滝口悠生のレビュー一覧

  • 茄子の輝き

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    ネタバレ

    映画で出てきて気になった小説。

    以下は気になった文の引用です。
    「当時は混乱していて、自分で言っていてもこの一連の心の動きがよくわからない。」 
    「妻のことが頭から離れることはなく、ずっと頭にあり続けるというのは、むしろそこにあるのだかないのだかよくわからなくなってくる。静かな頭痛がずっと続いている、というか、自分で自分の頭痛が切れぬように何かを意識し続けているような状態がずっと続いているのだったが、植物に触れると、その痛みのようなものが一種晴れたように思った。」

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    2025年03月26日
  • 死んでいない者

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    ある老人の通夜に集ったり集わなかったりする親族たちの、過去と現在と未来が、混線しながら描かれた短編。
    何か事件が起きるわけでもなく、これといった盛り上がりのない話なんだけど、長編小説を読んだような読後感。

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    2025年02月17日
  • 死んでいない者

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    ネタバレ

    ※登録は文庫版ですが、読んだのは単行本なので、「夜曲」という短編が読めず残念でした。

    「やがて忘れる過程の途中(アイオワ日記)」で気になっていた滝口さん。どの作品から読むか悩みましたが、本書にしてみました。

    読み始めて「ん?」と思いました。これはあまり読んだことのないタイプだぞ、と。たくさんの人が出てくる群像劇だとか、相関図があった方がいいだとか、セリフが括弧で書かれていないとかそんなことではなく、何かうまく言えないけれど、読んだことのないタイプの本だと思いました。ちょっとググってみて、すごく納得。これは、芥川賞受賞作だったのですね。おそらく芥川賞受賞作なんて今まで読んだことありません。あ

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    2024年12月25日
  • 高架線

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    ネタバレ

    古いアパートかたばみ壮のとある一室に暮らした歴代住民たちがリレー形式で自らの人生や、友人知人たちについて語るというお話

    コンセプトとか形式はすごい好きで、前半の失踪事件のエピソードも結構楽しく読んだのだけど、後半で描かれる蒲田行進曲的なエピソードの方にいまいちはまれなくて、そのまま読み終える形に。

    語り手たちが他人の話ばっかりしてるのは面白かったのだけど、語り手がどんどん変わっていく割に文体の変化があまりなかったのがちょっと残念。

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    2024年12月18日
  • ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス(新潮文庫)

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    個々の登場人物とのエピソードに滋味がある。特にジャンベという太鼓を叩く蒲生さん。激しく叩くのではなく、ほとんど叩かず、闇の中に溶け込む静寂を奏でるよう。その静謐さがいい。どこか夜のキャンプで焚き火を見つめているような感覚になる。桃江先輩との恋の果ての「fire」も分かりやすく拗れた青春を描き出している。エレキギターを粉砕して燃やすような青春があったならいいなと思った。

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    2024年11月24日
  • 掌篇歳時記 春夏

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    表紙がとても綺麗で手に取りました。

    二十四節気は知っていても、それをさらに三等分した七十二候は知らない人が多いのでは?

    わたしも今回初めて知りました。
    雉始雊(きじはじめてなく)というように、動詞で示されているのが、分かりやすい。
    どれも現代人にも理解できるもので、時代が変わっても季節の移ろいは変わらないものだなと思います。

    この本では、二十四節気の春夏部分を抜き出し、また、各節気の真ん中の七十二候をタイトルに各自が短編をお書きになっています。

    思えば、短い作品は触れてこなかったので、どれも不思議な余韻を残す終わり方で、こちらの想像力や読解力を掻き立てるなぁと短編の面白みを初めて知りま

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    2024年08月05日
  • 死んでいない者

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    残された者たちの過去と現在が、取り止めのない会話と脳内思考で流れていく。いろんな人の脳内を覗き見て、高みの見物。カオスだけどありそうでなかった文体。

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    2024年04月26日
  • 死んでいない者

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    ある老人の葬式に集まった有象無象の親戚達。
    何が起こる訳ではないけど、顔も良く覚えていない親戚とのなんとも言えないあの独特な空気感。
    視点がコロコロ変わっていく手法も、群像劇らしくて良かった。

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    2024年04月21日
  • 高架線

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    から二つ目の駅にある家賃3万円、木造二階建ての古アパート「かたばみ荘」。
    出ていく時は次の入居者を探して引き継ぐというシステムのこのアパートの住人たちのつながる人間関係。
    独特の語り口とどうつながっていくかわからないストーリーがちょっと苦手な感じで最初は入り込めなかったのですが‥。
    順番に語り手が変わり視点が変わるのと読んでいくうちに癖のある登場人物や文章のテンポにハマり、結末の収まりが良くておもしろかったです。

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    2024年03月20日
  • 水平線

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    ネタバレ

    親が離婚したことにより苗字の異なる兄妹である横多平と三森来未。平には祖母の妹から、来未には祖父の弟から、すでに亡くなったはずの人からなぜかメールや電話がくる。さらには平がいる2020年はコロナがなく東京オリンピックが開催されているが、来未のいる2020年はコロナが蔓延していてオリンピックも延期された。
    海の水平線の向こうには見えなくても島や大陸が確かに存在しており、ということはすでに亡くなっいて目には見えなくてもその人の思いが残っていたり会話したりもできるのでは…というのが著者の言いたいことだったのかな?
    皆子が突然失踪した理由が最後まで明かされず、平が大島まで行ったがそこに皆子が住んでいたの

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    2023年11月08日
  • 高架線

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    穏やかに進んでいくお話なので、夜寝る前に読むおすすめ本と紹介されていて読んでみた。

    築50年以上のおんぼろアパート、かたばみ荘を取り巻く人たちの物語。

    何か非現実的なことや大きなことが起こるわけではなく、ゆっくり変わる変わる語り手が自らの視点からの日々を語っていく。

    ここから何か起こるか?まだか?と少し身構えながら読んでしまったのもあり、起承転結があまりないのでこれで終わりか、という感じで終わってしまいました..

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    2023年10月23日
  • ラーメンカレー

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    前半の話は、夫または妻が主語となっていてころころ主語が変わって少し読みにくく感じたのだが、なんか英語的な文章のように感じた。気のせいかもしれないけど。
    後輩の窓目くんの手記はうってかわって読みやい文だった。

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    2023年10月08日
  • 茄子の輝き

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    ネタバレ

    全部お前の話かよ!だらだら進むから短編かと思ったら

    え、花束みたいな恋をしたに出てたのか

    「会社で働いている時みたいに、いろんなリスクとか、効率とかを考えて、間違えないように進む道を決めるよりも、自分の毎日を生きるのは自分しかいない、自分たちの毎日は自分たちだけのものなのだから、そのなかで生まれた意志を、それがたとえ馬鹿げていて危険も、生まれた以上は大事にしたい」
    なるほど

    最後まで読んだ
    わかんねえて!

    もう少し前だったらこの本かなり共感したと思う
    暇すぎて昔出会った人のこと未練がましくずっと考え続けたり、ちょっと出会っただけの異性を貴重なものとして依存したり、1日の中で見かけた人の

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    2023年09月28日
  • 鉄道小説

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    鉄道をテーマにした5つの物語。温又柔さんは以前『魯肉飯のさえずり』を読んだので、あの時の台湾の雰囲気をもう一度感じられて良かった。そして、澤村伊智さんの名前を見てお気づきの方、大正解。1つだけホラーテイストです。

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    2023年09月22日
  • ラーメンカレー

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    窓目くんの感性なんか素敵で惹かれるものがあった。

    物語は基本誰目線だ〜??って思う文章が多くて読むの大変だったけどなぜか飽きずに読み進められた。

    ラーメンカレーという題名は窓目くんの手記を読み進めてなるほど!!!となった笑

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    2023年09月21日
  • 茄子の輝き

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    はじめは、元妻との記憶や同僚の女性に対しての執着に正直気持ち悪い(笑)と思いながら、それでもその描写のとりとめなさに少し気持ち分かる部分もあるなと読み進めた。優しい話かもしれない。

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    2023年09月05日
  • ラーメンカレー

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     はっきりと、こんなお話で面白かった、と言えない話だった。
     例えば、知らない誰かの独り言をずっと聞いているような、お茶しながら友達の話を聞いているような気分になる。
    それが面白い時もあれば、ふんふん頷きながら眠たくなってしまう時もある。
     そんなお話だなあ、と言う感想。

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    2023年08月08日
  • 高架線

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    かたばみ荘というおんぼろアパートのせいなのか、何なのか、とってもノスタルジックな気分になるお話。

    出てくる人々のささいなエピソードや、性格、語りも個性的で、気付くとその世界観に引き込まれてた感じ。

    もう1度ゆっくり読み直したい。

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    2023年07月06日
  • 鉄道小説

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    ネタバレ

    5人の作家による短編集
    鉄道は背景の一コマ的な扱い。滝口氏の「反対方向行き」の目的地の宇都宮と逆方向の電車に乗ってそのままあえて小田原まで行く車内で祖父を回想する時間、空間が、ごとごと揺れるリズムとともに心に残った。
    犬の散歩の話、台湾からの帰化の話、宝塚線中山駅のホラー、青森のトラム、それぞれ作家さんの持ち味が出ていて面白かったです。

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    2023年06月29日
  • 死んでいない者

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    祖父のお葬式に集まった、知っているはずだけど知らない人のような親戚たち。

    登場人物がやたら多く、理解しきれないまま、各々が、別々の会話をしているワチャワチャ感が押し寄せてくる。

    本当にお葬式に行ったかのようで、子どもの頃の記憶の引き出しが勝手に次々に開けられる感じ。読後は人疲れと、なぜか郷愁。

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    2023年06月01日