下村敦史のレビュー一覧

  • 生還者
    序盤からあるいくつかの謎がなかなか明らかにならず、それどころか食い違う証言や新たな疑問がどんどん出てきて、とてもやきもきさせられます。

    それで嫌な気分になるわけではなく、むしろ読むモチベーションがどんどん上り、最後まで駆け抜けるように読み切ってしまいました。

    あとがきに「ルービックキューブのよう...続きを読む
  • 生還者
    なんと素晴らしい冒険小説!冬山の魅力、圧倒的な大自然の力、人間の根源的な弱さ、本音、良心との呵責、いろんなものが赤裸々に描写されて人間らしさとは、をまざまざと見せつけられる作品です!ほんとに圧巻!
  • サハラの薔薇
    スケールが大きい読み応えがある冒険小説!まさに徹夜で読んでしまった一冊!砂漠、活劇、のみならず核、環境といった現代の社会問題をも絶妙に絡み合わせて重厚だが疾走感がある描写に脱帽です
  • 失踪者
    辛い
    読み終わっても涙が止まらない

    なぜ会社を辞めてくれなかったんだ
    なぜ一緒にK2をのぼらないんだ

    樋口さんの方に感情移入してしまい、読むのがつらかった

    もしあそこで真山が会社を辞めていたら?そのルートも読みたいなぁと思った。

    最期は自分の意思でクレバスの中で息絶えたと思うと…
    シウラグラ...続きを読む
  • 失踪者
    青臭くて、そして熱い男たちの絆と友情の山岳ミステリー。下村敦史さんの作品を読むのはこれで三作目ですが、『闇に香る嘘』が中国残留孤児、『叛徒』が通訳捜査官と外国人の労働問題。
    そしてこの『失踪者』が山岳ものと、作風のバリエーションの幅広さに驚きます。そしてどの作品も確実に芯を突いてくる。その筆力と構成...続きを読む
  • サハラの薔薇
    私の好きな小説のジャンルに『旅』と『砂漠』があり、こぬ二つにヒットする作品は決して決して多くありません。

    井上靖さんの敦煌、パウロコエーリョ氏のアルケミスト、村山由佳さんの遥かなる水の音などなど・・・

    読むたびに砂漠の過酷さとイスラム圏の幻想的な風景がまぶたの裏側に浮かんできます。

    本作品はア...続きを読む
  • 真実の檻
    正義とは、幸せとは、そして、真実とは?
    『闇に香る嘘』の作者・下村氏の放つ慟哭の社会派ミステリー。
    一気読み必須の冤罪事件を描いた作品です。

    大学生の石黒 洋平は、4ヶ月前乳がんで亡くなった母の遺品整理をしていたところ、押入れの奥から奇妙な箱を見つける。

    中から出てきたのは、父とは異なる男性と仲...続きを読む
  • 闇に香る嘘
    『私の兄は、本当の兄なのか?』
    中国残留孤児を巡るミステリー。

    本作の主人公は、69才の村上和久。
    41才で全盲となり、やがて妻とも離婚し、一人娘・由香里とも確執があり、一人暮らしを続ける。

    そして、孫娘・夏帆の腎臓病で移植手術を必要としたが、自分の腎臓は不適合に...
    唯一の望みは、岩手県で老...続きを読む
  • サイレント・マイノリティ~難民調査官~
    「難民調査官」を務める如月玲奈が主人公の物語である。「難民調査官」という仕事は大切な役目なのだとは思うが、広く知られているのでもないように見受けられる仕事だ。そういう仕事にスポットライトを当てる“仕事モノ”な小説である他方、本質的には良質な「事件の謎を明かす」というミステリーであり、展開の中で「巷で...続きを読む
  • 刑事の慟哭
    一見そうとはわからない連続殺人を追う刑事の姿を描いた警察ミステリ。主人公である田丸は刑事としてとても優秀であるはずなのだけれど、とあることを理由にまったくといっていいほど認めてもらえないのが実に哀切。というか、警察ダメすぎるでしょそれは! どいつもこいつもつまらないプライドばっかり大きくて、器が小さ...続きを読む
  • 失踪者
    個人的には久々に☆5のヒット作品!
    面白くて引き込まれて一気に読み終わってしまいました。
    途中何度も「えぇ!どういう事?」と休む暇を与えてくれませんでした。笑
    主人公と親友樋口が一緒に山を目指すシーンが楽しくってワクワクした。
  • 生還者
    主人公の兄が雪山で死亡。
    その登山隊の関係者2人が救出されるが、証言は正反対のものだった。主人公は兄の死の真相を追求する、とういお話。


    雪山なので証拠らしい証拠は何もなく、証言だけがほとんど。その中で真相を追求する難しさが面白かった。

    登山の用語が難しくて、調べながら読んだ。

    すごくドロドロ...続きを読む
  • ヴィクトリアン・ホテル
    インスタで紹介されていて気になって読んだ1冊……コピーには「最後の30ページで特大の衝撃」とありました……そこまで衝撃は受けなかったけど(笑)上手いなぁと唸ってしまう様な驚きがありました!2度読みすればまた違う感想になりそうです!
  • 白医
    安楽死についての苦しい話しでしたが、なかなか奥深い話しだった。最後の医師の言葉はぐっとくるものがあって感動した。ある意味どんでん返し。
  • そして誰かがいなくなる
    ほんとにこの家あるんだ!!!!
    すっごい豪邸。
    途中ごちゃっとしたけど
    分かりやすいミステリの面白さだった。
    結末知った上でもう一回読んでみたい。
  • そして誰かがいなくなる
    大御所ミステリ作家の御津島磨朱李(みつしま ましゅり)は、若手ミステリ作家や文芸評論家らを新居のお披露目パーティに招待する。招待した趣旨は、あるベストセラー作家の盗作疑惑を公表することだと言う。やがて天候が大雪となり森深くに建つ洋館が“クローズドサークル”の状況になる中、事件が起きる…

    本書を未読...続きを読む
  • そして誰かがいなくなる
    なかなか読まないミステリー作品に手を出しました。
    あの時のあれが、今ここで!?みたいなワクワク感がおもしろいんですね。
    ただ、ミステリー作品は一気に読まないとですね。少し時が経って、大事な部分忘れてたらフラグ回収もあったもんじゃないんだなと。

    これを機にいろんなミステリー作品も挑戦したいところです...続きを読む
  • 闇に香る嘘
    全盲の主人公の描写が巧みで非常に引き込まれました。視覚を頼れない分、杖から伝わる感触や匂い、音などを頼りにしているというのは読んでいて深く刺さるものでした。
    小説の設定もすごく引き込まれます。自分の兄は本当に兄なんかという疑問から謎を解くミステリーですが、殺人というのを大きく扱っている訳では無い...続きを読む
  • そして誰かがいなくなる
    作者である下川さんの自宅を舞台にしたミステリーです。すっごい豪邸ですね、見学に行きたいぐらいです。話の中でも内装が詳しく説明されてたんですが、専門すぎて想像できず…もう少し写真を載せて欲しかったなと。
    物語は雪に閉ざされたクローズド・サークルで起きる殺人と、本格ミステリー好きならワクワクしかないシチ...続きを読む
  • そして誰かがいなくなる
    実在する作者の自邸を設定に書かれていて、とてもリアル感満載でした。
    また挿画も所々あり、自分もその場にいるような感じで入り込めました。
    ストーリーもどきどきわくわくする感じですんなり読めてしまいました。
    実際にこの洋館見てみたいなぁ~