下村敦史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
正義とは何か。
哲学的にはどのように定義されているのかは知りませんが、正義というのは非常に曖昧なものなのではないかと思います。
例えば、昔ニュースが何かで見た記憶があるのですが、裁判で自分の請求が認められなかった時に、弁護士が『不当判決』と書かれた幕をマスコミに向けて掲げていたことがありました。
これは確か民事裁判だったと思うのですが、原告対被告という2項対立においてはお互いに自分が正義で相手が悪、ということになるんだろうなと思うのです。
だから、自分の請求が認められないということは裁判所が相手方すなわち悪の肩を持った、ということになりそのような判決は『不当だ』という図式になるのかなと思いま -
Posted by ブクログ
その怒り、本当に正義ですか?――“暴走する善意”を突きつけるどんでん返しミステリ。
---
下村敦史さんの作品は、社会問題をただ描くだけでなく、物語としての楽しさも兼ね備えている点が魅力ですが、『暴走正義』もまさにその路線のど真ん中にある一冊でした。
現代社会を覆う「正義の暴走」をテーマにしながら、全編どんでん返しというミステリーの快感もきっちり押さえているので、考えさせられつつも最後まで一気に読めます。
とくに印象的なのは、正義の“対立”そのものが暴走の源になっていく構造。
**正義の反対は悪ではなく、別の正義**――この作品は、その言葉をまざまざと実感させてくれます。そこにSNSやインタ -
Posted by ブクログ
本音と建前とがありますが、言葉の裏側を考えさせられる事には慣れておりません。
京都という街のイメージがピッタリとハマる小説でした→行った事はありませんが
花街の話や寺社仏閣、文化の話などを見ると、京都に旅行する前に読んだ方が良い一冊と思えました。
しかし、作中の京都人達の会話が日常的に行われているのであれば、東北人の私からすると非常に疲れるなぁと思いました。
でも東北人は京都人達から詰られても気が付かないかもしれないとも思いました。
それと、下村作品の文章のくどさ(良い意味で)と伏線の貼り方にに京都のルーツを感じました。
親と一緒に農業を営む英二のもとに突然帰省してきた双子の兄妹の -
Posted by ブクログ
全員犯人、だけど被害者、しかも探偵
下村 敦史
メインの舞台は密室デスゲーム
ジェットコースターのような作品だった。じわじわと期待や緊張感そして違和感が積み重なっていき、最後の最後に落とされ、回され、宙返りさせられる
各キャラクターと氏名のイメージが一致してて、"全員"が登場していても読みやすさがあり、これは著者の工夫なのかなと想像。物語の主観も細かく切り替わるが、そこにも分かりやすさの工夫がある。ただ、こんなにも切り替える必要はあるのか疑問に思ってしまったが…が、これは読み返したくなる
タイトルの意味、散りばめられた謎、
「結末であり、始まり③」という節から始まる本