スティーヴン・キングのレビュー一覧
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「ミスター・メルセデス」の続編です。
上巻はのんびり読んでいたのですが、下巻に入ったら案の定止まらず…!一気でした。
ああ〜面白い‼︎
今回、なんといっても、設定が面白かったなあ。モリスというのは、最低最悪のワルなんだけど、こと、好きな文学に対しての思い入れが異様に強い。それは、ある意味やっぱり「愛」ではあるんだけど、その歪み方というか…。ともかく酷いヤツなんだけどね。30年も経ってから少年ピートが
それを発見して・・・という流れとその後の展開が、ホントに読んでて映像が浮かびました。だ〜か〜ら、キングは映像化されるんだろうなあ。
そして、我らがホッジスたちの活躍につながっていきます。
しかもまだ、この続きがあるんですねえ〜!
毎度言ってる通り、キングの細かい細かい細かい描写が…クセになる(笑)一種の中毒ですね。
さて、次はこのまま、「最後の任務」にいっちゃいます(^^) -
Posted by ブクログ
「ミスター・メルセデス」
「ファインダーズ・キーパーズ」
に続く三部作、3作目です。
ああ〜〜〜‼︎ ラストはもう、泣けて泣けて…(これに関してはネタバレなし)
続けて読んでよかった。ものすごく面白かった‼︎
これのドラマのほうを先に観てはいたけど、実はシーズン途中で観られなくなって止まっていたんです。(我が家のTV事情で)でも、役者のイメージがハッキリあるので、もう読んでいて画像が浮かぶ浮かぶ…そういう面では、特にホリーの心身ともに強くなってきた変化と、ホッジスとの信頼関係が、感情移入たっぷりで、嬉しい気持ちで読んでいました。
それにしても、やっぱりキングの発想って凄いと思う。実は解説にもあったように、私も今作を読んでいて、映画「ヒドゥン」を思い出した。でも、それだけじゃない、1〜3作、それぞれの事件の特徴は違えど、全て繋がってるあたり、キングの筆力の凄みを感じるのでした。これは絶対シリーズを順番通りに読んだ方がよい作品ですね。
完結編ってことは、もう続きはないのかなあ…ちょっと寂しい。
シリーズ初めでは、傍目で見ていても心配だったホリーがものすごく感張ってここまできたので、どうにかして(ラストでちょっとその可能性もなきにしもあらずな感じだったし)また続きが出ないかなあ?とちょっと小さな期待をしつつ…涙ウルウルで読み終えたのでした。歳の差とか、男女差とかそういうものを超えた信頼や友情って良いよね、やっぱりそれも愛なのだわ。ビル・ホッジス、ありがとう! -
Posted by ブクログ
ネタバレ文庫本で3巻構成の超大作であるが,特に後半は加速がついてほぼ一気読み.
ケネディ暗殺を阻止するべく過去に向かった主人公.だがそこは一癖も二癖もあるキングのことなので,単純なタイムトラベルではない.過去に向かう際の到着時間は,必ずケネディ暗殺の約5年前に当たる同一時刻,同一場所なのである.そのため,ケネディ暗殺を阻止するためには,それまでの5年間,その時代を一般市民として暮らさなければならない.主人公は現地で高校教師として日々を過ごしながら恋をして.かつ,オズワルドの狙撃を阻止するための準備を進める.
一方,過去を改変しようという試みに対しては,超越的な力(キング的!!)が色々な方法で邪魔をはかる.
上巻の感想欄にも書いたが,ケネディ暗殺というのはアメリカ社会に対して大変な衝撃を与えた重大事件である.これにてアメリカの第二次大戦後の幸せな時代は一区切りを迎え,夢を失い,ベトナム戦争の泥沼に引きずり込まれてゆく.むろん,ケネディが存命であったらベトナム戦争が起こらなかったかどうかは判らないが,大多数のアメリカ人がこの2つを結びつけて考えているのは事実である.これが主人公がケネディ暗殺をどうしても止めなければならない理由である.ヒトラーがいなかったら第二次大戦は起こらなかったかもしれないし,誰か別の人間が同じように第二次大戦を起こしたり他の民族や他の国の人を大量虐殺したかもしれないけれど,とりあえずはヒトラーを暗殺しに行きますよね. -
Posted by ブクログ
2013年刊。
ジャンルは「ミステリー」ということらしい。が、半ばほど読んでもなかなかミステリーらしさは無い。60代の筆者が21歳の頃の夏から秋にかけての体験を回想し、叙述していく内容は「青春小説」である。大学生の彼がジョイランドという遊園地で働くのだが、その遊園地の中の幽霊屋敷には本物の幽霊が出るという。その幽霊の正体は以前そこで殺害された女性の霊なのだそうで、彼女を殺したのは誰か、ということが本作の「ミステリー」としての主眼となる。幽霊が出てくるからいつものキングのホラーとしての色彩も濃いはず。
しかし、このエピソードは当面、物語の核の部分には無くて、150ページを超えてもまだまだストーリーは青春物語であって、失恋の痛手やら、夏に出会った人々との交流が丁寧に描かれ続ける。従って小説の大半は「怪奇」や「謎」への求心力に支えられているわけではないのだが、ぐいぐいと読ませるキングの語りは本当に見事だ。
ここには、キング特有の一人称独白体の魅力が溢れている。そのモノローグ体は典型的なアメリカ人の語りを示しているようにかねてから私は感じていた。モノローグの肉薄性、リアルさ、重さという点で共通性を感じるのはドストエフスキーだ。ドストエフスキーの小説内のモノローグも、私は当初ロシア人の典型的な語り口なのかなと感じていたが、よく考えたらそれはロシア人の普遍的な語りというよりも、やはりドストエフスキー個人のそれなのだった。キングの場合もやはり、アメリカ人の普遍というよりも、キング個人の体質が現れているのだろう。
モノローグの魅力に加えて、順次描かれていく小エピソードの配列の仕方が、「読ませる小説」特有の巧みな技に則っているのに違いない。読み進むにつれて引き込まれ、読者は語る主体に導かれて彼の経験を一体となって経験していくのである。
ようやくミステリーらしくなっていくのは小説の残り3分の1くらいになってからだ。徐々に過去の殺人事件についての謎解きに引き込まれ、同時に「幽霊の出現」というキングらしい超自然現象のカラーも明確になっていく。クライマックスは実にサスペンスフルだ。最後の最後に、ああ、これはミステリーだったと納得させられる構造になっている。
ミステリーであり、ホラー要素もあるが、読者の記憶に残る全体的な印象やエピソードはやはり、みずみずしい青春小説のそれである。それは輝かしく、同時に痛みを伴っており、切実で愛おしいような追憶だ。
これはスティーヴン・キングの傑作だと思う。 -
購入済み
これを越える吸血鬼作品 教えて
本作を読んだのは2回目 最初は紙の文庫本だった 映像作を見てから読んだ 何年前だったか覚えていない そのあと吸血鬼物に興味が出て 何冊か読んだけど 結局最後まで読んだ物はなかった 呪われた町を越えないから 途中で飽きてしまう 電子書籍で再度読んでみた 難なく最後まで読んだ
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1882年に生まれ、1967年に亡くなった、エドワード・ホッパーというアメリカの画家の17の作品を題材にして、17人の作家が、それぞれの絵に対しての短編物語をつくるというコンセプトの本。要するに、エドワード・ホッパーの17の作品に対して、17編の短編が書かれ、本書はそれを収めた短編集だ。
アイデアを思いつき、物語をつくることに参加を呼びかけたのは、ローレンス・ブロックである。ローレンス・ブロックは私の最も好きな作家の一人なので、読んでみることにしたのだが、ローレンス・ブロックが書いた短編だけではなく、面白い短編が多かった。ローレンス・ブロック以外にも、マイクル・コナリー、ジェフリー・ディーバー、スティーブン・キングなどの有名な作家が短編を寄せている。
エドワード・ホッパーという画家は知らなかったが、とても独特なタッチの絵を描く作家だ。アメリカでは名の知れた画家なのだろう。
また、絵を題材に物語をつくるという試みは成功している。思いもよらない物語を寄せている作家も多い。 -
Posted by ブクログ
あぁ‼︎ 夜も止まらず読んで、寝不足になりました。
『キング初のミステリー』なんで言われている作品ですが、え⁉︎ という感じです。モダン・ホラーの帝王と言われてはいますが、私にとって、キング作品は常にミステリーのイメージです。
キング作品というのは、読み始めにエネルギーがいります。決して読みにくいわけではなく…。以前も書いたけれど、それぞれの人が、瞬間瞬間にふっと頭の中をよぎること、目の前の食べ物や景色、人の表情を見たときなどに、短い時間だけど、人はたくさんのことを考えていて…それを全て洩れなく書いている…という感じ。しか~し、これがくせになるというか…(≧∀≦)
要は、私はキング作品が大好きなのです!大好きだけど、エネルギーがいる。
前置きが長くなりましたが、実は、今作で私史上、初の感覚があったのです‼︎ って、そんな大袈裟なことではないですが。
私はいつもは、原作読む→映像(映画かドラマ)観る、という順番が多いのですが、この、「ミスター・メルセデス」は珍しくドラマを、先に観ていたんです。このドラマが、退職した刑事の普段の生活や、誠に胸糞悪い(お下品な表現で失礼)犯人の日常を、丁寧に丁寧に描いていたのです。もちろん、原作にはない脚色もあり、2時間枠の映画よりも長いので、非常にゆっくり進む感じがありました。そのせいか、初めて!映像化よりも、原作の方がスピーディーに感じたんです‼︎
これはちょっとした驚きでした。
普段は、原作を描ききれてないなぁ
アレが足りない、コレも…なぁんて思うことが多いのですが。読んでいてもう、何年か前に見たドラマの、ワンシーンワンシーンがまざまざと浮かびました。
とはいえ、キングの筆力が変わっていたわけではなく、ドラマ化が絶妙にいい具合だった気がします。(キャスト凄まじい)ただ、私はシーズン途中で観れなくなっているので、続きが気になります。(ちょうど、この作品のところまではドラマで観れていました)
さて、これは、三部作となっていて、二作目「ファインダーズ・キーパーズ」三作目「任務の終わり」と続きます。いやーん、もう読んじゃったら、続きが読みたくなりました。我慢がきかないワタシはおそらく買ってしまうでしょう。でも文庫になってるものね。
そう…キング読みは、クセになるのです‼︎ -
購入済み
モダンホラーは活字で
映画もいいが モダンホラーは活字が面白いと思う キングの作品は特にそう思う 映像化された作品が多い作家さんだが 活字を越えた映像作品はあっただろうか 題材は星の数ほど扱われたものだが キングが書くと 「見てきたのか? 」と思ってしまう
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購入済み
下巻、時間の許す限り一気読みしました。ブレイディがホッジスに入り込み、周囲を巻き込んでゆく最悪のシナリオも想定しました。
何か、昔見た「ツインピークス」の映像と重なるイメージもあり、キングお得意の心理ホラーではありましたが、摩訶不思議な、私には忘れられない強烈な作品でした。
三部作ともなると、登場人物にも親しみと愛着が湧いてきます。
控えめな表現ながらも、ホッジス、ホリーの深い情緒に感動しました。
ブレイディを通しても、人間存在の計り知れない深部を垣間見せてくれたと思います。ブレイディがどこに行ったのか、本当に謎。
できればもっともっとホッジスとホリーのコンビを楽しみたい。四部作でも五部作でも続けてほしかったですが、この結末も、キング流なのかもしれません。
ホッジス、ホリー、かっこよかった、ありがとうと言いたいです。 -
購入済み
ホッジスとブレイディの闘い、ホッジスとブレイディの念力の闘いに、最初からいきなりグイグイ引き込まれました。
「ミスターメルセデス」が強烈すぎ、「ファインダーズ キーパーズ」で、ホリーの変貌ぶりに驚き、「メルセデス」の壮大に輝く残照のようなストーリーにわくわくしましたが、「任務の終わり」のキング流の展開、すごいです。
どうしたらブレイディのような存在を描けるのだろう。
ホリーのような女性だって、絶対どこかにいるはず。
ブレイディはホッジスを乗っ取る?
こういう事ってあるの? そう、あるかもしれない。
そう思いながら引き込まれ続け、時間の許す限りひたすら読み続けました。後半が楽しみです。 -
購入済み
キングの短編はけっこう読んでいますが、この作品集では、なんとも言葉では言い表せない緊迫感でぐいぐい迫ってくる「N」が圧巻でした。
ストーリーとしてだけでなく、本当にこの世のどこかにこうした現象が起こっているような気もします。「N」の場合にはギリギリ正気を保った良心的な登場人物でしたが。
不可視のものを見つつ、危機迫る中、それをただの狂気や怪異でなく、高貴なまでの作品に仕上げてゆく、キングならではの作品。胸にズシンと響きました。
「ニューヨークタイムズを特別割り引き価格で」もよかった。泣けました。
こうした事も、想像だけではないのでしょうね。
何度も読み返せる作品集です。 -
購入済み
モリスの出所で、少年ピートが犠牲になるのか、家族が犠牲になるのか、展開がわかりませんでしたが、ホリーが素晴らしい名脇役になっていました。前作の後半からでしたが、ホリー、光っています。
下巻は筋のテンポが早く、集中しました。
キングならではのどんでん返しあり、緊迫感続きました。
モリスの最期! 圧倒されました。こんな事になるとは。
そしてさらに、最後の「かたん」で、鳥肌立ちました。ブレイディ。
脳組織の再配置をされたブレイディ。看護士の自殺。かたんと写真立ての落ちる音。
「一見したところ死んだような、だがその下に人と思われないようなものが潜んでいる」
キング流最高の終わりと、始まり。
本当に衝撃的で、キング的で、圧倒されました。 -
Posted by ブクログ
20世紀を代表するアメリカ人画家の一人であるエドワード・ホッパーの作品は、写実的だが郷愁を感じさせるタッチ。現代的な孤独感。描かれる人物の物憂げな表情。ありふれた構図なのだが何故か惹かれるものがある。
そんな魅力に惹かれる作家も多く、この本の編者であり著者の一人が、これまたアメリカ探偵小説の雄ローレンス・ブロック。ホッパーの作品から発想された短篇小説を創り出すというアンソロジーの企画に賛同したのは、彼と交友関係のある多彩なアメリカ人文筆家達。
18枚のホッパーの作品に、ブロックを含め、17人の作家が描く17編の短編は、ミステリー、サスペンス、ハードボイルド、スパイモノ、ホラー、ヒューマンドラマ、コンゲーム、ラブロマンスと幅広いジャンルの作品が揃う。
翻訳陣もニクイ。スティーブン・キングには白石朗、マイケル・コナリーには古沢嘉道と、過去に夫々の作家の翻訳を手掛けた人を起用している。
贅沢な一冊。
個人的にはロス市警を退職し私立探偵となったハリー・ボッシュが登場するマイケル・コナリーの『夜鷹 ナイトホークス』が一押し。 -
Posted by ブクログ
(上下巻通した感想です)
スティーヴン・キングの初期の代表作と言われている作品、ようやく読みました。本作を意識して『屍鬼』を描いた小野不由美さんが帯にコメントを寄せているのがいかにもって感じでいいですね。約50年前の作品ですが、現代の物語としてもほとんど違和感なく読めます。脇役として登場する人物が非常に多いですが、彼ら彼女ら一人一人にちゃんと物語を用意しているのはさすがだと思いました。
とはいえ、別に『屍鬼』を指した話ではないのですが、なんだかんだ設定に既視感を覚えるところがあったのも事実。ただしこれは本作発表後に、多くの作家によってこの名作が模倣されたことの裏返しなのかもしれません。