伊東潤のレビュー一覧

  • 維新と戦った男 大鳥圭介(新潮文庫)

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    こんな風に生きた人も居たのかという発見のある小説。
    負けに負けても、死んでたまるか、と自らの道を進み続ける主人公達の姿に胸熱くなる。
    負けても生きてる。死んでたまるか、負けたままでたまるか、そんな気骨のある風に自身の魂を晒すことができる。久々に、背筋の伸びる思い。
    『行けるところまで行き、しかるべき場所で死ね。』
    命を天に預けて生き切るという、明らかに極める生き方死に方即ち人生観に眼から鱗の清々しさを覚えた。

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    2021年05月31日
  • 茶聖【電子特典付】

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    漫画「へうげもの」では、千利休が茶の湯の
    世界を広めるために豊臣秀吉をうまく利用し
    たような内容でした。

    その部分は似ています。

    しかし大きく異なる点は、利休はさらに先を
    見据えていて、茶の湯をもってして世界の静
    謐、つまり平和求めていたところです。

    最後は秀吉とは意見の相違により切腹となり
    ますが、それまでの史実として知られている
    出来事に、そんな平和への願いが込められた
    暗躍あったのか、とノンフィクションのよう
    に読んでしまう一冊です。

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    2021年05月28日
  • 茶聖【電子特典付】

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    ネタバレ

    作家と言う者は洗脳が出来ないといけないのだろうか?
    当事者は洗脳者のいう選択以外ないと思い込む、たとえとして相応しくないがイジメも今では逃げてしまえと言える時代だが、当該者は相手の言いなりにならざるをえない、DVDも然り
    茶道を極め、茶聖と言うにふさわしい美の巨人である千利休は、信長の眼鏡にかない名物を見極める「眼」として茶頭として近づけられたが、信長の真意を聞き、震えそして湧き上がる衝動に身を任せるのだ

    「この世の武士のすべてを茶の湯に狂奔させねばならぬ」「茶の湯は武士たちの荒ぶる心を鎮められるからだ」

    この考えは秀吉も同じ様に行きつく

    このルールがなければ、秀吉と利休の丁々発止のやり

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    2021年04月14日
  • 江戸を造った男<文庫版>

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    ネタバレ

    江戸を造った男ということで、興味が湧いた。
    江戸時代は200年以上続いた統制の世だが、合戦がなかったので、日本史を学んでいた当時、さほど興味が湧かなかった。
    しかし、年を経るごとにこの統治の勘所が何かを知りたかったが、なかなかとっかかりがない。
    そういう意味で本書は非常に良かった。

    本書の主人公は河村屋七兵衛という名の商人。
    明暦の大火によって、息子の一人を失い、そこから立身出世を奉公によってなしていくストーリーが非常に良かった。

    多くの事業を興した七兵衛だったが、西回り、東回りの廻米航路や機内の治水事業、そして鉱山開発など、特に50代以降の晩年にこういった大きな事業をやり遂げた。
    途中、

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    2021年03月29日
  • 城をひとつ―戦国北条奇略伝―(新潮文庫)

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    講談社決戦シリーズで伊東先生を知り、いろいろ読み始めました。「城をひとつ」もそのひとつ。
    後北条氏については知らない事が多いので、その動向や、主人公である大藤一族の活躍を新鮮に楽しめました。
    特に、関東公方や里見氏や上杉氏の動向などをメインに描かれた小説は、少ないのではないかと。
    どの攻城戦も同じような展開がなく、楽しめました。
    伊東先生の作品、いろいろ読んでみます。

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    2021年03月27日
  • 峠越え

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    家康の「伊賀越え」にはそんな背景があったとは!この本読んで「麒麟がくる」を観れば良かったなあ(^^)

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    2021年03月07日
  • 走狗<文庫版>

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    歴史の光と影、それぞれの立場から見た史実が迫力ある文章で迫って来ました^^; 明治維新って激動の時代だったのですね。あらためて感じました✋

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    2021年02月16日
  • 西郷の首

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    熱くなって本が持てなくなるくらいの臨場感のある物語でした。いろんな方々の思いがあって今があるのを実感しました。

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    2021年02月10日
  • 修羅の都<文庫版>

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    一言で本作を形容すれば「鎌倉時代の政治ドラマ」ということになる。鎌倉時代辺りの“大鎧”というような華麗な装備に身を包んだ武将が勇躍するような場面が多々在るような物語ではない。源頼朝と妻の北条政子との物語ということになる。
    鎌倉幕府が成立して、安定して行くという過程の中、源頼朝は「敵対的勢力が擁立し得る“旗頭”になりそうな人物」ということになる、兄弟や縁続きの源氏系の武将を排するような政治闘争を随分と行っている。本作の物語の基礎となっているのはそういう経過である。
    鎌倉幕府が成立して、安定して行くということは、「そこまでの時代の社会の在り方」を「抜本的に変えて行く」という大事業であった。源頼朝は

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    2021年02月07日
  • 城をひとつ―戦国北条奇略伝―(新潮文庫)

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    後北条氏五代に仕え、‘入込’の調略を担った大藤氏一族を扱った小説。信基から曾孫の直信まで、連綿と続く陰の仕事人にスポットを当てており大変渋い。

    難事難局に駆り出されては鮮やかな手際で事に当たる。まさに名人芸!

    やはり当代無双・足利義明との駆け引きに手に汗握る。また、秀信と越後の龍・上杉輝虎の応酬では軍神を完璧に手玉に取る模様に心躍る。…というよりも思った以上に「上杉謙信」について私自身が無知であったことに気付かされた。

    次は謙信を扱ったものを読んでみたい。


    これは伊東潤氏の作風なのか、この『城をひとつ』の特徴なのか残念ながら語れないのだが、人物の人間味というか呼吸・溜息まで伝わってく

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    2021年02月03日
  • 武士の碑

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    西南戦争って何だったのでしょうか。コロナ明けたら南洲神社に行って手を合わせて、聞いてみたいと思います。

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    2021年02月02日
  • 修羅の都

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    前半は頼朝らしい権謀術数であり、晩年は謎とされていることもボケなどで書かれていて、こんな感じだなあと思いました。栄枯盛衰。

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    2021年01月20日
  • 西郷の首

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     本作品の著者は、以前から注目していたものの、直近では、やや作品の仕上がりが低迷していた印象があったが、久々に完成度の高い作品であったと思う。個人的に歴史小説としては、史実に基づいた作品が好きであるが、一方では、小説化し易い史実は、既に多くの作品が存在し、新鮮魅に欠けるところがあるが、本作品はその両方を満たす出来栄えと評価する。
     一般的に大久保暗殺は、西南戦争の傍流、後日譚として描かれることが多いが、本作品はこれに焦点を当て、ここに至る経緯並びに暗殺当時の状況をきめ細かく描かれており、この題材(大久保暗殺)を暗殺者側の目線でここまで描き切れた作品をはじめて読むことができた、というのが感想であ

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    2020年12月19日
  • 西郷の首

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    ネタバレ

    面白くて一気読みしてしまった。
    残りのページ数がもうこれしかないって思ったのは久しぶり。
    幕末、維新の対照的な生き方をした男二人の話。
    ドストエフスキーの駅員を書いた短編にちょっとテーマが似ている気がした。
    体制の変革を願いながらも、どこかで旧体制である「武士」しがみつかなければいけなかった男が悲しい。
    文章もリズムは軽快。
    軽快であるけども、薄っぺらではない。
    説明臭くはないけれど、読み手に十分に情報が伝わり臨場感がある。
    お勧めです。

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    2020年12月02日
  • 茶聖【電子特典付】

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    この本を読むと千利休と秀吉の関係が思っていたのと違うことに気がついた。
    もちろん、歴史解釈の一説として受け止めれば良いのだろうが、圧倒的なリアリティがありこれが本当の姿かもしれないと思うくらいだった。
    また、「侘寂」も今まで思っていたのと全く異なるのが新鮮だった。秀吉の黄金の茶室も見方が変わること間違いなし。
    一読の価値のある一冊。

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    2020年12月01日
  • 決戦!関ヶ原

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    『決戦!関ヶ原』

    誰もが知る関ヶ原の戦い。
    4時間で決着がつき、そして最後の西軍 島津が退陣するまでが8時間。

    ●読みどころ
    1.関ヶ原
    家康と三成。
    戦い前に密談あり。
    互いの狙いは何か?

    2.戦終えての三成
    「勝者はいない。
     徳川も豊臣もそして毛利も、さらに私三成も全員   
     敗者なり。」
    その意図とは?

    3.織田信長弟 長益。兄に囚われた人生
     武勲無しの武将。
     最初で最後に近い戦いは家康方で。
     千利休の弟子であった長益。
     戦場で何を思えたか?

    4.島津義弘
     66歳。西軍の敗北が決まり、1500の兵で家康の   
     本陣3万人に向かう。
    「己の魂と引きかえに敵をうつ

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    2020年11月03日
  • もっこすの城 熊本築城始末【電子特典付】

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    歴史小説。
    安土城を築城した、父が本能寺の変で安土城と共に命を落とし、嫡男・藤九郎は残された築城の秘伝書を携え新しく肥後の国主となった加藤清正の家臣となり民を守るために隈本城を築城するまでの城取り一代記。
    冒頭から肥後の治水から始まり、秀吉の朝鮮出兵の足掛かりとなる名護屋城、朝鮮での築城などを越え、隈本城の築城に至る苦難の連続の物語。
    読む前はもっこすの城とは=隈本城の事だと思っていましたが、肥後もっこすが命を掛けて作った城たちのことでした。
    「無駄に長く生きるなら、己の才知を使いきって早死にしたほうがまし
    し」という台詞には同感しました。才知があればそうしたいものです。

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    2020年10月25日
  • 敗者烈伝<文庫版>

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    内容が面白いので一々感心しながら読み進めたが、同時に“日本史”のキーパーソンと言って差し支えないかもしれない人物達の話題を読み易い形で紹介してくれる、非常に価値在る一冊になっている。或いは、「“時代モノ”の作家として作品化してみたい人達を列記」という面も在るかもしれない。作者の作品に関しては意外に好きで、色々と読んでいるので益々そう思った側面も在るが…
    「勝敗」というようなモノは、「一定のルール」の下に争われる、例えば野球、サッカー、バスケットボールというようなモノの試合でもない限りは、些か抽象的で、同時に相対的ということになってしまうかもしれない。そういう意味で、本書で取上げられる人物達の中

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    2020年09月30日
  • 茶聖【電子特典付】

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    歴史は武士ばかりが目立っているけど、武士以外にも天晴れな人たちは沢山いたんだいういい話でした。武士以上にプライドが高く、策略に長けていて、自分らしく生きるという理想的な生き方かも?

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    2020年09月25日
  • 城を攻める 城を守る

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    人気歴史小説作家が城を訪れ過去の戦に思いを馳せる。城の構えなど具体的な記述が楽しい。

    最近多くの著作のある作家。小説ではなく実際に城を歩き歴史を交えて書いた作品。攻防戦について詳細に記述したところが特長だろう。

    一つの城ごとにもっと深く掘り下げても楽しめそう。戦国時代限定でなく島原の乱の原城と西南戦争の熊本城、戊辰戦争の白河城など広い時代を描く所も良い。やや東日本に偏ってはいるが。

    筆者の小説をさらに読んでみたくなるし、実際に城跡を訪ねてみたくなる。

    良くできた1冊でした。

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    2020年07月16日