滝口悠生のレビュー一覧

  • 高架線

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    から二つ目の駅にある家賃3万円、木造二階建ての古アパート「かたばみ荘」。
    出ていく時は次の入居者を探して引き継ぐというシステムのこのアパートの住人たちのつながる人間関係。
    独特の語り口とどうつながっていくかわからないストーリーがちょっと苦手な感じで最初は入り込めなかったのですが‥。
    順番に語り手が変わり視点が変わるのと読んでいくうちに癖のある登場人物や文章のテンポにハマり、結末の収まりが良くておもしろかったです。

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    2024年03月20日
  • 水平線

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    ネタバレ

    親が離婚したことにより苗字の異なる兄妹である横多平と三森来未。平には祖母の妹から、来未には祖父の弟から、すでに亡くなったはずの人からなぜかメールや電話がくる。さらには平がいる2020年はコロナがなく東京オリンピックが開催されているが、来未のいる2020年はコロナが蔓延していてオリンピックも延期された。
    海の水平線の向こうには見えなくても島や大陸が確かに存在しており、ということはすでに亡くなっいて目には見えなくてもその人の思いが残っていたり会話したりもできるのでは…というのが著者の言いたいことだったのかな?
    皆子が突然失踪した理由が最後まで明かされず、平が大島まで行ったがそこに皆子が住んでいたの

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    2023年11月08日
  • 高架線

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    穏やかに進んでいくお話なので、夜寝る前に読むおすすめ本と紹介されていて読んでみた。

    築50年以上のおんぼろアパート、かたばみ荘を取り巻く人たちの物語。

    何か非現実的なことや大きなことが起こるわけではなく、ゆっくり変わる変わる語り手が自らの視点からの日々を語っていく。

    ここから何か起こるか?まだか?と少し身構えながら読んでしまったのもあり、起承転結があまりないのでこれで終わりか、という感じで終わってしまいました..

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    2023年10月23日
  • ラーメンカレー

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    前半の話は、夫または妻が主語となっていてころころ主語が変わって少し読みにくく感じたのだが、なんか英語的な文章のように感じた。気のせいかもしれないけど。
    後輩の窓目くんの手記はうってかわって読みやい文だった。

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    2023年10月08日
  • 茄子の輝き

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    ネタバレ

    全部お前の話かよ!だらだら進むから短編かと思ったら

    え、花束みたいな恋をしたに出てたのか

    「会社で働いている時みたいに、いろんなリスクとか、効率とかを考えて、間違えないように進む道を決めるよりも、自分の毎日を生きるのは自分しかいない、自分たちの毎日は自分たちだけのものなのだから、そのなかで生まれた意志を、それがたとえ馬鹿げていて危険も、生まれた以上は大事にしたい」
    なるほど

    最後まで読んだ
    わかんねえて!

    もう少し前だったらこの本かなり共感したと思う
    暇すぎて昔出会った人のこと未練がましくずっと考え続けたり、ちょっと出会っただけの異性を貴重なものとして依存したり、1日の中で見かけた人の

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    2023年09月28日
  • 鉄道小説

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    鉄道をテーマにした5つの物語。温又柔さんは以前『魯肉飯のさえずり』を読んだので、あの時の台湾の雰囲気をもう一度感じられて良かった。そして、澤村伊智さんの名前を見てお気づきの方、大正解。1つだけホラーテイストです。

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    2023年09月22日
  • ラーメンカレー

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    窓目くんの感性なんか素敵で惹かれるものがあった。

    物語は基本誰目線だ〜??って思う文章が多くて読むの大変だったけどなぜか飽きずに読み進められた。

    ラーメンカレーという題名は窓目くんの手記を読み進めてなるほど!!!となった笑

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    2023年09月21日
  • 茄子の輝き

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    はじめは、元妻との記憶や同僚の女性に対しての執着に正直気持ち悪い(笑)と思いながら、それでもその描写のとりとめなさに少し気持ち分かる部分もあるなと読み進めた。優しい話かもしれない。

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    2023年09月05日
  • ラーメンカレー

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     はっきりと、こんなお話で面白かった、と言えない話だった。
     例えば、知らない誰かの独り言をずっと聞いているような、お茶しながら友達の話を聞いているような気分になる。
    それが面白い時もあれば、ふんふん頷きながら眠たくなってしまう時もある。
     そんなお話だなあ、と言う感想。

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    2023年08月08日
  • 高架線

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    かたばみ荘というおんぼろアパートのせいなのか、何なのか、とってもノスタルジックな気分になるお話。

    出てくる人々のささいなエピソードや、性格、語りも個性的で、気付くとその世界観に引き込まれてた感じ。

    もう1度ゆっくり読み直したい。

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    2023年07月06日
  • 鉄道小説

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    ネタバレ

    5人の作家による短編集
    鉄道は背景の一コマ的な扱い。滝口氏の「反対方向行き」の目的地の宇都宮と逆方向の電車に乗ってそのままあえて小田原まで行く車内で祖父を回想する時間、空間が、ごとごと揺れるリズムとともに心に残った。
    犬の散歩の話、台湾からの帰化の話、宝塚線中山駅のホラー、青森のトラム、それぞれ作家さんの持ち味が出ていて面白かったです。

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    2023年06月29日
  • 死んでいない者

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    祖父のお葬式に集まった、知っているはずだけど知らない人のような親戚たち。

    登場人物がやたら多く、理解しきれないまま、各々が、別々の会話をしているワチャワチャ感が押し寄せてくる。

    本当にお葬式に行ったかのようで、子どもの頃の記憶の引き出しが勝手に次々に開けられる感じ。読後は人疲れと、なぜか郷愁。

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    2023年06月01日
  • 茄子の輝き

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    「花束みたいな恋をした」に登場する作品ということで読んでみた。
    1人の男の記憶にまつわる連作短編集という構成。
    別れた妻や、元同僚の女の子についての記憶が、少しずつ形を変えながら、繰り返し描き出される。
    全体を俯瞰してみると、同じことを違う言葉で言い換えただけの語りのようにも取れるのだけど、そのとりとめのなさや、ずるずると展開していく思考が、人間の「思い出す」という行為をそのまま表しているような感じがした。

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    2023年05月21日
  • 茄子の輝き

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    読みやすそうだなと思って読んだけど意外と時間かかってしまった。
    自分が汲み取れなかっただけかもしれないけどとりとめもない情景描写が多すぎて読んでてちょっと疲れた…
    全体的に切ないのはなんとなくわかるんだけどイマイチ実体が掴めないまま読み終えてしまった。記憶の曖昧さみたいなものを描きたかったのかな?
    あとなんか読み飛ばしたか?って思うくらい場面の移り変わりがわかりにくかった…
    でも東西線沿線はわりと馴染みがあるので親しみを感じたし、小さい会社特有の空気感もわかるな〜と思いながら読めたので良かった。
    序盤のお茶の時間が笑えて一番面白かった。

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    2023年05月14日
  • 鉄道小説

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    【収録作品】「犬馬と鎌ケ谷大仏」 乗代雄介/「ぼくと母の国々」 温又柔/「行かなかった遊園地と非心霊写真」 澤村伊智/「反対方向行き」 滝口悠生/「青森トラム」 能町みね子

    日本初の鉄道が新橋~横浜間に開業した1872/10/14から150年を迎えることを契機に立ち上げた「鉄道開業150年 交通新聞社 鉄道文芸プロジェクト」の一環として制作した短編集とのこと。

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    2023年05月13日
  • 死んでいない者

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    友人のすすめで滝口氏を知る。
    先日手始めに、と読んでみたアイオワ日記がとても良かったので、こちらも読んでみる。

    お葬式に集まる、親族たちの世界。
    日常と非日常の堺、家族と他人の堺、そういうものを描いた作品で、普段なんとなくみんなが感じることをうまく言葉にしてあるなと思った。

    正直なところ、読後感は、うーん、まあ、悪くはなかったが、アイオワ日記のほうが単純に面白かった。

    視点がよく動くので、なんのこっちゃと人間関係を把握するので必死だった。ストーリーはあまり無くて、そういう人間関係があり、そのなかで主役不在(故人だから仕方がない)の儀式を行う、厳かなおかしみを描いている。
    もちろんこれは、

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    2023年05月10日
  • 水平線

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     現在と過去、今を生きている人と昔を生きた人、それが対比されるわけではなく、緩やかに気がつかないうちに、交わって物語が進んでいく。
     最初は戸惑うが、次第にその時間が混ざる感覚というか、頭の中、もしくは夢の中でとめどなく考えていることが現実となるような感覚が文字化され、自分もこの物語に漂っている気分になった。

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    2023年03月29日
  • ラーメンカレー

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    ダメや。
    全然読めなかった。

    結局、何の話やったんか、さっぱり分からん。

    読解力のない自分を許してほしい。

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    2023年03月21日
  • 高架線

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    ネタバレ

    最初は今住んでる彼がなぜ行方不明になったのか
    その彼に関わりのある人に取材してるのかな
    ミステリーぽい?と思ったらそんなことはなく
    穏やか物語が続いていく。

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    2023年03月14日
  • ラーメンカレー

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    本の説明にはないけれど、「長い一日」のスピンオフ版かしら。
    その友達たちの旅の連作短編集なんだな。

    ロンドンやイタリアペルージャでの出来事、コロナで遠ざかった世界が懐かしい。
    窓目くんが相変わらず飄々として達観している姿が愛しい。
    結局、タイトルのラーメンカレーってなんだっけと思いながらも、居心地のよい空間にいた感じでした。

    紹介されていたカレーの本は、しっかりブックマーク!

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    2023年03月11日