伊東潤のレビュー一覧

  • 囚われの山

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    八甲田山。
    今まで関連の映画も、ドラマも、小説にも触れたことがないのに、店頭で見て、何故か衝動買いしてしまいました。

    結果、メチャメチャ面白かったです!

    明治の頃、八甲田山での雪中行軍演習中、天候の悪化から隊員約二百名あまりが遭難死した事件。

    構成としては、遭難した隊員の視点で描かれる過去パートと、事件を取材する雑誌記者の視点で描かれる現代パートのふたつの視点で物語は進みます。

    ミステリ的な部分については、そこまで意外な結末ではなかったですが、遭難場面はリアルで、どうにもならない絶望感に切なくなりました。





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    2023年06月03日
  • 囚われの山

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    伊東潤『囚われの山』中公文庫。

    世界登山史上最大級の遭難と言われる199人もの犠牲者を出した1902年の八甲田雪中行軍遭難事件を題材にした長編ミステリー。

    八甲田山雪中行軍遭難事件を描いた作品には、映画にもなった新田次郎『八甲田山死の彷徨』、伊藤薫『八甲田山 消された真実』などがあり、本作はミステリーということだが、一体どんな展開を見せてくれるのだろうか。

    確かにミステリー小説だった。非常に面白い。120年前の悲劇が現代へと蘇るという、全く予想外の展開だった。現代の主人公が、悩む歴史雑誌の編集者である菅原誠一ならば、120年前の謎の鍵を握る主人公は一等卒として山口少佐の従卒を務めた稲田康

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    2023年05月30日
  • 天下大乱

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    関ヶ原に至るまでの駆け引きを、徳川家康と毛利輝元の視点で描いた作品。
    家康目線や石田三成目線の小説はあまた存在しますが、毛利輝元は珍しいですよね。一応西軍の総大将なのですが…。
    作中の「戦は戦う前に勝敗を決してなければならぬ」という家康の言葉が印象的でした。そして毛利家臣の吉川広家が本多正信ばりに頭がきれっきれなところも面白かったです。
    この本についてツイートしたら、伊東潤先生ご本人が引用ツイートしてくださって感激しました。

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    2023年05月07日
  • 茶聖【電子特典付】

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    山上宗二の死のシーン以外、基本は天下人の茶と同じなんだけど、今回は利休の視点から見ている。信長が上洛し堺を抑えたところから物語はスタートする。その後、天下静謐のために傀儡子として働く利休の後半生を描く。

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    2023年03月24日
  • 茶聖(下)

    購入済み

    一気読みの傑作

    登場人物は歴史ファンにとって良く知る人ばかり。行末、結末も知ってはいるが、作者が精緻に書き綴る会話に思わず手に汗を握ってしまう。まるでその場に立ち会っていたかのような臨場感だ。なんどか同じ素材の小説を読んだが、ようやくスッキリした感じを得ている。

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    2023年03月19日
  • 決戦!大坂城

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    すごくおもしろかった。
    子ども向けの本だと出てこない武将が登場するのがうれしい。それから、いろいろな作者の短編集だから、この人から見たあの人と、別の人から見たあの人が違うのもおもしろい。このシリーズは全部読みたい。
    一番よかったのは「黄金児」で、その次は「忠直の檻」。(小5)

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    2023年03月05日
  • もっこすの城 熊本築城始末【文庫版】

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    黒南風の海の時からこの作家さんの描く加藤清正が大好き。

    長短はあれど、それぞれの人生の中で精一杯何かを成すために生きることができれば、藤九郎の境地に至ることができるのかもしれない。

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    2023年02月28日
  • 夜の夢こそまこと 人間椅子小説集

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    本気が感じられるアンソロジーだ。全編、妥協がない。絶対に楽しい。

    「地獄のアロハ」には、池田貴族など、早逝した友人たちをモデルにした人物が出てくる。オーケンの昔のエッセイをよく読んでその時代の空気感に憧れていた90年代生まれのわたしは、ホロリときた。そして後半のカオスにオーケンやっぱり天才か…と。
    「なまはげ」には東北の寒さと閉塞した雰囲気にちょっぴりの優しさ(情けかも)を加えた味わいが。
    「超自然現象」には圧倒される。人間椅子と文芸を好きでいたおかげで、今日もまた新たな興奮と刺激と出逢うことができました。物語は様式美的なカタストロフィ。
    「遺言状放送」を読む前に、作者の長嶋さんが芥川賞を取

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    2023年02月27日
  • 天下大乱

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    関ヶ原に至る流れや登場人物それぞれの立場などがすごく分かりやすく書かれていて、これまでいまいち理解できていなかったものがストンと腑に落ちた。
    それにしてもこの物語では人間という生き物の性とその悲しさ愚かしさが描かれ、多くの教訓が示されているように思う。

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    2023年02月23日
  • 一睡の夢 家康と淀殿

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    副題の通り、家康と淀殿が交互に語られる。
    時間の経過と共に、湧き上がる感情や揺れ動く感情。家康と淀殿だけでなく、秀頼や秀忠など、周囲の人々も鮮やかに描かれる。
    静謐、誇り。子孫を思う親の気持ち、死に場所を求める思い、など。何を大事にして生きるのかは、人それぞれ違う。

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    2023年01月15日
  • 城を攻める 城を守る

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    城紹介だけにとどまらず、そこで起こった合戦の状況、いかに攻め、いかに守ったか、何度でも読み直したくなる名著だと思う。旅行に行く際にはもう一度、前もって再読してから城めぐりをしたい。

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    2023年01月14日
  • ライトマイファイア<文庫版>

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    日航機よど号ハイジャック事件で世の中が沸騰していたことは朧げに記憶しているもの、実行犯のその後は知ることもなかった。本書の描写はどこまで事実を反映しているのかわからないが、当時の雰囲気を思い出すうえで違和感はない。過去と現在のふたつの事件を行き来する構成は面白いし、結末もお見事。頁を捲るのが楽しく一気に読んだ。著者の他の作品も追ってみたい。

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    2023年01月05日
  • 一睡の夢 家康と淀殿

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    本書を読む前にどうする家康を読んだ。どうするの方は若かりし頃竹千代から家康の名そして徳川の姓になるまで、本書は年老いての家康の世を静謐ならしめる豊臣家との戦いの今までにあまり語られていない話しだ。淀殿や茶々を入れて4人姉妹の血縁関係も含まれ、昔の浪曲を聴いている様だった。良かった!

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    2023年01月03日
  • 天下大乱

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    伊東潤作品の中でも、圧巻の作品!(他に何作も圧巻はあるけれど)

    歴史にifはないけれど、もしも正信が家康と一緒にいたら、もしも立花宗茂が関ヶ原に参戦していたら、もしも本当に秀頼が関ヶ原に参戦できていたら……と考えると、色々考え手を尽くしても、紙一重の戦いだったのだなぁと感じる。

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    2022年11月13日
  • 天下大乱

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    秀吉没後から天下分け目の戦い関ヶ原までの東方西方との心理戦駆引きが細かく語られて楽しく読ませて頂きました。登場人物もよく知る人物が多く関ヶ原の戦さは軽く描いてあるのも良かった。流石伊東 潤作品だ。

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    2022年11月08日
  • 天下大乱

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    面白い。心理戦がいい。司馬遼太郎の関ヶ原も似たような感じですが。司馬遼太郎の方は長く感じて一回読んだらいい。こちらの方は何回読んでもいい

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    2022年11月07日
  • 巨鯨の海

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     『〝クジラ〟強調月間始めました!』7

     第7回は、伊東潤さんの『巨鯨の海』です。
     伊東潤さんは、時代小説を中心に書かれている方です。本書が初読でしたが、和歌山の太地で、江戸時代から独自の組織的捕鯨を行っていた人々と鯨の圧倒的な物語でした。
     臨場感あふれる捕鯨場面の描写が素晴らしく、迫力と緊張感に溢れ、時・潮・風や鯨の動きを読みながらの漁は、鯨の情の豊かさや悲しい運命まで表現される秀逸さです。
     専門用語や方言も多く登場しますが、丁寧な説明があり気になりません。また、太地の人々は、鯨を「夷(えびす)様」と呼び、古くから鯨に対して畏敬と感謝の念をもっています。更に、鯨と命懸けのやりとりをす

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    2022年11月03日
  • 天下大乱

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    「御予約受付中」(=近日発売)という様相で発見し、発注して入手した。そして早速に紐解いて愉しんだ。好かった!
    本作は「関ヶ原合戦」を背景にした時代モノの小説である。
    「関ヶ原合戦」ということになると、物凄く知られている戦いである他方、色々と小説家の想像の翼が羽ばたく余地も多々在るかもしれない出来事であると思う。旧いモノから近年のモノまで、合戦そのもの、合戦の前後のこと等を色々と取り込み、様々な人物を中心視点人物とする小説等の作品が在ったと思う。が、本作はそれらの何れとも「似ているようでいて、全然似ていない」という面白さが在る。
    本作は2人の主要視点人物が設定されている。そして2人の視点による物

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    2022年10月11日
  • 茶聖(上)

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    ■千宗易が信長と出会うところから、千利休となり、秀吉が九州征伐を終えるところまで。
    ■茶の湯を利用する為政者たち、茶の湯を広めたい茶人たちの暗闘を活写。
    ■織田信長の頭の回転の速さ、豊臣秀吉の抜け目なさ、そしてそれに対応する千利休、それぞれが非常にうまく表現されていると思う。
    ■有名な黄金の茶室のところが秀逸。下巻が楽しみ。

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    2022年09月25日
  • 覇王の神殿 日本を造った男・蘇我馬子【電子特典付】

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    数多くの歴史小説を読んできましたが、そのほとんどが戦国時代や幕末、明治維新のものであり、この時代(飛鳥時代)は新鮮だった。そして、最高に面白い一冊だった。歴史小説がお好きな方はぜひ読んでみて欲しいと感じるくらいお薦めできます。全体評価が現在3.57とあまり高くないようですが、私は過去にも全体評価の逆をいくことが多いことも補足しておきます。。

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    2022年09月16日