伊東潤のレビュー一覧

  • 天地雷動

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    武田信玄の死から長篠合戦終結までの、四者(勝頼、家康、秀吉、武田方雑兵ら)の物語。

    「武田信玄、死す―」元亀4年、その噂が戦国の世を揺さぶった。
    父の悲願、天下掌握を果たすべく信長の追い落としを謀る勝頼。
    生き残りを賭け謀略をめぐらせる家康。
    信長の命で大量の鉄砲調達に奔走する秀吉。
    そして兵として戦場を駆け回る地侍の宮下帯刀。
    男たちは長篠の地に集結し、死力を尽くした戦いに臨む。

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    2019年09月01日
  • ライト マイ ファイア

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    伊東潤氏の作品としては近代歴史ということで随分と毛色が違うのかな?と思いましたが、史実を的確にわかりやすく伝えようとされている点は他の作品と全く変わらず読みやすい作品でした。
    よど号ハイジャック事件というのは私が生まれる前の事ですので、あまり良くわかっていませんでした。よくTV番組で特集を組まれているのを見た記憶程度を持ち合わせていたレベル。
    TV番組では起こった事象を表面的に解説したり、被害者の視点に立って解説されたりというレベルですので、語られない(語れない)事実もあるのだろうと思います。
    伊東潤氏は他の作品においても、その場にいるかのような表現をされ、どちらか一方の視点だけではなく、何が

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    2018年09月17日
  • 鯨分限(くじらぶげん)

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    本作は覚吾という人物が、幕末期から明治期の「大きな時代のうねり」という中で、個人的な事や仕事の様々な問題、時代の動きの中で生じた出来事に「飽くまでも諦めずに、果敢に挑む」という姿が描かれる…覚吾の“後半生”とでも呼ぶべきか、“区切り”とでも呼ぶべきか、或いは“曲がり角”となって行くのが「明治11年の冬の日」の出来事である。その出来事の顛末と、そこまでの道程が語られる訳だ…

    「産業、経済、社会の構造を創る営為」を束ねて行く立場の人物…小説の劇中人物として登場する場合、色々な描かれ方が在るのであろう…本作の覚吾は、「なかなかに惹かれる人物」で“力”を分けてもらえそうだ…

    そういう愉しさが在るの

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    2018年09月05日
  • ライト マイ ファイア

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    伊東さんの歴史小説ばかりを追っていましたが、この現代史のミステリーも超おもしろい。
    よど号ハイジャックと簡易宿泊所の放火事件を見事に繋げたこの点と線の描写は秀逸です。
    一気読みは間違いなし、おもしろ過ぎです。ドラマ化、いや映画化を激しく希望する。

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    2018年08月11日
  • 走狗

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    幕末の動乱から明治初期を駆け足でウォークスルーができるとともに、川路という そこまでこれまで注目されていなかったであろう人物の視点で眺めることができるのは、非常に楽しく一気に読むことができた。
    川路がやった歴史も手伝い、ミステリー・サスペンス的な流れもあり歴史小説にはない面白さを見つけることができる。

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    2018年07月29日
  • ライト マイ ファイア

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    実際の事件を扱っているので、興味深く読めた。主人公の心の揺れも、きっとこんな人もいただろうなという気持ちにさせられる。この時代には生きてないけど、焦燥感とか喪失感とか若者にはあったんだろうなーということをつねづね思う。読後感も大変良いなと思います。

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    2018年07月26日
  • 吹けよ風 呼べよ嵐

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    「吹けよ風 呼べよ嵐」(伊東 潤)を読んだ。信玄や謙信目線の川中島決戦ではなく『須田満親』目線の川中島決戦が新鮮で面白い。またしても伊東潤氏の妙手にしてやられた感たっぷりである。今年の夏に(今はもう静かな)川中島古戦場跡とか海津城跡とか行ったんだよね。読んでから行けばよかったな。

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    2018年07月06日
  • 武田家滅亡

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    「武田家滅亡」(伊東 潤)を読んだ。
    『絶対に泣くもんか!』
    そう思っていたのに、両頬を伝うこのしょっぱい水はなんだよ。
    伊東潤氏にしてやられたなぁ。
    歴史が変わるわけではないのだが、『もしもあの時・・・だったら』そう思わずにいられない哀しい物語。
    見事な書きっぷりに脱帽です。

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    2018年07月06日
  • 江戸を造った男

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    ネタバレ

    河村瑞賢と言えば、高校生の時、日本史の問題集で東廻航路・西廻航路とセットでおぼえさせられたくらいで、ほとんど知らない。
    そしていつも私は角倉了以(高瀬川や天竜川などの開削をした商人)と河村瑞賢がごっちゃになるのだった。

    河村瑞賢もまた商人で、幼いころ紀州から江戸の口入屋に奉公に出された。
    主人が亡くなって店を辞めてから、彼は自分の才覚だけで生きていかねばならなくなった。

    欲しいものを、欲しい人が、欲しい形で提供する。
    今の世の中では当たり前のことだが、商売というものを論理的に考えることが今ほど当り前ではなかった当時、彼の目の付け所は当たるのだった。
    そうして霊厳島で材木商として店を構えるよ

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    2018年06月21日
  • 幕末雄藩列伝

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    激動の幕末で各藩は何をして何を考えたかっていう
    歴史のおさらいのような。
    大小併せて14藩の話。読みやすい。
    勝てば官軍・負ければ賊軍、とまぁその通りなんだけど
    筋を通すことの難しさとか、徳川への忠誠心のことはもちろん
    頑張りすぎるが故あまりにもあっけない最後があったり
    新時代の幕開けでその必死さって必要だったのかなーとか。
    あーそいゆうことか!と納得するのにちょうどいい本だった。

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    2018年06月01日
  • 修羅の都

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    苦しい苦しい小説であった。特に、大姫……そして、鎌倉府、家族、病に思い悩む頼朝……政子も如かり……

    私は、何を守って生きていくのか。

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    2018年03月21日
  • 巨鯨の海

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    ネタバレ

    江戸時代から明治にかけての紀州太地における集団鯨漁を題材にした短編小説集。さすが伊東潤ブランド、捕鯨の迫力、人間ドラマ、漁という職種のもつ悲劇性…どれも漏らすことなく丁寧に描かれていて読ませる。この人、ホンマに上手いなぁ。

    捕鯨については色々意見もあるだろう。
    俺は「食うために獲る命ならやむを得ないだろう」派だが、一部反捕鯨団体とそれに対する一部反反捕鯨団体の、お互いヒステリックな応酬には辟易している派でもある。
    命を戴くとは、という本来一番考えなければいけないテーマをないがしろにして、ああいうバカげたことをする連中のいうことなどなんの中身もない。
    捕鯨文化の歴史、鯨の生態、経済や地域に及ぼ

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    2018年03月15日
  • 修羅の都

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    大好きな伊東さんの最新作。


    戦国時代ものもいいですが、

    平安時代を取り上げた「悪左府の女」や南北朝時代を取り上げた「野望の憑依者」

    も抜群におもしろかったので、今回の鎌倉時代草創期を取り上げた本作も相当期待していました。



    結果やっぱりめっちゃおもしろい。

    通説ではほとんど語られない源頼朝の冷徹さやいかに武士の世の中を築いたか

    そして末期の綻び、北条政子や執権の一家となる北条家の成り上がりなど

    これは新説で本当におもしろい。一気読みでした。

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    2018年03月12日
  • 城を噛ませた男

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    伊東潤の別の短編集「国を蹴った男」がたいそう面白かったので本書を買ってみがのだが,期待に違わず満足感の得られる一冊.
    「見えすぎた物見」関東で北条と上杉の間で苦悩する佐野家が智恵で戦国を生き抜き,その智恵のために江戸幕府に取りつぶされるまで.
    「鯨の来る城」秀吉軍を迎え撃つ北条家の家臣の籠城戦.
    「城を噛ませた男」真田昌幸の極悪非道な策略.
    「椿の咲く寺」旧武田家臣の家康への復讐の顛末.
    「江雪左文字」”真田丸”で有名になった江雪斎の関ヶ原の戦いにおける小早川への調略とその後.
    江雪斎の話が良かったなあ.

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    2018年02月24日
  • 武士の碑

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    何故、この国の最後になる内なる戦いが、無ければならなかったのか?西郷と大久保の次には・・・。一人の後継者であったかもしれないこの男の人生。パリでの日々も又、愛おしい。

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    2018年02月09日
  • 義烈千秋 天狗党西へ

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    「水戸天狗党」という言葉は聞いたことがありましたが、去年「恋歌」を読んであまりの壮絶な出来事に驚きました。
    ボタンをひとつ掛け違えたように悲劇に転じていく様がわかりました。それにしてもこの時代は藩がまさに「国」だったのですね。藩の矜持なのでしょうが、遺体を藩に持ち帰り、改めて磔にするなど、現代の私にはただただ残酷なことにしか思えませんでした。大義に殉じた侍たちの意志は崇高ですが、彼らが新政府で活躍していたらと思わずにはいられません。

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    2017年11月27日
  • 国を蹴った男

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    ネタバレ

    いずれも主役になることのなかった人物が主人公の6編.長束や佐久間は名が通っているが,それ以外に本当に聞いたことのない(実在かどうか分からない)人物が主人公の話もあり.
    秀吉の小田原攻めに北条側として立ち会うこととなった茶人が主人公の「天に唾して」が痛快である.ちなみに,6編の主人公達は全員死にます.

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    2017年09月12日
  • 決戦!関ヶ原

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     怪僧恵瓊(木下昌輝著)は文庫版でのみ参戦。対するは毛利元就や、毛利の両川に比べて智謀に劣る毛利隆元が率いる毛利本家を案ずる、吉川広家。徳川家康に弓引かないことで、本領安堵を狙ったが…。敗戦後囚われても何故か余裕を見せる恵瓊。この一作も快作、買って損無し!

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    2017年07月25日
  • 天地雷動

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    元々織田信長が読みたくて買ったのですが、織田信長の周りの武田勝頼、徳川家康、豊臣秀吉、および地侍帯刀各々の目線で、長篠の戦いまでが描かれています。私はあまり歴史ものを読んだことが無く、また歴史自体も恥ずかしい理解レベルですので、「え?そうだったの?」とか「へえ、そうだったんだ!」と思う箇所が多く、とても楽しめました。特に武田信玄が亡くなった後の武田家については全然知らなかったのだなあと。同じ著者の方が書かれた「武田家滅亡」も読みたく思っています。

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    2017年07月20日
  • 天地雷動

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    大好きな伊東さんの本をようやく読めました。


    金曜日の夜と土曜日の朝で一気読み。

    相当読書に飢えてました。



    舞台は武田信玄の死から長篠の戦いに向かう2年ほどの期間。



    武田勝頼、徳川家康、羽柴秀吉

    この3人の視点で物語が展開します。



    時代の中では、信玄の死から長篠の敗戦までの武田家滅亡への軌跡

    は必然のように思われていますが

    決してそんなことをなく、家康が滅亡を意識したほどに勝頼に追い詰められた場面もあり

    それゆえに長篠の戦いというのが、いかに重要なターニングポイントになったかが

    この本を読むと気づかされます。

    伊東さんお得意の合戦シーンも臨場感たっぷりでおもし

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    2017年04月08日