鈴木光司のレビュー一覧
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なぜ勉強するのか?著者の考えは「理解力、想像力、表現力の能力を養って、世界を覆う膨大な量の情報を取捨選択し、世界に共通なものさしで判断し、価値あるディスカッションによってそれぞれの立場を戦わせ、よりよい解答を発見する可能性をほんのわずか高め~・・・人類の進歩に貢献するため」であるとしている。
この本で述べられている著者の考えと私の考えに多くの共通点がみられた。たとえば「現在の小学校の運動会で順位をつけるのはよくないと言った意見に反対である」こと。勉強が得意な子はテストでいい点をとって、運動が得意な子が運動会で一等賞になる。習字が得意な子はクラスの後ろに貼られる書き初めに金色のシールが光る。当 -
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これにものすごく似たお話を読んだことがあるような気がする・・・と思いつつ、最後まで楽しく読めました。読み終わって本棚にしまおうと思ったら、そこには新潮文庫版の同じ本が・・・。
いえね、買うときから「あれ?」と思ってはいたんですよ。でも奥付を確認したら初版だし、気のせいかと思って。ショックなのは最後まで読んでも再読だということに気がつかなかったことですよね。何よりも信じられないのは悲しいことに自分自身の記憶です。
けど、出版社さんも何か一言あってもいいと思うんですよね。出版社をまたいでいるので難しいのでしょうか。まあ、自分でしっかり覚えていられれば何の問題もないんですけどね(泣) -
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[ 内容 ]
「なぜ勉強しなければいけないの?」と子どもから訊かれて、親はどう答えるだろうか。
合理的に答えることができれば、勉強は子どもにとって無意味ではなくなり、やる気が飛躍的にアップする。
作家になる前、塾講師や家庭教師をした経験があり、“主夫”として二人の娘を育て上げた著者自身の実体験と深い見識の両輪から、子ども、そして子をもつ親の「なぜ?」に答える。
[ 目次 ]
第1章 すべてに通じる理解力、想像力、表現力
第2章 明晰に、論理的に、分析的に
第3章 正しい学習法
第4章 世界に通用する論理
第5章 未来をよりよくするために勉強する
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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内容は非常にあっさりしているが、言いたいことは端的で分かり易い。また、「役に立つ」し「自分もそう思う」のだ。つまり、一つにはこのような発言「子供には目的をしっかりと説明してあげることで、勉強に対するモチベーションを高める事ができる」等、その通りだと思う。著者は、リングや螺旋、楽園などを書いた一般的にはホラー作家として名が知られている。この作家にはまったのは高校生の時だ。信念があり、ロジックがある。勉強をする意味は、理解力、想像力、表現力に対する訓練である。そして、子供に絶対言ってはいけない。「未来は過去より決して悪くなどなっていない」のだ。
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購入者:古野(2007.4.21)「読解力」「想像力」「表現力」を身につけて社会をより良く、しいては人類の進歩に貢献するために。と。返却
貸出:桑畑(2007.6.12)
もし子供に「なんで勉強しなあかんの?」って聞かれたら少し困りそうですがこの本を読んでそのあたりがクリアになりました。何事もなんとなくではなくしっかりとした裏づけを持つことが大事でそれが何か発言する時の説得力につながるのだなとあらためて感じました。
返却:(2007.6.19)
貸出:衛湖原(2007.11.7)返却:(2007.11.20)
勉強する意味を今更ですが、理解しました。子供に伝えていきたいと感じました。
貸出:鈴 -
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この作品は『リング』シリーズの現状最後となる作品だ。約三十年という長い時間をかけて構築されたユニヴァースの変容と集約を感じさせる一作。総決算とも呼ぶべきシリーズの再定義がなされている。それを是と受け取るかは読者次第だが、巨大なものが終わる時の重厚な響きを感じる。
この物語の主題は「家族」。呪いの連鎖が、血縁や自分自身の記憶というミクロな関係性へと収束していく構造が鮮烈だ。
中心にいるのは高山竜司。彼はこのシリーズに欠かせないどの小説にもいない特殊な立ち位置の存在であり、今作でも彼の記憶や存在が複数のレイヤーをまたいで展開される。現実、虚構、内省……その多重性と多様性が、物語の駆動力となってい -
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貞子で有名な『リング』シリーズ二作目『らせん』の主人公である安藤満男の長男、安藤孝則を新たな主人公とした続編。ファンならめちゃくちゃ面白い。
本質的な魅力は時代の変化に伴う「呪いの変容」にある。かつてはビデオテープだった呪いの媒体が、今回は自殺動画へとアップデートされている。メディアの変化とともに、呪いも抽象化され複層化する。その変容のさせ方が鈴木光司らしく巧い。もはや「見たら死ぬ」ではなく、「逃れられない宿命」そのものが呪いの本質になりつつある。それでも、どのような形に変わっても根底には「意志」や「運命」という主題が通底している。この作家は常にそれを描いてきたし、それこそがシリーズの根幹だ -
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男女4人がある時同時に別々の場所で突然死した。捜査に乗り出た主人公は、4人が死の一週間前に一本のビデオテープを観ていたことを突き止める。そのビデオには不可解な描写と観た者の死亡を予言する内容が含まれていた…!主人公は1週間以内にビデオの真相を暴き、除霊する事が出来るのか。
一番の特徴は、圧倒的なホラーでありながら科学的かつ論理的な立場から作品が成立しているということであろう。というのも、呪いのビデオという超自然を、ウイルスの概念と結び付けられることにより、ある程度のリアリティを持たせることに成功しているだけでなく、ウイルスとVHSとに(輪・情報媒体・自己増殖不可という)共通点を見出し、関連付け -
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ネタバレ都内近郊で、男性が突然死するという事件が
連続で発生。南極観測船の乗組員が帰国の際に
持って帰った南極の氷を土産としてもらっていた
ことが彼らの共通点だった。
富豪の老夫妻から孫を探してほしいとの依頼を
受け、探偵の前沢恵子は、夫妻の亡くなった息子、敏弘が生前に付き合っていた女性の調査を開始する。その女性は以前、新興宗教団体
「夢見るハーブの会」で起きた集団変死事件の
生き残りだった。
一見、関係ないような事柄に共通点を見つけた
恵子は、物理学者の露木、ジャーナリストの
上原、雑誌記者の有里と共に真相を追う。
‥‥というのが、おおよそのストーリー。
何百年も前の大気を取り込んだ南極の氷に
絶滅