下村敦史のレビュー一覧
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ネタバレ大山正紀の話。
読んでいて「ん?」と引っ掛かると、後で「ああ、そういうことね」となる引っ掛けがあちらこちらに仕掛けられていてトリッキーなミステリー。
というだけでなく、SNSで正義を振りかざし他人を誹謗中傷する社会の問題や、学校などで偏見から他者を攻撃する残酷さが散りばめられていて、読んでいて胃が痛くなった。
他人の事にごちゃごちゃ言いたくなる人はSNS向いてないね。
言いたいことはネットに書き込むのではなく、山の中に穴を掘ってその中に叫んだ方が誰も傷つけなくて良い。
終盤、ネットから離れて自分を見つめ直して前を向く大山正紀に感動した後、最後の展開には正直萎えた。
うーん、そうかー…。
自分の好みでは無かったかな。 -
Posted by ブクログ
何かが起こりそうな洋館を建てたいんだよ。
大雪の日、大作家・御津島磨朱李が細部までこだわった新築のお披露目会が催された。
仕掛けに満ちた「館」で巻き起こる、怪事件の真相とは?
世にも珍しい、著者の自宅を舞台にしたミステリ。
この世には実に多くの小説家さんが存在していますが、ガチの自宅を舞台にしてミステリ小説を書いた人はなかなかいないのでは。
詳細なディテールの説明といい、何枚も挿入される写真といい、どれだけ自慢の自宅なのか、どれだけ楽しんで書いたのかが想像できるというもの。
建築愛・ミステリ愛と、遊び心とワクワクが詰まっていてなかなか面白いです。
ちなみに、こちらの下村邸て手がけた「ユニバーシス」様のWebサイトの特設ペーンで、実際の下村邸を写真や動画でさらにじっくり見ることも出来るため、興味があればそちらもぜひ。
なんと、条件付きではありますが実際の見学もできるとか。すご。 -
Posted by ブクログ
2026.03.26
本の舞台は1991年バルセロナ。私は1992年と、1993〜1994年にスペインにいたので当時のバルセロナを思い出しながら読んだ。
カタルーニャの歴史は本当に複雑なのに、とても丁寧に、それなのにあっさりと描かれていて、参考書レベルにカタルーニャを知ることができるとてもいい読み物ではと思った。スペイン人の人と為り、口調が「ちょっと威圧的で説教的」なところも懐かしく、彼らのスペイン語とその様子が見え聞こえするようだった。
果たしてガウディは本当に暗号として「遺言」を残したのか。この本を読んで、彼は本当は後の世の人々のために、サグラダ・ファミリアのために「遺言」を残したかったのではないかと思えてならない。もしかしたらどこかに、グエル公園の変色したタイルが文字を浮立たせてくるかも、バルセロナの航空写真でガウディ作の建築物をつなぐと記号が見えるかも、と期待してしまう。
唯一残念に思ったのは主人公、志穂。心におもりを抱えて好まずして暮らし始めたとはいえ、子どもの頃からバルセロナに住んで、思考や性格が日本人すぎる。彼女の発想や言動があまりに日本人すぎて、私にはそれがとても違和感に感じた -
Posted by ブクログ
ネタバレ序盤はある事件の加害者と同姓同名の人たちがその事件をきっかけに人生の変化?や環境の変化をそれぞれの視点で描かれていた
なので、序盤は割とそれぞれの物語って感じで、少し読む手が止まるところも
そこから同姓同名の被害者の会を通じて、物語が加速
同姓同名なので、誰が誰かわからなくなるような感じもしたが、実際はそれもこの小説では大切な要素であり、ギミック
最後の答え合わせまで、あれ、そっちだったかって驚かされた
人から聞いた情報やネットで見た情報など、断片的な情報で決めつけるのはよくないと改めて感じた作品でした
なので、最後サッカーの大山と犯人の大山で向き合う姿勢の対比にも少し考えさせられた