普段良く手に取って読んでいる御三方の座談会形式に、いったいどんな会話がなされたか気になって読んでしまった。内容はタイトルそのまんま、3名の分野がそのまんま話の中心として、なんかこう、練り上げられていくと言う表現が正しいのか、形容し難いが面白い内容となっている。
    まずは信子氏の脳科学的な知見が飛び出してくる。人の見た目に関して描かれる書籍は数多くあるが、本に書いて文字に起こして大丈夫か不安になる様な記載でか

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    2023年07月30日
  • 孤独のレッスン(インターナショナル新書)

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    感想
    どれだけの才を持ち合わせても、どれだけの美貌を手に入れても。孤独は人間に付きまとう。耐えるという態度を捨てた楽しむという付き合い方。

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    2023年04月26日
  • 日本人は豚になる

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    読みたかった本。読み進めて数ページだが、理解するまでに時間を要する。頭を使う本を読む事が久しぶりであることを実感させられる。まず、最初に右翼と左翼や、武士の自決と小説家の自殺について、自分の固定観念をリセットする必要があり、面白かった。その説明をしてくれている所がやさしい。

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    2023年02月03日
  • 日本を腐らせたいかがわしい人々

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    この政党だからとか、この人だからって見方はなるべく避けたいと思うし、納得のいく政策が提示されれば、当然それを支持するのにやぶさかでない。それでも本書に類する意見に親和性を覚えるのは、やっぱり、標的となっている各々がいかがわしいから。そんな認識を新たにした次第。ただ、あまり強い口調だと収まる話も収まらないとは思うから、そのあたりはいかがなもんかという気がしなくもないけど、基本的には、それぞれの指摘がいちいちごもっとも。

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    2023年01月30日
  • ニッポンを蝕む全体主義

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    相変わらずの「適菜節」ですね。
    近代人はそれまでの制度や束縛から解放され「個人」となることができたが選択の責任に耐えられず、「世間」に無条件で従い日和見主義的な政治家を支持する・・ 確かに最近ごく少数の政治勢力のリーダーを除くと政治家の「顔」が見えにくくなり、数の上での民主主義を成立させるための「その他大勢」になっているように見えます。自分で考え、判断することの重要性がかつてなく重要になってきていますが、マスコミも横並びでプロパガンダの垂れ流し状態ですから、今まで以上に自分で考えることの重要性が高まっているということですね。

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    2022年06月24日
  • 遅読術

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    速読ばかりが持て囃されている気がしているこの世の中だからこそこの題に惹かれて読んでみた

    結果自分の判断基準が良くも悪くもブレたし憤りを覚えつつカタルシスも感じ、共感もした

    どんな著名な本であっても全面的に著者に同意する必要もなければ反発する必要もないと私は常日頃から考えているつもりだ
    ただ著者が言う
    "くだらない何か"と言うものにある程度価値を見出だしている人間が少なくともいる世界社会に対してくだらないと一蹴するスタンスに触れると
    それを本当に精魂込めて苦労して作り上げている人もいるわけでその生みの苦しみを何ら知らない人間に易々と世界を語れるほど世界は小さくないと思う

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    2022年03月30日
  • 100冊の自己啓発書より「徒然草」を読め!

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    徒然草は過激な思想書と帯にありましたが、今では当たり前のお話ばかりですが、人権などがない当時では過激な考え方かもしれません。

    つれづれなるままに、日ぐらし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ

    有名な一節ですが、当時は日記として他者の目に触れることがなかったと思うと、ひとりでその様な気持ちを抱え込むのは如何ばかりかと思います。今は、SNSで簡単に共有できますから。

    どんな時代にも権力に対する不満はあったと思いますし、権力を握り驕り高ぶる人が失敗する姿を何度も見てきたと思います。
    死生観についても、人はなんの前触れもなく死ぬこと

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    2022年01月25日
  • 思想の免疫力

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    ネタバレ

    藤井先生のコロナ解説。あれは正しいのか?ネットの対談記事を見つける。この二人が否定している。思わず読み込む。直観はあたっていた。わからないものはとりあえず怖がるでいい。書籍を読む。全編を貫く「小林秀雄論」。「政治とは技術である。その時々の政治状況に臨機応変に対応できる知恵が大事」「人間は環境の制約の内にあり、それと格闘することに自由がある」「人は暗黙知の一部しか汲み出せない。だから言葉には限界がある」・・コロナ楽観論の否定だけではない。「考えるヒント」が散りばめられている。直観があたるという意味も知る。

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    2021年10月25日
  • 男が30代でやめるべき習慣

    mac

    ネタバレ 購入済み

    無理をしない生き方の勧め

    一部ご紹介します。
    ・過去は何をするべきかは教えてくれないが、何をしてはいけないかは教えてくれる。
    だから、過去を学び、無駄なことをしなければいい。
    「やるべきこと」ばかり考えていると、つらいばかりか人生を無駄にしてしまう。
    目標や目的や理想に縛られると、現実が嫌になってしまうのだ。
    「好きだからやる」「楽しいからやる」。それでいいのだ。
    ・30超えたら、カラオケは一人で行くべし。
    聞きたくもない他人の歌など聴いていると、精神衛生上良くない。
    ・「世界古典名作全集」や「ゲーテとの対話」を読むべし。
    ・「断捨離」の極意は、自分にとって最高のもの、一流のもののみを残すことにある。

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    2022年09月30日
  • 脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克

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    近代化に対する批判的な観点や、聖的なものの重要性が論じられている。共同体から切り離された個は、集団を求めてポピュリズムに向かうとの指摘は、まさに現代社会の問題点をえぐり出していると思った。

    宗教やナショナリズムは知性を鈍らせ、死をも厭わない感情を抱かせるが、人間が生き延びるために必要なものでもある。デュルケームは、トーテム原理によって、共同体の社会的、道徳的同質性を維持できると書いた(「宗教生活の原初形態」)。トクヴィルは、人間は信仰をもたなければ隷属を免れず、自由でありたいなら宗教を信じる必要があると書いている(「アメリカの民主政治」)。ニーチェは、統合原理としての神とは、先祖に対する畏敬

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    2020年07月10日
  • 日本共産党政権奪取の条件

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    割と良く読んでいる適菜収氏の対談本。共産党党大阪府委員会副委員長の清水忠史氏と。清水氏は(元松竹芸能の漫才師らしい)共産党のイメージが少し変わるキッカケになる本だと思う。政治は理想を当て嵌めるとおかしくなっていく。"「正しい社会」より「楽しい社会」を目指すべき"(適菜)という言葉には共感した。"政治家は政策ではなく品性で選ぶべき。"ソクラテスと泥棒2人なら泥棒の意見が通るのが多数決。"などなど。オレも品性大事やと最近特に思う。好きになる人は品があると思う。

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    2019年12月04日
  • 男が30代でやめるべき習慣

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    一流を目指すトレーニングが大事
    スパンを長くすると見えてくる
    異常に短いスパンで話をする人がいる

    数値より「価値判断」
    そのためには一流のものに触れる
    データではなく価値判断の連鎖が一流を作り出す

    貧乏人根性ひがみは良くない
    嫉妬もダメ
    答えの丸暗記は意味がない思考が大事

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    2019年08月20日
  • 遅読術

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    面白くて一気に読み終わってすぐに2回目を読み始めた。まず見開きから→「自分を救えるのは自分ではないと気づくことだ。自分の力などたかが知れていると思い知ることだ。」と自己啓発本の類なら大概「自分を救うのは自分しかいない」と書かれていそうだが、その逆を突かれ「ん?」となる。確かに我々現代人はマスコミや広告代理店のプロパカンダに毒されているとはよく言われる話ではあるが、では具体的にどう毒されているのかまでは深く考えない。何となく→「情報」を集めれば「正解」に辿り着くと信じているバカが多いのである。ではどうすれば良いか?それが適菜氏が昔から言っている「古典に還れ」「古典をあたれ」ということだ→「大事な

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    2019年08月04日
  • 遅読術

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    表紙のイラストは内容と全く関係ありません。
    スタバで読んでいたので誤解を受けたかも!?

    近年、本を沢山読むことや速読などがポジティブに受け取られていますが、この本を読んで、その危うさと勿体なさに気づくことができました。著者は口が悪いのですが、とても全うなことを言っており、納得しながら読み進めました。一言で書くと「古典を読みなさい」です。そして駄本を読むのは貴重な時間の無駄など、本のセレクトに留まらず、生き方や時間の使い方までが熱く記されています。まずはゲーテを読もうと決心してしまいました(^^;

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    2019年06月17日
  • 博愛のすすめ

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    書いてる内容でこの人は信用出来ると自分なりに判断する人とそうでない人がいて、また自分の読む力によって読みごたえある人とそうでない人がある。そのどちらも自分好みの著者の2人が共著を書いてることを知ってすぐに読んだ。特に適菜収氏に関しては3つ年上なだけだが圧倒的な知識量と頭脳の明晰さでもはやメンターとして著作を読みふけっている。自分の古典至上主義とも言える最近の考えは特にこの人の影響が大きい。中川淳一郎氏は著作で「電通と博報堂〜」を読んだことがあるのとニコ生関連で見たことがあるが自身も仰る通り現場作業員という感覚がとても人に好かれるカッコつけないかっこよさがある人だと思う。おれも肉体労働者を自負し

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    2019年03月26日
  • 遅読術

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    情報の洪水の中で安易に答えを得ようすることなく、古典を読むことの勧め。人間の悩みは、今も昔も変わらない。同じことを過去の偉大な人々が悩み、考え、そして作品に残している。それを読み、謙虚に考えることでしか答えに近づく道はない。ゲーテ、ルソー、三島由紀夫、小林秀雄などの読書論を紹介しながら主張されていることには大いに共感できました。ただ、読書をしない人や、大衆迎合的な発想をする人への痛烈な批判が多く、なにもそこまで言わなくても、、、とも感じたりして。。あと、なんなのでしょう、この表紙?全く内容と合ってない。(あえて、上記のような人へ挑戦、挑発しているのだろうか?)

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    2019年03月23日
  • 遅読術

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    古典名著をじっくりと時間をかけて読むことを説いた本。

    濫読や速読が悪いわけではありませんが、そればかりでは本から得られる知識をうまく吸収することはできません。古典名著をじっくりと時間をかけて読む。遅読も行うことで知の遺産を自分の人生に生かすことができる。そのことを本書は説いています。

    著者の文体は辛辣なので、読む人を選ぶ本だと思います。

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    2019年03月19日
  • 問題は右でも左でもなく下である ~時代への警告~

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    今回も著者の本は相変わらず難しかったが面白く読んだ。政治のことは正直不勉強で分からないがおそらく言ってることは正しいのだと思う。直感で。これからは分からないことを知った上で謙虚に学んでいきたいと思う。馴染むために古典を読みたい。あと世の中をよくしようとすると人間は間違うことがあるが、世の中を楽しくしようとする人間は、致命的なミスを犯すことが少ない。という言葉は名言だと思う。

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    2019年03月12日
  • 遅読術

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    人類の知的遺産に向き合う(⌒‐⌒)くだらないものと距離を置き、価値あるものに触れ続ける\(^_^)/

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    2019年02月25日
  • もう、きみには頼まない

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    安倍政権の支持率は「いろいろと抱えている問題はあるが、いま安倍に変われる人はいないだろう」と評価する人々に支えられている部分が多いのではないかと思うが、「いろいろと抱えている問題」がそもそも政治家(人間)としていかがなものかと思われるようなものなので、安倍政権は出発点からして間違っているのではないかという思いを強くした。芸術家やスポーツマン、芸能人は人間として破綻している部分があってもいいと思うが、政治の世界はそれらとは違う。

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    2018年12月19日