下村敦史のレビュー一覧

  • アルテミスの涙

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    久々の下村作品。
    閉じ込め症候群なるものを初めて知る。

    寝たきりの状態になり指1本を動かすことも出来ないが
    意識はあり周囲の事もしっかりと認識できる状態の事をそう呼ぶそうで。
    話すことも出来ず、一見すると植物状態のようだが
    患者本人の意識ははっきりしてると言うのが
    想像するだけで辛い。

    閉じ込め症候群の女性患者が妊娠していることが発覚する。
    倫理観を中々に揺さぶられる社会派サスペンスだった。

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    2024年10月01日
  • コープス・ハント

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    「加害者と被害者」「偏見と決めつけ」「自己と他者」
    「ジェンダー観」「SNS」
    問題提起が盛りだくさんな感じで、読後もスカッと爽やかではないけれど、テンポ良く面白かった。
    ↓ネタバレあり
    途中まで折笠望美軸と福本宗太軸は同時進行だと思っていたし、セイ=浅本聖悟もまっったく気づいていなかったから、それらがわかった時はめっちゃ声出た。恥ずかしながらこういう推理ものは、なかなか勘が当たらないので、もういっそ毎回素直に驚けるのは徳だなと思うようになってきた。

    作中にも出てきた映画『スタンド・バイ・ミー』
    夏にぴったりの作品だし、また見返したいなあ(もう夏終わるけど)
    stand by me = そば

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    2024年09月28日
  • 絶声

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    あらすじがすごく、興味を唆る書き出しとなっているので、ジャケ買いじした。
    全体的に面白かったけど、
    あまり印象には残らなかったです。

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    2024年10月15日
  • そして誰かがいなくなる

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    事件がおきそうな豪華な洋館を建てたミステリー作家。そこに招待されるミステリー作家達や評論家や編集者。なんのイベントが起きるかと思いきや、行方不明になる主催者の御津島。外は猛吹雪、携帯電話は隠され、外部とは連絡とれず。
    これはおふざけか、事件か?
    ミステリー作家らしい推理が作中で繰り広げられるが、本番はそこじゃない。
    この洋館が建てられた意図。そして、タイトル通り、誰かがいなくなる。
    読者が推理ができるギリギリの範囲をつきながら、最後に大どんでん返し。最後の1ページ、1行までどんでん返しが詰まっている!

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    2024年09月17日
  • 刑事の慟哭

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    殺人事件の捜査本部で厄介者扱いされる新宿署の刑事・田丸。彼は捜査本部の誤認逮捕を暴いてしまった過去があった。今回、二つの殺人事件の関連性に気づき、相棒の警視庁捜査一課刑事・神無木と共に捜査本部の方針に従わない捜査を行う。犯人に辿り着くが、以外な行動をとる田丸。裁判員制度の問題点にもふれている。

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    2024年09月01日
  • 闇に香る嘘

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    ネタバレ

    主人公が盲目であり、1人称で語られるのでどんな場面展開になっているのか読者側も想像しながら読み進めていくため、終始何とも言えない不穏な感じで進んだ印象であった。

    和久自身に何らかの秘密があるのだろうなと予想はつくが、語られた真相は予想を超えたものであった事は事実。社会問題と上手く融合しストーリーが展開していくも若干すきっ利しないのは主人公である和久にあまり感情移入できなかったせいかもしれない。

    最後に夏帆が救われたのは良かったと思う。

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    2024年08月18日
  • 告白の余白

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    2024.07.01
    まず著者のファンです。他の作品には好きなもの多いです。だからこそがっかりです。
    双生児だからといって、心を通わせた人のことを間違え「続ける」って考えられますか?
    ちょっと設定にムリがありすぎる。だから展開が苦しくなる。私は京都の人のことはよくわかりませんが、京都の人を敵に回してまでこだわって描くコンセプトでしょうか?
    これは編集担当者がやめましょうというべき作品だったのでは?

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    2024年07月01日
  • コープス・ハント

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    下村敦史作品は初、もう1作品くらい読みたい…という気になりますね。
    追記
    今回、読切に時間掛かってしまったけど、短時間で読切る方が物語に入れる気がしますよねー

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    2024年06月29日
  • 白医

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    死を目前にした患者とその家族の安楽死をめぐる各々の考え方と接し方。
    そして患者とその家族を支える医師の葛藤。
    判断は間違ってなかったのか、どうするべきだったのかを問う

    0
    2024年06月19日
  • ガウディの遺言

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    ガウディの建築は魅力的で
    中学生の頃に
    サグラダファミリアの写真を見た時から
    本物を見てみたいと思い
    20代の頃に現物を見る事ができました
    バルセロナの街の中にある
    その情景が写真とは違って
    あたりまえになじんでる気がして
    『日本の空気感とは違う』と
    あらためて感じたのを思い出します

    『ガウディの遺言』というタイトルの
    ミステリ作品
    読むか読まないかはちょっと考えました

    ミステリとしては
    私的には乗り切れない感じのところが
    多かったのですが
    ガウディの事では知らない事も
    あったりしました

    自然と色んな人の気持ちが混ざって
    ガウディの先にも築かれていってる
    あの頃見たサグラダファミリアが

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    2024年06月18日
  • 警官の道

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    柚月さんのファンで、手に取りました。
    柚木さんの作品はもちろん最高でしたが、初めて読んだ長浦さんの作品が、意外にもハマりました。短編ですが、まるで長編を一冊読んだような満足感でした。

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    2024年05月24日
  • 真実の檻

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    冤罪のテーマの話しで途中専門用語があり難しいかなって思ったがラストの衝撃は素晴らしい。ただ真犯人の動機がイマイチ分からなかったので☆3にしました。

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    2024年05月21日
  • 白医

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    何も手の施しようがない状態に直面した時、
    求められるもの以外で何か出来ないかを模索する葛藤を強く感じました。
    安楽死を合法化してしまうと、社会的弱者が自分は死にたくないと思っていても周りから死ぬよう圧力を受ける可能性があるとネットで見たため、
    慎重に考える必要がある問題だと思います。

    「理屈ではなく、現場の人間の気持ちが問題なのだ。」
    「最後まで幸せな人生だったと思わせて。」

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    2024年05月19日
  • 刑事の慟哭

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    過去に捜査本部の方針に逆らい、結果的に冤罪だったが警察に泥を塗ったとされ、厄介者扱いされている刑事の田丸。
    今回も間違った方向へ進もうとする組織に反発するが…

    面白くないわけではないけれど、あまりに冤罪が多すぎるし、警察の無能さが引き立てられているような気がした…
    色々と矛盾するのでは?と思うこともあったし、ちょっとモヤモヤした。

    2024.4.30

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    2024年05月01日
  • アルテミスの涙

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    今回も、下村節が光ってました。でも、重い問題を題材としているのに、そこの心理描写が物足りなくて、個人的には、少し惜しい気がしてしまいました。
    ひとつ言えるのは、親だからって子供を支配してはいけないということですね。

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    2024年04月14日
  • 真実の檻

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    ネタバレ

    冤罪という重めなテーマの作品だったが、社会派的な部分とミステリの部分が上手いバランスで描かれていたと思う。
    育ての親か実の親か。はっきり言って、自分がその選択を迫られたら、上手く答えられる自信がない。本当に重たい話だった。

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    2024年03月20日
  • 刑事の慟哭

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    捜査本部の方針に反対し結果を出す田丸刑事が事件を追う話。頭でっかちでどうしようもない本部に苛立ち、田丸の講じた策にドギマギする。いやそうじゃないねん、あああ何でそうなる、と歯痒くなりながら行く末を見届ける。相方の神無木が唯一の救いありがとう。

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    2024年03月14日
  • 絶声

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    ミステリーを通して、お金とは何だろう?
    と考えさせられる作品。

    【失踪宣言】を待ち
    大金【遺産】を手に入れようと、皆イヤらしい考えを持つ

    でも登場人物達は、誰一人生活で成功している人はいない

    【消費】【投資】【浪費】の区別が出来ないため、うまく行ってない人の為、遺産を手に入れても所詮『その場しのぎ』になるだけで、元の生活に戻ってしまうのに気づかない。

    宝くじで高額当選した人が転落するのと同じ
    どんなに頑張って収入が増えたり、増やしたり出来ても

    お金の知識が無いとこうなるのかな?と思わされる
    【雨がふると嫌な人】もいれば【雨に感謝する人もいる】
    それと同じで
    低所得でも、貯金出来る人

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    2024年03月11日
  • ガウディの遺言

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    未だ建設中のサグラダファミリアを題材としたミステリー。建築家ガウディの持論や建築に関する彼なりのテーマなどを知り、初めてサグラダファミリアがなぜ世界遺産となっているかを知った。

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    2024年03月07日
  • 真実の檻

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    重箱の隅をつつくと言われれば、そうかもしれないが、この作家のひとの表情や推し量る心理状態の描写には違和感を持ってしまう。

    「ナイフで自分の体を傷つけてしまったような顔をしていた。」

    え、どんな顔?って

    こういうところが結構気になって、そこここにパターン化しているので、読みづらい。

    もういいかな、私は

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    2024年03月01日