鈴木光司のレビュー一覧

  • ユビキタス

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    訃報に接したのをきっかけに久し振りに鈴木光司さんの著作。ループを読んだ時も衝撃だったけど、これもまた素晴らしい作品。知的好奇心を掻き立てられ、苦難の中でも前向きに進む強さに胸が熱くなりました。もう新しい本が読めないと思うと寂しい限り。ご冥福をお祈りします。

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    2026年05月23日
  • ループ

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    ネタバレ

    高校生の頃、単行本で買って初見した。
    文庫で再読。
    『リング』、『らせん』と続いたあとで、まさかその世界が仮想空間だったと知った時の衝撃はどれほど大きかったか。正直、20年以上前なので覚えていない。

    ただ、
    生命が誕生したのは偶然ではないのかもしれない。というか、偶然で生まれたはずがない。それくらいあり得ない確率。だとすれば、何者かの手が加えられたのではないか。
    じゃあその何者かとは一体何なのか……?

    この問いにワクワクしたのは覚えている。

    馨の母の、
    「サイコロを100回振って六の目が出続けたら、偶然だと思う?インチキを疑うでしょ」
    という上手い例えは覚えていた。

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    2026年05月19日
  • らせん

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     いやぁ…すごい。まずそれが浮かんだ。ジャパニーズホラーの金字塔『リング』の続編である本作は死体から発見された正体不明の肉腫、突然失踪した女性、暗号解読に頻発する肉腫と恐るべき正体など戦慄必至のホラーでありながら科学的アプローチで紡がれる骨太なSFでひたすら圧倒された。『ループ』でどうなるのか…早く読まねば。

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    2026年05月16日
  • リング

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    鈴木光司さんへの追悼として再読

    映画より先に原作を読んでいたし、何度も読んだはずなのに、映画のインパクトの強さに塗り替えられ、原作で先に続くはずの重要な要素を忘れているのは毎度のこと。

    だからこそ、別物として楽しめるお得感もあるのかも。

    でも貞子は決して悪人ではないってことだけは、何度読んでも変わらない感情。

    特別すぎる力と体質を持って生まれ、辛い境遇を生き…。
    できることが必ずしも幸ではないから。



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    2026年05月13日
  • リング

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    『リング』三部作は、
    私の中で最高傑作の1つです。
    作者の鈴木光司さんが亡くなったと、
    今朝の新聞を今読んで知りました。
    まさに昨日、遅くまで飲んだ帰り道に、
    なぜか鈴木光司さんのエッセイに書かれていた話を
    思い出しながら歩いてました。
    なんという巡り合わせか…。

    『リング』『らせん』『ループ』
    あと、『バースデイ』などもあったと思います。
    『リング』だけでも面白かったですが、
    その後の二作品で
    現実世界と仮想空間が繋がっていく話。

    何年前の作品?
    発想は今の世につながると思います。
    いまだにリメイクされたり、
    「現代だったら貞子を生み出す拡散は?」などと
    解釈をアップデートしながら、

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    2026年05月10日
  • らせん

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    なんと・・・いやいやいや。
    リングとらせん、これ、2つ読んで初めて完成なんだ。
    どっちかだけでも面白いけど、らせんまで読むと、もう1段階上がって完成される。表面的な物語を追っただけで何十年も「面白い!」とか言っていた自分・・てかなんで前に読んだ時、そこの部分を味わうことができなかったのか自分。
    冒頭から浅川一家の話を読んだ時につい声が出てしまった。
    そして・・竜司のバカ!結構好きだったのに。

    30年近く前に描かれた話だけど、全然色褪せてない。リングは完全なホラーで怨念とか幽霊とか出てくる(?)オカルト。今回はもう少し現実に近くって・・貞子は映画でテレビから這い出してくるが、あんな感じ・・フィ

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    2026年04月20日
  • リング

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    おおお。懐かしい。昔の記憶を掘り出しながら読んだけど所々忘れてた。高山竜司てこういう人物だったっけ…笑 
    それから、小野不由美さんのゴーストハントも思い出していた。少しずつヒントを集めてって、これか?…これだ!と思ったら実はもう1段階(2段階の時もある)あってラスボスが…違う!という展開。リングも、あぁあこれで助かった(多分)と安心していたら突如また時間との戦いが始まるという。初めての時は中盤以降ずーっとハラハラドキドキで読んでたっけな。今回も怖かったけど…

    山村貞子の怖さ。
    今は「来る〜!きっと来る!」…の音と、黒い長髪・白ワンピが有名になっちゃったけれど…いやいや全然違うから。ジャパニー

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    2026年04月13日
  • リング

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    この本だけで見ると滅茶苦茶面白い
    展開の作り方が、アホな行動する主人公やトラブルメーカーのアホではなく、分からないからとりあえず考えうる行動をするという点に物凄く納得感のある作品
    続編はこれを超える瞬間が無いし、完結編のループはオススメしない

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    2026年04月06日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    私のは『角川ホラー文庫30周年記念 最恐の書き下ろしアンソロジー 特装版BOXセット』で、その1冊。文庫サイズだけどハードカバーで、おどろおどろしい表紙が素敵。ボックスのにゃんこはかわいい。

    『828-1』は文庫版『身から出た闇』で読んでいたので再読。「死神」の定義が妙に納得できて怖い。そういうものかもなと思うと、ふと頭に繰り返し浮かぶ言葉を訝しんでしまう。

    一穂ミチさんは初めましてだったけど、その「体験描写」がとてもリアルで「視える人ってこうかも」と思えるほど。憑かれる理由も抗う様子も生々しくて読んでいて力が入った。

    鈴木光司さんのお話はまるでドキュメンタリーを追っているかのよう。モキ

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    2026年03月05日
  • 仄暗い水の底から

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    東京湾を舞台とした怪異譚。王道のジャパニーズホラー。というイメージして読み始めたけど良い意味で裏切られた。湿度の高い気持ち悪い雰囲気の中に潜む悲しいエピソードや、全てを語らない物語に様々な想像が巡らされた。
    「海に沈む森」とプロローグ・エピローグの繋がり方が本当に良くて、忘れられない作品となった。

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    2026年02月18日
  • らせん

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    ネタバレ

    初読時『リング』よりも科学的で論理的で面白いなと感じたことを思い出した。
    読み直しても改めてそう思った。
    『リング』では訳が分からなかった現象を科学的、医学的根拠から解き明かしていく。
    暗号の解読も面白い。

    ただホラー現象が解き明かされて興醒めとならないのが『らせん』である。
    ある程度分かったところで、事態は更にその上を行く。
    そもそもビデオに念写してウイルスが……という前提からして荒唐無稽、超常現象だ。
    死因が何か分かっても、ウイルスの姿が分かっても、とんでもないことが起きていることに変わりない。
    それは終盤、最高潮を迎える。
    『リング』とはまた別種の怖さがそこにあった。
    以前読んでオチは

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    2026年01月28日
  • ユビキタス

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    テレビ番組「この本、読みました?」に著者の鈴木さんが自ら出演されて紹介しているのを見て、気になり読んでみた。
    結果的に「百年の時効」と並ぶくらい、読んでて面白い作品だった。読み始める前はSF小説に入り込めるか、と思っていたがまんまと植物に絡め取られる如く引きずり込まれた。専門的な話も登場人物が分かりやすく噛み砕いて伝えてくれるため、とても読みやすい。

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    2026年01月25日
  • 仄暗い水の底から

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    ネタバレ

    10代で読んだときとは読後感が随分と違った気がする。
    どの話も基本的にオチを十全語ってはくれない。
    ほぼ答えは確定しているようなものの、他の解釈もできる余地がある。
    当時はそれを物足りなく感じたが、今はその余地というか余白が嬉しいという。
    最近は何でもかんでも説明しがちだから余計に。

    おいしいところでぶった斬られている話もありつつ、それでも物足りなさを感じないのは、人物や情景描写が驚くほど緻密で、いい意味で生々しいから。
    実に様々なキャラクターが出てくるが、どのキャラクターも本当に生々しかった。
    それを思い知らされた短編集だった。

    個人的には、悲しい設定ながら希望も持てる『森に沈む森』が他

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    2026年01月19日
  • リング

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    映画版のような迫力のあるホラーではないのに、じわじわ恐怖が伝染してきてめちゃ怖い
    霊障を科学的に捉えるお話が新鮮でリングのイメージ変わった

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    2026年01月12日
  • ユビキタス

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    二〇二五年の読書におけるベスト。今年はたくさん本を読んだわけではなかったけれど、それでも、読んだ中で一番の出来だった。連載開始から十数年、待ちに待った単行本化であり、鈴木光司がこれまで描いてきた「世界そのものへの謎」へのアプローチの集大成とも言える一作だ。

    南極深層の氷、ヴォイニッチ手稿、都内で起きる連続変死事件、そして新興宗教団体。一見バラバラな素材が、主人公の調査を通じて一本の線に束ねられていく。その収束の快感がまず凄い。ミステリとしての謎解きの面白さにとどまらず、人類や宇宙、世界の領域へと物語が拡張していくドライブ感は、まさに作者の真骨頂だ。デビュー作『楽園』や『神々のプロムナード』『

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    2025年12月29日
  • リング

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    朝宮運河さんの「現代ホラー小説を知るための100冊」を読んで、掲載本を全部読んでみたいなとなりまして。
    そのトップを飾っていたのがこちら。
    言わずもがなの本で。
    やはり現代ホラーはここから始まったと言えるのですね。

    日本中から始まって、世界中を震撼させ、
    貞子のキャラが一人歩きして、
    キャラものとすらなってしまいましたが、
    35年ぶりに読み返してみると、
    そのホラーとしての秀逸さもありますが、
    ミステリーとしても極めて優秀。

    掴みが怖い。
    そして少しずつその深淵に迫りながら、
    やはりヒトコワにしっかりと焦点を当てて、
    キレイに謎を解いて、
    で、やはり恐怖は終わらない、で閉じる。
    探偵役のキ

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    2025年12月25日
  • ユビキタス

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    重厚なSFだった。
    実は人間は植物の意向に沿って生かされているという衝撃的な内容だった。植物の種を世界中に行き渡らせる為に、アルカロイドの刺激により言語中枢が刺激され、人間は言葉が話せるようになっただとか。
    『人々が自然保護を謳うとき、「緑の地球を守ろう」というスローガンを掲げることが多い。この場合の「緑」はとは植物のことを指す。生物にもかかわらず、なぜか、植物は自然の一部に組み入れられてしまう。ノアの方舟に乗せられたのは動物のつがいだけで、植物は乗せてもらえなかった。
     もし植物に、人間の言葉を理解する能力があったなら、「緑の地球を守ろう」というスローガンを聞いて、腹を抱えて笑うに違いない。

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    2025年12月22日
  • リング

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    まだ携帯もなかったビデオ時代の話だから古く感じたり、ビデオの巻き戻しとかツメ折るとか分からない人もいるかもしれない。
    4人が同じ症状で亡くなってその共通点を探してからのその死から逃れるオマジナイがなんなのかホラーとしてだけじゃなくミステリー要素もあって面白かった。
    映画ではテレビから貞子が出てきて死ぬけど小説では…
    映画の呪いのビデオは今見ても怖い。

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    2025年12月20日
  • 潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    6人の作家さん達のアンソロジー。
    どの作品も恐面白かった。特に鈴木光司先生の“魂の飛翔“は「リング」を知っている方は面白さ倍増だと思いました。

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    2025年12月17日
  • らせん

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    ネタバレ

    どの段階で「そのこと」に気づいていたのか、それとももう幾分か感染の影響であったのか。ただし、完全にはそうとも言いきれず。人間側の意思とウイルスの意思の境界線はどこにあったのか。遺伝子が人間を支配しているのか、人間があっての遺伝子なのか。
    塩基配列からここまでの問題提起を包含できるのはもの凄い。専門的な話題が多いにも関わらず、次へ次へと読む手が止まらないのは、主人公のPDCAサイクルの異様な速さにある。Cの段階で次のPが始まっているのだ。だから中断ができず平日の2日で読み終わってしまった。助かったような残念なような。
    見たもの読んだものが脳からのどんどん抜けていく世代になってきているが。今回は流

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    2025年12月13日