スティーヴン・キングのレビュー一覧

  • シャイニング(上)

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    想像以上に面白い

    キングが映画版を猛烈に批判していたというのを知って、原作を読んでみたら、なるほど、全くの別物でした。
    原作はホラー以前に人間描写が凄い。

    心理的な幼少期のトラウマや家族環境がその後の人生に与える影響、思考パターン、不幸の連鎖等など、読み応え十分。
    むしろそういう現実の不幸がホラーすぎて、気持ちが滅入りました。

    しかし面白い。さすが。キャラに感情移入させる力が凄いです。

    #ダーク #ドキドキハラハラ

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    2021年11月13日
  • ジョイランド

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     2013年刊。
     ジャンルは「ミステリー」ということらしい。が、半ばほど読んでもなかなかミステリーらしさは無い。60代の筆者が21歳の頃の夏から秋にかけての体験を回想し、叙述していく内容は「青春小説」である。大学生の彼がジョイランドという遊園地で働くのだが、その遊園地の中の幽霊屋敷には本物の幽霊が出るという。その幽霊の正体は以前そこで殺害された女性の霊なのだそうで、彼女を殺したのは誰か、ということが本作の「ミステリー」としての主眼となる。幽霊が出てくるからいつものキングのホラーとしての色彩も濃いはず。
     しかし、このエピソードは当面、物語の核の部分には無くて、150ページを超えてもまだまだス

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    2021年10月26日
  • 書くことについて ~ON WRITING~

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    スティーブン・キングがこんな本を書いてるなんて知らなかった。
    自分の生い立ちと、書くことに必要な道具箱(スキルやティップス的なこと)、そして書き方、書くことと生きること。
    なんか書いてみたくなってしまう。
    書けるような気になってしまう。
    そんな一冊です。
    本が好きな方にはオススメ。

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    2021年10月23日
  • 呪われた町 下

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    これを越える吸血鬼作品 教えて

    本作を読んだのは2回目 最初は紙の文庫本だった 映像作を見てから読んだ 何年前だったか覚えていない そのあと吸血鬼物に興味が出て 何冊か読んだけど 結局最後まで読んだ物はなかった 呪われた町を越えないから 途中で飽きてしまう 電子書籍で再度読んでみた 難なく最後まで読んだ

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    2021年10月16日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    1882年に生まれ、1967年に亡くなった、エドワード・ホッパーというアメリカの画家の17の作品を題材にして、17人の作家が、それぞれの絵に対しての短編物語をつくるというコンセプトの本。要するに、エドワード・ホッパーの17の作品に対して、17編の短編が書かれ、本書はそれを収めた短編集だ。
    アイデアを思いつき、物語をつくることに参加を呼びかけたのは、ローレンス・ブロックである。ローレンス・ブロックは私の最も好きな作家の一人なので、読んでみることにしたのだが、ローレンス・ブロックが書いた短編だけではなく、面白い短編が多かった。ローレンス・ブロック以外にも、マイクル・コナリー、ジェフリー・ディーバー

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    2021年09月24日
  • ミスター・メルセデス 下

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    あぁ‼︎ 夜も止まらず読んで、寝不足になりました。

    『キング初のミステリー』なんで言われている作品ですが、え⁉︎ という感じです。モダン・ホラーの帝王と言われてはいますが、私にとって、キング作品は常にミステリーのイメージです。

    キング作品というのは、読み始めにエネルギーがいります。決して読みにくいわけではなく…。以前も書いたけれど、それぞれの人が、瞬間瞬間にふっと頭の中をよぎること、目の前の食べ物や景色、人の表情を見たときなどに、短い時間だけど、人はたくさんのことを考えていて…それを全て洩れなく書いている…という感じ。しか~し、これがくせになるというか…(≧∀≦)
    要は、私はキング作品が大

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    2021年09月15日
  • 呪われた町 上

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    モダンホラーは活字で

    映画もいいが モダンホラーは活字が面白いと思う キングの作品は特にそう思う 映像化された作品が多い作家さんだが 活字を越えた映像作品はあっただろうか 題材は星の数ほど扱われたものだが キングが書くと 「見てきたのか? 」と思ってしまう

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    2021年09月15日
  • 任務の終わり 下

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    下巻、時間の許す限り一気読みしました。ブレイディがホッジスに入り込み、周囲を巻き込んでゆく最悪のシナリオも想定しました。

    何か、昔見た「ツインピークス」の映像と重なるイメージもあり、キングお得意の心理ホラーではありましたが、摩訶不思議な、私には忘れられない強烈な作品でした。

    三部作ともなると、登場人物にも親しみと愛着が湧いてきます。
    控えめな表現ながらも、ホッジス、ホリーの深い情緒に感動しました。
    ブレイディを通しても、人間存在の計り知れない深部を垣間見せてくれたと思います。ブレイディがどこに行ったのか、本当に謎。

    できればもっともっとホッジスとホリーのコンビを楽しみたい

    #泣ける #シュール #深い

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    2022年09月30日
  • 任務の終わり 上

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    ホッジスとブレイディの闘い、ホッジスとブレイディの念力の闘いに、最初からいきなりグイグイ引き込まれました。

    「ミスターメルセデス」が強烈すぎ、「ファインダーズ キーパーズ」で、ホリーの変貌ぶりに驚き、「メルセデス」の壮大に輝く残照のようなストーリーにわくわくしましたが、「任務の終わり」のキング流の展開、すごいです。

    どうしたらブレイディのような存在を描けるのだろう。
    ホリーのような女性だって、絶対どこかにいるはず。
    ブレイディはホッジスを乗っ取る?
    こういう事ってあるの? そう、あるかもしれない。

    そう思いながら引き込まれ続け、時間の許す限りひたすら読み続けました。後半

    #シュール #怖い #深い

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    2022年09月30日
  • 夜がはじまるとき

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    キングの短編はけっこう読んでいますが、この作品集では、なんとも言葉では言い表せない緊迫感でぐいぐい迫ってくる「N」が圧巻でした。
    ストーリーとしてだけでなく、本当にこの世のどこかにこうした現象が起こっているような気もします。「N」の場合にはギリギリ正気を保った良心的な登場人物でしたが。

    不可視のものを見つつ、危機迫る中、それをただの狂気や怪異でなく、高貴なまでの作品に仕上げてゆく、キングならではの作品。胸にズシンと響きました。

    「ニューヨークタイムズを特別割り引き価格で」もよかった。泣けました。
    こうした事も、想像だけではないのでしょうね。

    何度も読み返せる作品集です。

    #切ない #深い #シュール

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    2022年09月30日
  • ファインダーズ・キーパーズ 下

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    モリスの出所で、少年ピートが犠牲になるのか、家族が犠牲になるのか、展開がわかりませんでしたが、ホリーが素晴らしい名脇役になっていました。前作の後半からでしたが、ホリー、光っています。
    下巻は筋のテンポが早く、集中しました。
    キングならではのどんでん返しあり、緊迫感続きました。
    モリスの最期! 圧倒されました。こんな事になるとは。
    そしてさらに、最後の「かたん」で、鳥肌立ちました。ブレイディ。
    脳組織の再配置をされたブレイディ。看護士の自殺。かたんと写真立ての落ちる音。

    「一見したところ死んだような、だがその下に人と思われないようなものが潜んでいる」
    キング流最高の終わりと、始

    #シュール #ダーク #深い

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    2022年09月30日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    20世紀を代表するアメリカ人画家の一人であるエドワード・ホッパーの作品は、写実的だが郷愁を感じさせるタッチ。現代的な孤独感。描かれる人物の物憂げな表情。ありふれた構図なのだが何故か惹かれるものがある。
    そんな魅力に惹かれる作家も多く、この本の編者であり著者の一人が、これまたアメリカ探偵小説の雄ローレンス・ブロック。ホッパーの作品から発想された短篇小説を創り出すというアンソロジーの企画に賛同したのは、彼と交友関係のある多彩なアメリカ人文筆家達。
    18枚のホッパーの作品に、ブロックを含め、17人の作家が描く17編の短編は、ミステリー、サスペンス、ハードボイルド、スパイモノ、ホラー、ヒューマンドラマ

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    2021年03月07日
  • 呪われた町 上

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    (上下巻通した感想です)

    スティーヴン・キングの初期の代表作と言われている作品、ようやく読みました。本作を意識して『屍鬼』を描いた小野不由美さんが帯にコメントを寄せているのがいかにもって感じでいいですね。約50年前の作品ですが、現代の物語としてもほとんど違和感なく読めます。脇役として登場する人物が非常に多いですが、彼ら彼女ら一人一人にちゃんと物語を用意しているのはさすがだと思いました。
    とはいえ、別に『屍鬼』を指した話ではないのですが、なんだかんだ設定に既視感を覚えるところがあったのも事実。ただしこれは本作発表後に、多くの作家によってこの名作が模倣されたことの裏返しなのかもしれません。

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    2021年01月31日
  • ペット・セマタリー(下)

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    映画を先に観ました。ペットセメタリー2019。
    結論から言うと、全くの別物です。

    内容も結末も全く別物。

    映画は、やはり時間の関係や映像として見せるうえでは、あれで面白かったし、小説は、読み物として全く面白い。

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    2021年01月02日
  • マイル81 わるい夢たちのバザールI

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    いきなり表題作でガシッ、ズルズルズル…と引きずり込まれる、泥だらけでナンバープレートのない車ならぬ、キングの物語の中へ。『プレミアム・ハーモニー』の乾いたダーク。『バットマンとロビン、激論を交わす』思わず、パパ、カッコいいー、と快哉を。『砂丘』の幕切れの鮮やかさ。『悪ガキ』もキングらしいなあと思いながら読んだけれど、全く過不足ない。
    ピンクのキンドル、いいなあ。

    よく枯渇しないなあ、と発想にも驚くが、語り口に乗せられてどこまでもどこまでも行ってしまうよ。
    やー、面白かった。Ⅱも行くしかないね、これは。

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    2020年10月22日
  • 書くことについて ~ON WRITING~

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    自ら生い立ち、また書くことについてユーモラスな表現で語っている。
    プロットを重視しないのは意外だった。小説を書く人は必ず作っていると思ってた。

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    2020年10月09日
  • シャイニング(下)

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    乗り移りや幻覚の描写が、ジョジョのスタンドを思わせる。そう、ホテル全体がスタンドなのだ。
    恐らく荒木飛呂彦氏もスティーブンキングから影響を受けているはずなので、シンクロする部分が多い。

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    2020年10月09日
  • ペット・セマタリー(下)

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    上巻から転じて下巻は一気に話が展開。
    ルイスそれあかん、の連続。
    それやっちゃうのはわかるけど、予想より上行く悪い結果がついてくる。
    読んでいて辛い...救いがない最後。
    苦しくなったけど、読むのが止められず、
    ああ、なんて読後感。
    誰も悪くないのに...なんで家族の幸せは差し出されてしまったのか。
    特にエリーの今後を思うとたまらない。

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    2020年10月04日
  • ペット・セマタリー(下)

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    下巻に入り、いよいよ禁断の扉を開けてしまうルイス。
    クライマックスはほとんど最後の部分なのだが、そこに至るまでに、数々のルイスの悲しくも激しい心情が描写される。
    非常にずっしりとくる読後感。
    悔いのない人生を生きていきたいと思える、ヒューマンドラマでもある気がする。

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    2020年09月26日
  • ペット・セマタリー(上)

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    所々、脱線があり読みづらい部分もあるが、キングの世界観にあっという間に引き込まれる。
    ホラーではあるがキングらしい人間の悲哀、愛の物語。
    これを読むと、毎日を大切に生きようと思える。

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    2020年09月26日