あらすじ
苦しむことなく、この世とおさらばしたい――。
死を渇望して樹海に溶け込む人間たちと、彼らとともに運命という名の濁流に巻き込まれていく人びとを描いた6つの連作短篇集。
「それぞれの短編に、長編一本分の着想が詰まっています」――鈴木光司
富士の裾野に広がる樹海で自殺を遂げた原田正吾。
自殺をしようと入った樹海で原田の死体を見つけた井口輝子。
原田も井口も幼児期からの親からの虐待によって性格を歪められて、大人になってから虐待の連鎖に苦しんでいた。
ヤクザからの暴行により、瀕死の重傷を負ったまま車のトランクに入れられ樹海へ運ばれていく細田剛。
不倫スキャンダルから転落人生に陥り、難病に冒された元女優の篠沢遠子。
失業し、家族には見放され、引きこもりの長男の突然死から失踪したホームレスの矢掛弘。
樹海に入る人間も、入らない人間も、生まれ落ちたその瞬間から不幸の連鎖に巻き込まれ、因果応報の報いを受けていく。
虐待、借金、失業、薬物中毒……。
救いようのない人生を生きなければならなかった人間たちの生と死を描いた6つの連作短篇集。
解説・朝宮運河
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
6話構成になっているけれど登場する人物は、どこか細い糸でそれぞれが繋がっていて そしてどこか不幸としか思えない人生をそれぞれが送っていて…所謂 幽霊話でゾクゾクするようなホラーでは無い。でも、この人物はどうなって行くのだろう?と先を読みたくなる…が、なんだか登場人物が多いせいもあるけれど長いお話だったな。と、言うのが私の感想。
Posted by ブクログ
大家が伸び伸び書きたいものを書いた風があって、その、大変よろしいかと存じます。
樹海がテーマで鈴木光司の短編集と聞くと、私のような浅薄な読み手は仄暗い水の底からとかを想定して臨むのですが、絶対そこを織り込み済みでずらしてきてますよね、これ。