下村敦史のレビュー一覧

  • 悲願花
    一家心中で生き残った幸子の17年間の苦悩と再生のミステリー。

    ずーっとずーっと自分の過去に囚われ前を向く事、幸せになる事から自ら遠ざかり、苦悩と向き合ってきた幸子の心の叫びが300ページ近く綴られている。
    悲痛な叫びに読んでいて本当に苦しくなる。
    このまま何の光も見えず終わってしまうのかと不安にな...続きを読む
  • 真実の檻
    『冤罪』をテーマにした作品でいろいろ法律用語(?)も出てきて難しい感じもしましたが、続きが気になり1週間もかけずに読みきってしまいました!  
    お互いの父の自白には驚かされました。
  • ヴィクトリアン・ホテル
    閉館するヴィクトリアンホテルで過ごす人たちの話。

    恩田陸さんのドミノのように、登場人物が交錯する。
    女優、スリ、作家、宣伝マン、老夫婦、の視点でかかれている。
    ラスト30ページで、ん??っとなり、だまされた。
  • コープス・ハント
    展開が早くて読みやすかった。
    連続殺人鬼浅沼が死刑判決を言い渡された裁判の場で突然1件の殺人について否認した。『自分は殺していない。 真犯人は自分が殺して思い出の場 所に埋めた』と。

    美貌の殺人鬼の告白に日本中で遺体探しが盛り上がる。
    そんな中事件発生時より浅沼の犯行ではないと疑いを持っていた刑...続きを読む
  • 絶声
    そう来たかー!色々仕掛けてくるなぁ。
    お金は人を狂わせる。登場人物みんな悪巧みがあるから、最終的に誰が遺産を勝ち取るのか想像がつかなくて、最後まで楽しめた。

    解説にあった下村さんのご自宅、王様のブランチで見た!人を楽しませたいというお気持ちで建てられたご自宅、素敵だった。
    次はどんな仕掛けで騙され...続きを読む
  • 同姓同名
    まんまと大山正紀に振り回されてしまった
    これは誰?どの大山正紀?
    だいぶ混乱したけどあっという間に読めた
    SNSは怖いね
  • 法の雨
    法の正義と成年後見人が主題のリーガルミステリ

    近年、無罪を頻繁に出すようになり「無罪病判事」と揶揄されている裁判官の嘉瀬清一
    看護師によるヤクザの組長殺害事件の結審直前に倒れたが、その裁判でも有効とされた判決は「無罪」
    自身が手掛けた裁判では四度目の無罪判決となった検事の大神による「無罪病判事」の...続きを読む
  • ガウディの遺言
    ガウディの建築物が大好きなので、タイトルに惹かれました。
    サグラダファミリアで起こった殺人事件。
    サグラダファミリアで石工として働く日本人の父がガウディの遺言にまつわる謎に巻き込まれ逃亡。父の無実を証明するため、またガウディの遺言の謎解きをすることになる娘。
    物語途中でガウディの情報を集めるため、い...続きを読む
  • 闇に香る嘘
    中国残留孤児のお話し。真実がどうなるのかドキドキしながら読みました。大人になって歴史を学ぶ機会が減っているので、過去に悲しい出来事があったことを知れて良かった作品でもありました。
    ラストも嫌な終わり方ではなく、スッキリとした終わり方だったので良かったです。
  • 法の雨
    題名の「法の雨」は、雨が万物を潤すように、仏法が衆生をすくうことのたとえ」だそうだ。
    様々なテーマで現代の問題にメスを入れる著者が、今回問いかけるのは、「法の正義とは」と「成年後見制度の闇」。
    公判検事の大神護は、「無罪病判事」と呼ばれる裁判長の裁判で、今回も無罪判決を受ける。
    その裁判長が判決直後...続きを読む
  • ヴィクトリアン・ホテル
    ラストに近づくにつれ騙されていたことに気付いていく。
    様々な人物が入れ替わり立ち替わり登場し、飽きさせない。
  • 悲願花
    被害者気取りで加害者になっていないだろうか、自分の言動を見直す良い機会になった。
    読みながら疑問に思った2点がしっかり回収され、とても満足。
    少しだけネタバレを受けてしまっていたのが悔しいが、今回はトリック的なお話ではなかったので、驚き度は少なくても感動できたので良かった。
  • サイレント・マイノリティ~難民調査官~
    この手のものは何作品か読んでるのに気付けない〜。あれ?と思った箇所はあったけど、内容が難しいから私の読解力のなさだろうと思っていた。また騙された楽しい。

    内容は難しかった。世界情勢に疎すぎる私はどこからがフィクションなのか分からなかった(笑)

    山口という人が出てきて、読むのやめようかなと思ったく...続きを読む
  • 絶声
    「失踪宣告」しても、しなくても、うちには、そんな莫大なお金ないからね!
    なので、こんな事件起こり得ない…
    ハァー…

    こんな財産ある家に生まれたら、どんなにええか!って思うけど、現実には、あんまり居心地が良いもんやないのかもしれん。
    父親も金の亡者で、その子らもあんまり変わらん感じだし…
    「世の中銭...続きを読む
  • 絶声
    長らく行方不明であった父親の死亡が確定するまで、あと1時間半...
    そこで、巨額の遺産が手に入る。
    長らく愛された記憶もない大崎 正好は、密かにほくそ笑んでいた。

    しかし、突然、本人名義のブログが更新され、死亡判定は延期された。
    戸惑う子供達に、更なる謎が追いかける。

    最後の謎解きは見事ですね。...続きを読む
  • 悲願花
    怒りと憎しみ、恨み、復讐、負の感情で支配されていく幸子。
    ずっと暗闇の中。
    読んでいて苦しかった。

    元々、何か言われれば、否定的なことを思うし、恋愛に発展しても相手の言動一つ一つに緊張。

    幸せになりたいのに、できない、いいのかと遠ざける。
    自分の思いをぶつけることができる相手を見つけては、復讐心...続きを読む
  • ガウディの遺言
    面白かった!
    ガウディってあんまりよく知らなかったけど、ラモンやホヘル、カザルスが説明してくれて助かった!
    ちょっとガウディハマるかも。
  • 生還者

    雪山で婚約者を亡くし山を離れたはずの兄がヒマラヤの山で雪崩に巻き込まれて亡くなった。関係者全員死亡と思われたが、奇跡的に生き残った生還者2人が帰国する。しかし2人が語る山での出来事は全く食い違っていた。どちらかが嘘をついているのか、それとも真実は全く別なのか、亡くなった兄の遺品の中に不審な点を見つ...続きを読む
  • 情熱の砂を踏む女
    めちゃくちゃ面白かった。
    ミステリーというよりは人間ドラマをベースに闘牛を語るって形がうまいし、ただドラマの中から明かされる真実は意外でびっくり。
  • 刑事の慟哭
    とても良かった。終盤はもどかしさたっぷりで見守り、このまま終わってしまうのか?とモヤモヤし、、そして最後は泣く。
    田丸刑事がこの後どんな刑事人生を歩んでいるのか知りたくなった。「叛徒」読んでみようと思う。