ユビキタス

ユビキタス

小説・文芸
2,035円 (税込)

10pt

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原因不明の連続突然死事件を調べる探偵の前沢恵子は、かつて新興宗教団体内で起きた出来事との奇妙な共通点を発見する。恵子と異端の物理学者・露木眞也は「ヴォイニッチ・マニュスクリプト」と事件との関連性に気づく。だがそのとき、東京やその近郊では多くの住民の命が奪われはじめていた――。

装画/Sarah Jarret 「Woodland Sleeper」
装幀/坂野公一(welle design)

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ユビキタス のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ホラーが苦手だったのですが、あの本読みました?
    で紹介されていたので、初めて鈴木作品を読みました。
    ホラー感はなく、時間も忘れて読みました。
    最近、読んだ中で一番おもしろかったです。
    亡くなられて残念です。

    0
    2026年09月28日

    Posted by ブクログ

    訃報に接したのをきっかけに久し振りに鈴木光司さんの著作。ループを読んだ時も衝撃だったけど、これもまた素晴らしい作品。知的好奇心を掻き立てられ、苦難の中でも前向きに進む強さに胸が熱くなりました。もう新しい本が読めないと思うと寂しい限り。ご冥福をお祈りします。

    0
    2026年05月23日

    Posted by ブクログ

    テレビ番組「この本、読みました?」に著者の鈴木さんが自ら出演されて紹介しているのを見て、気になり読んでみた。
    結果的に「百年の時効」と並ぶくらい、読んでて面白い作品だった。読み始める前はSF小説に入り込めるか、と思っていたがまんまと植物に絡め取られる如く引きずり込まれた。専門的な話も登場人物が分かりやすく噛み砕いて伝えてくれるため、とても読みやすい。

    0
    2026年01月25日

    Posted by ブクログ

    二〇二五年の読書におけるベスト。今年はたくさん本を読んだわけではなかったけれど、それでも、読んだ中で一番の出来だった。連載開始から十数年、待ちに待った単行本化であり、鈴木光司がこれまで描いてきた「世界そのものへの謎」へのアプローチの集大成とも言える一作だ。

    南極深層の氷、ヴォイニッチ手稿、都内で起きる連続変死事件、そして新興宗教団体。一見バラバラな素材が、主人公の調査を通じて一本の線に束ねられていく。その収束の快感がまず凄い。ミステリとしての謎解きの面白さにとどまらず、人類や宇宙、世界の領域へと物語が拡張していくドライブ感は、まさに作者の真骨頂だ。デビュー作『楽園』や『神々のプロムナード』『エッジ』、『リング』シリーズで培われてきた要素が、形を変えつつ、より洗練された状態で統合されている。

    とりわけヴォイニッチ手稿という「解読不能な謎」への挑戦が、物語の推進力として機能している点が素晴らしい。僕自身、かつて何者かによって手帳に記された謎の数字を解こうとして結局何も掴めないまま年月だけが過ぎた不思議な経験がある。あのとき感じた、解読の入口に立っているのに永遠に入れない感覚――そういう「不可知の魅力」が、ここでは物語のエンジンになる。

    一般にホラー作家として認知されがちな著者だが、本作が突きつけてくるのは、怪物の出現よりも「常識だと思っていた骨組みの崩壊」だ。

    世界の仕組みを知りたいという欲求――それ自体を物語に変える、未知への自由研究のような無邪気さと熱量がある。

    そして恐怖の質もまた、貞子がテレビから出てくるような視覚的なものではなく、自分が立っている大地が足元から書き換えられていく感覚に近い。盤石だと思っていた現実が、新たな論理によって更新されていくスリル。しかも、その飛躍は飛躍のまま終わらない。宇宙や意識や“神のようなもの”へと話が跳ぶのに、科学的な説明でSF/ミステリーとして成立させ、説得力のあるものとして着地させてくる。この技量こそが鈴木光司作品の醍醐味であり、『ユビキタス』はそれが最大出力で発揮された一冊だと思う。

    後半を「ホラーとして失速した」と言う声が出るのも分かる。でも鈴木光司は、もともとジャンルを飛び越える作家だ。欠点ではなく、本領だろう。高山竜司を彷彿とさせる「稀人」的なキャラクター造形も、ファンとしては嬉しい。既視感はあるが、それはマンネリではなく、作者が信じる「ある種の人間像」の強度を示している。

    タイトルの「ユビキタス(偏在)」が示す通り、今回のテーマは植物だ。あの表紙が示す静かなる支配と、全体を貫く大きな意志の力に圧倒された。中学時代、『リング』で世界の見方を変えられた僕が、大人になった今、再びその原点にして到達点を見せつけられた気分でいる。傑作。

    0
    2025年12月29日

    Posted by ブクログ

    重厚なSFだった。
    実は人間は植物の意向に沿って生かされているという衝撃的な内容だった。植物の種を世界中に行き渡らせる為に、アルカロイドの刺激により言語中枢が刺激され、人間は言葉が話せるようになっただとか。
    『人々が自然保護を謳うとき、「緑の地球を守ろう」というスローガンを掲げることが多い。この場合の「緑」はとは植物のことを指す。生物にもかかわらず、なぜか、植物は自然の一部に組み入れられてしまう。ノアの方舟に乗せられたのは動物のつがいだけで、植物は乗せてもらえなかった。
     もし植物に、人間の言葉を理解する能力があったなら、「緑の地球を守ろう」というスローガンを聞いて、腹を抱えて笑うに違いない。笑い過ぎて、涙をこぼす。
     ……緑を守る? 思い上がりも甚だしい。お情けで、生かされている立場を自覚したほうがいい。
     動物に対する生殺与奪の権限を握っているのは、地球に生息する生命全重量の99%以上を占める植物である。特に人間は、生存に必要なカロリーの七割以上を、コメ、ムギ、トウモロコシなどの穀物に依存している。
     植物に対する動物の割合は0.5%から0.3%程度で、人間となればたった0.01%に過ぎない。そんなちっぽけな人間が、しゃーしゃーと「緑の地球を守る」とスローガンを唱えるおかしさは、生まれたばかりの新生児が「パパとママを守る」と宣言するようなものだ。』

    0
    2025年12月22日

    Posted by ブクログ

    学生時代の私にとって衝撃的だったリング。
    なのでしばらく読書から離れていたけれど、とても楽しみでやっと読めた。

    リングのようなゾクゾクする恐怖とは別の怖さ。あぁ確かに…と思いながら読み進めていた。恥ずかしながら考えたこともなかった視点に感心しきりで、最後まで面白かった。多少の非現実的なことはあれど、それすらも気にならない話の展開と適度なスピード感であっという間の体験だった。

    0
    2026年07月06日

    Posted by ブクログ

    リングシリーズど真ん中世代なので、書店で鈴木光司さんの新作と見たら買わないという選択肢はありません。帯の言葉がとても印象的で、ホラーが苦手な私に読めるのだろうかとだいぶ不安でしたが、読み始めればもうそこには鈴木光司ワールドが広がっていて、これはちゃんとフィクションですよね?と不安を覚えるほどでした。
    とても面白かったのですが、迂闊に感想を書くとネタバレになりそうなので、この辺りで終わりにしますが、この先鈴木光司さんの新作が発表される事は無いのだなと思うと、とても惜しい方が亡くなられたなぁとしみじみ思いました。

    0
    2026年06月30日

    Posted by ブクログ

    本屋で見かけ著者の新作という事で手に取り読んでいたところで、著者の訃報に接し大変驚き悲しんでおります。

    後書きで2022年末は元気そのものと書いてあったのも含めて残念でなりません。

    話としては、導入は良かったですが、中盤以降にもう一つ二つの展開が欲しかったかなと思います。

    0
    2026年05月12日

    Posted by ブクログ

    リングみたいにじわじわ謎がわかってくる感じが結構楽しめた。でもなぜか貴志祐介さんの天使の囀りが浮かんだ。小説なので結構荒唐無稽な感じな方が好きなのだけれど、案外あり得そうな感じがした。エピローグ部分は、植物はそんなに人間的ではないだろうと思うけれど。

    0
    2026年03月22日

    Posted by ブクログ

    壮大なテーマでしたが話の展開が速く、あっという間に読めました。謎解きも答えを引っ張ることなく、登場人物の予想した通りに次々と明らかになり、最後まで結論を明かさない展開に慣れていたので拍子抜けするほどでした。植物が意思を持っているというテーマはとても興味深く、納得できるところもたくさんありました。最後はリングの作者らしく、ホラーっぽく終わりました。

    0
    2025年12月22日

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