適菜収のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
書名から格差問題について扱った話かと思ったが、それよりも特に政治のレイヤーにおいて右や左という議論がもはや無効化していて、下に落ちているという論考。後半はエッセイ的な文章もあり面白く読めるが、著者が年間で300日くらい寿司を食べるなど、徹底性の高い方なのだと感じた。
橋下的なものにこの国は支配されていて、もはや止める術もない。日本の終焉は三島のほぼ予見通りに訪れていて、この先500年くらいをかけてゆっくり立て直すしかないと。
周りを見渡しても著者や自分のように感じる人というのが少数派であることは常日頃感じるところではあるが、これは何も日本だけの話でもなく、キリスト教的価値観なのか、ヘーゲル -
ネタバレ 購入済み
弁えるべきは
一部ご紹介します。
・人間の真心がそのまま相手に通じると思うべきではない。人の心は、どんなに親しい友人の間柄でも、長年の付き合いの仲でも、お互いに解らない部分を残しているものだから。言葉はそれを繋ぐ橋。橋を使えるようにする設備が作法。躾とは、身を美しくするものなのだ。
・青年は、人間性の恐ろしさを知らない。市民の自覚とは、人間性への恐怖から始まる。互いに互いの人間性の怖さを悟り、煩雑な手続きで互いの手を縛り合う。
・革命とは、現在より未来を優先させる考え方。未来社会の無謬性を信じれば、行き着く先は「欲しがりません勝つまでは」だ。
・どんな自由な世界が来ても、たちまち人はそれに飽きて、階 -
Posted by ブクログ
ここまでこきおろすことには、少し不快に思う気持ちがないでもないが、だがしかしそれだけやばい現状なのだという意見に思えなくもない。政治のことは無知蒙昧で分からないことが多いのだが、少なくとも分かっているつもりや分かっているフリをしないようにしようとは思う。毒されないよう、謙虚に勉強しよう。
対論を示さなくて良いのは、意外であった。
その昔、大阪維新時代の橋下さんをこきおろしてたけど結局あれは正しかったと思うしね。今維新を支持してる人たちはどう思っているのか。
幼稚な、無責任な、甘ったれた、戦後的な、卑劣な、腐った、病的な、学生運動的な、メンタリティーが左右問わず蔓延している。平和ボケも限界 -