滝口悠生のレビュー一覧
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わたしにはこどもが居ないし、こどもという存在が近くにいないのだが、この本を読み進めるうちに、もうとっくに失ってしまったこどもの目線で、世界を捉え直せたような感覚になった。親になったひとたちは、こういう体験を一緒にしているんだろうか。
言葉を持たなかったころのこと、言葉を持たないなりに何かを伝えようと泣いていたころのこと、少しずつ言葉を獲得して、訴えればそれが叶うと信じていた、希望しか知らないころのこと。今を懸命に生きていたころのこと。
自分にもそんな頃があったかどうか、正直思い出せない。けれどもしあったとしたら、いつから絶望を覚えたり、過去や未来に思いを馳せるばかりで、今を生きることに集中 -
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ネタバレ既読の「国語と出会いなおす」で絶賛されていて。
ももちゃんとお友だちがひたすらかわいらしかった。
ももちゃんのお父さんみたいな親御さんばっかりだったら、ヒステリーもこの世からなくなるのかなぁ。
初読みの作家さんだと思っていたら、いつのまにか視点が変わって誰の思考かわからなくなるこの感じ、「死んでいない者」を読んでいた。もう少し読んでみたいと思う。
今回は冒頭の部分で胸がいっぱいになってしまった。
ご近所の、そのシーンでしか登場しない、孫がいるくらいの年齢の、でも子どもはいない富士見さんという御婦人が、ぐずるももちゃんとお父さんを見かけたとき。
「〜ときどきそんなふうにいないはずの娘や孫の -
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連絡帳にすぐに書きたくなったり、つい長文になったりする、ももちゃんのお父さん、笑ってしまう。さすが文筆業!
文筆業じゃなくても、とてもわかる。
「緑色」のお父さんが嫌がるももちゃんを抱っこしている時の描写がすごい。こんなに細かく具体的に書いてあると自分が抱っこして同じような目にあった時のことが身体に思い出される。
育児あるあるや、同じ場面の体験はないのに体験したかのように私自身に思い出させるシーンの数々、ひとつひとつが2歳前後の女の子を育てる楽しさ、喜びを感じさせてくれる。
可愛ければ可愛いほど、かけがえのない日々だと感じれば感じるほど、それを破壊するかもしれない何かに不安になる。
パンデミ -
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エッセイのような小説。父目線の育児の様子が細やかに描かれている。「イクメン」と言われるような、男性が育児をしていることに対するある種の特別感は感じず、あくまで自然に子育てをしている様子が伝わってくる。育児をしている中で送る小さな出来事や気づき、変化について、書き留めておかないとすぐに忘れてしまうようなこと、でもできるだけ覚えていたいことが丁寧に描かれていて、子育て経験がある身としては、「そうそう!」と頷きながら、するすると世界観に引き込まれてしまう。子育てをしていると、日々発見や喜び、気づきがあって、その時の思いを忘れずにいたいと思いつつも、日常生活のなかで、いつのまにか埋もれていってしまう。
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あさきょさんの本棚から。
保育園に通う子どもの姿とその時の父の感情を、父親目線でかなり丁寧に細かく描いている。
幼児の子育て中、(特にワンオペだと)感じたことや気づくことは山ほどある。
けれども、働きながらの子育てとなるとメモする暇もなく、その感情は流されて忘れ去られてしまうことがほとんどだ。
筆者は父親であり、文筆業をしているからこそ、これだけ日常の些細なことまで書き留められたのかな…と思う。
この本を開けば、あの時のかけがえのないひとときと、いつまでも眺めていたくなるような子ども達の様子がリアルに思い出される。
見たことすべてを連絡帳に書き留めて、保育士さんと共有したいという気持ちに -
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緊急事態宣言が発令された2020年からおよそ4年間?の、ももちゃんの成長、新米パパの育児奮闘が中心の物語。
ももちゃんは生後2か月で保育園に入園、お父さんは文筆家で自由業のため、送り迎え担当です。
コロナ禍における育児の複雑な感情を、父親目線で時には母親目線で描いています。子どもの気持ちの描写もとても上手で、ケンカの仲直りの場面のリアルさにはびっくりでした。鋭い観察眼と描写力、恐るべしです。保育の仕事へのリスペクトがひしひしと伝わってきて、とても嬉しい気持ちになりました。小説として楽しめたのはもちろんですが、コロナ禍の現実を、子育て中の親目線で素直に伝えている本書は、今後貴重な資料になるの -
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0歳から3歳までの娘との生活を綴ったイクメンパパの奮闘記。
先週末、アラフィフながら右目の白内障手術をし(左目は来週)嬉しいことに右目の視力が良くなり、メガネの度が合わなくなったため、今週はなかなか本を読めなかった。あと数週間、新しいメガネとコンタクトになるまでゆっくりペースで読書予定。
毎日のように保育園へ送迎をしたももちゃんのお父さんは、贅沢だったと思う。そりゃあ、ぐずるももちゃんのご機嫌をとりながらの送迎は大変だったと思うけど、子供の1番の成長期を間近に見られたのだから、企業戦士(死語かな)のお父さんたちなんかより贅沢だったと思う。
毎朝の散歩の件なんか、ウチの犬の朝の散歩と同じ。 -
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「お母さんのほうが、よかった」と泣き叫ぶももちゃん。全力で抵抗するももちゃんをなだめて保育園につれていこうとするお父さん。その光景が、目に浮かぶほど細かく書かれているのを始めに読んで、子育ての頃が懐かしくよみがえってきました。
お父さんがももちゃんの気持ちを考えたり、ももちゃんの思いに寄り添う様子を、温かく思う自分に気づきました。細かく子どものことが表現されている文章に、惹き付けられました。
子どもは毎日同じことをしているうちに、いつのまにか大きくなっていて、3歳頃までの発育は見落とすのがもったいないくらいだったなと、私はその時期を過ぎてから気づきました。
ももちゃんのお母さんは、お父さ