下村敦史のレビュー一覧

  • 同姓同名

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    女児が惨殺され、その犯人は16歳の大山正紀だった。少年法により犯人の名前は出ないはずなのに、週刊誌が報道したことをきっかけに、SNS等で拡散してしまい、それにより同姓同名の彼らの人生が歪んでしまう。
    同姓同名の彼らは被害者の会を設立し、自分たちの人生を取り返そうとする。
    同じ名前しか出て来ないので、登場人物の混乱が起きるのでは?と危惧しましたが、そんなこともなく、一気に読めました。寧ろ、同姓同名であるが故のトリックというか技巧に唸らされました。お話も二転三転して、とても楽しめました。
    同姓同名というシンプルなアイデアなのに、ここまでお話を面白くできるのが本当に凄い。

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    2026年05月06日
  • 暗闇法廷

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    ネタバレ

    被告人が犯人ではないという前提に立てば、真犯人にはある程度簡単に辿り着けるし、「襲われた」という点も含めケースセオリーの構築も難しいものではない。しかし、口パクや入れ替わりについては、気づくためのヒントがありつつ巧妙にカムフラージュされており、明かされた時には驚きと悔しさを覚えた。
    検察官と弁護人の関係性や「善意の第三者」という言葉の使い方等気になる点もなくはない。また、今回のようなトリックに警察・検察が気づかずに公判までたどり着いてしまうというのも些か現実味を欠く。
    とは言え、物語としては非常に読みやすく、結論の納得感もある。また公判廷での尋問に関する描写はリアルで、筆者が刑事弁護についてしっかりと勉強したことが伺われた。

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    2026年05月05日
  • アルテミスの涙

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    閉じ込め症候群の女性患者・岸部 愛華。
    指一本動かせない患者が妊娠した。
    寝たきりの愛華は、誰に妊娠させられたのか?

    病院は騒然となり、政治家の父は激怒するが、マスコミが動き出し、、、

    産婦人科の女医・水瀬 真里亜は、真相を探るべく、会話ができない患者と、まばたきを通じて彼女の声を聞こうとするが、、、
    やがて、驚愕の真実が明らかとなる。

    至る所に伏線がありますね。
    人間の尊厳と命の倫理に迫る医療ミステリー。

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    2026年05月04日
  • 口外禁止

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    ネタバレ

    面白かった。
    最初はよくあるモテない若者の恋愛話で、ここから人生が少しずつ良くなるような話なの?と呑気に読んでいましたがロペのプロデュースに導かれて3人が出会い色々な事件の当事者にされてしまう展開にハラハラした
    最後には自分達で犯人を見つけ、直接対峙して逮捕までこぎつけたのもスッキリ
    どんなに優秀なAIを作ろうとも人の熱のこもった言葉に心を動かさられるシュウヤの人間味のあるところが良かった。
    でも、最後の一文にこの先の未来やAIへの恐怖が広がって来てゾクっとした。
    サクサクと読めてスッキリする展開がよかったです。

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    2026年05月04日
  • 逆転正義

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    しんどくなる作品もあったんだけど、
    色々と噛み締めて泣きそうになる作品もあった。

    正義とは?と考える作品。

    全作読み切るまで真相を掴めなかった。
    なんか、本当のことをちゃんと知ることも大事だなって思った。

    「完黙」と「死は朝、羽ばたく」がぐっときた。

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    2026年05月02日
  • 逆転正義

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    見て見ぬふり3.5
    保護 4.0
    完黙 3.7
    ストーカー3.8
    罪の相続 3.7
    死は朝、羽ばたく 3.6

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    2026年04月22日
  • 白医

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    ホスピスでの終末医療と安楽死を扱った医療ミステリー。題材が重いだけに、病室で交わされる医師・患者・家族それぞれの会話がどれも切実で、読んでいて胸がぎゅっと締め付けられるようでした。
    ミステリーではあるものの、謎解きよりも「その場にいる人たちの揺れ」や「選択の重さ」が中心にある物語という印象です。

    幸いにも、私はこれまで身近な人の終末期に立ち会った経験がありません。でも、もし自分の大切な人が苦しんでいたら、冷静でいられるのか、どんな判断ができるのか──読みながら何度も考えさせられました。
    患者や家族が安楽死を望む気持ちは理解できる一方で、それを実行する医師に背負わせる苦しさについて、これまで深く想像したことがなかったかもしれません。その視点を突きつけられるのが、とにかく重かったです。

    ちなみに、たまたま病院の待合室で読んでいたのですが、作品の空気と周囲の雰囲気が思いがけず重なってしまい、医療の現場にいる方々の覚悟や責任の重さを、ほんの少しだけ想像するきっかけにもなりました。読書体験としては強烈でしたが、その分、医療従事者への尊敬の念がより深まった気がします。

    物事には表と裏があり、正しさも一つではない。
    読み終えてもしばらく気持ちが戻らず、考えがまとまらない時間が続く一冊でした。

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    2026年04月20日
  • そして誰かがいなくなる

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    タイトルに惹かれて購入。
    内容もそして誰もいなくなったを意識されていた。
    構成もおもしろく誰が犯人なのかそわそわしながら読み進めることができた。

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    2026年04月20日
  • 口外禁止

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    ネタバレ

    自分の周りの環境は、会話の返しから作られていくんだなと思った。ここでこう答える人は、ある人との距離が縮まったり、自分にメリットのない人を遠ざけたり。自分も普段の会話の返しも良く考えてするようにしよう、、、と思ったけど最後はその相手もプロデュースされているというのにびっくり。でも、自分の意思で話した部分もあるというところに人間らしさは捨てられない部分があり良かった。

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    2026年04月18日
  • 口外禁止

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    おもしろかったです。
    ロペのプロデュース力に感心しきりでした。言葉の返し方ひとつでガラリと印象が変わる会話術プロデュースしてもらいたい。

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    2026年04月14日
  • 警官の道

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    読む達成感を求めるとどうしても同じ作者を追ってしまう。近年はブック・オフの100円コーナーで題名のインスピレーションで手に取る事が増えた。短編ではあるが7人の作者の作品が綴られていて中山七里さん柚月裕子さん以外は初めて読む作者だったので期待が膨らんだ。中でも長浦京さんのシスター.レイは面白かった。長浦京さんの他の作品も読んでみようと思います。

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    2026年04月11日
  • 暴走正義

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    ネタバレ

    とても読みやすい短編が6作。
    どんでん返しが数作、
    グッと考えされられる社会派作品もあり。

    「死刑になりたかった」と供述する父、
    「死刑になることは無いから」と供述する中学生の息子、
    死刑制度は存続か?廃止か?
    ・・・・・

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    2026年04月10日
  • そして誰かがいなくなる

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    やや設定が難しい印象があり、読むのも難解に感じましたがミステリー好きには面白いのかなと思います。
    特にミステリーを読み慣れてる人にとっては楽しい仕掛けが沢山詰め込まれていて夢のようなシチュエーションだと思います。
    もう少しミステリー勉強したいなとこの小説を読んで思いました。

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    2026年04月09日
  • そして誰かがいなくなる

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    ネタバレ

    事前の評判通りなかなかに面白かった!
    探偵役に裏がなかったのが気に入らず☆4。あれだけの名推理繰り広げる名探偵が、裏設定無いってどうなんでしょう。

    新事実が裏に、また裏に、とある感覚はやられた〜となり気持ちよかった。
    なおかつ写真が掲載されており、現実味を増し、流行りのモキュメンタリー風?事実のように思える展開もよかった。

    そして人がそんなに死なないのもよかった。ミステリ好きではあるけど、人は死なないに越したことはない。

    それにしてもこれだけミステリを読んできているのにまだ騙されることがあるか、と自分がいつまでも迷宮太郎なことに悲しくなる。
    しっかり何重にも騙されてしまった

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    2026年04月07日
  • 口外禁止

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    人と接することが苦手な恵介は、人工知能を用いたロペにプロデュースされ、奈良岡や穂香と親しくなる。
    穂香と社会制裁系YouTuberの奈良岡に協力しているうちに冤罪事件を引き起こしてしまい、さらには窃盗事件、殺人事件へと繋がっていってしまう……。

    人工知能✖️闇バイトという、現代ならではのテーマ。
    共通して言えることは、主体性の欠如、洗脳と思考停止。
    現代の風潮に警鐘を鳴らす作品。

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    2026年04月05日
  • 逆転正義

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    気づいたものもあり、びっくりしたものもあり。

    「死は朝、羽ばたく」とても良かった。
    スカッとするし、泣ける。

    最後に素晴らしい物語があると前の物語が薄れてしまいがちだけど、思い返してみると「完黙」も良かったな。

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    2026年04月04日
  • 暗闇法廷

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    盲目の女性が入所していた施設の施設長を殺した容疑者にされ、その妹から弁護の依頼を受ける。
    発見された時、容疑者の女性と被害者しかおらず、犯人が逃げれる場所もなかった。さらに、容疑者の女性は何か隠し事をしているように思える。かなり不利な中で、盲目だからこそ不可能な点や、証人の証言のわずかな違和感等から少しずつ積み上げていき、最終弁論での盛り上がりに夢中で読んだ。面白かった!

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    2026年03月24日
  • ガウディの遺言

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    下村敦さんは、スペインを舞台にした小説『情熱の砂を踏む女』と題して闘牛の話を書いております!
    本書は舞台を同じくスペインとし、ガウディとサグラダ・ファミリアを題材としたミステリーとなっています。

    しかし本書はミステリーではありながら、ガウディの事やスペインの内戦とその歴史についても軽く学べる仕様にもなっているようです!!!


    闘牛やフラメンコによる情熱の国!
    世界最高峰のサッカーリーグ『リーガエスパニョーラ』!!
    大航海時代に無敵艦隊を擁し世界の覇権を握っていた国!
    パブロ・ピカソやダリといった芸術家を生み出した風土!!
    そして、アントニ・ガウディが造り始めた未完の世界遺産!!!!

    スペインについて、もっともっと知りたい人は、ぜひ本書をお取り下さい!!


    1991年のバルセロナ!?
    現地で暮らす日本人の佐々木志穂は、石工の父が帰ってこない事に不穏を感じる・・・
    案の定、父の仕事仲間がサグラダ・ファミリアで殺され、死体を尖塔に吊り下げられているのが見つかる!!!?
    そして、行方不明の父からの突然の電話!?



    『サグラダ・ファミリアにもガウディにも、絶対、関わるな』


    と強烈なメッセージを残して電話は切られる・・・


    物語は主人公の志穂とガウディを中心に動きはじめる!!!



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    2026年03月24日
  • 同姓同名

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    ネタバレ

    みんな同じ名前ということで混乱しないか不安だったけれどすんなり読めた。どの大山正紀か分からない部分はもちろん叙述トリック。そこも含めてこんなに綺麗につながるとは!“まさき”の登場もハラハラした。もうひとつの…も、この設定はショートショートも行けるのかと驚くばかり。

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    2026年03月22日
  • サハラの薔薇

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    面白かったー!
    ハラハラドキドキの連続。途中から逃亡劇になって、苦手意識がありつつも先が気になり読んでしまう。逃げても逃げても追ってくる敵に、なんで居場所が分かるんだ?と色々考えちゃって、とにかく皆の言動が怪しく見える。

    下村さんの作品では珍しい(というか私が読んだ中では初めてかも?)官能的なシーンも少しだけあって新鮮だった(笑)

    冒険小説なのに後半は下村さんらしくしっかり社会問題を取り上げている。

    モヤモヤは少し残る。
    アフマドはなぜ西を目指した?なぜ撃たなかった?峰の肩は痛み止めだけで化膿もせずにいられるのか?など。

    ラクダが…

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    2026年03月22日