鈴木光司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
どうやら長編らしい。この続きもあるようだ。
正直ヴォイニッチをよく知らないとあまり魅力的に感じられないのかもしれない。
集団事件や薬物、毒、占い、宗教…闇鍋のような作品だが、ホラーというよりはSFである。
科学的根拠に基づこうとするあまりそれがなんなのかわからない怖さは無い。お化けなどのオカルトな怖さを求めるならばおすすめはしないがバイオテロ的な怖さやパニックホラーを望むならば読んでみても良いのかもしれない。私は続編が出たら読むし、それまでは、らせん シリーズを読んで待っていようと思う。好き。読むのはかなり時間がかかった。なぜならば先が予測できてしまう題材だったからだ。 -
Posted by ブクログ
角川ホラー文庫に同名タイトルを見つけて
久しぶりの鈴木光司さんです
「鍵穴」
大学生の時の友人のアパート
鍵穴から除いた部屋
心不全で亡くなっていた友人
その跡地のマンションを買ってしまう
呼ばれちゃったね
「クライ・アイズ」
二組の男女
一夜のカップと愛人のカップル
それぞれの思い違いが不幸を呼ぶ
「夜光虫」
客とのクルージング中に海上で娘を見失う母親のホステス
海に浮かぶ子を見つけてしまうが、それは男の子
これは、怖い
リアルにありえる勘違い
「しるし」
両親と姉弟の家族の中に母方の祖母が入り込む
少しづつ崩れる関係性
玄関の表札の印と絡めてオカルト的に
「檜」
映画で見つけた自 -
Posted by ブクログ
基本的に大体の時間は良質な恐怖作品を摂取したい!と嗅ぎ回っているような生活をしている。しかしどういうタイプの怖い話を摂取したいか、というのは日によって随分異なる気がする。
アンソロジーの良いところは、特に下調べせず手に取っても、なにかしら気分にぴったりな作品に出会えるところ。
今回しっくりきたのは三津田信三『集まった四人』、小池真理子『山荘奇譚』。
山あいの怪談が気分だったのかもしれない。
ーーーーー以下ネタバレーーーーー
三津田信三『集まった四人』
これ絶対アカンやつ!という序盤の電話シーンや神社絡みの伝説から期待膨らむ。知らない者同士で曰く付きの山に行くとか嫌やなぁ...。山あいに -
Posted by ブクログ
ネタバレ「リング」ですでに映画とイメージが違って驚いたけれど、「らせん」になって科学的要素や暗号解読要素が一気に増えてこの物語のジャンルは一体何なのだ!?と戸惑った。リュウジは遺伝子で暗号送るし、貞子は産まれるし、リングという小説がウイルスとなるし…。自分もこの小説を読むことでウイルスにやられるのか?と現実とリンクする感じが面白い。
割と序盤で浅川の妻子が死んでおり、おまじないがダビングではない事が判明。浅川もマイも死んでしまう。今回の主人公、安藤含めこの物語の男性陣は一昔前の価値観のおっさんばかりで気持ち悪いのだが、安藤の友達は珍しくいいやつだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレココノエ南新町店の真実
なんでヨシナガさんから受け取ったノート読んだだけで、依田さんはそんなになってしまったんだ
そんなに入り込んで、自分がやらなきゃ!みたいな気持ちになる程の内容だったのか
普通にヤバイ客みたいになってるし
そこからの展開にえ?ってなってたら終わった
依田さん視点では無いのでスーパー火災の時に一体何があったのか、本当に戦っていたのかは定かではないけれど、読み終わってから想像したくなる作品だった
ニンゲン柱
結局村に帰りたくなるようになってるし、一番ヤバかったのは娘だった
那々木が暴いてあんな事があっても村はそのままだし
魂の飛翔
個人的にリングは自分が小説、文章という物を -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ『堕ちる』は正直普通だったけどこちらは面白かったです。
澤村伊智さんは安定、目当てにしていた小野不由美さんも視点人物が次々変わる進み方に相変わらず引き込まれる。最後に尾端が登場した時は「既存シリーズかあ〜」と少しがっかりしたけど(かるかやは好きだが、何故か独立した1作が読めると思い込んでいた)。それを言えば鈴木光司さんなんて完全に「リング」ファン向けの内容だったし、阿泉来堂さんも個性的な解決役が出てきたので、他作品のキャラクターなのかな、と感じる。内容はパニックムービーのような後半が良かった。
初読みの一穂イチさんが想定外に楽しめた。ホラーを書く印象がなかったのに(自分が知らないだけかも)、 -
Posted by ブクログ
「貞子」といえば白ワンピ・古井戸・TVから出てくる・あのテーマソングという、とにかくキャラの立った悪霊というイメージが強かったので、原作のミステリー路線に驚いた。実写化にあたって主人公の性別とか変えてるけど本筋は変わってないし、「貞子」をホラー映画の代表作として世間に定着させたわけだから大成功なんだろう。
読んでみた感想としては、まず事故現場を目撃したタクシー運転手が公衆電話に走るシーンに時代を感じた笑。ネットもあまり普及してない時代なのに、小さなヒントからよく真実まで辿り着いたよなぁと素直に感心した。普通の学生や社会人なら呪いの解明なんて到底無理な話である。
主人公・浅川の身内の死にも -
Posted by ブクログ
角川ホラー文庫が1993年創刊されて
その30年の遺産とのこと
90年代から現在までの最強セレクション短編8編
選ばれたただけあって半分は既読作品でした
「再生」 綾辻行人 1993年
さすが綾辻さん、女性も魅惑的に書かれます
再生するのはそっちね
「夢の島クルーズ」 鈴木光司 1994年
リングの一連読ませていただきました
この作品も映画化されているらしい
はっきりと出てこないけど
そんなことありそうな生々しさ
仄暗い水の底からの一編
「よけいなものが」 井上雅彦 1983年
ショートショート
私なら老化かもしれない
「五月の陥穽」 福澤徹三
これは既読でしたが 現実の事故でビルの隙 -
Posted by ブクログ
同シリーズ、『堕ちる』より、私にはホラー要素が強く感じた。
「ココノエ南新町店の真実」
・何かわからないものに対する恐れ
・人が狂気に囚われていく様
・何が正しいのかわからないこと
これら三つがうまく組み合わさって、じわりじわりと気味の悪さがやってくる。
ジャパニーズホラーそのものといった、ねっとりと絡みつくような薄気味悪さ。
「828の1」
何かわからない、それが恐怖というものだ。
「これか、なーんだ」「何も意味なんかないじゃん」「全然こわいことじゃなかった」となった後。
背中に迫る死の予感。
ほっとさせて、落とす。
これが怖さを引き起こすテクニックなのだと、以前、お化け屋敷クリエイター