下村敦史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレずっと気になってた初読みの作家さん。
先の展開が気になり、一気に読めました。
面白かった。
刑事の折笠視点と、中学生youtuberの宗太くん視点が入れ替わるように話が展開していきます。宗太くんの繊細な心理描写が上手。宗太くんパートは、途中まで青春小説みたいなんだけど終盤一気にホラーになったw
セイが聖悟なんだろうなというのはすぐ気がつくけど、それがどう終盤に収束していくのか分からなくて楽しめました。それにしてもセイが怖すぎ。嘘を吹き込んでから殺すの怖すぎる。
にしやんが死んじゃったのはかなりショック。花穂ちゃんが地獄から抜け出せたのは救いか。宗太くんに一番感情移入して読めたかな。
以下付箋貼ったところ。
なぜ正しい主張をする者の中に、世の多くの悪人と同じように罪を犯している人間がいるのか。聖職者が男児や女児に性的虐待を加え、児童ポルノの反対者が未成年を強姦し、人権派のジャーナリストやカメラマンが人権を蹂躙する。
幸せをことさらアピールする人間が実は不幸や寂しさを抱えていたりするように、犯している後ろめたい罪の発覚を恐れる人間ほど、類似行為を公然と批判していたりする。世の中の人々は、まさか不道徳な行為を否定している人間がそんな罪を犯しているとは夢にも思わないのだから。
自分が男社会で男たちに負けじと対抗心を燃やして働いていたからか、平凡な専業主婦を望む女性が存在するなどとは想像もしなかった。心のどこかに、今の時代の女性なら専業主婦を自ら望むはずがない、専業主婦に甘んじているのは日本が女性の社会進出に不寛容だからだ、という決めつけがなかったか。
無意識のうちに、一昔前の価値観を持っている女性を見下してしまっていた。女性の個々の価値観を認めていなかった。
あなたが何かを楽しむことに罪悪感を持つ必要はありません。人に後ろめたさを与えてくる人間は、世の中に多いです。女性であること、男性であること、過激な漫画やゲームや性的なコンテンツが好きであること。何でもそうですが、自分の属性や好きな物に後ろめたさを植えつけられそうになったら、その相手とは縁を切った方がいいです。真面目で誠実な人間ほど、思い詰めるものですから。
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Posted by ブクログ
冤罪がテーマの社会派。
ちょっとバタバタしてるときに読んでしまった。それほど厚さもないし、時間をかけて読む本でもないけれど。
個人的にいちばん印象に残ったのは検察側のこと。
日本の裁判での有罪率99.9%のなかで、無罪判決を出してしまった検察官ってそんなに無能扱いされるんだ、そりゃ大変だと思った。
====データベース======
生き別れの父は、殺人犯?--家族の絆と法廷の闇に迫るミステリ!
亡き母は、他の人を愛していた。その相手こそが僕の本当の父、そして、殺人犯。しかし逮捕時の状況には謎が残っていた--『闇に香る嘘』の著者が放つ渾身のミステリ
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Posted by ブクログ
小説紹介本を読んで気になっていた作品。
一件の猟奇殺人事件をきっかけに、犯人と同姓同名の人々の人生が狂っていくー…。登場人物全員同姓同名!前代未聞のミステリー。
登場人物が全員同姓同名なのだが、その数、なんと、10人以上…!!
一場面で10人出てくる時もあった。
それなのに、一人一人の個性が強くて、ちゃんと区別して読めるのがすごい!!
それでも時々混乱した。
それも計算済みなんだろうなぁ。
事件に絡めて様々な社会問題が扱われている。
少年法、実名報道、死刑、私刑など…
一番印象的だったのが、SNSでの誹謗中傷、倫理の同調圧力。
登場人物の投稿が炎上していく様はリアルそのもので、恐ろしかった。
時には人の命まで奪ってしまうが、取り締まろうとすると他の法律が関係してくる。難しい問題だ。
収録されている「もうひとりの同姓同名」は、とある事件の被害者と同姓同名の人の短編。
どちらも新たな視点でのミステリーだった。 -
Posted by ブクログ
下村敦史『情熱の砂を踏む女』徳間文庫。
何時も様々なミステリーやサスペンスで楽しませてくれる下村敦史であるが、今回ばかりは少し空回りが過ぎたようだ。
スペインの闘牛界を舞台にミステリーを描いたという点は面白いのだが、設定や展開が余りにも強引過ぎるし、終盤に明かされる驚愕の真相も乱暴過ぎたようだ。
例えるなら素晴らしい小説を原作に二流映画監督が無理矢理、2時間の映画に仕立てたというような作品だった。
日本人には余り馴染みの無い闘牛であるが、スペインでは文化の一つであり、宗教的な意味合いもあり、儀式的な部分もあるようで、日本の大相撲にも似ている。
スペインで闘牛士となり、闘牛中の事故で亡くなった兄の進藤大輔を悼むためにスペインに向かった妹の怜奈はその死に疑念を持つ。始めは兄の生命を奪った闘牛を嫌っていた怜奈だったが、次第に闘牛に魅せられ、数少ない女性の闘牛士になろうとスペインに留まる。
2年の月日が流れ、怜奈は念願の闘牛士となる。闘牛士として闘牛場で演技を続けるうちに兄の死の真相に近付いていく。
本体価格820円
★★★