下村敦史のレビュー一覧
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双子の弟英二が自殺した兄の不思議な遺言の謎に迫るべく京都で謎を解いていく。
こんなストーリーですが、果たして今まで高知で農業を営んできた弟が各地を放浪してきた兄になり変われるのかという疑問さえ克服できれば、真実は何かを探る楽しいミステリの世界に浸れます。
「京都」の色々な風習や考えが伏線であったり、謎であったりして楽しめました。
京都の人がここで描かれているような人でないとは思いますが、いかにもありそうと思えるところが怖いです。
作者はまさしくここに描かれた高知出身の父と京都出身の母の子で、編集者が京都出身というのも、物語を読み終わって納得感がありました。 -
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自殺した兄の遺書の真相を確かめるため、京都に赴いた双子の弟。
訪ね当てた恋人に兄と間違われ、そのまま成り済ます。
京都人の本音を見せない躱し方やはぐらかし方に惑わされる弟、謎めいた手紙の意図は、そして成り済ましはいつばれるのか、ハラハラしながら頁をめくる。
しかし、終盤にきての意外や意外・・・・
著者の巧みなミスリード(漢字ではなく、かなを使うなど)に、主人公ともども惑わされてしまった。
京都祇園や舞妓の裏話的な詳述は、花街探訪を体験したかの如くであり、また、直接的な物言いをしないという京都の土地柄及び京都人の人柄についても、読後少し参考になったかな。 -
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闇に香る嘘」を初読みし、心を掴まれた下村さん!
今作、評判通りの面白さでした✧‧˚
この本で登山の知識も少し得ることができた…かな?と思わせる程の専門知識が沢山織り込まれ、「ほぅほぅ」と新しい知識を頭に入れることで、ミステリーを読む時によくやりがちな先読みをする暇がなく、作品の内容と同じスピードで楽しめたような気がしました!ほぼ一気読みに近かった!
これも下村さんのテクニック?
まずはプロローグでしっかり掴まれます!
いったいこの人物は誰?
それがずっと頭から離れない!
自分の命を預けるパートナーや、登山隊のメンバー、極限状態ではお互いの信頼感がまず根底にあること。
それが崩れた時の人の脆さ、 -
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10年前転落事故で死亡した友の遺体を収容しに、主人公は南アンデスのシラウ・グランデ峰に向かう。しかし、その事故現場で見つけたのは、数年分歳を取っていた友の遺体だった。
その理由(わけ)は?
さらに死んだはずの友と同じ登攀スタイルの人物が現れ、オカルト的な謎がさらに深まる。
そして小説は、2016年の現代と事故当時の06年、大学時代の1991年や92年、さらには99年、03年、04年と、目まぐるしく過去と現代を行き来する。
著者の巧みな手法に翻弄されながら、読者は頁を捲らざるを得なくなる。
随所に記される登山シーンは、その場に臨場しなければ描けないほど見事な迫力がある。
しかし、著者に本格的な登 -
購入済み
悔しい!ヤラレタ
真相が分かったとき、何故その可能性にもっと早く気づかなかったのか、悔しさがこみあげた。
ミステリーにおいては、この悔しさは満足度と同義語だ。
少しだけ残念なのは、せっかくタイムリミット付きの誘拐事件まで発展させたにも関わらず、えらくあっさりした解決。
もう少しハラハラドキドキさせてもらっても良かったかも、
なので⭐️一つすくなめ。
ミステリーとしては⭐️5つ間違いない。 -
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元ネタのアイアムアヒーローを読んだことも観たこともないのですが、好きな作家さんが多かったので手に取ったら個人的にはあたりのアンソロジー。
朝井リョウくんの話もさみしい青春、恋愛小説ですき。いじめっ子と人気者と一匹狼的なこのカースト。
藤野可織さんの話も久しぶりに読んだけどよかったな。やっぱりさみしい。仲間内って難しい。
最高だったのは佐藤友哉、島本理生夫婦の合作。こんな豪華な作品が辞めるなんて…!!! よかった、かなりよかった。引きこもりと心に傷を負ったシスターの話でよかった
全部にもちろんゾンビのような感染症の元ネタの設定が絡んでいるのですが話を知らなくても面白かったです -
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100年の歴史に幕を閉じる。ビクトリアンホテルの最後の日。それぞれの登場人物のシーンが目まぐるしく入れ替わる展開。こういうホテルを題材にした小説や作品は多々あり、なんとなくの騎士感があるシーンがしばしばあった。最後の展開も、ミステリー好きならば「ホテル物の小説ってこういう展開よね」とうすうす気づくトリックでちょうどいい程度に楽しめました。登場人物が多すぎず、それぞれのキャラクターもイメージしやすく、最後のトリックも複雑になりすぎず読者に伝わりやすい内容で、下村淳史さんは作品作りの時に、いかに上手に読者に伝わるかを意識されてるんだろうなと勝手に思いました。