【感想・ネタバレ】一睡の夢 家康と淀殿のレビュー

あらすじ

【電子書籍特典】
北國新聞に掲載されていた中編『夢路はかなき』を、電子版のみ特典として収録。

先に尽きるのは家康の寿命か、豊臣家の命脈か。
まったく新しい「家康像」を描き出した本格歴史小説!

時は「大坂の陣」の数年前――。いまだ盤石でない徳川幕府を案じる老齢の家康は、二代将軍である息子・秀忠を揺るぎない天下人にするための体制づくりを急いでいた。一方、豊臣家の威信凋落を肌身で感じる淀殿は、愛息・秀頼の復権に向けた効果的な打開策を見つけられず、焦燥感を募らせていた。宿命と因縁に翻弄され、矜持と野心の狭間で揺れ動く二人は、やがて雌雄を決する最期の戦いに、それぞれ活路を見出そうとするが……。

父であるが故の、母であるが故の苦悩と喜び。親が子に寄せる想いが時代を動かす――。
己の「死」の先に見出そうとした「希望」とはいったい何だったのか?

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

副題の通り、家康と淀殿が交互に語られる。
時間の経過と共に、湧き上がる感情や揺れ動く感情。家康と淀殿だけでなく、秀頼や秀忠など、周囲の人々も鮮やかに描かれる。
静謐、誇り。子孫を思う親の気持ち、死に場所を求める思い、など。何を大事にして生きるのかは、人それぞれ違う。

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2023年01月15日

Posted by ブクログ

本書を読む前にどうする家康を読んだ。どうするの方は若かりし頃竹千代から家康の名そして徳川の姓になるまで、本書は年老いての家康の世を静謐ならしめる豊臣家との戦いの今までにあまり語られていない話しだ。淀殿や茶々を入れて4人姉妹の血縁関係も含まれ、昔の浪曲を聴いている様だった。良かった!

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2023年01月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

大坂 冬の陣夏の陣を時を遡りながら描いた小説。
家康と淀君は並び書かれている本はこれまであまりなかったけれどこういう視点もあり。

充実した読書タイム。
大河ドラマの面々の顔が浮かぶけれど、ふ~む。
違うなぁやっぱり。

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2023年07月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

家康は信長・秀吉が無しえなかった権力の継承を
願い、あらゆる知恵を注いできた(´・ω・`)
本書では親の想い・子の束縛を逃れたい考えなど
随所に差込まれ、私のしらない淀殿の清々しさも
あいまって新鮮な印象の本となった
タイトルどおり家康と淀殿の揺れ動く感情を時々
の立場を踏まえた丁寧な描き方である

日本人なら知り尽くしている時代背景もあるので
細かく挟み込まれる過去の情景も、心情描写に役
立っている・・・オリジナル小説なら煩雑で複雑
怪奇となり読者は現在地を見失うだろう(´・ω・`)

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2023年06月12日

Posted by ブクログ

史実を元にしたフィクションということだろうが、非常に丁寧でわかりやすい。この種の歴史小説の中では大変レベルが高いものとして評価されるのではないだろうか。これまでの他の小説や教科書で取り上げられる史実が縦糸であるなら、この作品は横糸で、双方を読むことで歴史がリアルに立体的に浮かび上がってくるというイメージがある。あくまでもフィクションではあるにしても。
また日本の歴史に興味が出てきた。

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2023年04月11日

Posted by ブクログ

歴史小説は史実に基づく妄想をどこまで上手く料理できるかにかかっているが、本作の家康と茶々を対比しながら、時を行ったり来たりしながらの、あったであろう会話や解釈の妙味は流石。家康と秀忠、淀殿と秀頼の関係性がすんなり腹落ちする内容は十分楽しめる。

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2023年01月16日

Posted by ブクログ

感動作間違い無しの傑作です。
家康、秀吉のお話は過去に何度も読んでいましたが、今回の物語はあらためて考えさせる問題作でした。知ったつもりで読みましたが、これほどまでに深く追求した作品なかったと思います。

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2022年12月13日

Posted by ブクログ

大坂の陣は、開戦に至る政略を舞台とするか、開戦後の戦略を舞台とするかの両方が描ける題材だと思うが、本作品は前者の物と思う。この大坂の陣を扱った作品で将軍となった秀忠を多めに登場させているのは特徴的だと思ったが、それ以外はこれまでの大坂の陣物語とさほど変わりはなく、良くも悪くもふつうといった感想だった

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2025年03月04日

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