鈴木光司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
山村貞子の呪いに端を発したシリーズも、この物語で一応の決着をみるのだろうか。
衝撃的な印象を残した「リング」。
言いようもない圧倒的な恐怖に塗り込められた世界がそこにはあった。
何と言えばいちばんシックリくるのだろう。
勢いがない・・・激動の過渡期をこえて、貞子にまつわる物語もひとつの落ち着くべき場所に落ち着いた。
そんな感じがしてしまった。
それでも、やはり「リング」から始まったこのシリーズの存在は大きい。
ウィルスが蔓延していくシステム、時を越えてもなお続くほどに深い呪い。
罪があるなしに関わらず、巻き込まれていく理不尽さ。
映像化もされたけれど、原作の強烈さを抜くことはできなかったように -
Posted by ブクログ
ネタバレどうして映画「リング0」の副題をバースデイにしちゃったんだろう。
まあ「レモンハート」では響きが爽やかすぎてホラーファンの集客が望めなかったのかもしれないけれど、「バースデイ」でなくても。
原作のバースデイが意味する対象と、映画のもつバースデイの意味合いが180度逆なのにどうしてそれをチョイスしたのか。
それはさておき、原作リングファンからは評価が低いと聞くこの本ですが、分子生物学だなんだが得意ではない私からすると、眉間にシワを寄せずに読めて楽でした。
「バースデイ」の胎児エコーのシーンで嫌な推理をしてしまいましたが、杞憂に終わりホッとしました。ストーリー上不可能とされていることでも、「な -
Posted by ブクログ
かなり難解な本ばかり立て続けに読んできたのでちょっと休息、ということでエンタメ系小説を開いた。
昔読んだ「リング」シリーズは私には「怖い」感じはなかったが、面白く、しかも次々と意想外な視点を提案し、描破しぬけるストーリー構築の力業に魅力があった。
その鈴木光司さんの「ホラー」短編集である。
ホラーといっても、さほど恐怖感を激しくあおるものでもなく、どちらかというと「世にも奇妙な物語」にふさわしいような、軽めの印象だった。
この本を絶賛する気は無く、また、この本にべた惚れした読者をくさす気も無い。個人的に気になった点を書いておく。
大半の短編小説が、最初の方で主要な登場人物が出た際に、日本語漢字 -
Posted by ブクログ
『貞子3D』のコミカライズ版。オチが若干、違う。
ホラー映画は怖い。だけど、内容が気になる。
ストーリーだけ知りたい。
そんな時にうってつけ。大体のあらすじはこれに描かれています。
映画では説明不足だった箇所が補われていたり、逆に省かれている箇所もあるため、映画の捕捉として抜けているシーンを補完するのにもいい材料。
映画とは雰囲気が全く違うので映画をご覧になる予定があるのであれば、こちらは補完用として読むべき作品だと思います。
基本的な流れ、内容は映画と全く同様の為、映画のネタバレになってしまう。
そういった理由です。
漫画としてはよくホラー漫画を描いている