下村敦史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
202110/帯の煽り(どんでん返しノンストップミステリー、数学の名問、等々)の割には、どんでん返し感はなく真相も読めてしまいやすく若干期待外れではあった。タイトル「絶声」というのもピンとこない。登場人物達(特に長女長男)のキャラも強引過ぎて、コマを進める役感が強く見えるのは惜しい。下衆キャラの相葉が一番生き生きと描かれてなんならちょっと憎めなさも感じてしまうのは面白かった。下村敦史なので期待値が高くなってしまい、結果今回はがっかり感となってしまったけど、遺産ネタにブログ更新を絡めるという面白さとか、やはり今勢いのある作家の一人ではある。
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Posted by ブクログ
4つの短編が最終話で、パズルのごとく組み合わされる連作医療ミステリ。構成がしっかりと練られていて、ミステリとしての完成度はもちろんのこと、生命倫理に深く切り込むテーマ性、そして専門的な知識を話に落とし込む技術も、素晴らしい一作です。
個人的には第3話の「命の天秤」で養豚場を舞台にしたミステリが特に新鮮でした。特殊な舞台設定名ながら、説明や描写が分かりやすくスッと入ってくるのが本当にすごいと思います。
各短編でそれぞれに微妙な違和感が残ります。どこか無理やり説明をつけた感じであったり、動機に必然性を感じにくいところがありました。そこだけ切り取ると、何とも言い難い評価になってしまうのですが、そ -
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去年の春に購入したのに読む時期を逸しました。今年こそは。しかし『闇に香る嘘』とはおよそ同じ作家とは思えないこの表紙。読み始めてもやはり同じ作家だとは信じがたい文体。
区役所に新設された「緑の窓口」。木に関する何でも相談室。あの木が邪魔だとか倒木があるとか、そんな程度の相談しか思いつかないし、その通りの相談事が寄せられるわけですが、そこには木を眺めて暮らしてきた人の気持ちが存在している。その木をどうすべきか診断するのは樹木医の柊さん。柊さんの診断を聴き、謎を解きつつ人の気持ちに寄り添った解決方法を考える天野くん。
軽く読めて楽しいけれど、こうして樹木がらみのミステリーまで出てくると、ミステリ -
Posted by ブクログ
ネタバレ樹木医が探偵役のミステリということで、役場の樹木医(とその相棒?たち)がその知識を活かして民間トラブルを解決していくお話。これまでに読んだ下村作品の印象は「シリアスで重厚」という印象があったので、やけに爽やかで明るい雰囲気の表紙にビックリ。
実際、話の雰囲気やキャラの造形なども穏やかでラブコメっぽい要素もあるなど、なんだか違う人が書いたみたい。
ただ、そのテイスト故か犯人?とその動機はある程度予想がついてしまったかも。基本、悪い人がいない世界観に感じたので、紅葉とその母の関係のように、一見険悪そうに見えて実は……とか、善意のすれ違いみたいなのを予想しちゃいます。
でもソメイヨシノの章は、