適菜収のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1.ニーチェが生前ドイツで活躍した事実はない。
2.ニーチェはすべての権威を否定きていない。
3.ニーチェは相対主義者ではない。
4.ニーチェは無神論者ではない。
5.当時、神の権威を否定するのは命がけの行為ではなかった。
6.ニーチェは社会的弱者を否定していない。
7.ニーチェの概念は、後年のナチズムに引き継がれていない。
8.ニーチェは脳梅毒で発狂していない。
などのことが書いてある。
そもそも、ニーチェを全く知らなかったので勘違いすらしてなかった。
ただ、アンチキリストはマリリンマンソンが言ってることだと勘違いしてた。
狂った人ってイメージだけど、そんなことがないような気がした。
著 -
Posted by ブクログ
ぎるてぃ!。痛快なキリスト教批評。たぶん訳語調により読みやすい流れがあるためそう思う。世界3大宗教、一神教、という側面をもつ反面、イスラム教徒の違いは報復をしないこと、万人に対するアイデアルと教えられてきた。しかし、実際には、愛のためにか他教の攻撃には、反撃を行うことは証明された(本書の表紙の絵から暗示される)。そして、宗教を信ずる人たちは、一部の人の考え(司祭)の考えにより、すべてを左右されると言うこと。(正義・道徳・愛)これは宗教教義が信仰の基ではなく、為政者の塩飽により、動かされると言うことである。神とは何か?私は仏教徒であると主張はしないが、一神教、神がすべての基本になっていると言うこ
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Posted by ブクログ
ネタバレ「神は死んだ」という言葉で有名なドイツの哲学者、ニーチェの「アンチクリスト」の現代語訳。解説にあるとおり、終始知識人が難解な思想を大衆に開陳するという印象はなく、フランクな口語体で読者に迫って語りかけてくるような印象だった。キリスト教世界=精神病院、僧侶=寄生虫だとか。
個人的にはキリスト教と仏教の対比している箇所に感銘を受けた。キリスト教は最下層民が弾圧を受ける中で形成していった、常に敵を求める、人を堕落させる宗教で、仏教は温和な気候の土地で生まれ、中庸の立場や良い意味でのエゴイズム(問題を自分に引き寄せて考える)を説く、成熟された現実的な宗教だという。
そういえばローマ帝国が滅ん -
Posted by ブクログ
ニーチェの「アンチクリスト」の現代語訳というか超訳ということである。ただこの新書を語るときには、まず、原作よりも翻訳のあり方について語らねばならないだろう。
所詮、「日本語訳」を読むのだから意訳はどうしても必要と思う。原書に忠実?に直訳されても、おそらく自分ら一般人には理解が難しい。ただ、この書のような超訳はどうかという話である。
試しに近くにあった白水社「ニーチェ全集」(西尾幹二訳)の「アンチクリスト」のページをめくると、荘厳で詩的な調べのおそらく忠実に翻訳されたニーチェの言葉として記されている。また、そうであるが故に散文調の哲学的言い回しで(アフォリズム)、日本語文としては・・・という状態